弁護士湯原伸一(大阪弁護士会)の右往左往日記

弁護士になって感じたことを綴っていきます(注意!!本ブログは弁護士湯原の個人的見解に過ぎません)

元検事長でも弁護士開業は苦労する!?

2007年06月29日 | 経験談・感じたこと
朝鮮総連の土地・建物を巡る取引について、元公安調査庁長官の弁護士と元日弁連会長の弁護士が関与する等して、色々と報道されていますが、アサヒ.コムで別の視点から(?)の記事を発見しました。

記事へのアドレス
http://www.asahi.com/national/update/0628/TKY200706280401.html?ref=goo


要は肩書きがすごくても、弁護士として開業した場合には肩書きはあまり関係がないよ、ということなのですが、裁判官・検事にならず、最初から弁護士をやっている人達からすれば、ある意味当然のことであって、何を今さら…という気がします。

弁護士業界の中では、元検事の弁護士となると、いわゆる「ヤメ検」と呼ばれて、あまり良い意味では使われないことが多いのが実情です。
(食えないということで、少々グレーなところに走ると噂されています。もちろん純粋に弁護士だけをやっている人でも、そっちに走る人はいますが…)

まぁ、検事として刑事中心に経験があるとしても、正直、民事が中心の弁護士業務には、あまり経験が活かせないという点があるのも確かです。
特に今後は、弁護士間での競争が激しくなりますので、「元検事」という肩書きだけで弁護士商売をするのは、きついと思います。

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やっぱり起こった-不二家の加盟店が損害賠償を求めて提訴!

2007年06月27日 | その他
牛肉コロッケの偽装等、相変わらず「食」に対する不信を招くような事件が続いていますが、昨年大騒ぎになった「不二家」の不祥事で、閉店に追い込まれた加盟店が本部に損害賠償を求める訴訟を提起した旨報道されています。

少なくとも不祥事が生じて落ち込んだ過去の売上分については、損害賠償として認められるとは思いますが、法律上の争点は、いわゆる逸失利益(将来得られたであろう売上・利益相当額)の損害が認められるかということになると思われます。

フランチャイズ本部の責任によって閉店に追い込まれたという事実は、ある程度は認めざるを得ない状況と思われますので、どの程度の期間になるかはともかく、逸失利益も認められそうな気がしますが、さて、どうなるのでしょうか?


関連するニュースへのアドレス
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070627-00000007-mai-soci

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新司法試験の問題漏洩疑惑…

2007年06月26日 | その他
新旧司法試験を問わず、以前から、司法試験考査委員は司法試験問題を漏らしているのではないか?と、(根拠のない)噂が流れていましたが、どうやら、この噂もまんざら嘘ではないようです。

あまりよく分かりませんが、新司法試験委員の考査を担当している大学教授が、自分が担当する答案練習会(=模擬試験)で、実際の試験問題と類似した論点を事前に教えていたと報道されています。

まぁ、法科大学院も生き残り競争が始まっており、少しでも合格率を上げることが至上命題となっているようですので、「自分の所属する法科大学院のために…」という動機で、試験問題に類似した模擬試験が出される可能性は否定できないでしょうね。

なお、法務大臣のコメントによれば、考査委員と法科大学院教授とが兼任する現状は「やむを得ない」とのことです。

さて、受験生は何とも言えない不公平感をどこにぶつければいいのやら。。。


関連するニュースへのアドレス
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070626-00000202-yom-soci

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落ち着きどころが分かっていれば…

2007年06月25日 | 経験談・感じたこと
弁護士は、訴訟代理人として裁判はもちろん行いますが、示談折衝等の裁判外関係の案件も比較的多く取り扱います。

私は示談交渉に関する案件が比較的多いのですが、相手方が専門家であればあるほど、落ち着きどころが分かっている場合が多いので、裁判外交渉で終了してしまうことがあります。

例えば、先日まで私は使用者側代理人として団体交渉を行っていたのですが、労働組合側も落としどころを分かっていたようで、第1回の団体交渉から約2週間で合意書締結となりました(今までの中で最速です)。

また、交通事故損害賠償の交渉を行っていると、相手方に代理人弁護士が入った途端、こじれにこじれていた案件があっという間に終了してしまうということもありました。

今後、弁護士が増えるようなので、落としどころが分かっているもの同士であれば、裁判にまで至らず交渉で案件終了と言うことになるかも知れませんね。
ただ、落としどころが分かっていない専門家が増えるとなると、かえって紛争がややこしくなってしまうかも知れません。

司法改革による弁護士大増員は、どちらの成果が出るでしょうか。。。

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【お役立ち情報】「下請適正取引の推進のためのガイドライン」が公表されています

2007年06月22日 | 法律情報
私が扱っている案件の傾向上、どうしても独占禁止法絡みの情報には飛びついてしまうのですが、今回は、中小企業庁が公表した
「下請適正取引の推進のためのガイドライン」
が気になりましたので投稿します。

今回の特徴は、業界別にガイドラインを定めていることだと思います。その業種ですが-
・素形材産業
・自動車産業
・産業機械・航空機等
・情報通信機器産業
・繊維産業
・情報サービス・ソフトウェア
・広告産業
と分類されています。

