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ほそかわ・かずひこの BLOG

<オピニオン・サイト>を主催している、細川一彦です。
この日本をどのように立て直すか、ともに考えて参りましょう。

コロナ禍4~米中対決が本格化している

2020-10-14 10:13:01 | 時事
●米中対決が本格化している

 現在の世界情勢を一言で表すと、米中対決である。1980年代に、米ソ対決があった。アメリカのレーガン大統領がソ連に軍拡を挑み、経済力と技術力で圧倒してソ連を崩壊に導いた。その後、中国が発展し、強大化した。現在の中国はかつてのソ連の比ではない。軍事力、経済力、人口、国際社会への影響力ではるかに上回っている。今や中国を抑えないと、米国や世界が危うくなっている。
 そういう時期に米国でトランプが大統領になった。トランプ大統領は、就任以来、共産中国に対して、強硬な姿勢を打ち出している。2018年から米中経済戦争が繰り広げられてきたが、その対立が新型コロナウイルスの感染拡大で一層激化した。米国は世界最多の死亡者が出て、大恐慌以来の経済的な打撃を受け、中国を厳しく非難している。そういう状況で中国共産党が行ったのが、香港市民への弾圧の強化である。それに対し、トランプ政権は中国に対する圧力を一層強めている。
 中国共産党は、6月30日の全人代常務委員会で香港国家安全維持法を可決した。高度な自治と自由を50年間保障するという国際的な約束をかなぐり捨てて、「一国二制度」を実質的に否定し、香港の自治と自由を守ろうとする人々への本格的な弾圧を開始した。言論・表現・集会・結社等の自由を奪う強硬策の実行である。武漢ウイルスの感染拡大で、香港への国際社会の関心が薄れていた隙を狙ったものだろう。
 中国共産党は、チベット族、ウイグル族、法輪功等への暴虐を告発されても、決して自らの非を認めない。香港における約束違反を咎められても、同じである。逆に、米国の人種問題を論って非難し返している。
 もし中国共産党が世界を支配することになったら、今の香港のように、自由、民主、人権、法の支配といった価値は踏みにじられる。唯物論によって宗教は弾圧される。中国の共産主義・全体主義から自由や民主主義を守るためには、国際的な連携の強化・拡大が求められる。
 中国共産党が香港で国家安全維持法を施行した暴挙に対し、日本、フランス、英国など27カ国は6月30日に国連人権理事会で、中国に対して懸念を示す共同声明を発表した。ところが、キューバなど53カ国は同理事会で、同法を称賛する共同声明を出した。国際社会への中国の影響力は、想像以上に大きくなっている。このことは、全体主義をよしとする国家が世界には多数存在することを意味する。特に独裁政権・軍事政権の発展途上国である。そうした国家の特権的な指導層にとっては、共産中国と連携することで政治的・経済的・軍事的な利益を得られるのである。
 こうしたなか7月23日、米国のポンペオ国務長官は、対中政策に関して演説し、それまでのトランプ政権の政策より格段と踏み込んだ方針を示した。
 ポンペオは、米中和解以降のアメリカの対中政策は失敗だったと断じた。アメリカは、中国が経済的に豊かになれば民主化するだろうと期待していた。だが、中国は経済が発展すると、増大した経済力を以って軍拡を進め、覇権の拡大を行なうようになった。ポンペオは「現在の中国は、国内では一層権威主義化し、国外では自由を攻撃し敵視している」と指摘し、「自由世界は新たな専制国家に打ち勝たなくてはならない」と呼びかけた。習近平国家主席については「破綻した全体主義思想を心から信じており、中国的共産主義に基づく世界的覇権を何十年間も切望してきた」と非難した。
 ポンペオは、中国の脅威の対処という課題には「一国で立ち向かうことはできない」とし、「「民主主義国家による新たな同盟を構築するときだろう。自由世界が中国を変えなければ、共産中国が私たちを変えてしまう」と強調した。ここで重要なことは、ポンペオが「米国は中国の人々と関係を築き、彼らに社会的な力をつけさせなくてはならない。彼らは中国共産党とは完全に異なり、活力に満ちた自由を愛する人々だ」と述べ、中国共産党と一般の中国民衆とを分け、中国の自由を求める人々との連帯を目指す方針を打ち出したことである。これは、中国の体制変更を目指していくことを意味する。
 米国は、「中国共産党から自由を守る」ために、自由民主主義の国々の新たな同盟を呼びかけている。イギリス、オーストラリア、インド、そしてわが国が連携の主要な対象となる。EU諸国や東南アジア諸国、台湾等も対象となるだろう。
 米国と中国の対決は、自由主義・資本主義・民主主義と共産主義・全体主義・権威主義の対決である。もし米国を中心とする勢力が共産中国との対決に敗れたら、世界は共産主義によって支配されるようになるだろう。もの凄いハイテクによって監視される社会になる。中国の軍事的な動きを封じつつ、経済的に追い込んで、共産党政権を崩壊させて、中国を民主化することができないと、中国は武力を行使し、力づくで覇権を拡大しようとして、戦争を起こすおそれがある。最悪の場合は世界核戦争になる。それを避けるためには、自由民主主義の国々は、協力し団結しなければならない。この大きな山を乗り越えた後に、はじめて“昼の時代”すなわち新しい文明が実現する時代が来るだろう。この山を乗り越えられないと、人類は自滅の道を進むことになる。
 米国では、今年11月3日に大統領選挙がある。共和党のトランプが勝てば、今述べたような対中政策が強力に実施されるだろう。民主党のバイデンが勝てば、中国に対する姿勢は、消極的で融和的なものとなるだろう。
 この選挙の結果は、日本にも大きく影響する。どういう結果になっても、日本人は、今日の香港は明日の台湾、将来の日本であるという危機感を持ち、真剣に最善の努力をする必要がある。

