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○じじごろう日記。 2006-3

Photo_12 Photo_11 ○女子フィギュアに期待!

 じじごろうじゃ。皆さん、元気でやっておるかの。ワシも元気、元気じゃ。今朝も、早朝、まだ薄暗い内から、ふんどし一枚で乾布摩擦やったぞ。もう、内臓の奥から元気が染み出て来るぞ。わははは。春の息吹が何となくポワア~ンとそこはか流れる雰囲気じゃが、まだまだ朝晩は冷えるし、充分冬の内じゃ。しかし、負けてはおれん、乞食は身体がいのち!‥あ、いや。その、今はワシも老年無業者じゃが、その内、ワシも祖国日本のために、この身を削ってでも、どえらい働きをするつもりじゃ。一応そのつもりじゃ。今は取り合えず、老年無業者じゃけど、情けないニート(若年無業者)なんぞとは訳が違うぞ!見かけは老人なれど、精神は超若者そのものじゃ。気合の入った若者じゃぞ。

 それにしても、トリノ五輪は、祖国日本はふるわんのう。どうしてじゃ?前半終えて過ぎても、さっぱりじゃ。まあ、選手の皆さんは精一杯頑張っとるんじゃろうが、今回のトリノ大会はふるわんわい、日本人選手は。メダルはおろか、入賞もあんまし、無い。今までの冬季五輪大会で一番の不成績なんじゃないかの。まあ、勝負に運もあろうが、今大会は駄目じゃのう。

 しかし、エキサイトした氷上雪上のスーパープレイは素晴らしいのう。寒い中、白銀の上の高速プレイは超人技ばかりじゃ。新種目じゃという、スノボーのスノーボードクロスなんかはもう見ていてオドロキのワザじゃな。まるでアメリカ活劇映画のシーンでも見ているようじゃ。すごい!近年の新しい種目のスノボー競技じゃが、皆、ワザがすごいな。スキー競技もみな、超スピード感あふれるプレイで本当にすごいわい。スキーやスノボー履いてのジャンプ空中回転ワザはおったまげじゃ。

 日本もまだまだ、もういっちょうのジャンプ競技もあるし、日本期待の美女陣、女子フィギュアも残っとるぞ。頑張れ、ミキティー=安藤美紀、村主章枝、イタリアも認めた美女アスリート荒川静香。特にミキティーには4回転ジャンプを決めて欲しいもんじゃのう。頑張れ!ニッポン。

2923000081 ○華麗!快挙!奇跡の美です、荒川静香選手。

もう、日本中がこれで沸き起こりましたなあ。もう言う事ありません。華麗な美。本当に美しいものを世界に見せましたわい。日本、今大会唯一のメダル。金メダル。多くの日本人達に、日本国民に勇気とファイト精神を与えてくれました。やりました。美しい。華麗な銀盤クウィーン。荒川静香選手。白鳥はその水上の優雅さの下で、実は必死に水を掻いている‥。昔からよく言われますが、それ以上のことでしょう。我々には、想像もつかない訓練、努力があるのでしょう。あれだけのものを我々や、世界の人達に見せるには。



 血のにじむ、想像もつかない、訓練、努力、培ってきた精神力。その日その時一点に合わせてベスト体調を持ってくる集中力。揺るがない強靭な精神力。周囲の協力者達に支えられるという人間性。そして運。それらが創り出す、奇跡の美。おそれいりました。ありがとうございます、じゃ。荒川静香さん。
 しかし、他の選手達にしたところで、8位じゃろうと15位じゃろうと、その種目では世界60億の人間中の8番目や15番目じゃ。考えてみれば、これはものすごいことじゃぞ。後ろから数えればものすごい上位じゃと言える。選手の皆様、これまでの毎日の血のにじむ訓練と努力、本番の頑張り、お疲れ様でした。じゃ。

Photo_13 ○ウタダヒカル

ハチくん: 皆さん、お久しぶりです。こんにちは。元気でやってます?僕は、TVのCMで、ここんとこよく聞く曲がとっても良くって、宇多田ヒカルの新曲を、CD買って来ました。え~と、auのリスモのコマーシャルのBGMですね、もう、ホントとうってもイイ曲、宇多田ヒカル「Keep Tryin’」。きれいな曲ですねー。清清しい、何だか曲調が全然汚れが無いような感じの美しい曲。そうですね、例えて言うならば、早朝の広々した渓谷の、澄んだ空気の中に流れる、きれいで透明な小川のような。そんなイメージの感じかな。宇多田さんにしては明るい曲調ですね。新境地!もう、何度も何度も聴いてます。何回聞いても飽きない、とってもイイ曲、「Keep Tryin’」。

じじごろう: 犬が、宇多田ヒカルの歌謡曲を、聴くかあーっ!

ハチくん: ちょっと、Jポップって言ってよー。宇多田ヒカルの曲は歌謡曲なんて呼ばないよー。正直、僕は、宇多田ヒカルの曲は、これまでたくさんのシングルが出て来たけど、そう好きな曲ってあまり無かった。まあ、好きなのは、「トラヴェリン」と「カラーズ」くらいかな。ああ、そうだ、まあ、「キャンユーキープアシークレット」も良かったかな。そのくらい。それが、今度の新曲はもう、バアッチリとイイ曲。最高に良いよ、この曲、「キープトライン」。Keep Tryin’ってどういう意味なんだろう?トライし続ける‥とか?

じじごろう: 鬼畜米英の敵性言語なぞ、知るかあーっ!

ハチくん: じじごろうさんていったい、いつの人なんだよ?22日発売の宇多田さんの「Keep Tryin’」は、25日のオリコンデイリーランキングで第1位だね。やっぱり、皆、良い曲は解るんだね。もう、最高。まあった、聴こうっかなあ~。ゴキゲン!
(※Tryingには、「苦しい・つらい・骨の折れる」とかって意味もあるんで、Keep Tryin’は、苦しみ続ける‥?でもまあ、みんな、何事にトライするのも、辛さも苦しみも乗り越えて頑張り続ける‥、ってのもあるから、トライし続けるのは苦しみ続ける‥でもまあ、いっかあ。頑張って、負けずに、トライし続けて!ってメッセージって事で。でも、本当のトコ、どういう意味なんです?宇多田さん)。

Photo_14 ○時間ですよ・寺内貫太郎一家

じじごろうじゃ。今晩は、じゃ。皆さんは元気に毎日を充実して過ごしておるかいの。ところで、ニュースじゃ。久世光彦さんが亡くなられた。最近のTVのワイドショー関係の報道でも、沢山の芸能人が焼香に集まった葬儀の模様が流されておったが、皆さんも見たかいの。実はワシは、この有能有名なTV番組プロデューサーの名前は知らんかったんじゃが、訃報報道を新聞で読んで、この人が、あの昔懐かしい当時の大好評ホームドラマ番組、「時間ですよ」の制作にあたった人だと知ったんじゃ。もう随分昔のTV番組じゃ。面白かったのう。葬儀報道のTVで昔を懐かしみ、関連映像で、当時の「時間ですよ」の一コマが流されるが、それがモノクロなんじゃな。「時間ですよ」も第一期はモノクロ放送だったんじゃな。懐かしくも昔が思い出されて来るわい。

