弁護士湯原伸一(大阪弁護士会)の右往左往日記

弁護士になって感じたことを綴っていきます(注意!!本ブログは弁護士湯原の個人的見解に過ぎません)

退職代行サービスで思ったこと

2019年01月28日 | 法律情報
昨年のことですが、退職代行サービスというのが巷で話題になり、

いろいろな業者が参入していることはご存知かと思います。




これについて、我が弁護士業界では


・非弁行為だ

・弁護士に頼めばもっと確実に対処する

・残業代請求等のフルサポートで対応できる


等々の批判が大半でした。




まぁ、この批判自体はいずれもその通りであり、特に異論はありません。




ただ、最近「弁護士が提供できるものって何だろう」と考えることが多くなったためか、


上記批判は正論ではあるものの、依頼者ニーズに沿ったものではないないんだろうな、


と考えるようになりました。





結局のところ、ユーザーは何が非弁行為に該当するのかわかりませんし、


弁護士が、退職したいというピンポイントの相談の受け皿になるということも


思いつかないのが実情なんだと思います。


そして、残業代等のフルサポート…と言ったところで、ユーザーはこれ以上会社に


かかわりたくないのに、退職後も関与する羽目になるという点では「余計なお世話」


と思っているのではないでしょうか。




なかなかユーザー視点なって物事を見ることは難しいのですが、退職代行サービスについては


弁護士サービスという観点からは色々と勉強になるように思います。






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業務停止と休業手当

2019年01月24日 | 法律情報
色々な検討素材を提供してくれることで、私的には常に注目しているアディーレさんですが、


今回は次のようなことでニュース配信されていました。


 ◆業務停止中の賃金 アディーレに支払い命令 東京地裁判決




結論としては今回の東京地裁の判決に違和感はないものの、実は配信内容を読んで


かえって混乱しています。



というのも、アディーレ(使用者)の帰責に基づき自宅待機命令が出されていた以上、


この期間中の休業手当は100%支給されて当然であり、労働基準法上の6割相当額ではダメ、


という感覚を持っていたからです。



ただ、原審ではどうやら満額支給でなくてもOKという判決が出されていたようです。


どういった理由でOKという結論に至ったのか、そのロジックに非常に関心があります。


(なお、上記の配信記事を見ている限り、予見可能性の有無が争点になっていたようです。

そうなると単純な危険負担の問題として処理されていないかもしれません。

その意味でも関心があります)





ところで、弁護士業界にいる人であれば、「イソ弁の労働者性について、ついにパンドラの箱が」


と思う方もいるかもしれませんが、アディーレさんはイソ弁を労働者として雇い入れていたはずです。


したがって、パンドラの箱はまだ空いていないかと思います。


ちなみに、イソ弁は個人事業主であるというのが、たしか日弁連の公式見解だったと思いますが、


あえて労働者として雇い入れて処理しているアディーレさんは、処遇面では非常にホワイトなのではないでしょうか…


(仮に休業手当の問題としてとらえた場合、今回裁判に訴えていたイソ弁さんは月額約135万円と

算出できるのですが、すごい待遇ですよね)





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残り100日

2019年01月21日 | 経験談・感じたこと
平成の世が終わってしまうまで、残り100日となりました。


…だからといって、何か特別な感情もないのですが、たぶん3月くらいになったら、


GW中の仕事が滞留することについて、どうすればよいのか思い悩むことになるんでしょうね。





あれこれ考えても仕方ないのですが、偶然にも100日前だということに気が付いたので、


とりあえず書いてみました(笑)。






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ひ、、、開き直り?

2019年01月18日 | その他
記事だけを読むと、正直救いようがないようにも思うのですが、果たして真実は…


 ◆弁護士がウソの申請で住民票取得 自ら「違反でしょう」





なお、最近、弁護士懲戒手続きについては、濫用と評価せざるを得ないような用いられ方をしており、


色々と思うところはあるのですが、だからといって単なる興味本位(?)で、懲戒請求者の属性調査のために


弁護士権限を目的外使用するというのは、やはり許されることでありません。




弁護士「会」は、本件についてちゃんと仕事するのかな。。。





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弁護士会の上納金システムと営業活動

2019年01月15日 | 経験談・感じたこと
大阪弁護士会の会員となった場合、例えば、弁護士費用担保特約をつかった交通事故案件では


依頼者からの受任について弁護士会の関与の有無を問わず、一律で上納金を負担しなければならない


ことになっています。


(ちなみに、上記のような交通事故案件に関するこのような上納金システムは、大阪弁護士会のみらしいです)





