イエスは会う

　「イエスは、彼らが質問したがっていることを知って、彼らに言われた。「『しばらくするとあなたがたは、わたしを見なくなる。しかし、またしばらくするとわたしを見る。』とわたしが言ったことについて、互いに論じ合っているのですか。
　まことに、まことに、あなたがたに告げます。あなたがたは泣き、嘆き悲しむが、世は喜ぶのです。あなたがたは悲しむが、しかし、あなたがたの悲しみは喜びに変わります。
　女が子を産むときには、その時が来たので苦しみます。しかし、子を産んでしまうと、ひとりの人が世に生まれた喜びのために、もはやその激しい苦痛を忘れてしまいます。
　あなたがたにも、今は悲しみがあるが、わたしはもう一度あなたがたに会います。そうすれば、あなたがたの心は喜びに満たされます。そして、その喜びをあなたがたから奪い去る者はありません。」（ヨハネ１６：１９－２２）

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　引き続き、十字架に架かる直前でのイエスの説教から。
　イエスは弟子たちに仰った。
　『しばらくするとあなたがたは、わたしを見なくなる。しかし、またしばらくするとわたしを見る。』
　死ぬけれども復活するイエスを見る、そうイエスはあらかじめ仰る。
　「わたしはもう一度あなたがたに会います」と。

　ところで、この聖書に接している人で「十字架前のイエス」を知っていた人は、いない（強いて言えば、書き手は別か）。
　つまり、聖書にこうして接しているのにイエスを知らない。
　ところが、復活のイエスの方から「わたしはもう一度あなたがたに会います」と会いに来てくださる。それは、こうある通りだ。
　「見よ。わたしは、戸の外に立ってたたく。だれでも、わたしの声を聞いて戸をあけるなら、わたしは、彼のところにはいって、彼とともに食事をし、彼もわたしとともに食事をする。」（黙３：２０）
　今までの長い苦しみは、産みの苦しみだった。
　そうして大きな喜びが訪れる。
　イエスは文字面だけの存在などではなく、いのちを豊かに与えてくださる生きたお方であると分かるのだから。

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