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○じじごろう日記。 2006-3

Photo_12 Photo_11 ○女子フィギュアに期待!

 じじごろうじゃ。皆さん、元気でやっておるかの。ワシも元気、元気じゃ。今朝も、早朝、まだ薄暗い内から、ふんどし一枚で乾布摩擦やったぞ。もう、内臓の奥から元気が染み出て来るぞ。わははは。春の息吹が何となくポワア~ンとそこはか流れる雰囲気じゃが、まだまだ朝晩は冷えるし、充分冬の内じゃ。しかし、負けてはおれん、乞食は身体がいのち!‥あ、いや。その、今はワシも老年無業者じゃが、その内、ワシも祖国日本のために、この身を削ってでも、どえらい働きをするつもりじゃ。一応そのつもりじゃ。今は取り合えず、老年無業者じゃけど、情けないニート(若年無業者)なんぞとは訳が違うぞ!見かけは老人なれど、精神は超若者そのものじゃ。気合の入った若者じゃぞ。

 それにしても、トリノ五輪は、祖国日本はふるわんのう。どうしてじゃ?前半終えて過ぎても、さっぱりじゃ。まあ、選手の皆さんは精一杯頑張っとるんじゃろうが、今回のトリノ大会はふるわんわい、日本人選手は。メダルはおろか、入賞もあんまし、無い。今までの冬季五輪大会で一番の不成績なんじゃないかの。まあ、勝負に運もあろうが、今大会は駄目じゃのう。

 しかし、エキサイトした氷上雪上のスーパープレイは素晴らしいのう。寒い中、白銀の上の高速プレイは超人技ばかりじゃ。新種目じゃという、スノボーのスノーボードクロスなんかはもう見ていてオドロキのワザじゃな。まるでアメリカ活劇映画のシーンでも見ているようじゃ。すごい!近年の新しい種目のスノボー競技じゃが、皆、ワザがすごいな。スキー競技もみな、超スピード感あふれるプレイで本当にすごいわい。スキーやスノボー履いてのジャンプ空中回転ワザはおったまげじゃ。

 日本もまだまだ、もういっちょうのジャンプ競技もあるし、日本期待の美女陣、女子フィギュアも残っとるぞ。頑張れ、ミキティー=安藤美紀、村主章枝、イタリアも認めた美女アスリート荒川静香。特にミキティーには4回転ジャンプを決めて欲しいもんじゃのう。頑張れ!ニッポン。

2923000081 ○華麗!快挙!奇跡の美です、荒川静香選手。

もう、日本中がこれで沸き起こりましたなあ。もう言う事ありません。華麗な美。本当に美しいものを世界に見せましたわい。日本、今大会唯一のメダル。金メダル。多くの日本人達に、日本国民に勇気とファイト精神を与えてくれました。やりました。美しい。華麗な銀盤クウィーン。荒川静香選手。白鳥はその水上の優雅さの下で、実は必死に水を掻いている‥。昔からよく言われますが、それ以上のことでしょう。我々には、想像もつかない訓練、努力があるのでしょう。あれだけのものを我々や、世界の人達に見せるには。



 血のにじむ、想像もつかない、訓練、努力、培ってきた精神力。その日その時一点に合わせてベスト体調を持ってくる集中力。揺るがない強靭な精神力。周囲の協力者達に支えられるという人間性。そして運。それらが創り出す、奇跡の美。おそれいりました。ありがとうございます、じゃ。荒川静香さん。
 しかし、他の選手達にしたところで、8位じゃろうと15位じゃろうと、その種目では世界60億の人間中の8番目や15番目じゃ。考えてみれば、これはものすごいことじゃぞ。後ろから数えればものすごい上位じゃと言える。選手の皆様、これまでの毎日の血のにじむ訓練と努力、本番の頑張り、お疲れ様でした。じゃ。

