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○じじごろう日記。 2007-12 

Photo_4 ○恋人たちのクリスマス

☆恋人たちのクリスマス - All I Want for Christmas Is You

じじごろう: うまい、うまい。

ハチくん: おいしいね。

ジャック: ああ、うめえよ。あと、チキンもどっさりあったよな。

ハチくん: 土管のとこに置いてるよ。僕も貰おう。けど、犬は鶏肉の骨には気をつけなくちゃね。

ジャック: 解ってるって。しかし、こうケーキばかり食うと、甘くって喉が渇くな。噴水の水飲んでから、チキンをご馳走になるかな。

ハチくん: 僕もそうする。しかし、じじごろうさん、よくそんなにケーキばかりを食べれるね。もう4ホールか5ホール目じゃないの?甘くて胸焼けしないの?

じじごろう: 馬鹿者。こうやってケーキをたらふく食べれるのなんて、年に一度のことなんじゃ。しかし、毎年のことじゃが、クリスマスの次の日は良いのう。素晴らしいわい。

ハチくん: 人間も毎年、クリスマスケーキをいっぱい残すね。チキンもたくさん残ってたし。

ジャック: 人間は作り過ぎだよな。売れるのを見越していっぱい作ったんだろうけど。何処もいっぱい捨ててるからもったいないな。まあ、俺たち犬は、どっちかっつーと肉の方が良いけどな。

ハチくん: 肉料理もあったよ。二丁目の商店街のポリバケツにあったんだ。持って来た牛豚料理は、土管の中に置いてあるよ。

ジャック: おう、さすがはハチ。

ハチくん: あれ、じじごろうさん、何処行くの?

じじごろう: あちこちの路地に、まだいっぱい、残ったケーキを出してあるじゃろが。あれをいただきに行くんじゃ。

ハチくん: まだケーキを拾いに行くの?まだ何個も、土管の裏にあるよ。

じじごろう: 馬鹿者。余って出してあるものは全部、貰って来るのよ。もったいないじゃろが。置いといて、正月までずっと食べるんじゃ。保存食じゃ。

ハチくん: いくら季節柄寒いといっても、生クリームはいたむよ。ああ、そうか。じじごろうさんなら半月経った生クリームでも大丈夫だね。

ジャック: じじごろうの消化器は、俺たち野良犬も参りました、と尻尾を巻く、すごい丈夫さだからなあ。さすがは乞食のかがみだよ。

じじごろう: 何じゃと!馬鹿者。リヤカーか一輪車はないかな。さあー、山ほどケーキを拾って来るぞいっ!メリーメリーメリークリスマス!じゃ。しかし、イブイブの3日後は素敵じゃのう。

Photo_5 ○♪風になる

じじごろう: つじあやのという歌手の歌う、「風になる」という歌は良い歌じゃのう。何だか、ほのぼのした気分で良い感じじゃ。だんだんと、じわじわ元気が出て来るような、良い歌じゃ。久しぶりにワシも、ピュアーな気分で音楽を聴けたわい。殺伐としてギスギスした、この汚れた社会の、世知辛い世の中で空気を吸っておることを、しばし忘れさせるような、うん、実に良い歌じゃのう。

ハチくん: 相変わらず大袈裟な言い回しだね。つじあやのさんは知らなかったの?もう随分前から歌ってる人だよ。その、じじごろうさんが感激してる曲の、「風になる」だって確か2002年のヒット曲だよ。まあ、大ヒットでもないけど、あのスタジオジブリのアニメ映画、「猫の恩返し」の主題歌で、みんなに親しまれている息の長い曲だよ。

じじごろう: 何?2002年の曲じゃと?ちーとも知らんかったな。スタジオジブリだろうが何じゃろうが、ワシは電波漫画は見らんからな。つじあやのなんて歌い手も、ワシは全然知らんかったわい。

ハチくん: 電波漫画って、TVのアニメのこと?宮崎駿率いるスタジオジブリの作品は、だいたいが長編の劇場用アニメだよ。「猫の恩返し」の監督は森田宏幸って人だけど。つじあやのさんはねえ、京都出身のシンガーソングライターで、メジャーデビューは99年だね。二昔くらい前のフォークソングを髣髴とさせる、独特の曲調は、ゆったりした心地良いものが多く、聴く人をちょっと幸せな良い気持ちにしてくれる。老若男女、幅広い層から愛される、独自の位置を持つ歌手だね。今、29歳くらいなのかなあ。

じじごろう: そうか、成程。しかし、おまえは、そんなどーでもいい事柄を、よく知っとるな。じゃがこの、「風になる」という歌は良い歌じゃぞ。ホントに、聴いておると何だか、ちょっぴり幸せな良い気分になってくるわい。この世知辛い世の中で毎日傷つきながらも、懸命に生きておる皆さんも、これを聴いて、元気を出してもらいたいものじゃ。

ハチくん: おっ、じじごろうさんもたまには良いことを言うね。ダテに歳は取ってはいないね。歳取り過ぎだけど。でも、じじごろうさんのような超年寄りな、身寄りのない孤独で汚い、ミイラ怪人か魚の干物のような、生きているのが不思議なくらいの、まるでゾンビお化けのような、醜く禿げさらばえて、不潔な生ゴミ爺ィの、裸でふらふら歩いている変態乞食の、ホームレス怪人が、毎日明るく元気に生き抜いている、ということは、全国の貧しい人たちに勇気を与えるよね。

じじごろう: えらい言われようじゃが、ちょっと言い過ぎじゃないか?

