鈍想愚感

何にでも興味を持つ一介の市井人。40年間をサラリーマンとして過ごしてきた経験を元に身の回りの出来事を勝手気ままに切る

電気料金値上げに対抗、契約アンペア容量を下げた

2008-07-31 | Weblog
 原油価格の高騰の影響は大きく広がりつつある。東京電力は新潟・刈羽原発の操業停止を火力発電に切り替えたため、石油への依存が高まり、コストを圧迫し、今期は4250億円もの赤字決算に追い込まれる見通しとなり、来年1月から平均家庭で月800円の値上げをする、と経済産業省に届け出た。ガス料金も同様に今年10月から120円程度値上げされることになり、家庭にじわじわと価格上昇の余波が及ぼう、としている。
 我が家では早速、電気料金の契約アンペアを60アンペアから40アンペアに引き下げることにし、東京電力に連絡し、30日に担当者が来て、30日に簡単な工事をしてくれ、即日に日割りで基本料金が月当たり546円下がることとなった。子供が3人いて、各部屋でテレビを見たり、エアコンをつけまくっていた時には最大の60アンペアくらいないと、ブレーカーが落ちたりすることがいくらもあったが、いまや2人きりの生活なので、そんな容量の電気は要らない。以前は月当たりの電気料金が1万円を超えることはザラだったが、いまでは半分近くにまで落ちてきている。
 3月の退任以来、生活レベルを1ランク、2ランク落とす、とは宣言していたが、なかなか言葉通りには実行されてこなかった。長い習慣を変えるにはそれなりの決意がいる。しかし、これだけものの値段が上がってくると、考えざるを得ない。電気の容量を落としたら、とはちらっと考えてはいたが、直接のきっかけとなったのは東京電力の値上げ発表である。
 ガソリン価格の高騰で、自動車の売れ行きがダウンしており、高速道路の通行量も大きく減少している、という。日経産業地域研究所が今年7月に首都圏の車所有の770人を対象に調査したところによると、52%の人が車に乗る機会を減らした、と答え、ガソリン価格が1リットル200円を超えたら20%の人が車の保有を止める、と答えた。さらに1リットル250円になったら45%以上の人が保有を止める、と答えた。自動車の黄金時代を謳歌してきた自動車メーカーにとっては企業のあり方を反省するいい機会となるわけで、ものの価格が上がるということはある意味では経済の自律的な調整機能を果たすことになるのかもしれない。
 もちろん、それはリーズナブルな上昇に限っての話で、今回の高騰は明らかに行き過ぎである。投機筋の思惑が極端に表れたのがWTI原油価格であり、行き過ぎた経済行動に対しては消費者は自ら防衛策を講じるしかない。防衛策が極端になれば、消費そのものがしぼみ、行き過ぎた値上げが是正されることになるだろう。日本の政治当局が何もしてくれないので、庶民は自分で守るしかないだろう。
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なぜ漁業者だけに支援するのか、その理由を明らかにすべき