●結びに

 共産主義による世界支配を阻止し、自由、民主、人権、法の支配の共通価値を守るために、わが国の役割は重要である。これらの西洋文明的な価値をより良い形で実現することのできる、高次元の指導原理が、日本文明に伝わる共存共栄の精神である。日本人は、日本精神に基づいて日本を再建し、共存共栄の生き方を世界に広めていかなければならない。それ以外に、日本の滅亡、人類の自滅を避ける道はない。(了)

************* 著書のご案内 ****************

 『人類を導く日本精神~新しい文明への飛躍』(星雲社)
https://blog.goo.ne.jp/khosogoo_2005/e/cc682724c63c58d608c99ea4ddca44e0
 『超宗教の時代の宗教概論』(星雲社)
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コロナ禍3~共産中国はコロナ禍に乗じて利己的行動

2020-10-11 10:16:30 | 時事
●中国共産党の情報隠蔽で感染が拡大

 ここで世界の動き、特に中国の動きに目を向けよう。新型コロナウイルスについて、中国共産党政府は、それが中国武漢で発生したことを認めていない。米軍の兵士が中国に持ち込んだものだと言って、米国に責任を転嫁している。だが、武漢にあるウイルス研究所で、中国のコウモリが持つコロナウイルスの研究をしていることは、以前から知られていた。この研究の危険性は、世界の多くの科学者が繰り返し警告していた。
 わが国の報道は、NHKをはじめ、コウモリを宿主とするウイルスが自然に変異して、人に感染するようになったという見方を前提にしている。だが、武漢ウイルスは何者かが人工的に改変したウイルスだという見方が、早くから世界の感染症や遺伝子の専門家から出されている。
 なかでもエイズウイルス(HIV)を発見したことで2008年にノーベル生理学医学賞を受賞したフランスのリュック・モンタニエ博士は、「新型コロナウイルスは中国武漢にあるウイルス研究所から事故で漏れ出てしまったもので、人工操作されたウイルスだ」と発言した。博士は発表の中で、新型コロナウイルスにはエイズウイルスが含まれていると説明した。もしこのウイルスが中国で人工的に作られたものだとすれば、その開発を進めた者たちは、厳しく断罪されねばならない。生物兵器として開発されたものではないかという疑いもある。中国政府は、外国の専門家による調査団が中国に入って調査することを拒否しているので、真相は解明されていない。
 だが、明らかに否定できない事実がある。それは、中国共産党は、武漢ウイルスが人から人へ感染するようになり、また中国国内で感染が拡大していながら、そのことを1カ月ほど公表しなかったことである。情報を隠蔽している間に、感染が海外に広がった。もしすぐ公表していれば、感染拡大を防げた可能性が高い。また、世界保健機構(WHO)のテドロス事務局長は、中国を擁護するような発言を繰り返した。そのことも感染の拡大を招いた。今回の感染拡大で中国がWHOを支配していることが明らかになり、WHOのあり方への批判が高まった。米国はWHOに拠出金を出さないことにし、脱退を表明した。すると、中国は一層WHOへの影響力を強め、これを利用しようとしている。国連の4つの機関のトップを中国人が占める、発展途上国を中心に中国支持の加盟国を増やすなど、国連で中国の影響力が広がっている。これにどう対応するかが新たな国際的な課題となっている。国連に替わる新たな国際組織を作るべきという意見もある。
 感染拡大の中で多数の死者が出ており、また世界大恐慌以来の経済てきな被害が起こっている。これに対し、中国当局を相手どった賠償請求訴訟が国際的に広がりつつある。4月29日の時点で、8カ国(米国、英国、イタリア、ドイツ、エジプト、インド、ナイジェリア、オーストラリア)から訴訟が起こされ、請求総額は49兆5000億ドル(約5300兆円)に上る。これに米ミズーリ州を加えると、総合計100兆ドル(約1京1000兆円)となる。中国のGDPの7年分である。日本の国家予算の100年分である。史上最高額の国際賠償請求訴訟となる。それだけに、中国共産党は、自らの責任を回避するために必死の工作をしているものと見られる。