交通事故案件に限らず、他にも大阪弁護士会に上納しなければならない案件(管財事件、家裁を通じて依頼


のある案件など)はいくつかあるのですが、今月号の「自由と正義」という業界誌に寄稿した裁判官が、


こうした上納金システムについて疑義を呈しているようで、ごもっともな意見だと思いました。




ただ、じゃあ大阪弁護士会の制度を変更するために、私個人が何か動く気になるのかと問われると


正直動く気になれません(理由はあえて伏せます)。


とはいえ、正直訳の分からない上納金を取られるのはバカバカしいです(ストレスがたまります)。


そこで、私が行った対策は大阪弁護士会が上納金を取らない案件を積極的に受任するというものでした。


この結果、私個人としては変なストレスや金銭負担から解放されましたので、まぁ今のところは成功


しているといってよいかと思います。





もっとも、最近の弁護士会の動きといえば、業務拡大という名の下で、これまで弁護士会が関与


してこなかった種類の案件についてまで、何かしらの関与や、場合によっては受任窓口の独占化を


図ろうとしているのでは?と疑うような動きが生じています。



正直なところ、弁護士会による営業活動(案件を取得し、個々の弁護士に割り振る活動)は


控えてほしいな…と思っているのですが、こんな考えをする弁護士は少数派なんですかね。。。






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今年の景気は前半のぼって、後半くだる?

2019年01月10日 | 経験談・感じたこと
私は経済の専門家ではありませんので、タイトルに改定あることは


無責任かつ適当であること、あらかじめご容赦ください(笑)。




さて、こんなことを書いたのは、そういえば今年ってどんなイベントがあるんだったけな…


と改めて考えた場合、春の新天皇即位(それに伴う改元)と秋の消費税増税という、いかにも


景気に影響を与えそうなことがあるということに気が付きました。




おそらく新天皇即位にともなく慶賀ムードと消費税増税前の駆け込み需要が重なってくるので


前半は見掛け倒しとはいえ景気が上向くのかなと、ただ消費税増税が実施された場合、反動で


一気に下がってしまうんだろうなと。。。




私の独断と偏見による景気予測を立てたので、弁護士業務への影響とその対策は何かと考えてみたのですが、


パッとは策が思い浮かばない…


少し時間をかけて検討しなければならないのかも(また悩みの種が増えた)





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専門弁護士探しの切り札になるのか?

2019年01月07日 | 法律情報
私が所属している大阪弁護士会は、全国に先駆けて色々なことをトライすることが多いようなのですが、


今回もその1つになるかと思います。


 ◆弁護士の専門分野 検索可能へ



今回の取り組みについて、個人的に関心がある事項としては

 ①専門弁護士と名乗るための条件は何なのか。

 ②大阪弁護士会の検索システムと連動されることで、専門弁護士へのアクセスへの弾みとなるのか。


の2点です。




①の点については、上記リンク先の配信記事内容を前提とする限り、利用者視点からすれば


それだけで専門性を認めてもいいの?という疑問があります。




一方、②の点については、実際の利用者の行動が分かりませんし、大阪弁護士会の弁護士検索の利用率(アクセス数など)


が分からないため、勝手な憶測にはなってしまいますが、インターネット検索という性質上、わざわざ大阪弁護士会に


アクセスして、再度弁護士検索をかけるという複数のプロセスを利用者がとるのか、もっと言ってしまえば、


グーグル等の検索結果に表示されている個々の弁護士サイトに利用者は誘導されてしまい、いったん大阪弁護士会のサイト


を訪れたうえで、さらにサイト内の検索システムを用いて弁護士を探すという利用者は多くないのではないか、


という懸念があります。





なお、弁護士的には、「専門」という肩書欲しさに登録だけしてみようかなという動機付けは生まれるかと思います。


が、効果は未知数と言わざるを得ないかと思います。




さて、どうなることやら。。。





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こんな「日」「時間」に電話応答あると思っているのかな…

2019年01月04日 | 経験談・感じたこと
当事務所は本日1月4日より仕事始めです。



年末年始休暇中にたまった相談メールへの返信や、来週以降本格化する業務への準備などを行い、


今のところ順調に対処できています。


やはり今日は電話がほぼ鳴らないため、仕事に集中できることが大きいです。





ところで、年末年始の休暇期間中にあった着信履歴をみると

・1月2日 12時53分
・1月3日 4時00分

の2件が残っていました。
(どちらも携帯電話からの着信)



三が日、特に1月3日はまだ夜明け前の時間帯ということで、


「応答を本気で期待して電話しているの!?」


と疑問に思わざるを得ないものでした。





ちなみに、当事務所では留守電は対応していません。


これは私の知人の話ですが、留守電設定を行うことで、訳の分からない非常識なメッセージが


吹き込まれ、対応が大変だったという話を聞いているからです。

(例えば、全く面識もない人が深夜帯に電話してきて、今すぐ対応しろ、折り返し電話をよこせ等々

迷惑としか言いようがないメッセージが吹き込まれることあるといった事例など)



また、当事務所の場合、問い合わせフォームは24時間365日稼働しており、


事務所にいなくても、私自身は問い合わせ内容をメールで確認することができますので、


あえて留守電を設定する必要性がないというところもあります。





今日電話がかかってこないところからすると、上記2件の電話は応答しなくて正解…


という電話だったと思います。





とにもかくにも仕事始めは何事もなく終わりそうです。


今日1日業務を吸いこすることで正月ボケも解消されてきたかと思います。


来週からは通常モードで仕事をこなせそうです。







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