2008-07-30 | Weblog
 政府は原油価格高騰により苦境に立っている漁業者に対する支援を行うことを決めた。燃料高騰分の90%を補填すなど総額745億円を支出するというもので、29日付けの読売新聞以外の新聞が一斉に報道している。民主党が総額1000億円の支援を発表しているのに対応したものというが、原油価格高騰により影響を受けているのは何も漁業者だけに止どまらないのに、なぜ漁業者だけをかくも厚く支援するのか、理解できない。単なる選挙対策で国の貴重な財源を無為に遣ってもらいたくない。
 燃料費の補填は5人以上の漁業者のグループが省エネ機器の導入などで燃料使用量を10%以上削減する場合に行う。昨年12月の燃料価格を基準に価格上昇分の最大90%を国が補填する。07年の補正予算で設けた燃油対策基金や08年度当初の関連予算から捻出する。すべての漁業者が対象で、期間は原則1年。最大2年まで延長できる、としている。他にも休業している漁業者を支援するために65億円、無利子融資200億円、それに流通コスト削減のために水産物の買い取り額400億円を計上する。
 新聞を読む限り、すでに当初予算に織り込んであるものがいくらで、新規に計上するのがどのくらいか分かりにくいとこrがあるが、この15日に全国20万隻の漁船が一斉に休業して国に支援を求めるストライキを実施したからといって、甘すぎはしないだろうか。あの時に福田首相は月末には対策を発表する、と明言していたので、すでに筋書きはできていたものと思われる。
 それにしても原油価格高騰の打撃を受けているのは漁業者だけではない。クリーニング業界然り、食品製造業界然り、その他あらゆる業界が大なり小なりに影響を受けている。だからといって、大規模なストライキを敢行すれば、国は支援をしてくれるのだろうか。値上げしたくても値上げできない業界はたくさんあるだろう。値上げのしわ寄せは回りまわって国民の家計を直撃している。
 もうひとつ疑問なのは仮に原油価格の高騰が収まった時にはこの支援策は取りやめるのか、いまの原油輸入価格の実勢が明らかにされていないので、いくらになったら解除すべきだ、とも言えないが、単に投機筋の暗躍でニューヨークの原油相場が上昇しているに過ぎない、というのなら、支援すべきではないだろう。百歩譲っても原油価格がいくらに下がったら、支援は取りやめる、と公言すべきだろう。もともと市況価格に左右されるものに支援する、という理屈がおかしい。
 それでも漁業者だけを支援するというのなら、まずは国民に向かってその理由を明らかにすべきだろう。経済の原則である市場の需給の法則に任せられない、というのなら、その原因を国民の前に明らかにし、その原因を取り除くためにこれこれこういう資金を投じる、とでも言うべきだろう。
 漁業者に持っている票が大きいので、対策を講じるというのでは一時代前の政策であり、声の大きいところから順番に糊塗的に手を打つというのではおよそビジョンのある政治とは言えない。こんなバラマキ政策をぬけぬけと行っている政府には信を置けるわけがない。
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命運尽きた福田内閣、あとは退陣のみ

2008-07-29 | Weblog
 先日のTBSテレビの「時事放談」に出演した与謝野馨前官房長官は司会の御厨貴東大教授の「内閣改造はあるのか」と問われて、「話題にならない」と答えた。福田康夫首相と親しいはずの与謝野前官房長官の発言だけに聞き逃せない。28日の夕刊フジもそうした与党内の微妙な雰囲気を感じとって、「福田首相8月にも退陣」と報じた。自民党の友党の公明党が福田首相では総選挙は戦えない、との判断を下した、というのがその理由のようで、いよいよ福田内閣は崩壊寸前となってきた。
 与謝野前官房長官の発言は司会が「話題にも上らない、ということですか」とたたみ込んだのに対し、「話題にならない、というのが一番正確だ」と繰り返した。内閣改造は昨年9月に福田首相が就任して以来、ずっと言われてきていることで、サミットを終えたいまこそ好機と見られていた。福田首相は夏休みに入る前から周辺では内閣改造が取り沙汰されており、休み明けにも発表されるのでは、との観測がしきりだったが、なんら動きもなく、閣僚の若林正俊農林大臣と甘利明経済産業大臣が欧州出張から帰国する今月末を待って行われる、との観測が出ていた。
 ところが、ここへきてどうやら、自民党内で内閣改造どころか、福田降ろしの動きが活発化しているようで、与謝野発言はそうした党内の情勢を微妙に反映したものと言えそうである。いまの福田内閣の低い支持率ではでは総選挙を戦えないし、景気対策にしても効果的な対策を講じていないし、あらゆる政策が後手後手に回っている、とだれしも思っているようである。
 福田首相もその雰囲気を感じとっているようで、内閣改造をする、とは断言できないでいる。どうせ内閣改造してもすぐに総選挙で民主党に負けてしまうかも知れない。右せんとしても、左せんといsてもいずれも窮地に陥ることは目に見えている。そう思っているのか、テレビに映る福田首相の顔も自信なさげで、なんとなくさえない。政権末期の首相の顔ほど哀れなものはない。自民党内での重みがなくなった首相なんてだれも尊敬しないだろうし、寄ってもこなくなるだろう。
 となると、ここは福田首相自らが政権を放り出すしかないだろうが、安倍前首相のように明白な失政を犯したわけではないので、引き際をどうするか、という問題が出てくる。こんな時期に総裁選をするわけにはいかないだろうから、ここは健康問題にひっかけて退陣するしかないだろう。
 で、世論の動向を見ながら、総裁選で新首相を選任することになるのだが、こんな内外多難な時にまたぞろ総裁選をして、数々の課題を先送りするのではますます国民の支持を失うことになることだろう。いずれにしろ、自民党が重大な危機に立っているのは間違いない。
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負けるべくして負けた東海大相模高

