鈍想愚感

何にでも興味を持つ一介の市井人。40年間をサラリーマンとして過ごしてきた経験を元に身の回りの出来事を勝手気ままに切る

障害者雇用関係閣僚会議の真ん中になぜ安倍首相の姿が見えなかったのか?

2018-08-29 | Weblog

 28日、国の33行政機関で問題とされていた障碍者の雇用数水増しで、なんと約8割の27機関で不適切な障害者数の参入があったことが発表されていた。平均雇用率は従来の2.49%から法定雇用率お大幅に下回る1.19%という信じられない結果であった。自己申告の持病の記述や健康診断の結果を元に本人の同意のないまま独自の判断で障害者に参入したいたというこれも信じられないことが明らかとなった。過去40年にわたって行われてきたというが、先の財務省の決済文書の改竄を上回る悪質な行為で、断じて許すことができない。

 同日の発表によると、もっとも水増しの多かった役所は国税庁で1022.5人も水増しされていた。以下国土交通省の603,5人、法務省の559.5人、防衛省の315人、財務省の170人などと続くき、27省庁合計の水増し数は3460人にものぼる。この結果27省庁の障害者雇用者数の雇用率は1.29%となり、は法定の雇用率の2.3%を下回ることになる。民間の企業に対しては法定の雇用率を上回るよう指導し、それを下回る場合は未達成の雇用者1人当たり月に5万円、年にして60万円のいわゆる罰金を徴収している。その大元である厚生労働省は雇用率は2.75%と目標を達成しているものの3,5人水増ししていた。

 民間企業には未達成の罰金を徴収するだけでなく、たしか未達成企業の名前を公表して2重の懲罰を与えているのである。行政の側でこうしたあくどいことを行っていながら、しゃあしゃあと自ら範を垂れていなかった事実は重いものがある。28日の段階では今後どう対処していくのか、ということについては踏み込んだ議論が行われなかったようだが、一部に国の機関も民間と同じように罰金を納めるべきだ、という声があるとしたら、とんでもないことだ、と言いたい。国にはオリジナルな収入があるところはほとんどなく、罰金を払う財源は国の税金で、結果的には国民の血税を回すことにしかならず、せめて責任者から給料を召し上げてそれを罰金とすることにしてもらいたいものだ。

 民間企業に対して示しがつかないということより、当の障害者に対して一体どういう言い訳をするのだろうか。身障者に対し、国を挙げて雇用の拡大、あらゆることに機会の平等を訴えてきたことが台無しになりかねない。身障者の心に大きな傷を残したことは否定できず、今後の大きな政治目標であった2020年のパラリンピックに水を差すことにもなることだろう。いくら障害者に光をと口先で言っても足元でこんなことをしていてはすべてをぶち壊してしまうことになりかねないことだろう。

 それと28日のテレビをみていて、国の障害者雇用についての関係閣僚会議では総責任者たるべき安倍首相の姿を見かけることがなかったのが解せなかった。中央の席には加藤勝信厚生労働相が座っていたのである。多分、来月の自民党総裁選の地方行脚で欠席ということなのだろうが、災害時にはいつも災害時の制服姿で中央に座っていかにも指揮をとっているような恰好を見せつけているのに、肝心の今回は姿をみかけなかった。とりようによっては障害者雇用より総裁選のが大事ということをみせつけたわけで、安倍首相の物事に取り組むスタンスがようくわかった。政府、国、なかでも首謀者の安倍首相はもっと国民に寄り添った政治を行ってほしいものだ、と強く思った。

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世界唯一の被爆国である日本がなぜ核兵器禁止要約に参加しないのか

2018-08-07 | Weblog

 6日、広島で米軍による原爆投下のあった昭和20年8月6日を記念しての平和記念式典に参加した安倍首相は式典後、広島市内であった「被爆者代表から要望を聞く会に出席し、広島の被爆者7団体の代表たちが国連が採択した核兵器禁止条約への参加しない政府の姿勢を批判したのに対し、「核兵器廃絶に向け、条約に反対する核保有国と非核保有国との橋渡し役を果たす」と理由にならない理由で拒否に姿勢を示した。米トランプ政権の”ポチ”でしかない安倍首相らしい言動で、こんな人を政府のトップに抱える国民として改めて憤りを感じざるを得なかった。

 安倍首相は毎年この広島での平和記念式典に参加しているが、このような形で核兵器禁止条約への参加に対し、明確に拒否の姿勢を打ち出したのは初めてではないだろうか。ことしは特に日本にとって脅威であった北朝鮮の核廃棄への歴史的第一歩が踏み出された年で、しかも日本は北朝鮮に対し核廃棄を迫っていた。世界で核による被爆を受けた唯一の国である日本がなぜ世界の先頭に立って核廃絶を推し進めていかないのか、だれしも疑問に思うところである。

 もともと米ソに代表される大国が核を保有しているのに、イラン、北朝鮮に核保有を認めないのは強国の勝手な理屈ではないか、という疑問がある。増して日本は米国の核の傘のもとに置かれており、特に米国に対しては核廃棄をいえない状況にある。安倍首相は横暴なトランプ米大統領に真っ先にシッポを振ってする寄った世界でもまれな政治家である。米国に対してノ-」といえない。トランプの”ポチ”といわれる所以がここにある。表立ってそうはいえないので、核保有国と「非核保有国との橋渡し」などという理解不能な理由をあげて、核兵器禁止条約への参加を拒否しているのである。世界唯一の核被爆国であるのに核兵器廃絶をなぜ声高らかに表明しないのか、世界から疑問を持たれているのに核保有国と非核保有国との橋渡し役などできる道理がない。

