皆様方は、ミシュランガイドをご存知でしょうか?
一般的には、世界各地の飲食店の格付けを行い、その結果を公表している書籍のことを指すのですが、このミシュランガイドの発行会社が実は自動車タイヤの製造会社であるということはご存知だったでしょうか。
知っている人は知っているかと思うのですが、よくよく考えると、自動車タイヤの製造会社が飲食店の格付け事業を行うのは不自然なように思います。
正直私もそう思います。
ただ、ミシュランによると、ミシュランガイドで飲食店を案内する ⇒ ミシュランガイドを読んだ人が飲食店に行きたくなる ⇒ 自動車での移動が活発になる ⇒ タイヤが売れるという効果を狙って書籍の発行に至ったとのことです。
やや「風が吹けば桶屋が儲かる」のようなところを感じなくもないですが、そういったことを考えて発行していたというのであれば、面白いアイデアだなと感心します。
マーケティング視点で考えた場合、「タイヤを売りたい」というゴールを設定した上で、「ユーザはどういった場面でタイヤを購入したいと思うのか」をユーザ視点であれこれ模索し、「ユーザが自動車を使って移動したいと考える事例を提案すればよい(動機付けを与えればよい)」という考えに至った結果、ミシュランガイドが生まれたと説明することになります。
このユーザに対して購入をゴリ押しするのではなく、購入したいと思わせるように仕掛けるという発想は、タイヤ業界だけではなく、全ての業界で参考になる発想ではないでしょうか。
私のような弁護士サービスについても、上記のような発想を取り入れてみようと思います。
弁護士 湯原伸一 |