●共産中国はコロナ禍に乗じて利己的行動

 感染症への対応は、全世界的な課題である。各国が協力して取り組まなければならない。だが、中国は、コロナ危機に乗じて、露骨に自国の利益を追求する利己的な行動をしている。その一例が、マスク外交である。中国は、イタリアで感染が拡大すると、マスクを提供する代わりに、第5世代(5G)移動通信システムの中国製品を買えと圧力をかけた。5Gでは、スマートフォンなどがもっと高速で大容量の情報を送れるようになる。その技術開発で中国は世界最先端に立っている。中国の5Gの技術は、米国の企業等から盗んだ技術をもとにしている。1枚20円か30円のマスクを提供するから、5Gの製品を買えというのは、泥棒が盗んだ物を改良して押し売りしているようなものである。強欲をむき出しにした中国は、欧州で顰蹙を買い、欧州諸国の中国への見方が変わった。
 中国は5Gの技術で世界の情報通信分野を押さえようとしている。これに対し、米国は、5Gから中国企業を排除するため、華為技術(ファーウェイ)の製品を買わないよう各国に呼びかけ、取引をする企業には厳しい制裁を行なうことにした。日本の企業にも影響が出てくるだろう。
 また、中国政府は、武漢ウイルスの感染が拡大し始めると、世界に公表する前に各国から防護服を買い占めたり、米や大豆など食糧の買い占めを行なっていた。
 その上、中国は、コロナの感染拡大で各国が対応に追われる最中、海洋進出を一段を進めている。4月18日、南シナ海のパラセル(西沙)諸島とスプラトリー(南沙)諸島に行政区を新設したと一方的に発表した。これによって、無法な領有権の主張を一段と露骨にしている。
 また、武漢ウイルスの対応で、中国は台湾への圧力を強めている。中国は台湾のWHOへのオブザーバー参加を認めていない。また、7月から中国と台湾の間の緊張が高まっている。中国海軍は南シナ海での実弾を用いた軍事演習を活発化させている。戦闘機や爆撃機が台湾の領空侵犯を繰り返し、台湾空軍がスクランブル発進で対抗することが相次ぎ、台湾は、防衛体制を強化している。アメリカは、台湾の主権を事実上認める方針に転換し、ロナルド・レーガンとニミッツの2つの空母打撃群が、南シナ海で軍事演習を実施した。
 近年、中国は、軍事力で台湾の支配を図る意志を繰り返し表している。アメリカの専門家たちは今年から数年のうちに実行される可能性があると予想している。もし台湾が中国に支配されたら、日本は石油等を運ぶシーレーンを中国に抑えられてしまう。
 中でもわが国にとって、最も重大な脅威は、コロナ禍の中で中国の公船が尖閣諸島周辺で挑発的な動きを活発化させていることである。中国海警局の船は、尖閣諸島周辺の海域に、4月中旬から8月2日まで、111日連続で航行した。平成24年9月の尖閣諸島国有化以降、最長となった。中国海警局は、中国海軍の一部に組み入れられた。単なる海上警察ではなくなっている。
 海は、領海の外側に接続水域があり、その周りにEEZ(排他的経済水域)、そして公海がある。中国の公船は、日本の領海外側にある接続水域を航行するだけでなく、領海侵入が常態化している。尖閣支配の既成事実化を狙うものだろう。また、本年5月以降、中国海警局の船が日本の漁船を追尾することが繰り返されており、日本の漁船が危険にさらされている。日本の海でありながら、日本の漁船が安全に操業できない状態になっている。7月には中国政府が日本政府に対し、尖閣諸島周辺に中国漁船が多数押し寄せることを予告するような主張をし、日本側に中国漁船の航行制止を「要求する資格はない」と伝えてきたことも明らかにされた。
 尖閣諸島は、日本一国では守れない。米国との連携の強化が必要である。それとともに、東シナ海だけでなく南シナ海を含むインド太平洋地域全体の安全保障体制を隙なく構築しないと、共産中国の海洋進出は防げない。中国海軍は、西太平洋にも繰り出して演習をするようになっており、軍事的脅威が増している。対応が急がれる。

