弁護士湯原伸一(大阪弁護士会)の右往左往日記

弁護士になって感じたことを綴っていきます(注意!!本ブログは弁護士湯原の個人的見解に過ぎません)

図々しいのでは…

2019年09月27日 | 経験談・感じたこと
某企業から人事労務に関する相談を継続的に行いたいので、費用見積もりを行ってほしいという


問い合わせを受けました。


私からは、具体的にどういった相談内容になるのか、どれくらいの頻度で相談を行う予定なのか、


弁護士はアドバイザー的な役割でいいのか、それとも現場立合いまで求めるのか等の


詳細をお伺いした上で見積もりを出したいことを回答したところ、来所したいとのことでしたので


日時調整の上、相談枠の時間帯を取っておきました。



ところが、当日、何の連絡もなく来所されませんでした。





…という出来事が2ヶ月前にあったのですが、昨日、同じ企業から、同じように人事労務相談にのってほしいので


来所希望という電話連絡が入りました。



あえて電話応答せず、事務方での対応を済ませたのですが、また再び問い合わせの電話を行うと最後言い残したそうです。





無断キャンセルしておいて、再度連絡を入れてくるって何を考えているんだろう…というのが私個人の正直な感覚です。


その某企業さんはネット上の情報を見る限り、グローバル企業で業界内では名の通ったところらしいのですが。。。





大きな企業っぽいので金払いはいいのかもしれませんが、こういった態度をとってくるところは往々にして


何かしら問題が起こってしまうので、徹底的に回避したいですね。



そのためには再度連絡があった際、「無断キャンセルし詫び1つももないようなところと付き合うつもりはない」と


きつめに言ったほうがいいのかな…なんだか無駄なエネルギーを使いそうで悩ましいです。








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晒し者にすることによる支払い圧力か…

2019年09月18日 | 法律情報
養育費の不払い者を市のWEBに公表する、プライバシーとの関係はどうするんだろうとどうしても考えてしまう制度について


検討が始まっているようです。



 ◆「養育費不払いなら名前公表」 全国初の制度検討 兵庫 明石




私の普段の仕事はいわゆる企業法務案件を取扱っているのですが、実は月1回、母子寡婦福祉支援協議会で無料相談会の担当弁護士として


相談業務にあたっています。

(企業法務案件とは全く畑違いの仕事ですが、10年以上この業務に従事しています)



