ほそかわ・かずひこの BLOG

<オピニオン・サイト>を主催している、細川一彦です。
この日本をどのように立て直すか、ともに考えて参りましょう。

蓮舫氏の二重国籍事件~公人としての責任を問う5

2016-10-03 13:33:23 | 時事
蓮舫氏は日本国籍選択を届けたというが

 9月24日蓮舫氏は、記者会見で、次のように報告した。台湾から国籍喪失手続き完了の書類が届いたので、それをもって目黒区役所に日本国籍選択を23日に届けた、と。この報告によって、極めて重大な可能性が浮上した。そのことを、八幡和郎氏が指摘した。蓮舫氏は、そもそもこれまで日本国籍選択をしていなかったのではないかということである。31年間何もしてこなかったということである。
 日本国籍選択には、二つの方法がある

① 台湾の籍を抜いたことを届ける
② 国籍選択宣言を区役所で行い、その後に台湾籍を抜く

 これらのうち、蓮舫氏は、9月23日以前には、②を行っていると思せることを述べていた。ところが、日本国籍についても、極めて重大なウソを言っていた可能性がある。

 蓮舫氏の国籍の経緯は、次のようなことだったと理解される。

・昭和42年(1967年)11月28日 蓮舫氏は、台湾人の父と日本人の母の間に出生。台湾人謝蓮舫として台湾大使館に届け出た。
・当時の日本の国籍法は、父系主義であったので、父親が台湾国籍の蓮舫氏は台湾国籍のみを有し、日本国籍はなかった。
・昭和60年(1985年)1月1日改正国籍法が施行。母親が日本人の蓮舫氏は日本国籍を取得できることになり、その手続きを行った。同年1月21日付で、法務局で日本国籍を取得した。日本国籍を22歳までに国籍選択する条件付きで、二重国籍となった。
・その直後、駐日台北経済文化代表処にその旨届け出た。
・平成元年(1989年)11月27日に22歳になるまでに、国籍選択の義務があったが、蓮舫氏は放置した。そのため、違法な二重国籍の状態が続いた。
・以後、蓮舫氏は国籍に関して、矛盾する発言を繰り返した。平成5年(1993年)の週刊現代の対談では、日本と台湾の「二重国籍」と語ったが、同じ年の朝日新聞では「在日の中国国籍の者」と語り、 平成9年(1997年)の「CREA」では「自分は台湾籍」と発言するなどした。
・平成16年(2004年)、蓮舫氏は参議院議員選挙に東京選挙区から出て初当選し、現在3期目である。選挙公報では、「台湾から帰化した」と虚偽の経歴を掲載したり、「自分は生まれた時から日本人」という虚偽の発言を繰り返していた。
・平成28年(2016年)8月、蓮舫氏は民進党代表選に立候補した。これを機会に、二重国籍の疑惑が浮上した。
・平成28年(2016年)9月6日に、蓮舫氏は、台湾政府に台湾国籍の離脱を申請した。
・同年9月23日、台湾政府より台湾国籍喪失の手続きが完了した旨が、蓮舫氏に通知された。
・同年9月23日、蓮舫氏は、上記書類を添えて国籍選択の届けを東京都目黒区役所に提出した。

 このような経緯において、蓮舫氏は、国籍法・戸籍法・旅券法・公職選挙法等に多重に違反している疑いが濃厚である。言葉だけでなく、国籍・戸籍・旅券に関する日本及び台湾の公的文書を示して説明する責務がある。すみやかに、その責務を履行してもらいたい。

●多重的に法律に違反

 蓮舫氏に関しては、私の理解するところ、現在、法的には次の疑いがあると思う。

① 我が国のパスポートの申請の時に、外国籍を有しないなど虚偽の記載をして申請していた場合は、旅券法23条に違反(5年以下の懲役若しくは3百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科)
② 22歳以降、約31年間にわたって、日本の国籍を選択し、かつ、外国の国籍を放棄する旨の宣誓をしていなかったことは、国籍法14条2項に違反。
③ 同じく日本国籍選択の宣言を届けていなかったことは、戸籍法104条の二に違反
④ 台湾から帰化したとして国会議員になった際の経歴詐称は、身分、職業若しくは経歴等の虚偽事項の公表を禁じた公職選挙法235条及び同条の二に違反(2年以下の禁錮又は30万円以下の罰金)

 蓮舫氏は、これらの違反を認めて国会議員を辞職すべきである。だが、現在のところ、本人に辞職の意思が全く見られない。検察当局は厳正な調査を行うべきである。
 また、蓮舫氏は、国会議員として、政治的・道義的には、次の問題があると思う。

⑤ 二重国籍疑惑が生じてから国民に対してついてきたウソと説明のブレ。
⑥ 国籍に関する薄弱な意識と日本国に対する愛国心のなさ。
⑦ 二重国籍の状態で旧民主党政権の閣僚として外務に携わったこと。

 国会は、①~⑦の全体について、厳しく追及してほしいと思う。①~④のうちには違法だけれども時効のものもあるだろうが、その場合は、国会議員の政治的・道義的責任として追及できるだろう。

 次回に続く。