 次回に続く。

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コロナ禍2~憲法に緊急事態条項を新設すべし

2020-10-07 10:58:29 | 時事
●憲法に緊急事態条項を新設すべし

 次に、今後の対策について述べる。仮に現在の感染の第2波をなんとか抑えられても、また第3波の襲来が来ないとは限らない。ウイルスは変異により強毒化することがある。また何年か後に、新たなコロナウイルスが出現する可能性もある。それゆえ、もっと本格的な危機にも対処できるよう国のあり方を見直すべきである。
 現在の法律では対応に限界がある。一点目は、規制の仕方である。新型コロナに対応するための改正特措法は、必要最小限度の規制から行うという考え方に立っている。規制は徐々に行うしかない。例えば、先ず外出の自粛要請を行い、十分な効果が得られなければ次に休業の要請、次はその指示というように段階的に行うことになる。他の国々のように、最初に厳しく規制し、それから緩めていくという思い切った対応ができない。台湾は最初に厳しくやったから、死者が7人だけ。人口は日本の約5分の1ゆえ、日本なら35人程度に抑えたことになるわけである。社会経済活動も短期間で台湾は再開した。
 2点目は、権限の問題である。日本では、緊急事態宣言の発令は首相の権限だが、実際に緊急措置権を行使するのは都道府県知事とされている。首相には実質的な権限が与えられておらず、陣頭指揮に立てない。政府が行えるのは、基本方針を出したり、自治体間の総合調整をしたりする程度のものである。安倍首相は思い切ったことができず、ストレスが高じたのではないか。
 そこで特措法について、外出や休業等は要請や指示ではなく命令が出来るようにし、また命令に従わない場合は罰則を科す規定に改めるべきだという意見が出ている。また、休業の要請には補償が必要であり、その観点も加えた検討を求める意見もある。
 だが、いずれにしても法律のレベルでの整備には限界がある。憲法にしっかり緊急事態への対応を定める必要がある。どんなに優れた政治家であっても、憲法に欠陥があっては、思うような政治が出来ない。今後も同じである。戦後のわが国の憲法は、国家非常事態を想定しておらず、緊急事態条項がない。日本人自身が作った明治憲法には戒厳令が定められていた。敗戦後の憲法では、その規定をなくされた。占領下だったので、いざとなったら占領軍が対応するという体制だった。第9条で国防を規制されていることと、憲法に緊急事態条項がないことは、同じ理由による。占領下で戦勝国から押し付けられた憲法だからである。
 日本の現行憲法は、権利の保障に厚い反面、義務が少なく、個人の自由を尊重する一方、個人の責任を軽視している。そのために、国家的な非常事態において公共の利益を守るために、私権を一時的に制限することができない。
 もし今後、武漢ウイルスの感染者・死亡者が爆発的に増加してしまったら、他の国のような厳しい措置が取れず、収拾がつかなくなってしまうおそれがある。今回の経験を教訓として、緊急事態の時には国民全体の利益を優先して、不測の事態に対応できるように、憲法に感染症対応を含む緊急事態条項を新設すべきである。1990年以降につくられた104の国の憲法のすべてに緊急事態条項がある。ネパールやトルコは、その条項に感染症への対応も定めている。外国からの侵略にしても感染症にしても、日本の安全と繁栄を守るためには、欠陥だらけの憲法を改正して、国のあり方を根本から立て直すことがどうしても必要である。
 コロナ後の激動する世界を生き抜くために、憲法の改正を成し遂げ、日本の再建を急がなくてはならない。

 次回に続く。

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コロナ禍を乗り超えて、日本を立て直そう1

2020-10-04 10:14:49 | 時事
 私は、9月の上旬に静岡、下旬に東京で、「コロナ禍を乗り超えて、日本を立て直そう」と題して講演を行った。その際に作成した資料をもとに、講演の大意を掲示する。4回の連載の予定である。

●はじめに

 本年1月末から、中国・武漢発の新型コロナウイルスの感染が広がった。それによって、私たちの生活は大きく変化した。
 4月4日に世界の感染者数が100万人を超え、死亡者数は5万人を超えた。その後、約3か月弱経った6月末、世界の感染者数は1000万人を超え、死亡者数は50万人を超えた。ともに10倍増である。9月21日現在で、世界の感染者数は3,093万人、死亡者数は96万人となった。米国での感染者増加が収まらない状態のまま、感染拡大の中心地はブラジル、さらに今はインドに移っている。ロシア、アフリカ等でも感染者が増えつつある。わが国も感染拡大の第2波の中にあり、なかなか抜けられないでいる。
 世界経済への影響も大きく、1929年の世界大恐慌以来の危機が生じている。米国の失業率は15%、中国では実際の失業率は25%に達していると見られる。4~6月期の先進諸国のGDPは、急激に落ち込んだ。年率換算で、米国はー33%、EU諸国はー40%、英国はー60%。わが国のGDPは-28.1%程度、戦後最悪になるという予想が発表された。ここまで世界全体が悪化すると、回復には数年かかるだろうと見られる。
 感染拡大が世界的にいつ収束するのかは、まだ見通せない。2~3年かかると見る専門家は多い。社会経済活動を止め続けると、失業者や倒産件数が増えるので、ある程度の感染者増加はやむを得ないとして、多くの国が社会経済活動を段階的に再開した。規制を緩めすぎると、感染が拡大してしまう。アクセルとブレーキの踏み方が難しい。人類のかなりの割合が感染して集団的に免疫を獲得しないと、感染は収束しないだろう。当然、その過程では、相当数の死亡者が出ることは、避けられない。
 そこで世の中で急がれているのが、ワクチンの開発である。各国の研究所や製薬会社が開発に鋭意取り組んでいる。だが、通常、ワクチンの開発と実用化には2年くらいかかかる。WHOは、先ごろ一般市民の接種は早くて来年の半ば以降になるという予想を発表した。仮にワクチンの実用化に成功しても、それが世界に行き渡るには、また時間がかかる。世界全体が落ち着くまでの間、私たち皆が、生活に大きな影響を受ける。
 私たちは、自分たちは今日こういうコロナ後の世界に生きていることを理解して、生活していかなければならない。
 武漢ウイルスによる感染症にかかって重症化する人、また死亡する人には、基礎疾患のある人が多い。糖尿病や肥満症など生活習慣病も影響すると報告されている。私たちは、武漢ウイルスに感染しないように注意するとともに、不自然な生活習慣を改めることも必要である。