2008-07-28 | Weblog
 27日は横浜スタジアムへ高校野球北神奈川大会の決勝、東海大相模対慶応戦を応援に行った。ここ数年毎年のように神奈川大会の決勝に駒を進めている東海大相模高は今年は80回記念で神奈川が北と南に分かれ、宿敵の横浜高が南に回ったのと、春の県大会で優勝し、エースの大城選手と高校通算56本ものホームランを打っている主砲の大田選手を擁し、甲子園への出場がほぼ固い、と見られている。試合開始の正午少し前に球場に着くと、観覧席はびっしり満員で、3塁側の一番上の立見席にようやく空いているスペースを確保できた。
 試合は1点を争う好ゲームで、4回裏に東海大相模が主砲の大田選手が左翼席に突き刺さるホームランで先制すると、5回表に追いつかれ、6回裏に1点を入れると、7回表に四球の連発から長打を浴び、4対2と逆転された。ところが、その裏に2死からヒットを重ね4点を上げ、なおも8回裏に1死1、3塁の場面で、珍しくスクイズを敢行し、ダメ押し点になるかと思われたが、敵の攻守に阻まれ、追加点を上げるに至らなかった。あとから考えると、ここでしゃにむに点を取りにいかなかったことが墓穴を掘ることになった。
 9回表に慶応は連打で無死1、2塁とし、暴投でそれぞれ進塁し、ヒットと犠飛で同点に追いついてしまった。その後、延長戦に入り、攻防を繰り広げたが、両チームとも追加点を上げるに至らなかった。この間、東海大相模の主砲、大田選手は
走者2塁、サヨナラの場面で2回とも敬遠され、観客のブーイングを浴びていたが、作戦としてはやむを得ない面もあった。
 回が進んで13回表、2死ランナー2塁となった場面で、東海大相模は投手に大田選手を起用した。前の回から大城投手のリリーフに立った熊谷投手では慶応の主力を抑えられない、とみてとっての決断だったが、速球一本のにわか仕立ての野手ではいかにスピードがあるとはいえ、慶応の選手に見抜かれ、3塁打、ホームランを浴びて決定的な3点を献上して、結局9対6で敗れてしまった。
 楽天の野村監督の言「勝ちには不思議な勝ちもあるが、負けにはそれなりの原因がある」の通り、東海大相模は四球が多かったのと、点につながるエラーがあった。8回裏のスクイズの場面できっちり決めておけば、7対6で勝っていたかもしれないが、チームの作り方に差があった、ということだろう。
 東海大相模は甲子園に行けば31年ぶりだったが、慶応はそれを上回る46年ぶり、という。執念でも負けていたのかもしれない。4時間20分の戦いはずっと立っての応援であったが、疲れを感じさせなかった熱戦であった。東海大相模はこれで3年連続決勝で敗退しているが、来年こそは今年を上回るチームを作って甲子園に出場してもらいたいものだ。
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バラ一輪を捧げ、ミニミニ葬式を敢行