Photo_13 ○ウタダヒカル

ハチくん: 皆さん、お久しぶりです。こんにちは。元気でやってます?僕は、TVのCMで、ここんとこよく聞く曲がとっても良くって、宇多田ヒカルの新曲を、CD買って来ました。え~と、auのリスモのコマーシャルのBGMですね、もう、ホントとうってもイイ曲、宇多田ヒカル「Keep Tryin’」。きれいな曲ですねー。清清しい、何だか曲調が全然汚れが無いような感じの美しい曲。そうですね、例えて言うならば、早朝の広々した渓谷の、澄んだ空気の中に流れる、きれいで透明な小川のような。そんなイメージの感じかな。宇多田さんにしては明るい曲調ですね。新境地!もう、何度も何度も聴いてます。何回聞いても飽きない、とってもイイ曲、「Keep Tryin’」。

じじごろう: 犬が、宇多田ヒカルの歌謡曲を、聴くかあーっ!

ハチくん: ちょっと、Jポップって言ってよー。宇多田ヒカルの曲は歌謡曲なんて呼ばないよー。正直、僕は、宇多田ヒカルの曲は、これまでたくさんのシングルが出て来たけど、そう好きな曲ってあまり無かった。まあ、好きなのは、「トラヴェリン」と「カラーズ」くらいかな。ああ、そうだ、まあ、「キャンユーキープアシークレット」も良かったかな。そのくらい。それが、今度の新曲はもう、バアッチリとイイ曲。最高に良いよ、この曲、「キープトライン」。Keep Tryin’ってどういう意味なんだろう?トライし続ける‥とか?

じじごろう: 鬼畜米英の敵性言語なぞ、知るかあーっ!

ハチくん: じじごろうさんていったい、いつの人なんだよ?22日発売の宇多田さんの「Keep Tryin’」は、25日のオリコンデイリーランキングで第1位だね。やっぱり、皆、良い曲は解るんだね。もう、最高。まあった、聴こうっかなあ~。ゴキゲン!
(※Tryingには、「苦しい・つらい・骨の折れる」とかって意味もあるんで、Keep Tryin’は、苦しみ続ける‥?でもまあ、みんな、何事にトライするのも、辛さも苦しみも乗り越えて頑張り続ける‥、ってのもあるから、トライし続けるのは苦しみ続ける‥でもまあ、いっかあ。頑張って、負けずに、トライし続けて!ってメッセージって事で。でも、本当のトコ、どういう意味なんです?宇多田さん)。

Photo_14 ○時間ですよ・寺内貫太郎一家

じじごろうじゃ。今晩は、じゃ。皆さんは元気に毎日を充実して過ごしておるかいの。ところで、ニュースじゃ。久世光彦さんが亡くなられた。最近のTVのワイドショー関係の報道でも、沢山の芸能人が焼香に集まった葬儀の模様が流されておったが、皆さんも見たかいの。実はワシは、この有能有名なTV番組プロデューサーの名前は知らんかったんじゃが、訃報報道を新聞で読んで、この人が、あの昔懐かしい当時の大好評ホームドラマ番組、「時間ですよ」の制作にあたった人だと知ったんじゃ。もう随分昔のTV番組じゃ。面白かったのう。葬儀報道のTVで昔を懐かしみ、関連映像で、当時の「時間ですよ」の一コマが流されるが、それがモノクロなんじゃな。「時間ですよ」も第一期はモノクロ放送だったんじゃな。懐かしくも昔が思い出されて来るわい。

 久世光彦さんは、光彦と書いて「テルヒコ」と読ませるらしい。東京生まれで富山育ち。何と東大文学部卒の英才じゃな。歌謡曲の作詞も手掛けておるらしい。有名なヒット曲もある。有能な才能は、著作本も出しておる。まあ、だいたいが腕の立つ演出家、じゃな。番組プロデューサーでもある。代表作には、ユーモア系の新しいホームドラマが多く、庶民をその時代に斬新なユーモアで笑わして、感動も与えた、その時代以前とは違った異色のホームドラマ作りをして来た有能名創作家じゃな。「時間ですよ」から「寺内貫太郎一家」に「ムー一族」…。特に「寺内貫太郎一家」はあの直木賞作家・向田邦子とのタッグを組んだものらしい。脚本が向田邦子さんになっておる。