●わが国のコロナ対策を振り返る

 先ごろ安倍首相が辞任を発表し、9月16日に正式に退任した。持病の潰瘍性大腸炎の再発が原因とのことだが、新型コロナウイルスへの対応で休みなく働きストレスが高じて病状が悪化したと見られる。後継の首相は、菅義偉人(よしひで)元官房長官となった。菅政権の最大の課題は、コロナ対策と経済回復である。
 振り返ると、わが国のコロナ対応は、今年1月末から4月初めまで動きが鈍かった。台湾、フィリピン等が早い段階で中国人の入国禁止等の厳しい措置をとったのとは対照的だった。最大の問題は中国で感染が広がっているのに、中国人が日本に入って来るのを規制せず、入国規制をかけるまで、92万人もの中国人が入ってきたことだ。そのため国内各地で感染が拡大した。中国に対して、異常な配慮がされた。習近平国家主席の国賓来日を進めようとする政策や自民党の親中派の圧力によるものだろう。
 私は、以前から、現行憲法には緊急事態条項がなく、国家的な非常事態の時にどのように対応するかが定められていないことを指摘している。緊急事態条項とは、外国の武力攻撃、内乱、騒擾、大規模自然災害等が起こった時には、どうするかを定めるものである。新型コロナウイルスの感染が広がっても、わが国の対応がなかなか進まなかったのは、国家的な非常事態の際にどう対応するか、憲法に定めがないからである。
 ようやく4月7日に安倍首相が緊急事態宣言を発令し、外出の自粛や夜間営業の時間短縮等が求められた。この緊急事態宣言は、憲法に基づくものではない。“新型インフルエンザ等対策特別措置法”を、武漢ウイルスにも対応できるように改正した法律に基づくものだった。緊急事態宣言という名称は諸外国と同じだが、法的強制力がなく、要請や指示に従わなくとも罰則はないという緩やかなものである。
 それでも多くの日本人は自主的に行動を慎んだので、緊急事態宣言は一定の効果を生んだ。感染者が減少したことから、5月26日に宣言が全面解除された。この間、社会経済活動が大幅に縮小したため、生活への影響が大きく、健康を守ることと経済を動かすことのバランスを取る必要が生じた。宣言の解除後、全国的に社会経済活動が一定程度、回復された。だが、規制を緩和すると7月から再びコロナウイルスの感染が拡大し、感染の第2波が生じたといえよう。幸い重症者はあまり増えていない。
 また、日本では、欧米諸国に比べて人口の割に死亡者数が少なく、9月21日現在で1,500人。米国は死亡者数が202,409人。米国の人口は日本の2.6倍ゆえ、もし日本の死亡者の割合が米国と同じならば、77,850人になる。それが1,500人ほどに抑えられている。わずか52分の1である。さらに欧州諸国に比べると、死亡率が100分の1程度である。医療の水準は日本と欧米諸国ではそう変わらないと見られるのに、これほど大きいな違いが出たのはなぜか。その原因として、従順な国民性、清潔好き、マスク着用の励行、BCGの接種、白血球の血液型といわれるHLAの型等が挙がっている。また、日本では、ウイルスが弱毒化しているのではないか、既に集団免疫ができているのではないかという見方もある。だが、なぜ日本では死亡者が少ないのか、まだよくわかっていない。