2008-07-27 | Weblog
 26日はまず東京・上野の東京国立博物館で表慶館で開かれていた「フランスが夢見た日本」展を観賞したあと、六本木の新国立美術館で開かれている「毎日書道展」を見に行った。「フランスが夢見た日本」展は日本の浮世絵に描かれた日本の江戸時代の風景、風物がフランスの皿にそのまま描かれているのをズラリと並べている「そういうことか」という程度のもので、帰りに上野駅で一輪のバラを包んでもらい、たまたま買って飲んだペットボトルの空ボトルを持って、毎日書道展に足を運んだ。
 というのは2カ月くらい前に毎日書道展の審査員をしていた中田睦子さんが亡くなり、恐らく最後の出品となる作品を展示しているだろうから、その前にでもバラを手向けよう、と思ったからだ。新聞で訃報を見た時に香典でも送ろうかな、と思ったが、喪主の名前が弟さんになっており、家族にあたる人が見当たらなかったので、会場で花でも手向けることで、弔意を表そう、と思っていた。
 で、目当ての中田睦子さんの作品の所在を出品台帳で見ると、コーナー8にある、と出ている。そこへ赴くと、いつもより小さめの1メートル四方くらいの額に一文字、大きく「明」と書かれた作品が展示してあり、出品者名の上にピンで喪章が止めてあった。周りにいずれも喪章のリボンが止められた物故者の作品が並べてあり、いつもより多い気がした。
 で、持参した一輪のバラの花をその「明」の作品の下に置き、手を合わせて合掌し、「安らかにお眠り下さい」と語りかけた。他に誰も会葬者もいない、お坊さんもいない、そして誰にも気づかれなかったミニミニ葬式であった。持ってきたペットボトルに水を注ごう、と思ったが、一旦会場を出なければならなかったので、諦めて、包装したままの花を横向きに供えた。
 中田さんの作品は毎日書道展の会場で5年連続して見てきているが、最後の作品「明」は死を悟って書いたせいか、いつもの力強いタッチが感じられず、どこか弱々しい感じを受けた。いつもはこの倍の大きさの作品なのに、今回は小さめの作品で、気力も衰えてしまっていたのかもしれない。
 いつもは会場をざっと見て回るのだが、今回はミニ葬式で疲れたのか、とてもそんな気になれなかった。
 代わりに毎日書道展の会場正面で開催されていた毎日書道会の重鎮で先日亡くなった飯島春敬氏が生前収集した中国、日本の名書が個人的な硯や墨などと一堂に展示されていたのを見たが、圧巻であった。書の名人による収集作品としては他に例を見ない珠玉の名品が数々あり、見ごたえがあった。春敬氏は書の文化の普及のため、昭和24年より社団法人書芸文化院を設立し、日本書道史研究講座を開講してきており、その内容が充実しているのに驚いた。いつの日か、中田さんを偲んでこの講座を受けようかな、とも思っている。
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罪人ホリエモンを担いだ小泉、武部両人こそ重大罪人

2008-07-26 | Weblog
 25日、東京高等裁判所で証券取引法違反に問われたライブドアの元社長、堀江貴文の控訴審の判決が下され、予想通り棄却となり、第1審の懲役2年6カ月の実刑が支持された。ホリエモンはこの控訴審に1回も出廷せず、弁護士を通じて無罪を伝えただけで、ライブドアの社長時代と同じく世間を舐めきった態度に終始し、少しも反省の色を見せなかった。これでは裁判官の心証を悪くして、控訴が認められるわけがない。弁護側は即刻、最高裁に上告するとしているが、ホリエモンの態度が改まらない限り、懲役刑は確定するのは間違いない。
 ホリエモンは4月のの公判では「生き急ぎ過ぎた。私の言葉で人を傷つけたのであれば心からお詫びしたい。株式市場の発展のためにやってきたが、かえって市場に対する不信を招いた」との上申書を提出し、一見反省しているか、のような考えを示したが、その後1回も出廷せず、態度で反省を示すことはなく、却って裁判官の反感を買った。
 ホリエモンとしてはこの控訴審より、約3300人の元ライブドア株主から起こされている総額208億円の損害賠償を求めた集団訴訟の方が気がかりのようで、有罪が確定すれば、損害賠償で賠償責任が発生するし、反省して罪を認めれば損害賠償の民事裁判で不利になる。いずれにしろ、民事訴訟では窮地に立たされるのは避けられず、持っている130億円の隠し財産が飛んでしまうことを恐れているようだ。いまだに六本木ヒルズの高級マンションに住んで、セレブな生活を満喫しているようで、お金の亡者がであるのは間違いなく、その座を無くすのが嫌のようである。
 いずれにしろ、ホリエモンが態度を変えないのなら、最高裁でも上告棄却となり、懲役2年6カ月の実刑が確定するのは間違いない。そして、ホリエモンの人生は民事裁判との交渉に明け暮れるのは明白で、一緒になって無罪を主張している弁護士の顔も哀れな我利我利亡者に見えてくる。
 ホリエモンの有罪が確定したら、3年前の郵政民営化を問うた衆院選にホリエモンを担ぎ出し、あまつさえホリエモンの片手をとって「わが弟である」と誉め讃えた武部勤・自民党元幹事長、そして、それを指示した小泉純一郎元首相の罪も問われなくてはならない。
 武部元幹事長と小泉元首相はホリエモンからお金をもらったことはなくても罪人を担いで、日本の選挙を汚した罪人である。刑法上の罪にこそ問われないが、人として恥ずかしいことをしたことは永遠に忘れられない。罪人の罪を問うのでなく、代議士の座に座らせようとして、若い人々に政治というものを汚いものである、という観念を植え付けさせた。こんな人が今も第一線でのさばっていることが信じられない。国際社会で、日本が政治後進国である、という何よりの証拠である。
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期待はずれの「AT International2008」展

