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●TVドラマ・・ 「探偵物語」

 深夜のTVで昔の「探偵物語」をやっているが、以前、NHKのインタビュートーク番組でリリー・フランキーが、この「探偵物語」を絶賛していたので見ている。リリーさんは少年時代、このドラマの松田優作に憧れ影響されていたらしい。

 昭和色満載の変形刑事ドラマ。昭和の時代にはこのドラマみたいに、あえて警察刑事ではなくフリーランスの探偵屋を主役に持って来た事件刑事ドラマがけっこう多かった。平成に入ってからか最近は、こういう趣向のドラマは見ない。刑事ドラマは全て、主人公はガチガチの警察人だ。みんな官権警察機構の組織に所属する刑事だ。フリーの一匹狼的探偵屋なりを主人公に持って来たドラマが一編もない。つまり主人公がアウトサイダー的なモノが全くなく、主役はみんな体制に属してるんだよね。推理ドラマの2時間サスペンスだって主役はほとんどが弁護士とか検事とか体制的においプンプンのガッチリしっかりきちんとしたスクェアな職業だし。昔のドラマの“探偵”なんていかにもアウトサイダーだよね。悪いことしてなくても、フリーター的な、社会の底辺の胡散臭い雰囲気たっぷりの職業。まァしかしだからこそハードボイルドのカッコ良さがあったんだけど。


 オープニングのタイトルバックに“原案・小鷹信光”とあった。この人確か英語圏ハードボイルドの翻訳やってた人じゃなかったか・・(?)と思って調べたら、やっぱりそうだった。日本のハードボイルド探偵小説界では有名な人らしい。僕も若い頃一時、“ハードボイルド”に憧れてハヤカワミステリのそーいう趣向の、何冊も読んでた。どっちかというと翻訳モノは苦手でジキやめちゃったけど。


 連続TVドラマ「探偵物語」はとても面白いドラマです。コミカルに仕上げた刑事アクションドラマ。松田優作扮する主人公の探偵は、ちっとも強くなくて間抜けな面もあるユーモラスで楽観的な都会の底辺に生きるそれなりにスマートな都会人で、実は精神的タフガイなアウトサイダーだ。そしてそーいうのがだからこそカッコ良い。逆説的にカッコ悪さがカッコ良いんだよね。
このドラマのオリジナル放送は1979年から80年だそうだが僕はオンタイムでは見てない。この時代僕はテレビを持ってなかったからだ。

 このドラマ見てると、ハードボイルド劇画の名作、「事件屋稼業」と物語全般的雰囲気が非常によく似ている。

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●TV番組・・ 「嘉納治五郎」

 NHKの“歴史ヒストリア”で柔道の神様、世界柔道の生みの親、講道館創設者、教育者“嘉納治五郎”をやっていて面白かった。教育者であることも含めてだいたいのところは知っていたが、改めて立派な人だったんだなあ、と感心する。

 戦前、アジア世界発展の足掛かりとしてまでも考え、日本国への国際オリンピック招致活動に尽力したことは知らなかった。


 晩年はそのため老体の身で何度も海を渡り欧米を飛び回っていた。軍閥の戦争突入で結局2年後の東京オリンピックは叶わなかったけれど、それから26年、戦後昭和39年に開催実現した。

 日本柔道の開祖というだけでなく、明治以降の近代日本の国作りに貢献した偉人だったんだ。日本最初の高等師範の最初の学長だし。

 見ていて“コンデコマ”を思い出した。90年代に長く当時の週間ヤングサンデーに連載された柔術格闘漫画だ。ブラジルでコンデコマと呼ばれた嘉納治五郎の弟子、前田光世の物語。柔道家前田光世が欧米から南米まで世界中を異種格闘の武者修業を重ね、日本柔道を広めていく実話に基づいた熱血格闘巨編の漫画作品。

 当時の僕は武道・武術オタクだったから、この漫画には熱中して全巻読んだ。90年代は特に、コンデコマの教えた柔術が始祖となるグレイシー柔術が日本や世界の格闘技界を席巻した時代だしね。

 