 次回に続く。

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菅氏が総裁選に出馬、石破氏では反日自滅政権になる

2020-08-31 10:12:32 | 時事
 菅官房長官が総裁選に出馬の意向と伝えられます。二階幹事長は菅氏を支持する方針を固めたとのことです。おそらく8月20日の二階・菅会談で合意されていたことでしょう。安倍氏が辞任後も指導力を発揮するためにも、また安倍政権がやってきた内外諸政策をしっかり継続するためにも、ここは菅氏が後継するのが最も望ましいと私は思います。岸田氏や河野氏らには、その次に向けて実力を蓄えていってもらいたいと思います。
 仮に今回、石破氏以外の政治家が後継したとしても、石破氏に勝てるだけの支持者を集められる真正保守の政治家が現れないと、いずれ石破氏が日本のかじ取りになってしまいます。石破氏が首班となったならば、たとえそれが自民党を中心とした政権であっても、平成5年成立の非自民・非共産8党派連立の細川護熙政権や、平成21年成立の民主党政権に近い反日自滅政権になると思います。その時、わが国はとんでもない迷走に陥るでしょう。
 ところで、2年前の自民党総裁選の時、安倍氏の対抗馬だった石破茂氏は、「石破茂総裁選特設サイト」に「正直、公正、石破茂」という文字を掲げました。そのサイトのプロフィールには、かつて自民党が野党だった1993年に、自分が党の方針に反して「政治改革関連法」に賛成し、それを機に離党し、小沢一郎氏らと新進党結党に参加した事実が書かれていませんでした。都合が悪いことは隠そうという魂胆が見え見えでした。これでは、正直ではなく「不正直」、公正ではなく「不公正」です。私は、彼のこういうところが、人相によく表れていると思っています。

関連掲示
・拙稿「安倍首相、辞任表明。石破氏以外の後継者を」
https://blog.goo.ne.jp/khosogoo_2005/e/00c4879be31c62e0e47e39a07df04378

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安倍首相、辞任表明。石破氏以外の後継者を

2020-08-28 22:30:06 | 時事
 安倍首相、記者会見で辞任を正式に発表。持病の潰瘍性大腸炎の再発が原因。世界的なコロナ禍、戦後最悪の経済状況、共産中国の脅威増大、凶暴化する自然災害・・・わが国のかつてない国難にあって、安倍氏という、またとない指導者の突然の辞任は、誠に残念です。
 安倍氏は、後継総裁選びを二階幹事長に一任。二階氏は、党員・党友の投票を省略し、国会議員と都道府県連代表3人による投票で実施する方針を固めたようです。この方法であれば、地方では支持者が多いものの国会議員の間では支持者が少ない石破茂氏が選ばれる可能性は、低くなります。石破氏が総理大臣になれば、安倍氏が懸命に進めて来たことは、ことごとく否定され、ひっくり返されます。これだけは、絶対避けたいところです。石破内閣の誕生は、左派の野党、中国共産党、韓国反日派、北朝鮮が大喜びするでしょう。
 安倍氏は、首相を辞任した後、次が石破氏以外であれば、後継首相の指南役として力を振うことができます。それを期待したいと思います。安倍氏には、難病の克服、健康の回復を優先しつつ、可能な範囲でその類まれな指導力を、日本のため、アジアのため、世界のために発揮し続けてほしいと思います。

関連掲示
・拙稿「石破茂氏を総理大臣にしてはいけない」
https://blog.goo.ne.jp/khosogoo_2005/e/3a0841aa668e857d05a0574208527697
・拙稿「石破茂氏は愛国的な政治家か」
https://blog.goo.ne.jp/khosogoo_2005/e/d0ef7435c2cca2380c771e4825f08277
・拙稿「石破茂氏に漂う偽善のにおい」https://blog.goo.ne.jp/khosogoo_2005/e/fd803bed491aba884db5d1053afbb9bd

「ドキュメント 2020年武漢ウイルス・パンデミック」をアップ

2020-05-29 15:11:16 | 時事
 武漢ウイルス問題について、私がSNSに書いてきたものをまとめ、「ドキュメント 2020年武漢ウイルス・パンデミック」と題して、マイサイトに掲載しました。既にドキュメント1・2を掲示していましたが、このたび「ドキュメント3 2020.4.14~2020.5.25 死亡者が少ない『日本の奇跡』」を加えて一本化しました。
 ドキュメント3のみ読む方は、目次からジャンプして下さい。
http://khosokawa.sakura.ne.jp/opinion12-6.htm

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 『超宗教の時代の宗教概論』(星雲社)
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コロナ禍で日本の死亡率が低いのはなぜか3