 ワシは「ムー一族」というドラマは見てないのじゃが、挿入歌の、郷ひろみらが歌ってヒットさせた「りんご殺人事件」とかいう流行歌は知っとる。懐かしいのう。「時間ですよ」も「寺内貫太郎一家」も当時は腹を抱えて笑って見たものじゃ。面白かったのう。毎回、番組終わり頃にはほろ苦い人情ドラマもあって、つい涙腺熱く、感動していたものじゃ。楽しいホームドラマじゃった。銭湯や石屋が舞台の、下町人情劇。天地真理、堺正章、浅田美代子らの番組挿入歌のヒット曲も懐かしいのう。

 葬儀は、盛大という言い方はふさわしくないが、大きな葬儀が行われて、沢山の、日本の第一級の有名俳優など有名人が、参列、焼香していて、故人の生前の人望が窺われる大葬儀じゃったな。合掌。ご冥福をお祈りいたします。

Photo_15 ○ 恋のダウンロード

ハチくん: 女優の仲間由紀江がやってる、yukie With Downloadsの「恋のダウンロード」はTVのCMで流れてる時から、良い曲だと思っていたけれど、リリースになって全部聴くと、やっぱり、ああー良い曲だなあーって思うなあ。

じじごろう: 何を馬鹿な事をほざいとるんじゃ。女優がヘタクソな歌をうたって、なあーにが良い曲だ、じゃい。それよか、王ジャパンじゃ、三度目の正直で実力を見せつけたぞ。二敗で悔しい思いをした韓国に、完封6点で、かる~く雪辱じゃ。汚いごまかし審判を擁した大国アメリカはぼろ負け敗退じゃ。ざま~みろじゃ、アメリカ。年棒百億のドリームチームかなんか知らんが。ついに我が祖国ジャパンが決勝進出じゃぞ!

ハチくん: それはすごいしめでたいけれども、僕は音楽の話をしてるんだよ。この間の宇多田ヒカルの「Keep Tryin’」も良かったけれど、この、auケータイのCMで使われてて話題だった曲がリリースになり、しかもシングルCDにはDVDまで付いてて‥。

じじごろう: そんな事はどうでもいいんじゃ。トリノの冬季五輪で、荒川静香以外は惨敗の祖国日本が、初のワールドベースボールクラシックで決勝進出じゃぞ。名手イチローの意気込みじゃ。あっぱれじゃ、日本野球。

ハチくん: で、ね。そのDVDがまた良いんだよ。歌手、仲間由紀江がカッコいいんだ。auのCMで使われていた同じシーンもあるし、メイキング場面も入ってる。税込み1500円するけど、DVD付きでお得な感じ。ノリのイイ軽快な曲でゴキゲンになれるし、可愛い由紀江ちゃんはカッコいいし。

じじごろう: カッコよかったのは先発上原じゃ。ジャパンピッチャー陣は完封じゃぞ。代打福留のホームランも見事じゃった。キャプテンイチローの心意気じゃ。イチローはこのWBCでは、今までとは違い饒舌に日本軍の心意気を喋って、カッコいいのう。

ハチくん: 日本軍て、戦争じゃないんだから。あのね、「恋のダウンロード」の作曲は誰か知ってる?何と、筒美京平なんだよ。まだ健在なんだね。僕、知って驚きだった。いったい何歳になるんだろう?

じじごろう: 王監督か。確か65歳くらいじゃな。今回も、2次リーグで米・韓に負けて一度は諦めたものじゃったが、メキシコ様がアメリカ破ってくれて、それからついに決勝進出じゃ。王さんは強運の持ち主じゃな。

ハチくん: いや、そんな話はしてないよ‥。僕はねえ、Jポップの話がしたいの。

じじごろう: 何?ポップコーンじゃと。アメリカのお菓子なぞくそくらえじゃ。いやしかし、コーンはメキシコかの?メキシコなら良いのう、ワハハハハ。

ハチくん: いや、コーンはアメリカでも相当量作ってる。世界的シェアならトップなんじゃないの。とうもろこしはメキシコだけじゃなく、何処でもある穀物だよ。

じじごろう: この勢いで、王ジャパンは決勝でキューバを破り、WBC初代チャンピオンとなって欲しい。是非。皆さん、明後日の決勝戦では、祖国日本のためにも、力の限り、応援しましょうぞ。

ハチくん: 僕はあと、ケツメイシの歌の話をしたいんだけど…。

じじごろう: ケツに挟まったイシなら、ジャックに取ってもらえ。そんな事はいいんじゃ。とにかくあとひとつ。残るはあとひとつなんじゃ。それでは皆さん、一緒に王ジャパンの完全勝利を願って寝ましょうかな。おやすみなさい。ではまた。

0603131 ○王Japan世界一!