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●TVドラマ・・ 「ターミネーター」

 映画の「ターミネーター4」は評判はよろしくなかったみたいだけど、TVシリーズの「ターミネーター~サラコナークロニクルズ」は面白い。少なくとも僕には面白いドラマだ。アメリカ本国では視聴率が芳しくないと打ち切りになったそうだけど。第1シーズンの視聴率は好調だったけど、第2シーズンはだんだんと視聴率は落ちていって悪くなったんだとか。それで打ち切りとは撮った分は放映して新たには製作しないということだろう。


 確かに、映画の2時間ちょっとで一応お話の決着をつけるのとは違って、毎週毎週放送されるTVのドラマは長い。良くいえば緻密に描いてやたら長い。簡潔に終わる映画と違い、いらないよーなエピソードが必ず入る。長くなれば長くなる程それが増える。「ターミネーター」のTVシリーズにも勿論それは見られる。だけど僕自身はけっこう好きなのである。


 あれは、平和で普通の市民生活の日常の社会の舞台に、とんでもない化け物の異形の者から逃げ続け戦い、人類滅亡を防ぐ手掛かりを捜すという、もうパニック状態にあるような親子の切迫した瀕死の状況が、人知れぬ如くひっそりと進行している、という物語である。
僕、このシチュエーションがけっこう好きなんですよね。平和で普通の市民生活の日常の社会に、人知れず静かに進行している恐怖。というの。

 映画版の限られた時間の中で慌ただしくお話が進むのに比べて、物語の時間の流れがゆっ たり感があって、日常性がていねいに描かれていて、TVシリーズのドラマの、ゆったりのびのび感も良いんだよね。それが退屈なんだ、と批判的に見る人も多いんでしょうけど。

 アメリカ製作TVシリーズ第3段となる第14話~22話の分のDVDボックスはこの9月30日発売。日本での地上波初放映は10月からフジテレビ深夜ワクで毎週土曜。一応の予定は来年3月までか。

 僕はまだ見ていない映画「ターミネーター4」はあんまり期待していない。舞台が荒廃した未来の戦場だから、どーも僕のティストには合わない感じなんだよねえ。

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●TVドラマ・・ 「結婚できない男」・「不信のとき」

01_1  若い時からTVドラマというものはあまり見ない方であった。TVのドラマは安易に作っており、全てご都合主義で済ませている、との先入観が僕の感覚を支配していて、ドラマは映画しか見るまい、と思わせていた。映画も安易に作り、ご都合主義のものも多いのだが、何か僕の中で、映画はいい、だがTVドラマは駄目だ、みたいな思いが強く、もともと若い時分はTVそのものを見なかったが、後年、仕事から帰宅しての食事中や、暇つぶしにTVを見るようになってからも、ドラマを見ることは何となく避けていた。一応、青年時から、志は高く持っていなければならん、との思いは持っており、実際の生活自体がガタガタでこぼこ道の連続でちっとも落ち着かなくとも、せめて志というものくらいは高く持ち続けなくてはならぬ、と思い続け、読書し続けることがその拠り所であり、安易でご都合主義で、世相の上っ面だけをさあっと撫でて、きれいごとで済ませ、結局は嘘ごとなだけのTVのドラマなぞ、いつもいつも見ていては自分は腐る、と思い込んでいて、見ないようにし、実際、見てなかった。僕の生活はそういうもので、来ていた。

20060703  それが、ここ2年くらい前からだろうか、TVの連続ドラマを、以前に比べればよく見るようになった。逆に読書をしなくなったのだが。TVドラマは続きものであるから、毎週見なくてはならない。だいたいこれが駄目だった。無論、以前から、一話完結の二時間ものの、サスペンス劇場もスペシャルドラマも見ていなかった。仕事を持ち、同僚や友達と付き合って遊んでいると、毎日帰宅が遅くなり、TVの連続ドラマを毎回見るなど不可能である。休日も外に出ていた。まさかビデオ収録まではしない。それに以前の僕は、漫画を読み、ミステリやSF小説を読んでる方が楽しかった。録画してまで見るTV番組は格闘技くらいのものだった。でも30代からこっちは、お笑いが大好きで、笑い中心のバラエティだけはよく見てましたけど。最近は、志の高い方達が唾棄でもしそうな、軽いドラマをよく見ている。最近の僕は、以前持っていた、せめて志だけは高く持たねばならぬ‥、という考えは何処かへ飛んで行ってしまって、手元には何も無い。だから軽い軽い連続ドラマもけたけた笑いながら面白く見ている。高い志を持つ方達には、この笑いは正に馬鹿そのものに見えるかも知れないけれど。