2020-05-28 10:38:30 | 時事
●スペイン風邪と季節性インフルエンザとの比較

 武漢ウイルス問題の「100分の1の謎」について、スペイン風邪や季節性インフルエンザとの比較を行いたい。以下、ドの付く素人の考察である。
 スペイン風邪は、わが国では風邪という名称がついているが、実態は風邪ではなく、インフルエンザである。スペイン風邪は、歴史上でも最も致命的な伝染病だった。その流行当時、世界人口は18億人から20億人と推定されている。世界全体の推定感染者数は、WHOによると世界人口の25~30%。世界人口の3分の1、または約5億人ともされる。
 国立感染症研究所のサイトは、「世界人口の 3分の1の約5億人が感染して、死亡者数は全世界で4,000万人から5,000万人」と記している。この推計によれば、致死率は8~10%。近年のアメリカの研究では、死亡者は1億人という説もある。この場合、感染者数を同じ5億人とすれば、致死率は20%となる。主に若い世代が亡くなった。私の先祖にも、幼児期にスペイン風邪で亡くなったと伝え聞く人たちがいる。
 スペイン風邪が流行した1918年は、第1次世界大戦の末期だった。スペイン風邪によって戦闘不能者が続出したことが戦争終結を早めた要因の一つだったとされている。この大戦の戦死者がおよそ900万人だったのに比べ、スペイン風邪の死亡者はその4.4倍~5.5倍。1億人死亡説なら、戦死者の10倍以上にもなる。
 このすさまじいパンデミックの中で、日本は「致死率がとても低い国」に含まれている。日本では1918年から21年にかけて大流行し、当時の人口約5500万人のうち、2380万4673人が感染。38万8727人が死亡したとされる(内務省衛生局編『流行性感冒』)。世界人口の約3分の1が感染したのに比べ、日本では人口の約43%が感染したというのだから、感染率は世界平均より10ポイントくらい高かったわけである。だが、致死率はわずか1.63%。世界全体では8~20%だから、日本の致死率は非常に低かった。この理由は何か。
 新型コロナウイルスについては、BCG仮説が出されているが、日本でBCGの接種が始まったのは昭和19年(1944年)。スペイン風邪の時代にはまだ行われていないから、これは無関係である。
 感染率は世界平均より高かったのに、致死率は非常に低かったということは、重症化しないケースが多かったと考えられる。当時のことゆえ、特効薬があるわけではない。風邪に罹った者に与える食物も限られており、日本特有の食物が回復を助けたとも考えにくい。当時の日本人は、免疫能力が高かったのだろう。医療は今ほど発達しておらず、食事は粗末で栄養摂取はよくない。だが、昔の日本人は丈夫だった。生命力が強かった。ここに、現代人が目を向けるべき点があるのではないか。
 衛生意識については、当時も今も日本人は衛生意識が高い。穢れを忌み嫌い、清潔を心がける。だが、スペイン風邪の場合、国民の4割以上が感染したのだから、衛生意識の高さや衛生的な生活習慣で、感染を防ぐことはできていない。
 現在の日本人は、季節性インフルエンザの致死率を見ると、世界平均と大差ない。WHOの統計データでは、季節性インフルエンザの世界全体における致死率は、約0.06%。厚生労働省の統計データによると、日本国内における季節性インフルエンザの致死率は、インフルエンザを直接の死因とする死亡者数では約0.02%、インフルエンザの流行によって生じたと考えられる超過死亡の死亡者を加えて推計すると、0.05%程度と推計される。この数字は、世界平均とほとんど変わらない。
 日本人は衛生意識が高いが、それによって季節性インフルエンザによる死亡者を少なく抑えられているとは言えない。このことは、このたびの中国武漢発の新型コロナウイルスについても同様に言えるだろう。
 先に、私は、BCGの効果の方が衛生意識の高さよりも「100分の1の謎」の理由の候補として有力だと思うと書いた。スペイン風邪と季節性インフルエンザとの比較考察を加えても、同様に思う。
 さて、5月23日の報道によると、新型コロナウイルスによる日本の死者が欧米より低く抑えられている背景を、遺伝子レベルで解明する試みが国内で始まった。慶応大、東京医科歯科大、大阪大、北里大、京都大を中心に8つの研究機関と医療機関約40施設が共同で研究プロジェクトを発足したとのことである。感染症や遺伝、免疫などの専門家が参画している。日本人患者の遺伝子解析から重症化要因を突き止めることを目指し、治療やワクチン開発への応用も視野に入れるものである。
 研究統括を務める慶応大医学部の金井隆典教授(消化器学)は「重症化には、HLA(ヒト白血球抗原)やサイトカイン(情報伝達物質)関連の遺伝子が関わっている可能性がある。その疾患感受性遺伝子が分かれば、発症時すぐに患者が重症化しやすいか、軽症ですみそうかを判断できるだろう」と指摘する。遺伝子レベルの要因解析は欧米でも行われており、国際的な共同研究も見据えている。金井教授は「最終的に診断時に患者の予後の予測に役立ち、第2、第3の流行の波が来たとき、医療崩壊を防ぐことにもつなげられるかもしれない」と期待を語っている。
 ぜひ専門家に、武漢ウイルス問題における「100分の1の謎」を解き、それを今後の対応に生かしていただきたいものである。(了)

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 『人類を導く日本精神~新しい文明への飛躍』(星雲社)
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コロナ禍で日本の死亡率が低いのはなぜか2