 久世光彦さんは、光彦と書いて「テルヒコ」と読ませるらしい。東京生まれで富山育ち。何と東大文学部卒の英才じゃな。歌謡曲の作詞も手掛けておるらしい。有名なヒット曲もある。有能な才能は、著作本も出しておる。まあ、だいたいが腕の立つ演出家、じゃな。番組プロデューサーでもある。代表作には、ユーモア系の新しいホームドラマが多く、庶民をその時代に斬新なユーモアで笑わして、感動も与えた、その時代以前とは違った異色のホームドラマ作りをして来た有能名創作家じゃな。「時間ですよ」から「寺内貫太郎一家」に「ムー一族」…。特に「寺内貫太郎一家」はあの直木賞作家・向田邦子とのタッグを組んだものらしい。脚本が向田邦子さんになっておる。

 ワシは「ムー一族」というドラマは見てないのじゃが、挿入歌の、郷ひろみらが歌ってヒットさせた「りんご殺人事件」とかいう流行歌は知っとる。懐かしいのう。「時間ですよ」も「寺内貫太郎一家」も当時は腹を抱えて笑って見たものじゃ。面白かったのう。毎回、番組終わり頃にはほろ苦い人情ドラマもあって、つい涙腺熱く、感動していたものじゃ。楽しいホームドラマじゃった。銭湯や石屋が舞台の、下町人情劇。天地真理、堺正章、浅田美代子らの番組挿入歌のヒット曲も懐かしいのう。

 葬儀は、盛大という言い方はふさわしくないが、大きな葬儀が行われて、沢山の、日本の第一級の有名俳優など有名人が、参列、焼香していて、故人の生前の人望が窺われる大葬儀じゃったな。合掌。ご冥福をお祈りいたします。

Photo_15 ○ 恋のダウンロード

ハチくん: 女優の仲間由紀江がやってる、yukie With Downloadsの「恋のダウンロード」はTVのCMで流れてる時から、良い曲だと思っていたけれど、リリースになって全部聴くと、やっぱり、ああー良い曲だなあーって思うなあ。

じじごろう: 何を馬鹿な事をほざいとるんじゃ。女優がヘタクソな歌をうたって、なあーにが良い曲だ、じゃい。それよか、王ジャパンじゃ、三度目の正直で実力を見せつけたぞ。二敗で悔しい思いをした韓国に、完封6点で、かる~く雪辱じゃ。汚いごまかし審判を擁した大国アメリカはぼろ負け敗退じゃ。ざま~みろじゃ、アメリカ。年棒百億のドリームチームかなんか知らんが。ついに我が祖国ジャパンが決勝進出じゃぞ!

ハチくん: それはすごいしめでたいけれども、僕は音楽の話をしてるんだよ。この間の宇多田ヒカルの「Keep Tryin’」も良かったけれど、この、auケータイのCMで使われてて話題だった曲がリリースになり、しかもシングルCDにはDVDまで付いてて‥。

じじごろう: そんな事はどうでもいいんじゃ。トリノの冬季五輪で、荒川静香以外は惨敗の祖国日本が、初のワールドベースボールクラシックで決勝進出じゃぞ。名手イチローの意気込みじゃ。あっぱれじゃ、日本野球。

ハチくん: で、ね。そのDVDがまた良いんだよ。歌手、仲間由紀江がカッコいいんだ。auのCMで使われていた同じシーンもあるし、メイキング場面も入ってる。税込み1500円するけど、DVD付きでお得な感じ。ノリのイイ軽快な曲でゴキゲンになれるし、可愛い由紀江ちゃんはカッコいいし。

じじごろう: カッコよかったのは先発上原じゃ。ジャパンピッチャー陣は完封じゃぞ。代打福留のホームランも見事じゃった。キャプテンイチローの心意気じゃ。イチローはこのWBCでは、今までとは違い饒舌に日本軍の心意気を喋って、カッコいいのう。

ハチくん: 日本軍て、戦争じゃないんだから。あのね、「恋のダウンロード」の作曲は誰か知ってる?何と、筒美京平なんだよ。まだ健在なんだね。僕、知って驚きだった。いったい何歳になるんだろう?

じじごろう: 王監督か。確か65歳くらいじゃな。今回も、2次リーグで米・韓に負けて一度は諦めたものじゃったが、メキシコ様がアメリカ破ってくれて、それからついに決勝進出じゃ。王さんは強運の持ち主じゃな。

ハチくん: いや、そんな話はしてないよ‥。僕はねえ、Jポップの話がしたいの。

じじごろう: 何?ポップコーンじゃと。アメリカのお菓子なぞくそくらえじゃ。いやしかし、コーンはメキシコかの?メキシコなら良いのう、ワハハハハ。

ハチくん: いや、コーンはアメリカでも相当量作ってる。世界的シェアならトップなんじゃないの。とうもろこしはメキシコだけじゃなく、何処でもある穀物だよ。

じじごろう: この勢いで、王ジャパンは決勝でキューバを破り、WBC初代チャンピオンとなって欲しい。是非。皆さん、明後日の決勝戦では、祖国日本のためにも、力の限り、応援しましょうぞ。

ハチくん: 僕はあと、ケツメイシの歌の話をしたいんだけど…。

じじごろう: ケツに挟まったイシなら、ジャックに取ってもらえ。そんな事はいいんじゃ。とにかくあとひとつ。残るはあとひとつなんじゃ。それでは皆さん、一緒に王ジャパンの完全勝利を願って寝ましょうかな。おやすみなさい。ではまた。

0603131 ○王Japan世界一!

じじごろう: もう何にも言うこと、ないぞ。もう、歓喜、歓喜じゃ。祝杯じゃ。ワシはもう踊ってしまうぞ、裸踊りじゃ。

ハチくん: まだまだ寒いのに、ふんどし一枚で踊るなんての、じじごろうさんくらいのもんだよ。

じじごろう: こんな嬉しいことはないぞ。もうワシは、ふんどしも外して踊っちゃうぞ!

ハチくん: ちょっとやめてよー。恥ずかしいよう。

じじごろう: いいんじゃ、いいんじゃ。ワシはいいんじゃ。王Japan世界一、この喜びをあらわすのは、もう素っ裸になるしかない。

ハチくん: じじごろうさんはよくても、世間がよくないよ。それは軽犯罪だよ。

じじごろう: いや、このワシの裸踊りの祝福にはきっと、王監督も世界一ナインも喜んでくれるはず。

ジャック: 腹減った。

ハチくん: あ、ジャック。久しぶり。

じじごろう: 祝賀会じゃ。何か食いに行こう。

ハチくん・ジャック: うん、行こう行こう!

Interview_img ○陰陽師-京極堂の名推理・・・京極夏彦妖怪小説

じじごろう: のら犬が何を読んどるんじゃ?

ハチくん: ああ、じじごろうさん。これ、面白いんだよ、「鉄鼠の檻」。

じじごろう: エロ本にしては、小ぶりで厚い本じゃのう。犬の見るエロ本というのは、やっぱりワン公のヌードとか載っておるのか?