Top06_0726  ここ最近で、僕が毎週見ていたTVドラマというと、遡って思い出すのは「電車男」くらいかなあ。その次が「危険なアネキ」で、次が「弁護士のクズ」。「弁護士のクズ」は面白いドラマだった。「2」が出来るのなら、是非見たいと思うくらい。今見ているのは「結婚できない男」と「不信のとき」というフジ系列の夜のドラマ。「結婚できない男」は面白い。「不信のとき」は本妻と愛人、愛憎ぐじゃぐじゃドラマ。杉田かおる扮するお手伝いさんが、「家政婦は見た」の市原悦子ばりの覗き見ヒトンチ介入ぶりで、物語の語り役である。原作は、その昔、「恍惚の人」というベストセラー小説で一世を風靡した、あの有吉佐和子の小説らしいが、現代の中流家庭の中の愛情事情を語っているドラマ。「結婚できない男」は毎週、けっこう楽しみにしているが、「不信のとき」は見なきゃ見ないでもいい、何となく見ているドラマだ。これはいわゆる昼ドラの主流テーマじゃないかな、とも思うし。僕は、本妻と愛人の二股掛けた高給取りサラリーマンの苦労と、それだけで済まない、相関する各登場人物たちのぐじゃぐじゃした愛情事情と愛憎、なんてものにははっきり言って興味無いし。1方向だけでは済まない愛にのめりこむ、各人いろいろな人間関係はまあ、少しは面白いといえばそうかな。「結婚できない男」は笑えます。阿部寛扮する主人公のキャラクターが実にイイです。この二つのドラマもそろそろ終わりですね。もう二回くらいでワンクール来て終了でしょう(どっちも12回終了)。「不信のとき」はどういう結末に持って行くかは、ちょっと興味がありますね。

06070412abehirosispb00081g060703t  最近のはもうトレンディドラマって言わないようですね。最近はトレンディドラマ自体が無いのか?そもそもトレンディドラマとは何だ?トレンディって言葉が流行語になったのっていつ頃だろ?トレンディドラマってのは、「東京ラブストーリー」とかあの辺りかな?「男女7人夏物語」とかも入るのだろうか。トレンディドラマって、何か80年代後半から90年代前半っていう気がするね。ちょっと幅が広くなるけれど、その十年間。大学出て企業に就職した初めから二、三年くらいまでの、若者達の青春群像劇。全然、貧乏臭くないんだよね。世はバブル期。男女若者達仲間はみんな大学卒で一応大手企業に勤めている。みんなお金に困っている感じは全く無くて、住まいも都会のマンションの2LDK以上のきれいで良い部屋。舞台は都会の洒落たバー、パブ、高級レストラン。迷う進路はゴージャスで、一流企業から自分のスキルアップの為のニューヨーク留学とか。バブル期絶頂だったんだろうなあ。未来に何も不安を感じてなかったんだろうなあ。日本経済はこのままイケイケだと信じて疑わなかったんだろうなあ。バブル崩壊後の復活に、今度はこんな格差社会が待っていようとは、みんな夢にも思わなかったろう(小泉め!)。僕が最近見て来た「電車男」「危険なアネキ」「結婚できない男」とかはトレンディドラマって呼ばないんだろうなあ。「危険なアネキ」とかは軽いノリのコメディだもんね。だいたいトレンディドラマを語ろうにも、僕は「男女7人夏物語」や「東京ラブストーリー」の頃ってほとんどTVドラマは見ていないもんね。「東京ラブストーリー」は、当時の週間ビッグスピリッツ(漫画連載の方がドラマ放送よりも、時期的にだいぶ早かったと思う)で毎週、柴門ふみの漫画で読んでいたけど。ふ~みん漫画の絶頂期だねえ。

