鈍想愚感

何にでも興味を持つ一介の市井人。40年間をサラリーマンとして過ごしてきた経験を元に身の回りの出来事を勝手気ままに切る

視聴率トップの「篤姫」の主因は宮崎あおい

2008-02-08 | Weblog
 NHKの大河ドラマ「篤姫」の先週3日放送の視聴率が24%で、週間のテレビ番組視聴率でトップとなった。昨年のNHK大河ドラマ「風林火山」、一昨年の「義経」でも視聴率はせいぜい20%余程度で、トップに躍り出たことはなく、久方ぶりの快挙である。今年はじめからずっと見ているが、江戸時代末期の薩摩藩にこんな痛快な女性がいたのか、と思うと歴史を違う角度から眺められて面白い。一重にそうした人物を探り当てた原作の宮尾登美子が素晴らしいが、このテレビドラマでは主演に宮崎あおいをもってきたのが大正解なのだろう。
 宮崎あおいは昨年春のNHK朝の連続ドラマ、「純情きらり」の主演をつとめ、若き音楽家が岡崎の味噌醤油家のおかみになる青春ドラマの主人公を演じた。その出演中に大河ドラマ「篤姫」の主役に抜擢されることが決まった。朝ドラのヒロインが大河ドラマの主役を単独でつとめるのは初めてのことであるし、大河ドラマの主役としては歴代最年少であることで、関係者は驚いた、
 宮崎あおいは85年11月30日生まれの22歳。顔立ちこそいまはやりの美人タイプではるが、典型的な美人ではなく、庶民的な感じもあり、そこがだれからも反感を持たれない利点となっている。篤姫は当時の女性としてははっきりものを言う、それでいてお茶目で、男顔負けの勝気な性格であったようで、宮崎あおいはそのあたりを見事に演じていて、見る人を惹きつけている。なによりも感情を表す目の表情がいい。こうした演技力が買われて、主役に抜擢されたのだろう。
 女優の第一の資質は美人であることがあげられるが、大成するにはそれだけではないものがある。それが演技力なのか、天性のカンのようなものなのか、よくわからないが、プラスアルファ的なもので、その道の専門家にはそれが見えるのだろう。30年くらい前のNHK朝ドラのヒロインに大竹しのぶが登場した時に、大した美人でもなく、演技力もなさそうに見えたが、専門家の間では評価が高かった。その後の大竹しのぶの舞台女優としての活躍を見ていると、専門家の評価は当たっていたようだ。どうやら宮崎あおいにはそのプラスアルファがあるようで、今回の視聴率トップははしなくもそれを証明した。
 宮崎あおいのよさはそうした周囲の評価を一切気にせずにマイペースでやっているところにある。まだ「純情きらり」に出演中に大河ドラマの主役が決まった段階で、あっさりと好きな人との結婚を決めてしまった。恐らく、プロダクションなり、マネージャーは折角人気の出かかったところなので、止まることを説得したことと思うが、そんな意見も聞かずに結婚を発表して我を通したあたり、篤姫を地でいくようで面白い。そんなところが演技にも出ているのだろう。
 いままでにない女優として今後どんな活躍をしてくれるのか、大いに楽しみである。

追記 宮崎あおいの夫の評判がよくない。ネットに徘徊する情報によると、ヒールどころか、極道以下で、知り合いが殺されている、というきわどい話が取り沙汰されている。そんなワルが擬態でなく、どうやら本物のワルであるようだ。20歳そこそこの小娘にそれを見抜くのは至難の技だろう。自分が有能であると思えば思うほどワルが魅力に思えてしまうのだろう。そんな夫がついているのでは宮崎あおいの女優としての生命はそんなに長く続かないだろう。そのうちになんらかの調整が働くことだろう。 
コメント (7)
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