ハチくん: じじごろうさんて馬鹿じゃないの。エロ本じゃないよ、じじごろうさんじゃあるまいし。だいたい今日もふんどし一枚で、この辺りじゃ裸の変態ジジイって、有名だよ。

じじごろう: なんじゃと!?このワシをつかまえて、何が変態じゃ!のら犬の癖に、分をわきまえいっ!このワシを誰じゃと心得るか。畏れ多くも…。

ハチくん: はい、はい。解りました。どうも失礼しました。御免なさい。で、この本だけど…。

じじごろう: 解ればいいんじゃよ。で、何じゃ、その本は?エロ本じゃないんじゃろ?

ハチくん: この分厚い本は、ノベルズ版の小説だよ。作家、京極夏彦の妖怪小説。

じじごろう: 何、妖怪?おのれ、このワシが退治してくれる!

ハチくん: ああ。そういうヤツ。

じじごろう: 何、やはり、ワシの法力が必要か?

ハチくん: 正にその世界だよ。物語の主人公、陰陽師、京極堂が妖怪の正体を暴くお話だよ。

じじごろう: 何、ワシ以外にも、陰陽師が居るのか?この今の文明に毒された時代にも。

ハチくん: ああ~、もう、訳が解んなくなるなあ。もういいよ。あのね。このシリーズはね、京極夏彦の人気シリーズで、ミステリ小説の分野ではベストセラーのシリーズなんだ。

じじごろう: えらい厚い本じゃのう。

ハチくん: そうなの。とにかく長いんだよ。でも独特の世界を構築してあって、その世界に浸ったら、もう抜けるのが嫌になっちゃうくらい。とにかく、面白いんだよ。売れない作家、関口巽の語りで紡がれて行く、おどろおどろな怪異な世界が広がり、その怪異の謎が、主人公の名探偵役、京極堂の憑き物落としという謎解きで暴かれて行く…。

じじごろう: 訳解らんな。人間の言葉で説明しろ!もっとも、犬が人語を喋るのもおかしな話じゃが。

ハチくん: とにかく、読んでみて。面白いから。「鉄鼠の檻」は厚いから、ほらまだこれだけしか読んでないの。前に読んだ「魍魎の箱(匣)」は面白かったあ。これは、日本推理小説作家協会賞を取った作品でね、美少女バラバラ殺人事件から、人間の四肢が入った箱、そして箱を祀る奇妙な霊能者、巨大な箱を模した建物と、もう箱づくしで、箱がキーワードの長編ミステリ。探偵から刑事から記者から、多彩な登場人物がユーモラスに絡んで行き、おどろおどろな怖い怪事件が名探偵陰陽師中禅寺秋彦によって解決されて行く。是非とも皆さんに読んで欲しいよ、「魍魎の箱(匣)」。

じじごろう: 怪談なんじゃないのか?

ハチくん: 作家、京極夏彦は心霊なんて全然信じてない人で、幽霊なんて全く見た事ない人なんだ。だからか、結局、物語も、最初は狐狸妖怪の仕業と思われた怪奇な事件も…。おっとネタバレになっちゃう。とにかく面白くて楽しめるから、読んで。

じじごろう: だそうです、皆さん。

Photo_16 ○姑獲鳥の夏

ハチくん: 京極夏彦の原作小説を、実相寺昭雄監督で映画化した作品を、DVDビデオで見ました。「姑獲鳥の夏」、姑獲鳥と書いて、「うぶめ」と読ませるの。

じじごろう: おう、見たな。

ハチくん: じじごろうさんと一緒に見ました。

じじごろう: ああ、見た見た。

ハチくん: 面白かったね?

じじごろう: ああ、面白かった。

ハチくん: 原作は小説家京極夏彦の処女作だよ。映画のお話もほとんど原作のストーリー通りだったね。原作者京極夏彦も映画の中に出ていて、傷痍軍人の水木しげるの役、というのをやっていた。お話の舞台は、作者の生まれる十年位前の話で、昭和27年当時の東京都内。事件が起こるのは、豊島区雑司が谷の戦後の大病院。傷痍軍人、なんていうと、じじごろうさんの世代になるのかな?

じじごろう: うるさい、年齢の話なぞするな。しかし、実相寺監督というと、その昔、あの「ウルトラマン」や「ウルトラセブン」などの初期のウルトラシリーズや、「怪奇大作戦」などの作品を撮っておった人じゃな。今、いったい幾つになるのじゃろう?80年代末に撮った「帝都物語」なぞという映画が思い出されるな。妖しげな作品が多い、映像美の鬼才じゃな。今回の映画も、CGなぞ特撮を駆使して、独特の世界を創りあげておるな。何というか、江戸川乱歩の世界を表現するような、レトロの、おどろおどろの妖しい世界。

ハチくん: すごいね、じじごろうさん、今日は何か違うね。でもね、映画の話だけど、ネットとかのこの作品の映画レビューを読むと、けっこう酷評しているのが多いんだよ。いちばん多い意見は、いわく解りにくい。

じじごろう: それは言えるかな。だいたい原作自体が複雑に話が絡むミステリじゃからの。この作家の小説はとにかくみんな長い。この処女作からもう、長い。2時間ワクの映画で、長い話を忠実に、テンポを早く進め過ぎたんじゃないか。だいたい主人公の博覧強記のインテリ、京極堂の講釈や事件の解説が、すごい量の語りを独り言のように早口でまくしたてる。観客は着いていけんはな。原作を読んでない者は、一回見たくらいでは誰もちょっとよく解らんじゃろな。

ハチくん: お、ホント、何か今日はすごいね、じじごろうさん。何かが乗り移ってるみたい。じじごろうさんは原作の「姑獲鳥の夏」って小説は読んでるの?

じじごろう: おまえの寝とるドカンの中にあったので、パラパラ読んでみた。濡れた後でシワシワになった講談社文庫。

ハチくん: ああ、それ読みかけてて、探してたんだよ。何処にあったの?

じじごろう: 詳しくはおまえの寝とるドカンの下の段のドカン。

ハチくん: ああ、下の土管かあ。雨水が入って濡れたんだ。

じじごろう: 映画は、話の細かいところは解りにくかったけど、面白かったぞ。映像表現が良かった。

ハチくん: そうだよね、キャストも今の日本の豪華俳優陣で。惜しむらくは、やっぱり、ちょっと話をテンポ早く進め過ぎたかなあ。あれはあれで、映画世界の雰囲気はなかなかいいんだけどね。そりゃ、現実の昭和20年代後半の世界とは、描き出した映像世界は違うだろうけど。幻想美も意識した映像作品だからね。

じじごろう: そうじゃな。実相寺昭雄監督というと、ウルトラ特撮シリーズの監督メンバーの後は、確か、70年代ATG関係の当時としては前衛のような、新感覚の異色の映画作品を撮っておる筈じゃな。「怪奇大作戦」の成人版みたいな「アンバランスゾーン」とかの作品も何本かあるんじゃないかな。それから「帝都物語」とああいう一種幻想的な味の、怪奇ミステリドラマみたいな傾向のものが多いようじゃな。
 ここからはちょっとネタバレになるんじゃが、この映画の要、物語の鍵となる、一方のヒロイン役の、原田知世扮する二役、梗子と涼子のエピソードじゃが、これがもうすこぶる解りにくい。ここは鍵じゃから、ネタバレになるから喋りにくいのう。