2008-07-25 | Weblog
 先日、千葉・幕張メッセで開催されている自動車関連技術の展示会「ATInternational2008」を見に行った。日経BP社が自動車分野にも情報発信の場を確立しよう、と初めて開催したもので、期待して行ったが、展示内容にしても主催者企画にしてもこれといったものはなく、正直がっかりした。トヨタ自動車がGM(ゼネラル・モータース)を抜いて世界一の自動車メーカーになる、というのにそのかけらも感じられなかった。
 「AT International2008」は幕張メッセの展示ホール5、6の2つのホールを使用していたが、後ろ4分の1は空きスペースで、しかも出展者のワークショップを会場内で行っていたり、大学出展コーナーや燃料電池実証プロジェクトや電気自動車の」展示があって、実質1ホール程度の展示であった。しかもトヨタ自動車、日産自動車、ホンダの日本のビッグスリーは申し合わせたように12小間の出展で、トヨタがクラウン、日産がSERENA、ホンダがクリードとおよそ最新鋭ではない車を並べ、おざなりの展示をしていて、なんとかお義理で出展しました、といった感じであった。
 展示も110社くらいが出展はしているが、ただ、並んでいるだけで、自動車技術のゾーン分け」がまるでない。ゾーン分けするには出展社の数がなかった、ということだろうが、いかにも主催者の意図が見えてこない。展示会の売り物のはずの主催者コーナーも単に中央にメインシアターがあり、日経BP社の雑誌の編集長クラスが自動車メーカーの技術者と対談する程度で、主催者企画が何もなかった。
 しかもそれを補うはずのセミナーの一番の基調講演がトヨタ自動車の部長クラスの講演では、あまりにも情けない。トヨタから主催者が馬鹿にされた、としか思えない。三拝九拝して頼んだ結果がこれではそう思われるのも仕方ないだろう。
 2年に1回のモーターショーはじめ自動車関係の展示会は数多くある。そこへ日経BP社が進出するのだから、何かあっと言わせるものがあるのだろう、と期待して行ったが、見事に裏切られた。これでは他社の展示会となんら変わるところがなく、こんな内容ではえ3回と持たずに消滅してしまうことだろう。ただでさえ、一般の産業展示会は衰退気味だ、というのに、まるで主催者の意欲が感じられなかった。
 さらにいえば、このAT International2008は通常開催初日に行っていた開会式を行わなかった、ということだ。開会式そのものに果たしてどんな効果があるのか、議論のあるところだが、主催者の展示会にかける意欲を示すものであるのは確かである。経済産業省の課長クラスを招いて開会式で挨拶してもらい、主催者としての抱負を述べるいい機会でもあるのは確かである。ある意味では主催会社の勢いを示す場でもある。それがなくなってしまうのは残念であるとともの惜しいことでもある。確かに展示会の開会式は手間ばかりかかって面倒くさい、といえば面倒くさく、なければないですっきりもするだろうが、一度止めてしまうと、もう復活しいくいことだろう。
 
