鈍想愚感

何にでも興味を持つ一介の市井人。40年間をサラリーマンとして過ごしてきた経験を元に身の回りの出来事を勝手気ままに切る

街の診療所にも経営変革が

2008-02-20 | Weblog
 19日は年に1回、この時期に必ずしている人間ドックに行くため、会社を休んだ。半日ドックで午前中には終わってしまうのだが、内臓撮影のためバリウムを飲むため、予後不良になるので、家に帰ってきてしまう。今回もいつもの東京・霞ヶ関の霞ヶ関ビル12階にある(財)健康医療協会霞ヶ関ビル診療所に朝8時半過ぎに行ったら、いつになく人が多い。そういえば、今年始めに同診療所から珍しく人間ドックでの利用を呼びかけるダイレクトメールがきていたことを思い出した。医療の世界でも生き残り競争は激烈で、昔ながらの待ちの姿勢から攻めの姿勢でも打ち出したぼだろうか。
 待合室で順番を待っている間に周りをよく見ると、待合室のソファーが新しくなっているし、大型の液晶テレビは置いてあるし、マガジンラックには「LEON」や「25ans」などが最新のファッション誌があり、以前のいかにも診療所といったダサイ感じは一新され、まるで美容院を思わせるような造りになっている。
 受付台の掲示をみると、人間ドックだけでなく、法人の健康診断も受け付けている。そのせいか、次ぎから次ぎへとお客が入ってくるし、応対する女性陣の数も多い。検診は尿検査から始まって目、レントゲン、血液、エコー、心電図などと進んでいくが、いつもよりスピーディでてきぱきしている。よく見ると、一角にマンノグラフィー検査なる新しい診療コーナーが設けられていた。女性を対象にした乳腺のレントゲンを撮るもののようで、パンフレットを見ると、他にも肺がんや前立腺がん、心エコーなどオプションでの検査ができるようになっている。
 最後に内科の診療があったが、これもいつものご老体の医者から若い医者に変わっており、おざなりの診察でなく、触診も含めいかにも診断している、といったものだった。全体に受診者に対し、誠心誠意取り組んでいます、といった姿勢が感じられ、これなら、またここを利用しよう、との気になってくる。
 この霞ヶ関診療所を人間ドックで利用したのは1985年なので、23年間、毎年のように訪れているが、こんなに変わったのは初めてのことである。地下鉄虎ノ門駅を降りたのは1年ぶりだったが、地上に出たすぐの文部科学省の建物が高層ビルになって周りの風景が一新されたことと、この霞ヶ関診療所の革新が関係あるのかよくわからないが、経営陣にきっかけを与えたのは確かだろう。
 と、考えていて、毎回見かけるいかにも事務に長けた感じの如才なさそうな女性がいないのに気が付いた。いつも受付の中にいて、受診者に優しく応対していたのに変革の一環でいなくなってしまったのかな、と思っていたら、最後の内科診療のところの呼び出し係をしていて、ホッとした。どの組織にも”顔”となるような人がいるもので、名前も知らないこの女性が残っていてくれたことはこの変革が成功したなによりの証拠ではなかろうか、と勝手に思った。
コメント
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