ハチくん: うん。あれは僕もよく解らなかったねえ。最大のヤマバで、あの鍵部分が解らない、というのはちょっとねえ、ミステリ映画としては痛いね。
 といえ面白いから皆さんも見てくださいね。今回はじじごろうさんもカッコよく喋ったね。

じじごろう: 当たり前じゃ。だいたいこのブログ、ワシが主役なんじゃ。それがここのとこ犬のおまえばかりがペラペラまくしたてとる。それに第一、いつの間にか、タイトルのトコの、このブログの一行説明文が、変わってしまっとるぞ。元は、元気活発健康頑固一徹な硬骨漢なんぞと、ワシのことを紹介してたんじゃ。それが今の文はなんじゃ?ワシの紹介は裸爺さんだけじゃ。犬風情のおまえが知的なぞと書かれておって。何がのら犬が知的じゃ!

ハチくん:  冬でもふんどし一枚で居るじじごろうさんは、裸変態爺さんでバッチリ合ってると思うけど。

じじごろう: 誰が変態爺さんじゃ。おまえこそ、「知的」でなくて「痴的」じゃろうが。ちょっと前までは隣のスピッツのリリーといつもサカリおってたくせに。

ハチくん: ああ、懐かしいなあ、リリー。どうしてるかなあ。もうとっくに死んじゃったろうなあ。

じじごろう: おのれ、妖怪犬め。今度はおまえが京極夏彦の小説ネタにでもしてもらえ。「魍魎のハコ」、「魍魎犬のハチ」、似たようなもんじゃ。

ハチくん: 僕は「姑獲鳥の夏」よか、「魍魎の匣」の方を映画化して欲しかったなあ。そっちの方が絶対面白かったと思う。過去には京極堂シリーズでない時代劇、「嗤う伊右衛門」も蜷川幸雄監督で映画化されてるけども。話は変わるけど、この映画「姑獲鳥」の中で、紙芝居師が出て来るけど、その紙芝居の絵柄が全部、京極夏彦が大好きで師匠と慕う、水木しげる先生のものなんだ。最後には「鬼太郎」も出る。遊び心もいいよね。

Photo_17 ○イーオン・フラックス

ハチくん: イーオン・フラックスを見てきたよ。面白かった。すっごいカッコいいんだよ、未来世界のSF!驚きの映画だった。

じじごろう: 何、イイ女がスラックス?イイ女はスラックスじゃいかんな。イイ女はやっぱりミニスカじゃ。

ハチくん: 何言ってんだろうねえ、この爺さんは。「イーオン・フラックス」ってアメリカのSF映画だよ。人類が危機に陥った未来社会を描いた、スーパーヒロインが活躍する活劇特撮映画だ。

じじごろう: おまえはいつも何言っとるのか解らんな。もっともワン公なんじゃからの。だいたい犬風情が映画なぞ見に行くな!しかし、よく入れたな。

ハチくん: イーオン・フラックス」の主演は、以前世界一の美女とまで呼ばれた、シャーリーズ・セロンなんだ。八頭身のメチャカッコイイボディでのスーパーアクションはたまらなかったね。ちょっとね、女の人にしてはがっちりした感じのナイスバディーで、コスチューム姿で飛び跳ねる肢体の躍動感は、もう男性ファン達にはガンガンこたえるものだったね。

じじごろう: 何言っとるのかよう解らんが、気持ちはビンビン伝わるぞ。そうか、世界一の美女でナイスバディーで、セクシーコスチュームか。おお、ワシも何だかたまらん気持ちになって来たぞい!

ハチくん: セクシーコスチュームとは言ってない。未来の女戦士をあらわす、躍動感あふれるコスチュームだよ。

じじごろう: シャリにセロリとは、銀シャリにセロリ乗っけてもうまいとは思わんが、シャーリーズ・セロンとはうまそうじゃのう。おおっ、よだれが出て来るわい。

ハチくん: じじごろうさんの方が何言ってるのか解んないよ。シャーリーズ・セロンは南アフリカ出身の女優でね、75年生まれ。94年に女優スカウト、03年の「モンスター」って映画で、初のアフリカ出身女優でオスカー獲得。身長177センチ、上から90-60-90の見事なバランス美の肢体に、正統派美人、今や押しも押されもせぬ、ハリウッド大女優だよ。

じじごろう: 小さな犬の癖によう喋りおるわい。それにしても大きなオナゴじゃのう。オッパイもシリも大きそうじゃし、やっぱり、よだれが出るのう。映画の題名は何じゃったかのう?イーオンとか英会話教室みたいな名前だったと思ったが。

ハチくん: 何度も言うけど、僕は小型犬じゃないよ。大きくもないけど。確かに「株式会社イーオン」て英会話教室はあるね。それとは全然関係ない。映画「イーオン・フラックス」は、人類の大半が新種の伝染病ウィルスによって壊滅してしまった、悲惨な未来が舞台の、言わばデストピア映画でね、主人公のイーオン・フラックスって美女は、わずかに残る人類を支配する政権に抗する、反政府組織の暗殺者なんだ。ショートの黒髪、前身黒ずくめのコスチュームで、とにかくカッコいいんだ。映画の日本公開のキャッチフレーズがイカしてる、「全身、武器の美しき忍び。イーオン、君に泣いている暇はない」、ね、カッコいいでしょ?

じじごろう: ハチくん、君達のら犬に泣いている暇はない。ご飯を探さないと、明日は飢え死にするぞ。

ハチくん: それは、冬でも裸で居るじじごろうさんも同じようなもんじゃないか。いわゆるコ××でしょう?そんな事はドーデモいいんだよ。とにかく見ると面白いんだから。ハリウッド特撮SFとしては、ちょっとこじんまりしてるけど、それは主演のシャーリーズ・セロン扮する美しきスーパー暗殺者のカッコよさで、補って余りあるくらい。じじごろうさんも見なよ。皆さんも見てよ。公開が終わったら、何ヵ月後かにDVDも出るから買って、是非見て、ナイスバディーのイーオン・シャーリーズ見て、興奮して。あ、女性の映画ファンも是非。

じじごろう: う~ん、見たいが、ふんどし一枚の格好で、入れてくれるかな?映画館。まあ、小汚いのら犬が入れたんじゃから、入れるかもな?