じじごろう: もう何にも言うこと、ないぞ。もう、歓喜、歓喜じゃ。祝杯じゃ。ワシはもう踊ってしまうぞ、裸踊りじゃ。

ハチくん: まだまだ寒いのに、ふんどし一枚で踊るなんての、じじごろうさんくらいのもんだよ。

じじごろう: こんな嬉しいことはないぞ。もうワシは、ふんどしも外して踊っちゃうぞ!

ハチくん: ちょっとやめてよー。恥ずかしいよう。

じじごろう: いいんじゃ、いいんじゃ。ワシはいいんじゃ。王Japan世界一、この喜びをあらわすのは、もう素っ裸になるしかない。

ハチくん: じじごろうさんはよくても、世間がよくないよ。それは軽犯罪だよ。

じじごろう: いや、このワシの裸踊りの祝福にはきっと、王監督も世界一ナインも喜んでくれるはず。

ジャック: 腹減った。

ハチくん: あ、ジャック。久しぶり。

じじごろう: 祝賀会じゃ。何か食いに行こう。

ハチくん・ジャック: うん、行こう行こう!

Interview_img ○陰陽師-京極堂の名推理・・・京極夏彦妖怪小説

じじごろう: のら犬が何を読んどるんじゃ?

ハチくん: ああ、じじごろうさん。これ、面白いんだよ、「鉄鼠の檻」。

じじごろう: エロ本にしては、小ぶりで厚い本じゃのう。犬の見るエロ本というのは、やっぱりワン公のヌードとか載っておるのか?

ハチくん: じじごろうさんて馬鹿じゃないの。エロ本じゃないよ、じじごろうさんじゃあるまいし。だいたい今日もふんどし一枚で、この辺りじゃ裸の変態ジジイって、有名だよ。

じじごろう: なんじゃと!?このワシをつかまえて、何が変態じゃ!のら犬の癖に、分をわきまえいっ!このワシを誰じゃと心得るか。畏れ多くも…。

ハチくん: はい、はい。解りました。どうも失礼しました。御免なさい。で、この本だけど…。

じじごろう: 解ればいいんじゃよ。で、何じゃ、その本は?エロ本じゃないんじゃろ?

ハチくん: この分厚い本は、ノベルズ版の小説だよ。作家、京極夏彦の妖怪小説。

じじごろう: 何、妖怪?おのれ、このワシが退治してくれる!

ハチくん: ああ。そういうヤツ。

じじごろう: 何、やはり、ワシの法力が必要か?

ハチくん: 正にその世界だよ。物語の主人公、陰陽師、京極堂が妖怪の正体を暴くお話だよ。

じじごろう: 何、ワシ以外にも、陰陽師が居るのか?この今の文明に毒された時代にも。

ハチくん: ああ~、もう、訳が解んなくなるなあ。もういいよ。あのね。このシリーズはね、京極夏彦の人気シリーズで、ミステリ小説の分野ではベストセラーのシリーズなんだ。

じじごろう: えらい厚い本じゃのう。

ハチくん: そうなの。とにかく長いんだよ。でも独特の世界を構築してあって、その世界に浸ったら、もう抜けるのが嫌になっちゃうくらい。とにかく、面白いんだよ。売れない作家、関口巽の語りで紡がれて行く、おどろおどろな怪異な世界が広がり、その怪異の謎が、主人公の名探偵役、京極堂の憑き物落としという謎解きで暴かれて行く…。

