鈍想愚感

何にでも興味を持つ一介の市井人。40年間をサラリーマンとして過ごしてきた経験を元に身の回りの出来事を勝手気ままに切る

北海道新幹線といっても入口の函館までしか行かないのではメリットがないのではないか

2016-03-26 | Weblog

 今日(26日)北海道新幹線が開通する。といっても本州から北海道の玄関である函館までで、一般的には北海道といえば札幌までは従来路線に乗り換えていかなければならないので、ピンとこない。JR北海道の営業上、北海道新幹線と表示するしかないのだろうが、羊頭狗肉の感は否めない。一時乗車率は25%と言われていたが、開通の当初こそはそこそこお客は集まるだろうが、落ち着けば乗車率はそんなところまでしか伸びないことだろう。北海道新幹線が札幌まで延びるのはまだ5年以上かかると言われているが、それまで北海道の春はこないことだろう。

 鈍想愚感子に限らず鉄道マニアでない一般人にとって、新幹線の建設・開通状況にそれほど詳しくないので、北海道新幹線と聞いたら、だれしも札幌まで行けるものと思うことだろう。それで、開通間近になって、具体的な路線を聞いて函館までと知ってがっかりしたというのが大方の人の反応だろう。これまでも東北新幹線が東京から青森まで通じていて、それが北海道新幹線として延伸するとなれば、旭川までは行かなくともせめて札幌まではいく、と思うのは当然のことだろう。それが単に函館までというのでは肩透かしを食った思いともなる。

 北海道新幹線の開通で東京から函館までは4時間強で行くということだが、そこから在来線に乗り換えて札幌までは特急でさらに2時間半はかかることになり、乗り換え時間を考慮にいれると東京から札幌までざっと7時間かかることになる。これでは新幹線のメリットはあまり感じられないことだろう。飛行機で羽田から札幌千歳空港までは1時間半程度しかからない。しかも料金はLCCを使えば2万円強とJRを利用するのと比べ少し高い程度である。これでいくら新幹線が北海道まで開通したとへいえ、忙しいビジネスマンは北海道新幹線を利用しよう、とは思わないことだろう。

 しかし、北海道民にとって新幹線が開通するということは悲願であり、待ち望んでいたことであるのは十分に理解できる。開通前のテレビの報道では旭川の住人が北海道新幹線の開業第1号の列車に乗り込むためにわざわざ青森までやってきていた姿を映し出していた。それでけ地元の期待は大きい、というわけでやっと北海道も本土並みの利便を享受できるようになった喜びがあふれていた。

 とはいえ、北海道新幹線の事業としての採算は必ずしも明るくない。当面は雪まつりや旭川動物園や阿寒湖、洞爺湖、支笏湖など豊かな自然を売り物とした観光で利用促進を図ることで利用率のアップをめざすしかないだろう。それで心配なのは特に東海道新幹線が開業当初から雪のためにストップしたことで、北海道は本州以上に雪が激しく降ることが予想され、雪害はじめ安全対策に万全を期すことが避けられないことだろう。新幹線は雪に弱いのが定説で、JR北海道がどこまで対策を講じているか、 注目したい。

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世論調査の内閣支持率の上に拠って立つ安倍内閣の正念場だ

2016-03-22 | Weblog

 21日昼ころ、電話がかかってきてどこのだれとも名乗らずに世論調査だ、という。一応、聞いてみると、最初から安倍内閣を支持しますか、という内容である。当然のことながら、「支持しない」と答えると、その理由を何も聞かず、「支持政党は」と聞いてきて、「自民党」、それになんと「民進党」、「その他の野党」と聞いてきる。まだ党名は民主党、維新の党なのに民進党といかにもその浸透度を試すような設問である。これも即座に「民進党」と答えると、次に同じような形で、次に「国会議員の選挙があればどの党に投じますか」と聞いてきたので、これも「民進党」と答えた。すると、今度は「次の選挙は衆参同日選挙の考えがありますが、これを支持しますか」と聞いてきたのいで、「支持しない」と答えたら、それで終わりだった。

 世論調査としてはいかにも設問が少ないうえ、他にもっと聞かなければならないことがあるのに単に衆参同時選挙について聞いてきただけのまことに妙な世論調査だった。我が家の黒電話への着信は鈍想愚感子の携帯電話に着信記録が出るように設定しているが、この世論調査の着信は非通知になっていて出てこなかった。振り込め詐欺などあやしげなところからの着信は必ず非通知に設定されてなっている。これもどこからか特定されるのをいやがってそうしたのだろう。当然だろうが、最初にどこの新聞社、もしくは会社なのか何も名乗らないのもおかしい。どう考えても安倍首相、もしくは安倍首相の周りのだれかが仕掛けた世論調査であることが明白である。どうせ自民党の支持者しか集計しないのだろう。安倍首相自身、この7月の参院選を参院だけになすのか、それとも衆参同日選挙にするのか、迷っていて、少なくとも自民党支持者だけでもどんな考えを持っているのか、探りたいというのが本音なのだろう。

 以前にも同じようなことがあった。いまの舛添都知事がまだ衆院議員のころ、たまたま当時の神奈川県知事が辞任する話が進んで神奈川知事選が取りざたされているころに世論調査と称して次の神奈川県知事にだれが望ましいか、という内容で、その候補者のなかに舛添要一の名前が挙げられていて、驚いたことがあった。舛添氏には東京都知事をねらっているとのうわさがあり、どうするのかいろいろうわさが出ていたころで、だれかが神奈川県知事に出馬することを持ちかけたのだろう。それで、密かに世論調査という運びとなったのだ、と思われる。その結果は舛添氏にとって思わしいものではなかったのだろう。舛添氏が神奈川県知事選に出馬することなく、その後の東京都知事選に出てめでたく当選となった。

 世論調査と称して、自らの考えなり、方針の考慮のたしにしたい、という気持ちはわかるが、どうせ電通あたりが雇い主のごl機嫌をとるとともに稼ぎの足しにしようと持ちかけたのに安倍首相も乗った、というのが裏の隠された事情なのだろう。安倍首相もこのところアベノミクスが頓挫しかかって、消費税増税についても延期、もしくはなしにしようかな、と思い悩んでいる時でもあり、首を縦に振ったのだろう。衆参同日選挙は過去にそれほど例がなく、思ったような効果をあげないことがある。それだけに強い覚悟で臨まないと、とんでもないこととなりかねない。内閣支持率という魔法の上に拠って立つ安倍内閣が世論調査に頼りたがる気持ちが分からないでもないが、ここは自らの考えで決めるべきだろう。

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