 安倍首相の政治スタンスはことほど左様に全くの理解不能である。かつて安倍首相は英フィナンシャルタイムズのギデオン・リッチマン記者に「安倍首相は外交能力が欠如している」と酷評されたことがある。自らの政治的見解に基づいて政治・外交を進めているのではなく、周辺のだれかの言っていることを受け売りしているだけの外交姿勢であることから、このような批判を受けるのである。日本の置かれた国際情勢がいかなるものであるかを分析したうえでの、日本の取るべき外交といった観点での考えはいささかも伺うことはできない。その場、その場で世間の受け止め方はどうか、といった日和見姿勢からでてくるののばかり、と言っていいかもしれない。

 そんな安倍首相はどこかの調査機関が行った日本の過去の首相のなかでワーストランキングで民主党の菅直人氏に次いで2位にランクされている。菅氏は東日本大震災に直面した割引すべき免があるが、安倍首相の場合は現役の首相が正直な評価としか見られない。こんな低い評価を受けているのは国民は改めて考えなくてはならないのではなかろうか。そんな安倍首相が来月の自民党総裁選に性懲りもなく出馬しようとしているのをどうかんがえたらいいのだろうか。国民のみなさんにもう一度よく考えるよう訴えたいものである。

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2週間余、この酷暑のなかロクな餌もなしで生き抜いたカメの生命力に驚かされた

2018-08-04 | Weblog

 2週間ほど前に息子家族が1カ月間、海外へ旅行に行くので、その間飼っているミドリガメ2匹wp預かってくれ、というので、飼っている容器ごと預かってきた。2匹は雄雌のつがいかどうかはわからないが、教えてもらったように小石の上にカメを置いて餌をやっていたら、翌日にはそのうちの一匹が容器から飛び出して、どこかへ行ってしまった。我が家はマンションの9階だが、9階にある5軒のベランダは境い目に扉のような板があって人が通れない構造になっているが、下が空いていて、カメなら容易に行き来できるようになっている。容器のなかで2匹が山乗りになれば乗り越えられるので、一匹が外へ出て、隣のバランダへ行ってしまったように思われた。ベランダにはクーラーの室外機があり、水が出てきて、水分を取るには困らない。それでもこの暑さでは餌もなく、そのうちには死んでしまうことだろう、と孫には伝えてあった。

 このミドリガメは今年4月に息子家族が引っ越しをした際に荷造りを手伝ったことがあり、その際一匹が逃げ出してしまい、とりあえず残った一匹を灰皿のようなものの中にテープで止め、段ボール箱に収めた。荷造りの終盤になって、逃げだしたカメがみつかり、急遽そこらにあったマッチ箱のようなものに入れて、段ボール箱に放り込んだ。その日のうちに引っ越し先に荷が送られ、荷ほどきをしていくうちに最初のカメは灰皿のなかから出てきて、容器のなかに収めたが、残る一匹のカメはどこに行ったのか、見つからずしばらく荷物のなかに迷い子のようになってしまっていた。 それでも1日後かにひょっこりと現われ、無事2匹が容器のなかに収まったことがあった。

 今回その一匹がいなくなったのかは定かではないが、いなくなって2週間は経った3日夕、旅行先から帰って、ベランダにある花に水をやっていたら、カメの容器の下にいなくなったカメが力なくひっそりと佇んでいるのをかみさんが見つけた。持ち上げてもう一匹のカメのいる容器に戻すと、しばらくはじっと動かなかったが、数分すると頭を持ち上げ、水のなかに頭を沈めていき、生きていることを見せつけてくれた。もう一匹のカメも寄ってきて、じゃれつくような仕草をした。カメに言葉があるのなら、「よう生きていたな」とでも言っているような感じであった。

 全くこの記録的な暑さのなかをよくぞ生きていたものだ、と感心させられる。クーラーの室外機からの水以外これといった餌もなく、2週間余も生存していたものだ。この2匹が雄雌かどうかはわからないがずっと一緒に過ごしてきたのだから、言葉はなくとも何らかの方法でお互いの存在を知らせ合うような方法でもあったのだろうか、不思議なところである。カメの生態をよくは知らないが、ウミガメは海岸の砂地で産卵し、生まれてきた子ガメは海に向かって歩いていくようだから、方向感覚は持っているのだろう。

 今回無事に生還したカメは逃げ出したものの、やっぱり仲間といた容器のなかが一番いい、ということから戻ってきたのだろう。それを仲間にどう伝えたもんか、その方法は流石にわからなった、とみえる。ただ、近くに来てうずくまっているだけで、帰心を示したのだろう。それにしても今回の事件はカメの驚異的な生命力を物語っている。いずれミドリガメはどこかで処分しなければならないだろうが、いつかは今回の事件を教え、カメの生命力のすごさを孫に伝えてやりたいものだ、と思った。

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