じじごろう: 訳解らんな。人間の言葉で説明しろ!もっとも、犬が人語を喋るのもおかしな話じゃが。

ハチくん: とにかく、読んでみて。面白いから。「鉄鼠の檻」は厚いから、ほらまだこれだけしか読んでないの。前に読んだ「魍魎の箱(匣)」は面白かったあ。これは、日本推理小説作家協会賞を取った作品でね、美少女バラバラ殺人事件から、人間の四肢が入った箱、そして箱を祀る奇妙な霊能者、巨大な箱を模した建物と、もう箱づくしで、箱がキーワードの長編ミステリ。探偵から刑事から記者から、多彩な登場人物がユーモラスに絡んで行き、おどろおどろな怖い怪事件が名探偵陰陽師中禅寺秋彦によって解決されて行く。是非とも皆さんに読んで欲しいよ、「魍魎の箱(匣)」。

じじごろう: 怪談なんじゃないのか?

ハチくん: 作家、京極夏彦は心霊なんて全然信じてない人で、幽霊なんて全く見た事ない人なんだ。だからか、結局、物語も、最初は狐狸妖怪の仕業と思われた怪奇な事件も…。おっとネタバレになっちゃう。とにかく面白くて楽しめるから、読んで。

じじごろう: だそうです、皆さん。

Photo_16 ○姑獲鳥の夏

ハチくん: 京極夏彦の原作小説を、実相寺昭雄監督で映画化した作品を、DVDビデオで見ました。「姑獲鳥の夏」、姑獲鳥と書いて、「うぶめ」と読ませるの。

じじごろう: おう、見たな。

ハチくん: じじごろうさんと一緒に見ました。

じじごろう: ああ、見た見た。

ハチくん: 面白かったね?

じじごろう: ああ、面白かった。

ハチくん: 原作は小説家京極夏彦の処女作だよ。映画のお話もほとんど原作のストーリー通りだったね。原作者京極夏彦も映画の中に出ていて、傷痍軍人の水木しげるの役、というのをやっていた。お話の舞台は、作者の生まれる十年位前の話で、昭和27年当時の東京都内。事件が起こるのは、豊島区雑司が谷の戦後の大病院。傷痍軍人、なんていうと、じじごろうさんの世代になるのかな?

じじごろう: うるさい、年齢の話なぞするな。しかし、実相寺監督というと、その昔、あの「ウルトラマン」や「ウルトラセブン」などの初期のウルトラシリーズや、「怪奇大作戦」などの作品を撮っておった人じゃな。今、いったい幾つになるのじゃろう?80年代末に撮った「帝都物語」なぞという映画が思い出されるな。妖しげな作品が多い、映像美の鬼才じゃな。今回の映画も、CGなぞ特撮を駆使して、独特の世界を創りあげておるな。何というか、江戸川乱歩の世界を表現するような、レトロの、おどろおどろの妖しい世界。

ハチくん: すごいね、じじごろうさん、今日は何か違うね。でもね、映画の話だけど、ネットとかのこの作品の映画レビューを読むと、けっこう酷評しているのが多いんだよ。いちばん多い意見は、いわく解りにくい。

じじごろう: それは言えるかな。だいたい原作自体が複雑に話が絡むミステリじゃからの。この作家の小説はとにかくみんな長い。この処女作からもう、長い。2時間ワクの映画で、長い話を忠実に、テンポを早く進め過ぎたんじゃないか。だいたい主人公の博覧強記のインテリ、京極堂の講釈や事件の解説が、すごい量の語りを独り言のように早口でまくしたてる。観客は着いていけんはな。原作を読んでない者は、一回見たくらいでは誰もちょっとよく解らんじゃろな。

ハチくん: お、ホント、何か今日はすごいね、じじごろうさん。何かが乗り移ってるみたい。じじごろうさんは原作の「姑獲鳥の夏」って小説は読んでるの?

じじごろう: おまえの寝とるドカンの中にあったので、パラパラ読んでみた。濡れた後でシワシワになった講談社文庫。

ハチくん: ああ、それ読みかけてて、探してたんだよ。何処にあったの?

