30日夜、日本テレビが午後7時から「歴史大河バラエティ!」と題して明石家さんまと所ジョージをメインにこの3年間日本で起きたことを面白おかしく切って捨てる4時間強の番組を流していたので、チラホラと見ていた。テーマによってゲストを招いていたが、さんまのかつての師匠ともいえる北野たけしも出たりして、いまの日本のお笑い界を代表する3人の掛け合いが絶妙で面白かった。ただ、北野たけしはさんまと所ジョージのテンポの早いトークについていけず、たまに口を開けばひと昔前のドタバタ調のギャグめいたジョークで、やや時代遅れの感が否めなかった。
途中で、北野たけしがフランスのコマンドール勲章を受章したことに話が及ぶや、さんまはかつて花王名人大賞を桂三枝がもらい、感激して同じ新人賞をもらったさんまに泣いて抱きついてきた時に、横にいたたけしが後から尻の手を突っ込んで散々に笑っていたのに、今度自分がフランスで勲章をもらった時には泣いていたのはみみっとない、と切り捨てていた。これにはたけしは返す言葉もなく、手にしていた玩具の槌でさんまの頭を叩くばかりだった。ワンテンポ置いてから、「こんなことを言いながら、紫綬褒章でももらうようなことになれば、頭を下げるのだろう」と言うと、さんまは「勲章の類は一切もらう積もりはありません。辞退する」とキッパリ言っていた。
また、品格を話題にしたコーナーで、ゲストに登場したホリエモンがしきりに「『カネで買えないものはない』とか、『カネで女は買える』とは言ってない」と弁解しているのに、さんまは「こういうタイプは若い頃、女性にもてなかった。だから、こうした言動をするのだ」とバッサリ核心を突いた発言をした。これにはさすがのホリエモンも手をさんまの肩にかけるような仕草をして、どうしてそんなことがわかるのか、と言った顔をして認めざるを得なかった。出てきた言葉は「そんなことはいいじゃないですか」と話をそらすようなことしか吐けなかった。一瞬にして相手の素性、生い立ち、心の蠢きを読み取ってしまうさんまの真骨頂が表われた瞬間だった。
ホリエモンをテレビ画面に出すことは憚られ、一部で問題視するような声すらあり、そんな空気もあることを知って、どことなく遠慮しがちな姿勢でゲスト出演しているホリエモンの足元を見事にすくった瞬間だった。鈍想愚感子もホリエモンには好印象を持っておらず、どちらかといえばテレビには出てもらいたくないと思っているが、そんな思いもさんまの話術が吹き飛ばしてくれた。
このほかにもいろいろなゲストを前に機関銃のように出てくるトークで視聴者を笑わせてくれたさんまはいまやお笑い界の最高峰に位置するタレントである。次から次へと相手の思うところを先回りして、ウイークポイントを突いてお笑いのネタにしてしまうのはまさに天才である。本人も意識しない話術で、北野たけしはもちろんタモリも、所ジョージもついていけないテンポであろう。現在54歳で、知力的にはまだまだ盛んな時期で、お笑いの世界では当分王者であり続けることだろう。この「歴史大河バラエティ!」は改めてそのことを見せつけてくれた。
途中で、北野たけしがフランスのコマンドール勲章を受章したことに話が及ぶや、さんまはかつて花王名人大賞を桂三枝がもらい、感激して同じ新人賞をもらったさんまに泣いて抱きついてきた時に、横にいたたけしが後から尻の手を突っ込んで散々に笑っていたのに、今度自分がフランスで勲章をもらった時には泣いていたのはみみっとない、と切り捨てていた。これにはたけしは返す言葉もなく、手にしていた玩具の槌でさんまの頭を叩くばかりだった。ワンテンポ置いてから、「こんなことを言いながら、紫綬褒章でももらうようなことになれば、頭を下げるのだろう」と言うと、さんまは「勲章の類は一切もらう積もりはありません。辞退する」とキッパリ言っていた。
また、品格を話題にしたコーナーで、ゲストに登場したホリエモンがしきりに「『カネで買えないものはない』とか、『カネで女は買える』とは言ってない」と弁解しているのに、さんまは「こういうタイプは若い頃、女性にもてなかった。だから、こうした言動をするのだ」とバッサリ核心を突いた発言をした。これにはさすがのホリエモンも手をさんまの肩にかけるような仕草をして、どうしてそんなことがわかるのか、と言った顔をして認めざるを得なかった。出てきた言葉は「そんなことはいいじゃないですか」と話をそらすようなことしか吐けなかった。一瞬にして相手の素性、生い立ち、心の蠢きを読み取ってしまうさんまの真骨頂が表われた瞬間だった。
ホリエモンをテレビ画面に出すことは憚られ、一部で問題視するような声すらあり、そんな空気もあることを知って、どことなく遠慮しがちな姿勢でゲスト出演しているホリエモンの足元を見事にすくった瞬間だった。鈍想愚感子もホリエモンには好印象を持っておらず、どちらかといえばテレビには出てもらいたくないと思っているが、そんな思いもさんまの話術が吹き飛ばしてくれた。
このほかにもいろいろなゲストを前に機関銃のように出てくるトークで視聴者を笑わせてくれたさんまはいまやお笑い界の最高峰に位置するタレントである。次から次へと相手の思うところを先回りして、ウイークポイントを突いてお笑いのネタにしてしまうのはまさに天才である。本人も意識しない話術で、北野たけしはもちろんタモリも、所ジョージもついていけないテンポであろう。現在54歳で、知力的にはまだまだ盛んな時期で、お笑いの世界では当分王者であり続けることだろう。この「歴史大河バラエティ!」は改めてそのことを見せつけてくれた。