2020-05-26 10:17:29 | 時事
●BCGが低い死亡率に関係か

 BCGは結核の予防接種で、わが国では、昭和19年(1944年)からツベルクリン反応で陰性の人が接種の対象となり、24年(1949年)にBCGによる結核予防接種が法制化された。私も小学生の時、BCGの接種を受け、腕にその痕が残っている。
 雑誌「AERA」は、2020年5月18日号に「BCG有無でコロナ死亡率『1800倍差』の衝撃 日本や台湾で死者少ない『非常に強い相関』」という記事を載せている。
 その記事によると、米ニューヨーク工科大学の研究者らが本年3月末、「BCGワクチンが新型コロナに対する防御を与えているのかもしれない」と結論づけた論文を発表した。各国の新型コロナの感染者数や死者数の人口比と、BCGワクチンの接種状況を調べたところ、感染率や死亡率は、接種していないイタリアやベルギー、米国などで接種している国々よりも統計学的に有意に高かったと報告した。
この論文について、大阪大学免疫学フロンティア研究センター招聘教授の宮坂昌之氏は、「現段階ではあくまで相関関係が見られるとしか言えませんが、だとしても非常に強い相関があるということになります」との見解を示している。宮坂氏は、新型コロナの感染率や致死率とBCGワクチン接種の関連を継続的にフォローしており、「人口100万人あたりの死者数でみれば、よりクリアに相関が浮かびます」と説明している。
 宮坂氏によると、人口100万人あたりの死者数は、集団接種を行ったことがない米国が227人、イタリアが490人。過去に広く接種していたものの現在はしていないフランスは396人、スペインは553人。一方、BCGを広く接種している中国は3.2人、韓国が5.0人、日本は4.4人。台湾に至っては0.3人にとどまる(いずれも5月7日現在)。この傾向は検査数が増えるにつれ、より明らかになってきたとのことである。記事は、「台湾とスペインでは1800倍超の差がある計算だ」と強調している。ちなみに日本とスペインでは126倍、同じくイタリアでは111倍、フランスでは90倍の差があることになる。
 ただし、集団接種を行っている国の中でも、100万人あたりの感染者数や死者数には開きがあり、その背景として宮坂氏はBCGワクチンの「株」の種類に注目している。
 BCGは、1921年に仏パスツール研究所で開発された後、生きた菌が各国に「株分け」された。最も初期に分けられたのが日本株とソ連株で、日本株は台湾やイラクなど、ソ連株は中国などに分配され、その10年後くらいにデンマーク株が欧州各国などに分配された。宮坂氏は、株の違いによって死亡率の違いが生じていると指摘している。日本株とソ連株は、生きたままワクチンに含まれる生菌数が他の株より多く、それが死亡率の違いの一つの可能性とのことである。もう一つは、突然変異による可能性である。細菌も人間の遺伝子と同じく、培養期間が増えれば増えるほど突然変異が起きやすくなり、宮坂氏によると、遺伝子変異によってそれぞれの株に含まれる細胞膜の成分に差異が生じているとのことである。
 まとめとして、BCGには、新型コロナに対する防御を与えている可能性がある、特に日本株のBCGは生菌数が多く、突然変異による細胞膜の成分の変化も加わって、防御効果が高いと考えられる、それが「100分の1の謎」の理由かもしれないーーということになるだろう。
https://dot.asahi.com/aera/2020051300016.html?page=1

 「100分の1の謎」の他の理由として、日本人の衛生意識の高さも挙げられる。しかし、BCGを広く接種しており、人口100万人あたりの死者数が一けた台の国々の中には、中国・韓国のように日本より衛生意識の低い国があります。また、台湾の0.3人と日本の4.4人の差が衛生意識の違いによるとは考えられない。それゆえ、私は、BCGの効果の方が衛生意識の高さよりも「100分の1の謎」の理由の候補として有力だと思う。

 次回に続く。

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緊急事態宣言が全面解除

2020-05-26 10:11:45 | 時事
 4月7日に発令されたわが国の緊急事態宣言は、5月25日を以って全都道府県で解除されました。皆様、外出自粛、業務縮小、営業休止等、お疲れさまでした。先の見えない中での、国民を挙げての取り組みでしたが、7週間ほどで宣言解除に至ることが出来たのは、お互いの協力の賜物と思います。また日本人として世界に誇ることの出来ることだと思います。有難うございました。とりわけ「新型コロナウイルスの脅威が一日も早く終息しますように」と祈念されてきた方々には、厚く御礼申し上げます。
 これから各地域で段階的に様々な社会経済活動の回復が進められていきますが、決して油断はできません。変異を通じて強毒化する新型コロナウイルスによって、感染の第2波が生じたり、第1波以上の健康被害が起こらないとは限りません。引き続き、互いに健康と衛生に留意し、感染の予防に努めてまいりましょう。
 海外に住む同胞の方々の多くは、居住国の施策のもとで困難な生活が続いていると思いますが、感染の世界的な収束を願って、共に頑張ってまいりましょう。

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