じじごろう: 詳しくはおまえの寝とるドカンの下の段のドカン。

ハチくん: ああ、下の土管かあ。雨水が入って濡れたんだ。

じじごろう: 映画は、話の細かいところは解りにくかったけど、面白かったぞ。映像表現が良かった。

ハチくん: そうだよね、キャストも今の日本の豪華俳優陣で。惜しむらくは、やっぱり、ちょっと話をテンポ早く進め過ぎたかなあ。あれはあれで、映画世界の雰囲気はなかなかいいんだけどね。そりゃ、現実の昭和20年代後半の世界とは、描き出した映像世界は違うだろうけど。幻想美も意識した映像作品だからね。

じじごろう: そうじゃな。実相寺昭雄監督というと、ウルトラ特撮シリーズの監督メンバーの後は、確か、70年代ATG関係の当時としては前衛のような、新感覚の異色の映画作品を撮っておる筈じゃな。「怪奇大作戦」の成人版みたいな「アンバランスゾーン」とかの作品も何本かあるんじゃないかな。それから「帝都物語」とああいう一種幻想的な味の、怪奇ミステリドラマみたいな傾向のものが多いようじゃな。
 ここからはちょっとネタバレになるんじゃが、この映画の要、物語の鍵となる、一方のヒロイン役の、原田知世扮する二役、梗子と涼子のエピソードじゃが、これがもうすこぶる解りにくい。ここは鍵じゃから、ネタバレになるから喋りにくいのう。

ハチくん: うん。あれは僕もよく解らなかったねえ。最大のヤマバで、あの鍵部分が解らない、というのはちょっとねえ、ミステリ映画としては痛いね。
 といえ面白いから皆さんも見てくださいね。今回はじじごろうさんもカッコよく喋ったね。

じじごろう: 当たり前じゃ。だいたいこのブログ、ワシが主役なんじゃ。それがここのとこ犬のおまえばかりがペラペラまくしたてとる。それに第一、いつの間にか、タイトルのトコの、このブログの一行説明文が、変わってしまっとるぞ。元は、元気活発健康頑固一徹な硬骨漢なんぞと、ワシのことを紹介してたんじゃ。それが今の文はなんじゃ?ワシの紹介は裸爺さんだけじゃ。犬風情のおまえが知的なぞと書かれておって。何がのら犬が知的じゃ!

ハチくん:  冬でもふんどし一枚で居るじじごろうさんは、裸変態爺さんでバッチリ合ってると思うけど。

じじごろう: 誰が変態爺さんじゃ。おまえこそ、「知的」でなくて「痴的」じゃろうが。ちょっと前までは隣のスピッツのリリーといつもサカリおってたくせに。

ハチくん: ああ、懐かしいなあ、リリー。どうしてるかなあ。もうとっくに死んじゃったろうなあ。

じじごろう: おのれ、妖怪犬め。今度はおまえが京極夏彦の小説ネタにでもしてもらえ。「魍魎のハコ」、「魍魎犬のハチ」、似たようなもんじゃ。

ハチくん: 僕は「姑獲鳥の夏」よか、「魍魎の匣」の方を映画化して欲しかったなあ。そっちの方が絶対面白かったと思う。過去には京極堂シリーズでない時代劇、「嗤う伊右衛門」も蜷川幸雄監督で映画化されてるけども。話は変わるけど、この映画「姑獲鳥」の中で、紙芝居師が出て来るけど、その紙芝居の絵柄が全部、京極夏彦が大好きで師匠と慕う、水木しげる先生のものなんだ。最後には「鬼太郎」も出る。遊び心もいいよね。

Photo_17 ○イーオン・フラックス

ハチくん: イーオン・フラックスを見てきたよ。面白かった。すっごいカッコいいんだよ、未来世界のSF!驚きの映画だった。

じじごろう: 何、イイ女がスラックス?イイ女はスラックスじゃいかんな。イイ女はやっぱりミニスカじゃ。

ハチくん: 何言ってんだろうねえ、この爺さんは。「イーオン・フラックス」ってアメリカのSF映画だよ。人類が危機に陥った未来社会を描いた、スーパーヒロインが活躍する活劇特撮映画だ。