じじごろう: よく考えたらワシ、1月のこのブログ記事で、シャーリーズ・セロンの話をしとるんじゃな。映画「イーオン」にも触れて。わははは。つい、忘れてしまっとったわい。ワシも忙しいからの、たかだかアメちゃん女優一人の事ばかりにかまけておれんのじゃわい。全く、貧乏暇なし、とはワシの事じゃな。で、ハチには言うなよな。あれがまたワシの事を認×症とか呼ぶといかんのでな。まだまだ、おいぼれ呼ばわりは困るんでの。それでは皆さん、御機嫌よう、じゃな。

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「軍鶏」 - シャモ -

Shamo2

20050624406352113309

 この劇画はね、以前は双葉社の週刊漫画アクションに長期に渡り連載され、コミックスも双葉社から19巻まで出たんですが、途中で、週刊漫画アクションが休刊してしまい、やむなくお話途中で休載となり、大長編格闘劇画「軍鶏」は、19巻の内訳が幾つかのエピソードに分けることが出来ますが、最後の新たな展開で尻切れとんぼのまんま、作品は長く再開は見られなかった。当時、格闘漫画大好きな僕なんか、もう続きが読みたいのにィ~、と残念がっていたものです。

 406352114109 1、2年は間が空いたのかな?「軍鶏」が再開されるまでは。やがて復刊された週刊漫画アクションには、「軍鶏」は掲載されていなかった。再刊アクションの誌面、内容はがらりと変わっていた。もう、「軍鶏」という物語は永遠に打ち切りか?がっかりしたものです。
 ところがしばらくして「軍鶏」のコミックス新刊が出た。2冊同時に出た。迷わず即、買って読みました。今度は、双葉社でなく、講談社から発売されていた。格闘巨編大作劇画「我狼伝」を刊行しているKCです。KCでは今までのActionComicsの時の装丁とはがらりと変えて、続編を新刊行していた。

 お話も、双葉社19巻の終わりの時の続きとは思いにくい、新たな展開になっているようだった。アクションコミックス無視して、新たなるエピソードで再開か?と疑いましたが、今、最新刊23巻まで読むとキチッと続いていました。連載の方も、講談社の隔週刊漫画誌イブニングで毎号掲載されています。前1~19巻もメチャ面白い内容の、ダーク格闘漫画でしたが、新たな展開もまた、最高、面白いです!KC20~23巻、絶賛発売中。

 えと、これで、終わらずに内容。格闘劇画なんですけど、一言でダーク格闘劇画。主人公がまともなヒーローじゃない。何せ、物語の最初から、親殺し!ですよ。その後、少年院へ。そこで空手と出会う。その空手が、普通の健全スポーツ、空手道じゃない。相手を倒すだけの凶猛空手。「道」は無い。言わば武術のダークサイド版ですね。そうして会得した武術空手を使って喧嘩格闘に明け暮れて、やがて宿命の最大のライバル、菅原直人と出会う。このあたりは当時人気最高潮の新興格闘技K-1とシンクロしてますけど。調度、K-1が出て来て人気がどんどん上がり、国際的格闘技試合スポーツ興行として世界的に人気が上がった頃ですね。

20050628_15470  主人公のアウトロー、ナルシマ・リョウに大きく絡む空手道の大組織、番竜会というのが、現実の正道会館と極真会館を足して二で割ったような武道組織で、この番竜会がTVとタイアップして起こすスポーツ格闘興行事業が、もう現実のK-1そのもののような大会であり、それの文句ないヒーローが、正統派武道の光の面のヒーロー、菅原直人ですけど、その光面の英雄に、ダークサイドのヒーロー、ナルシマ・リョウが挑む。物語前半は、これですね。この、光に挑む闇。

 この「軍鶏」は作画はたなか亜希夫さんですが、原作は橋元以蔵さんとなっています。橋元以蔵さんて、ちょっと古くなりますけど、あの「スケバン刑事」のⅡとかⅢで、脚本を書いていた作家さんではないでしょうか?もともとはTVのバイオレンスものとか活劇ドラマの脚本家なのでは?と思うけど、違うかな。しかしこの「軍鶏」も異色の格闘技劇画で、なかなか今の時代に魅力的なストーリーで迫っています。(やはり、『スケバン刑事Ⅱ』の脚本を書かれた作家さんでした。橋本以蔵さんはとても多くのドラマ脚本を手掛けられている名脚本家で、映画の監督作品も何本もあるエンタティンメント創造の才人です。)

 そして今の「軍鶏」のお話は、新展開新局面で、菅原直人潰れた後、新たなる光側のヒーローに、国際的バレエダンス界からの転身の超美男、タカハラ・トーマが出現し、光対闇の戦いが、チーム・トーマ対番竜会黒道着衆という、グランドクロスという格闘技イベントにおいてチーム対抗戦となり、新たに血しぶき上げる徒手空拳戦争が行われ始めています。初めは、ナルシマ・リョウに取っては敵サイドにあった番竜会も、ここに来ては黒道着衆として一時味方チームとなりました。

373614622  チンピラヤクザの如き風貌態度で、相手を倒すのみの空手を使い、武道スポーツではなく、軍鶏のケンカを繰り返して行く事で、自己実現を果たす生粋のアウトロー、鳴島亮。その存在を激しく嫌う光面のヒーローや、同じくダークサイドに居る悪魔の如き格闘家。ダークサイドに居る者達も、決して表には出せぬ因縁や人生を抱えている。汚れた穢い雰囲気を十全に、物語に醸し出しつつ、格闘技劇画は決してバイオレンスストーリーだけでなく、暗い闇の人生ドラマをも描き、激しく進行してゆく。
 「軍鶏」は、雑誌イブニングでは、二大格闘技劇画として、「餓狼伝」と共に絶賛連載中。

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「サスケ」

Sasukeh  小学館から「カムイ伝全集」が刊行され出した、ということで、コンビニなどに並べられる、コミックスよりも紙質の悪い、読み捨て小型雑誌版のような、B6版の簡易漫画単行本(もっとも今の雑誌の紙質は、昔に比べれば格段に良くて、印刷もきれいですが)、小学館の場合はmy first BIGシリーズですが、それの、昔懐かしい「サスケ」がコンビニにあったので、つい買っちゃいました。

Sasuke2  それはそれは懐かしい、僕の小学生時代の人気漫画です。TVアニメ化の時はもう僕も中一くらいになっていたか?何か、このアニメ番組の話題を、剣道部の道場の更衣室で話した覚えがあるような。小六くらいかも。まあいいんだけど、アニメ主題歌の「♪風よ吹け吹け嵐よ荒れろ…、♪来るぞ来るぞ手強いぞ…」。というフレーズのテンポの良い曲調は好きで、今でも時々思い出します。

 「サスケ」は、戦後日本漫画を作った、手塚治虫とその直弟子達と並ぶ、大巨匠白土三平氏の代表作の一つです。白土氏は、今のジャパニーズ漫画文化のルーツの一人、と言っても過言でないような先駆者の一人に数えられるでしょう。昔の貸本劇画出身の白土三平さんは、当時の中学生以上青年向けの作品が主体でしたが、この「サスケ」は白土氏のホームグラウンドの忍者劇画を、子供向けに易しく描いた作品です。昭和中期の少年漫画誌の王者、月刊誌「少年」に別冊付録で長く連載、好評を得ていました。

