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☆最近読んだ比較的新しい漫画

 このところ電子書籍で比較的新しい漫画作品を読んだ。ざっと上げると「蛍火の灯る頃に」1~3巻、「ギフトプラスマイナス」1~3巻、「BIGIN -ビギン-」1~2巻、「ロウヒーロー」1巻、「ダイナー」1巻、「デストロ246」1~2巻、「モンキーピーク」1~8巻、「ドクムシ」1巻、「マイナス」1~5巻といったところかな。山崎紗也夏氏作画の「マイナス」は90年代雑誌連載作品だから、けっこう古い漫画作品に入るかも知れないが。

 この中で面白かったのは「ギフトプラスマイナス」かな。「モンキーピーク」も「デストロ246」もけっこうあれよあれよと読ませて行くけど。この3作品は続きが読みたくなる漫画だったな。興味とか興奮を誘う。読んだ巻以降の続巻も出てて、僕はまだ読んでないんだけど。

 「ギフトプラスマイナス」は臓器売買をテーマにしたクライム劇画。臓器売買犯罪が一本の主軸でそれに関わる闇医師や犯罪組織、主人公になる、臓器提供者となる(無理無理臓器提供者にされる)、法の網をすり抜ける悪人を始末して臓器を抜き取るハンターの女子高生と、その協力者というかオーナーみたいなもんかな、ヤクザ組織のボンボンの若者。元刑事の探偵や警察サイドや中華マフィアなどが縦横に絡む、女子高生犯罪グロ劇画。

 「ギフトプラスマイナス」は2015年から週刊漫画ゴラクに長期連載されてて、コミックス既刊18巻で2020年4月現在も連載中という大長編犯罪アクション劇画。

 「デストロ246」は月刊サンデージェネックスに2012年から16年まで連載され、コミックスで全7巻で刊行された美少女アクション劇画。主な登場人物が全て女子高生の殺し屋という、拳銃·マシンガン·ナイフの殺し屋バトルアクション漫画。女子高生ロリコン·アクション劇画かな。こういうの好きな人には堪えられない、美少女コスプレ・ロリコン描写満載のバトルアクション漫画ですね。美少女描写も上手い。

 「モンキーピーク」は山岳サヴァイバル劇画かな。普通の山岳遭難ストーリーじゃなくて、復讐犯罪とモンスターが絡むサヴァイバルもの。「モンキーピーク」のモンキーが怪物なんだよね。極寒の高峰で怪物に襲われ殺されして、生存を懸けて、逃避·避難·戦闘を繰り返して行く山岳サヴァイバルコミック。週刊漫画ゴラクに2016年から19年まで連載され、コミックス全12巻で刊行された。

   

 「ロウヒーロー」は劇画タッチで描くギャグ漫画かな。今の時代、“劇画”って呼び方はしないのかも知れないけど。比較的写実的タッチというかリアルな画風のコミック。内容はコメディというかギャグ調が強い。下ネタも多いし。

 今の漫画家さんは、美術系大学や、大学のイラストレーション作画の専門学部やイラスト·アニメの専門学校出て漫画家の道に入った人が多いから、みんなけっこう絵が上手いですよね。描画の達者な漫画家さんが多い。青年コミックとか見てると似たような画風が多いですね。何か、皆さん絵が上手くて画風の方向性が似てると思うな。勿論、みんな個性はあるんですけどね。

 最近の漫画家さんはペンタブ·液タブ使ったりして、パソコン画面上で作画してる人も多いですね。

 「ロウヒーロー」は講談社の青年コミック誌イブニングに2018年から20年4月現在連載中。コミックス既刊4巻。

 「マイナス」も最初どうかなと思ったけど、読み始めたらけっこう面白くて、この漫画もあれよあれよと5巻まで全編読んでしまったな。この作品は90年代後半に週刊ヤングサンデーに連載された漫画で、上記で挙げた作品の中では比較的古いものになる。この漫画作品はピックアップしてまたの機会に感想記事を書くかな。とも思う。

 「ドクムシ」はゲーム殺人ものかな。閉鎖空間に数人の人間が閉じ込められて一人一人殺害されて行くジャンルのホラーもの。映画だと「キューブ」とか「ソウ」とかを思わせる内容。廃墟の学校の出入口や窓を全部鉄板で塞いで逃げられなくして、閉じ込めた数人に自然に殺し合いするように持って行く、誰か見えない支配者が殺人ゲームを楽しむ趣向のホラー·サスペンス。