この相談業務を行っているので、養育費の不払い事例が多数存在することは実感として持ち合わせており、


一方でどうやって養育費の不払い対策を講じればよいのか、悩ましいという思いはあります。



その意味で晒し者にすることで社会的圧力かけ、支払いの実効性を確保しようという”試み”は傾聴に値するかと思います。


とはいえ、ただでさえネット社会になって、炎上・晒し者にされることによるダメージが大きくなっている状況下で


氏名を公表することが果たして適切なのかというと、正直どうかな…と思います。




結局のところ、養育費を不払いとする者にプライバシー権は存在しない、という理屈につながるのですが、


果たしてそこまで割り切ってしまってよいのか、しかも一市町村のみでそのような判断をしてしまってよいのか、


私個人としては整理がつかない、というのが正直な感想です。






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出演契約書をチェックしながら思うこと…

2019年09月13日 | 経験談・感じたこと
職務上の守秘義務があるので詳細は書けませんが、私の場合、顧問先との関係上、


芸能人の広告出演契約書をリーガルチェックすることが日常的に発生します。




私自身が40を過ぎたオッサンということもあり、若い人に人気のある芸能人となると


正直名前を見ただけでは「誰だろう…」と思うこともしばしばです。




でも、私のようなオッサンでも知っているようなクラスになると、色々な意味で興味津々です(笑)。


そして、やはりといいますか、私でさえ知っているような芸能人となると、出演料(契約金)が


1桁違ってきます。



出演契約を実行するためには、複数の広告代理店や芸上プロダクション(モデル事務所)等が間に


入ってくるため、契約書に記載されている金額すべてが芸能人に入ってくるわけではないことは


もちろん理解しています。


が、私が1年間で稼ぐ売上高を超える契約金額の記載を見ると、思わずため息をつきたくなる時があります(苦笑)。




…つべこべ言わずに、着実にしごとをこなしていこ







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結局のところ、法的ニーズの有無に帰着するのでは…

2019年09月09日 | 法律情報
沖縄県での米軍機による騒音被害の損害賠償を求める依頼者を募集する某大手法律事務所に対し、


従前より騒音被害に取り組んでいる一部弁護士や支援者らより非難されるという事態が生じているようです。


非難が行われた理由は、損害賠償請求のみを行い、基地の差止までは求めない、という訴訟方針を明示した上での


依頼者募集だからそうです。





少なくとも基地差止まで行わなければならないという決まりごとはありませんので、


某大手事務所の訴訟方針自体は”違法”と評価されるものではありません。


したがって、損害賠償請求のみを行うとする訴訟方針を示したうえで依頼者募集を行うことは合法と


いうほかないのですが、従前より取り組んでいる方々の(政治思想を含めた)考え方や方針とは


大きく異なることや、どうしても某大手法律事務所による金儲け主義による依頼者募集に見えてしまう点に


反発が起こっているような気がします。





ただ、いつの日か退職代行が話題になったときにもブログで書きましたが、潜在的な依頼者の中にはフルコース


(騒音被害であれば基地差止+損害賠償、退職代行であれば退職の意思表示+残業代請求+パワハラによる慰謝料請求等)


を望んでいるわけではない、という事実も見過ごしてはならないように思います。



某大手法律事務所のやり方は、特に法曹界に所属している者からすれば苦々しく思われるかもしれませんが、


顧客ニーズに応えるという観点からはある種望ましいスタンスといわざるを得ないのではないでしょうか。





それにしても、基地騒音訴訟という従来発想でいえば、社会問題であり特定の弁護士しか手を出さなかった分野であっても


確実に商業化の波が及んできているのだな…と改めて思う出来事ですね。。。







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メディア対応

2019年09月06日 | 経験談・感じたこと
ここ数ヶ月、ニュース等で報道されている事件のいくつかについて、弁護士として関わることが続きました。


(といっても、報道配信はされているものの、別に炎上騒ぎになっているわけでもなく、世間一般の関心は

あまり高くない(?)ものではあったのですが…)



なかには弁護士としてのコメントを求めてくるメディア関係者もいましたが、果たしてこういった場合どのように


すれば正解なのでしょうかね…




私個人としては、「依頼者のメリットになるのか」という一基準のみで現状は判断していますが、


実は単純な一基準軸だけでよいのか明確な回答を持っているわけではありません。




もちろんメディア対応を行うべきか否かは依頼者の意向も踏まえる必要がるかと思うのですが、


炎上騒ぎになっていないような案件について、あえて依頼者を説得してまでメディアに出ていく場面


なんてないような気もしているのですが、どんなもんなんでしょうかね…








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都合の悪い説明内容を覚えてもらうためには…

2019年09月03日 | 経験談・感じたこと
弁護士に限らず、ご相談を受ける立場にある方であれば誰しも経験したことがあるとは思うのですが、


「どう頑張っても依頼者の思うようにはならない」


というものがどうしても存在します。




こういったご相談への対応は色々なやり方があるかと思うのですが、私は割とはっきりと


無理なものは無理と最初に宣言した上で、わずかな残りにかけるのであればこういった方策もある


といった「原則無理、可能性は低いが例外的には…」という流れで説明を行ったりします。




ただ、ご相談者の性格にもよるかと思うのですが、人間やはり都合のいい話しか記憶には残らないもので


「あれだけ無理だ」と強調して話をしても、その点の説明がご相談者の記憶から吹っ飛んでいたりします。

(あえて意識的に排除しているといったほうが適切かもしれません)




このため、私は簡易な議事録等を作成して、ご相談者に会議の後に送付するなどして、できるだけ


言った言わない論争を排除しようとしているのですが、これとて完全に有効な対策となるわけではありません。




どうすれば「都合の悪い事項」についてご相談者に記憶にとどめてもらうのか、この悩みはまだまだ答えが見つかりません。。。







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