Saskepage  「サスケ」は時代物ですが、当時の漫画表現としては残酷味があり、子供向け漫画としてはリアルな作品でした。貸本期から凄絶過酷な忍者社会などを描く白土三平さんの作品は、そのビジュアル表現が残酷すぎると、当時のメディアなどからヤリ玉に挙がったものでした。それでも読者人気は高く、支持するファンは後を絶たず、やがて市民権を得るサブカル漫画の中でも、大きな位置を占めたものです。けれども、それは「忍者武芸帳」や「カムイ伝」といったシビアでリアルな時代劇作品の功績で、それらはまたの機会に話しましょう。

 「サスケ」そのものは、当時の少年漫画陣の中では、表現やストーリーがリアルではありましたが、白土氏の大人向け漫画に比べれば、絵柄もお話も優しく柔らかく、忍者社会も「カムイ伝」等に比べればその過酷さなどは、相当オオアマに緩く暖かく描かれていました。子供向け雑誌の中での、少年忍者サスケの成長物語です。まあ、その、世の中の厳しさを知って行く‥、という点でですけど。

20050815144507  小学館の大規模な出版刊行全集、決定版「カムイ伝全集」は、白土三平氏の画業50周年記念の刊行全集で、これまでに長期に渡って描かれて来た代表作「カムイ伝」とそのアナザストーリー「カムイ外伝」が全て収録されています。全38巻刊行予定で、今続々刊行中です。もっとも小学館は、「カムイ伝」や「忍者武芸帳」はこれまでにも、愛蔵版で全集刊行していますけど。

 白土三平さんと、以前この「Kenの漫画読み日記。」で紹介したつげ義春さんは、同じ貸本劇画出身という事で、親交はあったようです。ただお互いアーチスト特有の独特の性格の持ち主で、特につげさんの方は言ってみれば変わり者で、あまり人付き合いは得意ではなく、それ程親しく交流していたという事はないようですけど。ただ驚いたのは、白土さんの方が少し年上ですが、デビューはつげさんの方が早いんですねえ。貸本劇画時代には、白土さんの作風をつげ義春が真似て描いていた、一時代もあったのですけど。つげさんのその後は以前紹介した通りですが。

Img079_thumb  「サスケ」も「カムイ伝」も今から考えれば古い、漫画ルーツと言ってもいいくらいの昔の作品ですけど、今でもメッチャ面白い、重厚なストーリーの娯楽作品です。今の若い読者達にも是非読んで堪能してもらいたいような、漫画ですね。

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「ゴルゴ13」 - 装甲兵SDR2‥の巻

Main Photo_144  もう十数年ぶりくらいで、今の、週刊ビッグ・スピリッツを、偶然読む機会がありまして、連載の続きものはよく解りませんが(そういうのは、ワク外の1行あらすじ読んで、何となく納得して、その連載中1回きりを読んでみたりもしてますが、よくは掴めません。あたりまえか)、一回1エピソードで終えるタイプの連載ものも、多く、中でも、女流が描く連載漫画に収穫がありました。「コジューツ」と「CAとお呼びっ!」で、これは一回1エピソード読んだだけですが、単行本(コミックス)で読みたいな、と思わせる面白い作品でした。若者向けの都会派生活ユーモアコミック、とでも呼んだらいいのか、TVの毎週9時10時台のワクでやるような(モチ実写)、都会派若者生活コメディードラマで(一昔前はこの時間帯でトレンディードラマというものをやっておりましたが)、ワンクール終結の楽しい若者ライフスタイル描写(これもまあホームドラマの一種かな)、というようなもので、このドラマ原作にすぐにでも使えそうな、安心ユーモア生活ドラマの、漫画。まあ、コメディーですね。女流が描く都会派ライフスタイルの、コメディー漫画。イイです、この2本。続けて読んだら面白そうな軽モノ作品。


 そんで、この今のスピリッツには、あの「日本沈没」が連載されてました。「日本沈没」といえば、あの日本SFを代表する作家、日本SF界の重鎮、小松左京さんの代表作のひとつです。多分、原作小説が書かれたのは60年代、映画化も60年代末頃かな?小松左京先生のSF長編小説で大作映画として、制作されたのは、この「日本沈没」と「復活の日」「首都消失」がありますね。この3作ってお話のシチュエィションがちょっと似てますよね。「さよならジュピター」ってコケタ映画もありますけど(これはちょっと、挙げた3作とは内容が全く違いますけどでも。でもこの4作はまとめて『パニックSF』ってくくってもいいかも)。今回のスピリッツでコミック化されてる漫画「日本沈没」は、お話のアウトラインは同じですが、内容はかなり今風にアレンジされてますね。スピリッツ読者の若者ウケするように。こんな風に、昔の名作を今の読者が楽しめるように、今風にイロイロと細部をアレンジしてコミック化して出す、というのもなかなかイイことですよね。今、月9ドラマで人気の、香取真悟の「西遊記」と、70年代末かな?堺正章の「西遊記」と60年代TV黎明期後頃の「西遊記」は雰囲気が全然違う。やっぱ、エンタティンメントのお話は、時代時代で変えて行かないと駄目なんですね。10年20年で、時代の雰囲気って変わりますからね。

Photo_145  という訳で、昔は毎週毎週欠かさず購読して楽しんでいたビッグ・スピリッツを、僕が超久々読んでみたの、という話でした。これはここで終わりまして、本編は、え~と、この間、レンタルDVDでハリウッド特撮大作「ステルス」を見て面白かった、という事から入ります。期待していた超音速ジェット戦闘機活劇映画でして、最初見る前は、十年前の(もっと前か?)トムクルーズ主演の「トップガン」を想像していたのですけど、雰囲気はあれとは違うものでした。お話の内容も違う。ハイテク超高性能超音速ジェットのステルス戦闘機の俊英パイロット3人が一応主役で、他にもう一機、このお話のテーマの、無人のステルス機がいる。愛称エディのこの戦闘機は、完璧ロボット機なんです。電子頭脳搭載ですが、もう電子頭脳だけで、一人立ち出来る個性、のロボット機。だから人間の操縦操作が容易になるようにコンピューター制御されたマシンとかではなく、個性人格を持つ一人立ちハイテクマシン。そして、お話の流れはアメリカSF映画によくあるこの機械の暴走。ホントに、このテのアメリカ映画には、数十年前の「2001年宇宙の旅」以来、人間の作った電子頭脳の一人歩きによる暴走テーマが多い。何かの本で、日米の工場の、ロボット導入のオートメイション機械化の折り、日本は「鉄腕アトムの」イメージがあったからスムースに行ったが、アメリカでは「2001年宇宙の旅」のコンピューターHALのイメージから、工場従業者に抵抗が多かったとのエピソードを読んだ記憶がありますが、これだけアメリカ映画にこの、ロボットの暴走、というエピソードが扱われるということは、やはり何か機械に対する不信感というイメージが、アメリカ人には強くあるのかも知れませんね。まあ、単にそういうふうに、狂える機械という事件に持って行かないと、ドラマ進行し辛いからだけなのかも知れませんけども。