 「ドクムシ」はもともと小説で発表されたものをコミカライズした漫画作品ですね。双葉社アクションコミックスで全6巻。2016年に実写映画化されて劇場公開されてるんですね。

 この中で「ギフトプラスマイナス」と「デストロ246」は僕が、続きが読みたいなー、と思った漫画作品ですね。面白かったです。まぁ、ここに挙げた漫画はみんなけっこう面白かったから読んだんですけど。「モンキーピーク」もストーリーそのものは割りとシンプルなんだけど、あれよあれよと8巻まで読んじゃったし。

 漫画本ってやっぱ高いですねー。雑誌じゃなくてコミックス。コミックスは新書判で4百何十円から5百円、B6判で6百円台するでしょう。これが小説の活字本だったら千円台後半から2千円台、文庫本で数百円から千円ちょっとくらいの値段だけど内容が濃い。小説(活字本)は読むのに時間が掛かる。一冊の小説本読み上げるのに、読み手の速度にも寄るけどかなり掛かるでしょ。一冊の活字本でかなりストーリーが進む。一冊の小説本で長時間から何日も楽しめる。

 今の漫画ってビジュアル重視だから迫力ある画面を多用する。絵で見せるから大画面が多いですよね。昔の漫画って1ページに12コマから7コマあったけど、今のストーリー漫画は1ページに多くて5コマか6コマで、1ページ2コマとか3コマ、1ページまるまるひとコマで使ってることもある。中にはタマに見開き2ページひとコマもあるし。コミックス1冊読み上げるのが早い早い。若い読者なら1冊15分から20分で読むんじゃないですか。まぁ、30分くらい掛かる読者も居るかも知んないけど。ストーリーの内容にも寄りますけどね。割りとセリフの多い漫画とか。まぁ、今の漫画はできるだけ活字での説明を使わずに、絵の流れを使って読者に解らせるって傾向ですからね。

 だからコミックス単行本1冊で、ストーリーがあんまり進んでないことが多い。小説本だと前·後編全2巻の物語が、漫画のコミックスだと全10巻くらい掛かったりすることもある。

 コミックス単行本読んでて1冊が高いなぁ、って思うことは多い。1冊650円するとして全8巻の漫画読むと、物語読み終えるのに掛かる費用は5200円ですよ。それに雑誌の連載漫画は人気が出ると、出版社や編集者が引き延ばし引き延ばしするから物語がやたらと長くなる。人気漫画作品はどれもこれもコミックス10巻以上の大長編になってしまう。

 しかし、特にストーリー漫画ですけど、漫画原稿を描き上げる作業は、かなりハードワークですからね。漫画家一人で仕事すると1日に原稿せいぜい二枚か三枚くらいしか仕上げられない。だから多くのプロ漫画家はアシスタントを雇う。アシスタントの給料はその漫画家さん持ちです。

 週刊誌の人気作品や雑誌何本もの連載を抱える売れっ子漫画家さんは、大量の原稿を仕上げるためにアシスタントをいっぱい雇わなければならない。売れっ子漫画家は雑誌の原稿料だけでは赤字だと聞きます。

 漫画家さんはコミックス単行本で稼ぐんですね。漫画作家に取ってはコミックスの値段が安いと印税も少なくなるから儲からない。だからコミックスが高いのもある程度仕方のない面もあるんですね。

 だから紙の代金も印刷代も流通経費も掛からない電子書籍の値段がそんなに下がらない。紙製の実物本に対して電子書籍の値段って、せいぜい百円そこそこくらい安いだけでしょ。出版社の著作権料と作家に払う印税の問題で下げられないんでしょうね。

 電子書籍もサブスプリクションが増えて来たけどな。新しい漫画本はまだまだですね。高い。

 電子書籍はデータだけなんだから、紙製実物本の半額でもイイくらいだと思うが、半額が出版社や著者がキツいならせめて3分ノ2くらいの値段でもイイんじゃないのか。と思うな。電子書籍漫画サイトの漫画図書館Zとか4ページに1回くらい全面広告挟んで読書料タダにしてるじゃん。ああいうのも取り入れて新しい漫画作品の電子書籍ももっとずっと安くして欲しいな。ユーチューバーみたく著者に広告収入上げるようにして。