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大量無差別殺人事件続出の背後にあるもの

2008-07-24 | Weblog
 22日夜、東京・八王子市の駅前ショッピングセンターでまた無差別殺人事件が発生した。犯人は骨折で休職中の33歳の男性で「誰でもよかった」とどこかで聞いたような言を吐いている、という。今年になってから包丁、ナイフを振り回して無差別殺人をした事件は東京・品川、茨城県土浦市、東京・秋葉原などあわせて8件も起きており、異常なペースで増えている。事件の背後にあるものは一体何なのか、単に個人的なものなのかを探る必要がありそうだ。
 八王子の事件では書店のアルバイト店員、大学4年の女子ら2人が死傷した。犯人の男性は「仕事がうまくいかず、人を殺そうと思い、包丁を買った。むしゃくしゃしてやった。誰でもよかった」と供述している、という。今年になって起きている無差別殺人でいずれも聞かれる言辞である。刑務所に入りたいから、人を殺すことと誰でもいいから殺すこととは天と地ほどの差がある。殺された人、家族の身になってみれば、誰でもいい、という発想にはならない。
 それとこれら事件のもうひとつの共通項は繁華街であることである。繁華街には殺人の対象となり易い人がたくさんいて、なおかつ華やかな印象があり、新聞テレビで派手に扱われる、という面がある。殺人事件の犯人ではあっても生い立ちから交友関係まで詳しく取り上げられ、まるでヒーローのようで、世間を騒がしたい、という願望をくすぐるものがあるのではなかろうか。一種の流行現象とでもいえるのかもしれない。どうせ死ぬのなら、最後ぐらい派手に扱われたい、とでも思っているのだろう。
 だから、こうした事件が起きた際には新聞・テレビの取り上げ方をけしからんことが起きた、不愉快なことが起きた、というトーンで報道することが求められる。今回も町村信孝官房長官が「命の大切さを教育現場で、あるいは家庭で、社会でししっかり教えていくしかない」」との談話を発表しているが、もっと犯人を弾劾するような発言をすべきだろう。
 確かに人命の尊さを教える人なり、場がなくなったのは事実である。即物的な物や金ばかりが尊ばれて、心の大事さがないがしろにされているきらいはある。言葉で教えることも大事であるが、周りにそれを実践している人がいて、身体で教え込むことも必要だろう。ところが、いまの日本を見渡しても、政治家から官僚、そして学校の先生に至るまで尊敬に値する人はなかなか見当たらないのが実態である。本来、人の道を教える立場にある人が率先して、悪事に手を染めている。政治家も自らの利益を図ることに汲々としている。これでは人の命の尊さを学べ、といっても誰も聞いてきれないだろう。
 自らの生き方を確立して後は、他人に迷惑をかけないことを教え込まなければならないのだが、いまの日本は自らの利をむさぼるのに他人のことなど構ってはいられない輩ばかりである。
 経済政策がままならないのなら、ここは原点に戻って国民に生き方を指し示す基本からやり直してはいかが、福田さん。
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夏休み呆けの福田首相に海外視察横行議員続出

2008-07-23 | Weblog
 2011年度に国のプライマリーバランス(基礎的財政収支)の均衡を図る、という政府の大命題が危うくなってきた。22日開かれた政府の経済財政諮問会議で均衡どころか、3兆9000億円もの赤字になる見通しが明らかとなったもので、景気低迷による企業の業績下降による税収入の減少が大きく効いているものと思われる。テレビには夏休み中と思われた福田首相が経済財政諮問会議に出席しているのが映っていたが、夏休み中の内閣改造でもと思われたのがあっさりと期待が打ち破られた。となると、もう残すは首相交代しかなさそうだ。
 プライマリーバランスの均衡が小泉前々政権時代からの政府の公約で、それがかくもあっさりと撤回されるとは誰も考えもしなかっただろう。レイムダック状態にある福田政権の最後の置き土産といsて自民党のだれかが画策したのではないか、とも思えてくる。悪いことはすべて福田政権が行ったことで、次の政権担当者がやりやすくなる、とでも考えたのだろう。幸い、福田首相は夏休み明けで、頭の中はお休みモードで冷静な思考ができる状態にない。
 現在、我が国の財政赤字は国、地方あわせて約850兆円ある。これに対して、国の歳出は年間63兆円、一方の歳入は58兆円で、この差5兆円を公共投資を毎年3%削減したり、医療費など社会福祉費を削減する一方、税の自然増で埋めることで均衡に近づけてきた。ところが、ここへきての景気低迷で、企業業績が落ち込み、税の増収どころか、逆に減るような感じとなってきたことから、見通しが大きく狂ってきた。
 今年1月時点では2011年のプライマリーバランスは7000億円程度の赤字で、なんとか均衡への努力を続ければ公約の達成は可能、との感触だったのが、22日開かれた経済財政諮問会議では歳出削減努力を最大限実施しても国・地方合わせて3兆9000億円もの赤字と最早、公約達成は断念せざるを得ないところまで来てしまった。これはGNP(名目国内総生産)の0.7%にものぼる。
 すでに自民党内には「プライマリーバランスの均衡という公約を先送りすべきだ」(中川昭一元政調会長)との乱暴な声も出ている。こうした声を意識してか、経済財政諮問会議に臨んだ福田首相は「歳出削減努力を継続する必要がある」と言明したが、いま政府が真っ先にやるべきことは民間の活力を取り戻すべく企業の競争力強化のための数々の経済振興策である。
 それと政府はじめ地方公共団体の議員の定数を少なくして、議員歳費をカットすべきだろう。テレビ朝日の報道ステーションによると、この夏休みを利用して海外視察に出かける国会議員が122人にものぼる、という。トップがトップだけにこんな遊興議員が続出するのだろう。全く開いた口がふさがらない、とはこのことだ。
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大人も楽しめ、心温まる「崖の上のポニョ」