Photo_146  で、ここからがお題の漫画でして、一年前に一度これでやりました、「ゴルゴ13」です。ものすごい量の原稿量でしょう、超ロングラン漫画、相当数のエピソード量。連載年月では、日本漫画界ではトップでしょうね。リードコミックスで、百数十巻、いったい何話くらいあるのか?450話?いや、500話超えてるな。累計販売数1億部ですけど、この数字はコミックスだけでしょ?あの、ビッグコミックの別冊と増刊でB6とB5版で雑誌形式で出てるのの販売数も加えたら、これは軽く2倍になるんとちゃいますか?2億部以上。信じられないような数字だぞ、「ゴルゴ13」。今、コンビニや書店で出てるのは、ビグコミ別冊special issue APRILですが、その前のJANUARY号で巻頭掲載の、02年5月作品「装甲兵SDR2の巻」でありますが、これが今回扱う「ゴルゴ13」内の1エピソードです。上記文の米特撮映画「ステルス」の流れから、ロボット兵器の話です。

Photo_147  「装甲兵SDR2」は米軍が開発しているロボット兵器で、ガンダムやエヴァンゲリオン、マジンガーZなどの乗り込みロボット兵器の、小さい判ですね。人間が一人、スポッと納まる、バトルスーツといってもいいくらいのものです。人間の一周り二周り大きな着用のような乗り込みのような機械で、モチ殺人兵器です。見掛け、モロ、ロボットで、身体のあちこちに銃火器類などの武器をいっぱい装備しています、スーパー殺人兵器です。アメリカが自国民兵士の生命を守るために開発した、地上接近戦用のスーパー殺戮兵器。対ゲリラ戦もOKの無敵の乗り込み着用ロボット兵器。もう、怖いもん無し。

 だが負けました。ゴルゴ13には。結果、そういうお話です。独裁国家でない民主国家アメリカには、世論がある。米国民は、勿論、戦争で自国民が死にゆくのは嫌である。でも、世界の警察を自負する覇権国家アメリカは戦争も辞さない。戦争はむしろ積極的にやる国である。しかし自国民の生命は守らねばならない。そこでロボット兵器の開発となる訳ですが、まだまだ独立思考行動ロボットまでいかないので、人間兵士の乗り込みか着用のようなロボット兵器となる。映画「ステルス」のエディは独立思考行動ロボット戦闘機でしたけども。


 それでもって、開発された二足歩行型着用ロボット兵器SDR2の実験となり、アメリカの抱える投獄中の死刑囚などの凶悪犯を、さる無人島に集め、お互いを殺戮し合わせる。サバイバルで生き残れば、無罪放免してやるとの褒美のエサを挙げて見せて。ここに殺戮機能試験として、SDR2が放り込まれる。この無人島サバイバルそのものがSDR2の機能実験なんですけど。そこに偶然、負傷したゴルゴ13が舞い込んでしまう。殺戮トーナメント戦の如きサバイバルで、残ったのはゴルゴ13とロボット兵器SDR2のみ。殺戮トーナメント決勝にて、ゴルゴ13が勝ち、この無人島での殺戮合戦という兵器実験を仕掛けた、裏側に居て安逸に見守っている米軍高官まで、ゴルゴ13は成敗する。ってな話ですね。

 「SDR2」のストーリーの中に、エピソードで、日本のHONDAが開発した二足歩行ロボットasimoくんを思わせる話も出て来る。劇画「ゴルゴ13」のお話の面白さは、やはりその国際情勢にマッチしたリアルさですね。何でも、現内閣、麻生太郎外務大臣は趣味の一つが漫画読書で、「ゴルゴ13」は大のお気に入りとか。識者や大人も充分満足させるストーリーで迫る、活劇ビジュアル、さいとうたかを氏の最大代表作「ゴルゴ13」。

Arrow22a 「SDR2」のラスト、ロボット兵器開発推進の中枢である米軍高官が、アメリカが「中東で南米でアフリカで築き上げた正義を…」と主張するのに対し、ゴルゴが言う、「その正義とやらはお前達だけの正義じゃないのか?」という疑問に、米軍高官は激昂して叫ぶ、「ふうざけるな!アメリカの正義は世界の正義だっ!」と。これは、今の国際政治の中の、覇権国家アメリカの態度を皮肉ったような、一場面ですな。特に、イラクへの空爆攻撃以降の核拡散防止に躍起になるアメリカの態度と、アメリカの振りかざす正義に対し疑問を持つ、EU内国他の多くの国々、という国際情勢の図式。もっとも、専守防衛で核を持たず、アメリカにべったりくっついている我が国としては、核拡散は絶対に阻止し続けて欲しい事ですけども。

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「バガボンド」

406372464601_1  講談社の出した新聞広告(2月23日朝刊)で、井上雄彦さんの「バガボンド」第22巻の発売が宣伝されてたのですが、そこに、累計販売部数が4000万冊とありました。ものすごい売れ行きですね。コミックでは、特大ヒットものでしょう。1千万部を超える売れ行きの漫画は数少ないながらもけっこう見られるようですが、驚きの大ヒット少女漫画「ナナ」が及びもしない発売部数です、「バガボンド」。「ナナ」は今、何巻まで出ているんだったっけ?この間の新刊で、累計2600万部突破とかってあったな。14巻?だったっけか。あ、でも「ナナ」も22巻くらいまで続けば、4千万部くらいまで行きそうかな?すごいよなあ、4千万部の印税っていったい幾らになるんだ?近頃は一昔前に比べて、漫画が読まれなくなったって言うけど、とんでもない数字。売れてる漫画はけっこういっぱいありますよね。1千万部クラスのものは「名探偵コナン」「鋼の錬金術師」「ワン ピース」等、挙げだしたらきりがないけど、あのもうかなり過去の名作といえる、社会現象的にくらいまで流行になったあの、ありえね~っ拳法漫画「北斗の拳」、あれは何だかんだで、累計1億冊まで行っちゃってるんですってね。信じられますか?1億冊売れたなんて。日本人がほぼ全員1冊づつ買った計算ですよ。「ゴルゴ13」も累計1億冊行ってるけど、あれはまだまだ未完続行だし、リードコミックスで数えても140巻くらいまで来てる。だって40年近く続いてる怪物化け物ロングランヒット劇画でしょう。「こち亀」も70巻くらい行ってんのか?え、もっと?あ、最新刊は146巻だそうです。すげえ~。「こち亀」だって何千万部の世界だろうからなあ。ひょっとしてこれも1億部に迫るのかも?いったい、こんなに漫画本、誰が買ってんだ?「バガボンド」4千万部だって、日本人3人に一人は買ってる計算じゃないか!今は、漫画は雑誌で読まずにコミックスで読まれる時代、って言うけど、皆が買って来て読んでんじゃねえか。日本人、本屋行って買って読んでるよなあ。感心。出版社は儲けるよなあ、漫画で。コミックス出してる出版社は。売れ筋のコミックスを出してるトコ。漫画が馬鹿売れして儲かるから、出版社はその余裕で部数が出ない難しく高尚な学術書も割合安価で出せる。学者は、漫画に頭を下げなさい。馬鹿にしてないで。「ガラスの仮面」なんて少女漫画も続いているよなあ、超ロングラン連載もの。これも1億部に迫るような、何千万部の世界だろうなあ。すごいなあ売れる漫画は。毎年の高額納税者発表ではあまり目立たないけど、何作かヒット作出した漫画家とは、けっこうスペシャルな大金持ちなんだろうなあ。