(※柴門ふみ作の漫画は小学館ビッグスピリッツにて88年より連載。ドラマは91年1~3月放送。今でもフジ『月9ドラマ』の代表作といわれる。※バブル好景気とは、86年12月から91年2月までの4年3ヶ月を呼ぶのが、通説となっているそうです。)

 「結婚できない男」の阿部寛扮する主人公のキャラが実にイイです。はっきりいって、かなりな偏屈男。マイペースで、空気を読まずに、自分の意見をズケズケ言うし、会話で降りたり譲るのが嫌。人に合わせるのがものすごくヘタで、周囲の人間関係を潤滑に送れないタイプ。一人だけの生活を、見方によっては、優雅に暮らしている。この男は、社会的には、仕事での高い技術を持ちその評判も良く、高収入を得ているようであり、自分の家である高級マンションに一人で住んでいる。40代の独り者だが、社会的には勝ち組なのだ。きれい好きで、掃除も行き届いている。身なりもカジュアルばかりだが、こぎれいに着ている。性格的には、結婚できない男、なのかも知れないが、社会的には充分すぎるくらい結婚全然OK男なのだ。偏屈な、周囲に合わせられないキャラだが、仕事は出来るし、きちんとした性格で、筋を通す硬骨な面もあるように思える。根は親切そうだし、底には優しさもありそうだ。阿部寛の顔でイケメンで、肥満はしてないし、背は高い。そうやって見れば、結婚できないのが不思議なくらいのキャラだ。ただ、世間一般的には、変わった男と見られるだろうし、女の扱いは激しくヘタそう。

 3ヶ月くらい前だったか、TVのバラエティ仕立ての討論番組で、経済アナリストの森永卓郎が言っていたのを思い出したんだけど、現代の女性たちは金持ちかイケメンでないと、恋愛を含んで、結婚はしたがらない。そういう男は実は少数派で、圧倒的多数を占めるのは、少ない年収で、顔は不細工な男たちだ。だから現代は、結婚できない男は多い、のだと。貧乏な不細工男は、社会的にも負け組で、せめての結婚もロクに出来ない、と言っているのだ。また、逆の立場の勝ち組に属する男で、仕事が出来て年収も高く、リッチに優雅な独り者生活を過ごしている40男、というのもけっこう居るらしい。これも、TVのニュースショー番組で、「独身王子」と題して特集していた。中年で王子もないだろうとは思うけれど、昔ながらの大人になりきれてないと、皮肉ってそう呼んだのか(?)。ドラマ「結婚できない男」の主人公もこっちに属する。「結婚できない男」も本当は一人暮らしを楽しんで優雅に暮らしているのだ。束縛されずに好き勝手に生活でき、中年以降も自由を謳歌出来る。女性も状況は似ているのかも知れない。キャリア志向の仕事の出来る女性で、独身のまま40路になった人も、けっこう多いのではないか?芸能界や元局女子アナなどでも、一度結婚して子供を産み、離婚して仕事に生きている女性が、けっこう多く見えるではないか。世は少子化の時代だしね。ますます少子化に拍車が掛かる。現在のニートの人たちも現実的に結婚なんて考えてはないだろうし。格差社会は広がる一方で、自殺者は年々増え、3万人を超えるし。ああ、いやだいやだ。

 という訳で、「結婚できない男」のドラマも佳境、残すはあと2回のみ。え~と、最終回は9月19日の火曜日予定ですね。国仲涼子扮する隣の一人暮らし娘の買っているパグ犬のケンちゃんがメチャ可愛い。よく演技させてるよなあ、感心する。「不信のとき」もあと2回だ。「不信のとき」の主題歌は、アンルイスの昔歌った曲のカバーだとばかり思っていたら、アンルイスの「ああ無情」、オリジナルそのものだった。「結婚できない男」の、エヴィリィリトルシングの歌う主題歌「スイミー」も良い曲だね。

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