2008-07-22 | Weblog
 21日は東京・渋谷へ宮崎駿監督の話題の映画「崖の上のポニョ」を見に行った。2年前のNHKテレビで宮崎監督が取り上げられた時にすでに次回作として取り組んでいる、と話していた期待の作品で、夏休みとあって親子連れをい中心に沢山の人が詰めかけていた。昼食を摂って、早めに行くと、すでに休憩時間となって場内整備をしていて、言われた通り左側の通路で並んで待っていたら、右側の通路にも並んでいて、それらの人を入れてから、館内に案内され、前から5番目くらいの席しか取れなくなってしまった。
 ポニョはどうやら人魚の女の子のようで、博士と称する海の魔人に育てられているが、冒険好きで、外の世界を覗きたくて仕方がないようで、ある日、海底の家を抜け出して、外界へ飛び出す。ところが、漁船の網にひっかかって、瓶の中へ閉じ込められてしまい、気絶したまま海岸に打ち上げられてしまう。そこへ崖の上の家に住む宗介が来て、ポニョを見つけ、助け出し、桶の中に入れたまま通っている幼稚園に持っていってしまう。
 一方、魔人はポニョがいなくなったのを知って、なんとかポニョを取り戻そうとするが、宗介はポニュを気に入って、手放そうとはしないので、チャンスがつかめない。が、宗介が海岸へ降りたすきに大波を起こし、ポニュをさらってしまう。しかし、海底の家に戻ってもポニュは宗介を忘れられず、人間になりたい、といって魔人を困らせ、遂には再び家を飛び出してしまう。
 そして今度は小さい女の子となって、宗介のもとへ行こうとするが、それを止めようとする魔人の力も加わって大津波が押し寄せることになる。波頭の上に立って走るポニュが自動車で崖の上の家へ急ぐ宗介親子を追いかけるシーンは漫画の世界とはいえ、ジーンとくるものがあった。
 めでたく宗介に会えたポニョは宗介親子と楽しいひと時を過ごす。一緒におやつを食べ、夕食を食べるシーンは微笑ましい。が、なぜか、ポニョは食事の最中にコトリと寝てしまう。翌朝、台風は治まったものの、街中、水びたしで、崖の上になで水が迫っていた。老人ホームの様子を見に行った母親は帰ってきていなくて、ポニュが魔法を使って大きくした船に乗り、二人は母親を探しに出かける。途中、宗介を知る街の人に出会うが、様子はよくわからないまま、トンネルにさしかかると、再びポニョは眠りについてしまう。
 老人ホームでは魔人が魔法を使って海の底で魔女と母親の会談が行われ、ポニョをそのまま人間世界に置いておくが、魔法は使えないようになることでお互い納得し、めでたしめでたし、となる。
 小さい女の子と男の子の微笑ましい純愛物語にファンタジーが加わった作品で、全編が総数70万枚にものぼる手書きのアニメーションのせいか、柔らかなタッチが出ていて、ほのぼのとした感じを受けた。
 公開前の毎日新聞夕刊の映画評で、試練が手ぬるいといった厳しい批評が掲載さっれていたが、漫画の世界で試練云々はお角違いだろう。童心の清らかな世界に浸ることができ、大人も楽しめるいい作品であるのは間違いない。
 
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