じじごろう: おまえはいつも何言っとるのか解らんな。もっともワン公なんじゃからの。だいたい犬風情が映画なぞ見に行くな!しかし、よく入れたな。

ハチくん: イーオン・フラックス」の主演は、以前世界一の美女とまで呼ばれた、シャーリーズ・セロンなんだ。八頭身のメチャカッコイイボディでのスーパーアクションはたまらなかったね。ちょっとね、女の人にしてはがっちりした感じのナイスバディーで、コスチューム姿で飛び跳ねる肢体の躍動感は、もう男性ファン達にはガンガンこたえるものだったね。

じじごろう: 何言っとるのかよう解らんが、気持ちはビンビン伝わるぞ。そうか、世界一の美女でナイスバディーで、セクシーコスチュームか。おお、ワシも何だかたまらん気持ちになって来たぞい!

ハチくん: セクシーコスチュームとは言ってない。未来の女戦士をあらわす、躍動感あふれるコスチュームだよ。

じじごろう: シャリにセロリとは、銀シャリにセロリ乗っけてもうまいとは思わんが、シャーリーズ・セロンとはうまそうじゃのう。おおっ、よだれが出て来るわい。

ハチくん: じじごろうさんの方が何言ってるのか解んないよ。シャーリーズ・セロンは南アフリカ出身の女優でね、75年生まれ。94年に女優スカウト、03年の「モンスター」って映画で、初のアフリカ出身女優でオスカー獲得。身長177センチ、上から90-60-90の見事なバランス美の肢体に、正統派美人、今や押しも押されもせぬ、ハリウッド大女優だよ。

じじごろう: 小さな犬の癖によう喋りおるわい。それにしても大きなオナゴじゃのう。オッパイもシリも大きそうじゃし、やっぱり、よだれが出るのう。映画の題名は何じゃったかのう?イーオンとか英会話教室みたいな名前だったと思ったが。

ハチくん: 何度も言うけど、僕は小型犬じゃないよ。大きくもないけど。確かに「株式会社イーオン」て英会話教室はあるね。それとは全然関係ない。映画「イーオン・フラックス」は、人類の大半が新種の伝染病ウィルスによって壊滅してしまった、悲惨な未来が舞台の、言わばデストピア映画でね、主人公のイーオン・フラックスって美女は、わずかに残る人類を支配する政権に抗する、反政府組織の暗殺者なんだ。ショートの黒髪、前身黒ずくめのコスチュームで、とにかくカッコいいんだ。映画の日本公開のキャッチフレーズがイカしてる、「全身、武器の美しき忍び。イーオン、君に泣いている暇はない」、ね、カッコいいでしょ?

じじごろう: ハチくん、君達のら犬に泣いている暇はない。ご飯を探さないと、明日は飢え死にするぞ。

ハチくん: それは、冬でも裸で居るじじごろうさんも同じようなもんじゃないか。いわゆるコ××でしょう?そんな事はドーデモいいんだよ。とにかく見ると面白いんだから。ハリウッド特撮SFとしては、ちょっとこじんまりしてるけど、それは主演のシャーリーズ・セロン扮する美しきスーパー暗殺者のカッコよさで、補って余りあるくらい。じじごろうさんも見なよ。皆さんも見てよ。公開が終わったら、何ヵ月後かにDVDも出るから買って、是非見て、ナイスバディーのイーオン・シャーリーズ見て、興奮して。あ、女性の映画ファンも是非。

じじごろう: う~ん、見たいが、ふんどし一枚の格好で、入れてくれるかな?映画館。まあ、小汚いのら犬が入れたんじゃから、入れるかもな?

じじごろう: よく考えたらワシ、1月のこのブログ記事で、シャーリーズ・セロンの話をしとるんじゃな。映画「イーオン」にも触れて。わははは。つい、忘れてしまっとったわい。ワシも忙しいからの、たかだかアメちゃん女優一人の事ばかりにかまけておれんのじゃわい。全く、貧乏暇なし、とはワシの事じゃな。で、ハチには言うなよな。あれがまたワシの事を認×症とか呼ぶといかんのでな。まだまだ、おいぼれ呼ばわりは困るんでの。それでは皆さん、御機嫌よう、じゃな。

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