 仮に面白い漫画、電子書籍で買って全10巻だったら、一冊仮に650円としても全10巻で6500円。6500円と言ったらけっこうな金額ですよ。小説一冊読み上げるのには普通かなり時間が掛かる。だが漫画本一冊読むのは早い。早い人は一冊10分~15分で読む。面白いから電子書籍次々購入する。あっという間に6500円。やっぱ高い。紙の実物本なら読んだ後、ブックオフみたいな新古書屋に持って行けば何分の1かは回収できるけど、電子書籍ではそれができない。また実物本は回し読みができるけど、電子書籍を回し読みしようとすればデバイスごと相手に渡すしかない。電子書籍デメリット多いのに高過ぎ。サブスプで90年代くらいまでの漫画が中には無料というのもあるけどね。

 「BIGIN」は、かつて90年代に数多くの熱狂的ファンを生んだ、名作「サンクチュアリ」の原作·史村翔-作画·池上遼一コンビによる、リアル味溢れる、思想的·政治性バイオレンス·クライムアクション劇画。

 今回の舞台は政治の熱き波動が渦巻く沖縄の地。一方の主人公は憂国のヤクザ者。同じく国の行く末を憂えるはみ出し者の警察官僚、沖縄ヤクザ、本土大組織のヤクザ、沖縄の大規模軍事基地を運営するアメリカ政府サイド高官、中国共産党高官や中国海軍、中国人犯罪組織、沖縄独立運動組織などが入り乱れて、沖縄政治の水面下で血生臭い暴力犯罪が多発する、フィクションの政治バイオレンス·クライムアクション劇画。

 「BIGIN」は小学舘の青年コミック誌「ビッグコミック·スペリオール」に2016年から20年初頭まで連載されて、ビッグコミックスで全9巻で刊行されました。昭和·平成の絵師·池上遼一先生の圧倒的画力で描き切る入魂の劇画。って僕はまだ2巻までしか読んでませんが。

 「蛍火の灯る頃に」は、異世界滑り込みパニックホラーとでも言いますか、山々に囲まれた僻地のような山村にやって来た家族たちが、その地域が閉ざされてしまい出られなくなってしまう。そこは正に地獄のような場所となり、夜ともなればさまざまな怪物が跋扈し、数々の災難が、その地に取り残された家族たち数人に襲い掛かる。異世界サヴァイバルホラー漫画ですね。

 この漫画読んでて、以前読んだ篠田節子さんのホラー小説「神鳥-イビス-」を思い出しました。一部だけど部分的に似た雰囲気がある。

 「蛍火の灯る頃に」は双葉社の月刊アクションに連載されてたのかな、アクションコミックス全4巻で刊行されました。

 あ、そうだ「ダイナー」も1巻だけ読んでるんだった。「ダイナー」は、2007年にこのミステリーがすごい!ランキングで第1位を取った「独白するユニバーサル横メルカトル」の作者で、日本推理作家協会賞や冒険小説協会大賞も取っている、ミステリー·ホラー作家の平山夢明氏の代表作の一つで、漫画版はこのサスペンス·クライムアクション小説のコミカライズです。

 漫画「ダイナー」は、2020年4月現在コミックス既刊10巻で、集英社の週刊ヤングジャンプ~となりのヤングジャンプに連載中です。「ダイナー」は2019年に蜷川実花監督で実写映画化されましたね。僕は小説も読んでないし、まだ映画版も見てませんけど。

◆モンキーピーク the Rock (1) (ニチブンコミックス)  コミック –  志名坂 高次 (著), 粂田 晃宏 (イラスト)

◆BEGIN (1) (ビッグコミックス)  コミック – 史村 翔 (著), 池上 遼一 (イラスト)

◆マイナス 完全版(1) (ビームコミックス) コミック – 山崎 さやか (著)

◆ギフト±(1) (ニチブンコミックス) コミック – ナガテ ユカ (著)

◆ドクムシ : 1 (アクションコミックス) Kindle版 八頭道尾 (著), 合田蛍冬 (著) 形式: Kindle版

◆RaW HERO(1) (イブニングKC) コミック – 平本 アキラ (著)

◆蛍火の灯る頃に : 1 (アクションコミックス) Kindle版 竜騎士07 (著), 小池ノクト (著) 形式: Kindle版

 

(2023年1月)前に岡田斗司夫さんのYouTubeの切り抜き動画を見て、なるほどなぁ、と納得したんだけど、大量の紙代、印刷料、製本料、輸送費等々のお金が一切懸からない電子書籍と実物のある普通の紙の本の値段がほぼ同じ料金だというのは、電子書籍の値段をぐんと安くしてしまうと町にある本屋さんの実店舗がなくなってしまうからだそうだ。そりゃあ半額なら電子書籍で買うわなぁ。

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