どの様に内容が異なっているのか、ちょっと楽しみですが、私が多く扱う業種からすると、まずは「情報サービス・ソフトウェア」から読むことになりそうです。


中小企業庁の該当ページへのリンク
http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/torihiki
/070620shitaukeguide_sakutei.htm

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久しぶりの投稿です

2007年06月20日 | その他
約1週間ぶりに新規投稿します。

この間も、アクセスはあったようですし、「生きているか?」という問い合わせメールも頂きました。
ありがとうございます。

さて、1週間、久しぶりにドタバタし、何だかんだで落ち着くことができませんでした。
今日、長めの準備書面案を作成して、ようやく気持ちの中で一段落したところです。
ちなみに明日は、京都、大阪、神戸と裁判所巡りです(事務員からは三都物語と言われています…)。
なかなか楽はさせてもらえません。。。

ところで、最近、特に「弁護士湯原伸一」という名前で仕事ができないか意識し始めました。
このため、あれやこれやと色々なことに手を出し始めた結果、急激に忙しくなってしまったようです。
何事もバランスですかね。。。

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談合がダメなら、不当廉売?-公正取引委員会がゼネコンに対して警告

2007年06月12日 | 経験談・感じたこと
必要悪とも言われている、建設業界の「談合」問題ですが、最近、法律の改正等の影響で、徐々に談合の件数も減ってきているように言われています(より巧妙になったと言う人もいますが…)。

それはともかく、談合ができないとなると受注がおぼつかなくなる…ということでしょうか、今度は大幅な赤字覚悟のダンピング競争による受注合戦が繰り広げられているようです。
公共工事を安く適切に行ってくれるのであれば問題はないのでしょうが、どうやら最近は異常なダンピング競争になっているようですので、今般、公正取引委員会は、「不当廉売」に当たるとして、ゼネコン数社に対にして警告を行ったとのことです。

公正取引委員会は、別に高く値段を吊り上げる方向での「談合」ばっかり取り締まっているのではなく、安すぎるのもダメというメッセージを発することで、正常な経済取引の実現を図るべく目を光らせているということが分かる記事のように思います。


関連するニュースへのアドレス
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20070612AT1G1201C12062007.html

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年金問題への対応で、納付率低下に拍車!?

2007年06月11日 | その他
年金が本当に支払われるかの問題が大きく取り上げられていますが、報道によると、年金相談や年金記録の照合作業等に人員を割り振らなければならないため、年金の支払原資となる保険料の徴収業務には人員を充てられず、今年度は更に納付率は低減する可能性が高いとのことです。

関連するニュースへのアドレス
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20070611AT3S0802N09062007.html


そういえば、私のような弁護士の場合、ちゃんと年金が出るのでしょうか?
大学生時代に国民年金に加入となり、司法修習生時代は「みなし公務員」として共済加入、弁護士になってからは一定期間共済を延長した後、再度国民年金に加入、(所属事務所の移籍を経た後)、所属事務所の法人化に伴い厚生年金加入…と色々と動いていますが。。。

もう少しほとぼりが冷めたら、窓口に相談に行った方が良さそうです。

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ペット購入時のトラブルの実態と問題点-安心してペットを「買う」ためには- by国民生活センター

2007年06月07日 | その他
最近、ペットに関するトラブルが増えています。
昔は近隣トラブルが中心だったようですが、最近は、購入に関するトラブルが絶えないようです。

そこで、国民生活センターが8頁にわたるレポートを出していますので、ペットをこれから購入する人などはざっと目を通しておいた方がいいかも知れません。

なお、内容的には、
(1)販売方法に関するトラブル(セールストーク 、通信販売 )
(2)約款に関するトラブル(約款の説明不足 、事業者の責任を免除する約款 、指定動物病院制を採用する約款 )
(3)血統書の問題
(4)クレーム処理
です。
それにしても、通信販売で動物を購入するのは、私個人は違和感を感じますが、今は当たり前のように行われているのでしょうか?


国民生活センターの該当箇所へのアドレス
http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20070606_3.html

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大和都市管財事件で国家賠償請求が認められる!

2007年06月06日 | 法律情報
報道によると、大和都市管財に絡む巨額詐欺事件について、国家賠償請求が大阪地裁で認められたようです。

(以下引用)
西川知一郎裁判長は、「近畿財務局は注意義務を尽くさず、漫然と登録更新した」と、1997年12月の登録更新時の国の過失を認め、原告のうち98年1月以降の新規購入者260人に約6億7400万円の賠償を命じた。財産上の損害が争われた消費者事件で国の責任を認め賠償を命じた判決は初めて。国側は控訴を検討している。
(引用終わり)


正直、この報道を見てびっくりしました。
一民間会社の詐欺事件について、国家の責任が問われる時代になったんだなぁと思います。
許認可が関係しているため、国の責任が認められやすかったという構造があったのかもしれません。

でも、これを拡大解釈すると、マンションの耐震構造偽装事件についても国の許認可が絡んでいる以上、国の責任を問う動きが出てくるのではないでしょうか。
おそらく国は控訴すると思われますので、この種の事例について、上級審がどの様に判断するのか注目です。


関連するニュースへのアドレス
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070606-00000002-yom-soci

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