 最近の僕は全然読書しないから、文章が書けない。と言ってこうやって書いてるけど、お粗末文章になってしまっている。全然すらすら書いていけないし、つっかかりヘタクソである。もともと拙文かも知れないが、最近の我が文はひどい、という気がする。やっぱ、読書していないと、書けないね、文章。やっぱ、読み書きって繋がってるよ。読書を続けている時はすらすらと書いていけるし、今の状態に比べたら、滑らかに書いていける文は、今よりもずうーっとうまい。文を書くという事に取って、読書を続けているという事は大切な事なのです。と思います。切に感じる。読書しなくちゃいけないんだけどなあー。
Vagabond_m  「バガボンド」です。初めて、「バガボンド」の名を知った時は、その時はそれがその時現在ヒット中の話題作だとは解りましたが、内容までは解らず、題名も「バカボンド」だと思っていました。その洋風のタイトルから、何か、語感で、バカボンドから、海賊ものか何かのインド洋とかカリブ海とかを舞台にした活劇コミックをイメージしました。そして、バカボンドの名前を知った頃、口ずさんで歌っていたものです、「♪ボンボン、バカボンド、バカボンド、天才いーっかだ、バアーカ、ボンド!」って。昔々のTVアニメ「天才バカボン」の主題歌の替え歌で。アホみたいですけど。そうしたら、内容を知ってオドロキ!バカボンドではなくて「バガボンド」、お話は時代劇。それも何と日本の剣豪、あの剣聖宮本武蔵のお話だったのです。宮本武蔵ですよ、日本人なら名前くらいは誰でも知ってる実在した剣聖、剣豪。原作は吉川英治の超ロングセラーの国民的ベストセラー時代小説。

Main_bagabo  しかし、正直驚きでしたね。まさか時代劇、剣豪劇画とは。バガボンドの意味が知りたくて知りたくて。そしたらコミックス裏表紙の折り返しに書いてました、英語のVagabondの意味は「放浪者」とか「浮浪人」の意味であると。つまり、ここでは、武者修行中で諸国を巡る宮本武蔵の事を「浪人」で表わしているんですね。まあ、そうですよね、何も定職に着かずに、住所不定、諸国を旅して、強い剣客を見つけてはこれを倒し、己の名を上げて行くという目的はあるものの、やはり地に足着かぬ浮浪者ですよね。この当時の剣で身を立てようという人達、この当時のファイターですが、すごいですよね、だって1回きりのトーナメントを誰もがやってたんですから。今のK-1とかPLIDEなんかとは訳が違いますよ、負けたら即、死。運良く助かっても、この当時の医学医術では真剣勝負で負った傷は、とても元の身体には戻りはしなかったでしょう。この当時の剣客達ファイターは絶対1度きりの勝負を生命掛けて行い、人生1回きりトーナメントを勝ち抜いて、剣豪として名を残したのですから。あの時代、剣に自信のある浪人達は、みんな、何処かの藩に仕官する事目指して、武者修行旅して回り、人生1回きりトーナメントしてたんだろうなあ。メチャメチャ非情な世界だ。どーんと名を上げれば何処かの藩から、剣術指南役になってくれと、オファーが来るんだろうからねえ。

 70年代になると思うけど、小池一雄原作、川崎のぼる作画で、当時の週間少年サンデーに連載された「ムサシ」は、やはり国民文学、吉川英治の「宮本武蔵」を原作基本設定に、小池一雄が独自のアレンジ、好評を呼ぶ面白い剣豪漫画になっていた。僕は、大衆小説だが、超ロングセラー、誰もが知ってる国民文学「宮本武蔵」は1度も読んだ事は無い。吉川英治先生の名は昔からよく知っているけど、文は1行も読んだ事はありません。恥ずかしながらと言うべきか。けれど、子供の頃から剣豪宮本武蔵の名前はよく知っていた。多分、TVドラマとかで何度も放送されてるし、映画化も多いからだろうと思う。あんまし記憶に無いが、多分、少年時代、1度はドラマの「宮本武蔵」はTVで見てるんでしょうね。70年代人気漫画「ムサシ」もそうだが、宮本武蔵のお話って、一人の人間の子供の頃からの成長物語で、文学で言うところのいわゆるビルドウィングスロマン(教養小説)だから、何時の時代も永遠に人気があるだろうねえ。手近なところではこの教養小説って、五木寛之の「青春の門」なんかもそうだよね。長い、一人の人間の成長物語をどうして、教養小説って呼ぶのか、よく解らないのだけど。

3724972  この間、休みの日に、1日寝ていて、疲れてたのかとにかく朝も昼も夜も床の中で寝続けて、食事は取っていたけれど、小便以外は寝ていた休日に唯一したのが、この「バガボンド」最新刊、第22巻を読んだ事。劇画「バガボンド」は大画面をふんだんに使ってコマ割り大きく、説明文も無く、セリフも少なめな感じだから、1冊をすぐ読み終えてしまう。本体524円の値段で買って来ても、すぐに1冊読了、なんだもう終わりで続くのかよオー、の世界です。今の劇画は映画迫力に負けじととかく大画面で描くコマが多い。見開き一面が一コマとかが。まあ、それは劇画ではもう何十年も前からだけども。22巻も良かったです、「バガボンド」。

Morningcorver  ジャンプの「スラムダンク」で一躍名を上げた売れっ子漫画家、井上雄彦の「スラムダンク」後の作品としてはまさかの新境地、剣豪時代劇にして、全く新しい独自のスタイル、斬新なアレンジ、今の若者読者をひきつける、魅力ある新しいストーリー作りです。大画面を駆使した迫力ある劇画もイイっ!しかし講談社の隔週刊モーニングで連載され続けてもう22巻、連載はもうかなりなりますよねえ。もう5、6年は来てるんじゃねえの?あの、国民みんなが知っている「宮本武蔵」がこんなに面白いなんてね。2年くらい前のNHK大河ドラマ「宮本武蔵」も、この「バガボンド」人気にあおられて制作したTV放送でしょう。僕はいまだかってNHK大河ドラマというものを見た事はありません。それは何気なく1回2回とぼんやり見た事はあるかも知れないけど、毎週見続けた事は無い。別にどうでもいい事なんだけども。武蔵の最強最後のライバル、佐々木小次郎は、70年代小池一雄版「ムサシ」でも、原作を無視した独特のキャラだったけど、「バガボンド」の小次郎もまた原作無視の独特のキャラです。おつうが、今風カワユイ女の娘で、またイイ。面白いです、井上雄彦さんの時代劇アクション剣豪劇画「Vagabond」。
 講談社モーニングのバガボンドのサイトには、井上雄彦さんの1990年からのジャンプ連載大ヒット作「スラムダンク」は、累計1億部突破したのだとあります。割とあるんですね、信じられないような超スペシャル数字、1億部なんてものが。超特大ヒットコミック、5指はありそう。1億部の印税っていったい…。

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