ハチくん: いやいや、これくらいでいいんだよ。この現在日本の格差社会の中で、日本国民の貧富の生活区分を、上とか中の下とかいうふうに分けると、じじごろうさんはもう、下の下の下下下の下くらいの最低のトコに居るじゃないの。倒産したりリストラされたり、仕事がなかったり、貧しかったり、多重債務を抱えていたり、ホームレスになってしまったり、生活苦で生きて行くのが困難で辛い思いをしている人たちは、現在の社会にはたくさん居るけど、じじごろうさん程の桁外れのド貧乏は他には一人も居ない。そんなこんなで、貧しく毎日の生活にあえぐ多数の大衆が、じじごろうさんのような下の下の下の超下層民を見ると、安心して希望を持てるんだよ。自分たちはあそこまで落ちぶれてはいない、って。要するに、じじごろうさんの存在そのものが、大衆に生きる勇気をを与えるんだよ。じじごろうさんは日本の下層庶民の希望の星なんだよ!

じじごろう: そ、そうか。これは褒められてると、喜んでいいのかのう‥。何やら随分とけなされているような気もするのじゃが‥。

ハチくん: 何を言ってるんだよ。気のせいだよ。じじごろうさん、もっと自分に自信を持って。日本の輝ける乞食の星として、ホームレス街道を敢然と突き進んで行ってよ!格差社会の最底辺に居る下層庶民の、明日の希望と元気のために、頑張ってこれからも、力強く明るく生きて行ってよ。じじごろうさんは日本の貧民層の太陽だ!

じじごろう: んー、ちょっと言い過ぎなんじゃないかのう‥。そこまでワシを、星だとか太陽だとか、誉めそやしても‥。何だか恥ずかしい気持ちにもなって来たのう。

ハチくん: 何言ってんだよ、じじごろうさん。日本を代表するホームレスの乞食として胸を張って、堂々と、この荒廃した日本社会を生き抜いて行ってよ。毎日、生きて行くのに大変な思いをしている大衆に、勇気を与えるためにも。
でも、ホント、つじあやのさんの「風になる」って、みんなに元気をくれる良い歌だよね。

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○漫画‥ 「コドク・エクスペリメント」..(1)

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 ○コドク・エクスペリメント…(1)
 「最終生物兵器を作るため惑星デロンガで行われたコドク実験。だが惑星の崩壊が近づき、実験は中止。母船で指揮を執るバグレスは兵を置き去りにし、引き上げてしまう。20年後デロンガ崩壊の調査船が未確認生命体を収容。その生命体はデロンガで生き残った唯一の最強生物であった。宇宙軍の将軍となったバグレスはその報を聞き、宇宙軍兵ガイたちに捕獲を命じるが…?」
 幻冬舎コミックス漫画文庫版の「コドク・エクスペリメント」第1巻、裏表紙に記された、内容あらすじ説明文の、まんまパクリ載せ、です。そのまんま文章を書き写しました。このSF宇宙活劇漫画のストーリーをおおざっぱに説明すると、この数行の文そのものです。全3巻で、続く2巻3巻の内容は、ここから大宇宙船内でのSF戦闘アクションが延々と続いて行きます。SF宇宙ものだから、地球人-人間が武装して、あるいはロボット兵器に乗って、恐怖の宇宙怪物たち様々と、三つ巴、四つ巴五つ巴となって戦闘を繰り返します。
 この第1巻を読み進むうち、ああ、物語の基本アイデアは、1979年のリドリー・スコット監督SF映画作品「エイリアン」からかな、と思いました。「エイリアン」シリーズの1番目ですね。SF映画では多い、閉ざされた空間(限定された区域)内のサバイバルホラーとなる、俗にいう「宇宙お化け屋敷もの」シチュエーション設定。これを相当アレンジして、お話を壮大なSFドラマに広げ、シンプルな「エイリアン」のストーリーを、未来人類の宇宙軍の人間模様や、あらゆる宇宙SFアイテムを加味して合成し、物語を複雑かつ面白い、SFハードアクション巨編に仕上げています。
 コドク・エクスペリメントの『コドク』とは、古い中国の伝説の、『蠱毒』のことなのです…。
※(この項、続きます。「コドク・エクスペリメント…(2)」へと続く。)

Photo_4Photo_5   ○♪「KISSして」
 フジテレビ今期クール月9ドラマ「ガリレオ」は、福山雅治、柴咲コウが主演して、07年10月15日から12月17日まで全10回放送され、平均21パーセント以上の高視聴率を上げて、今期ドラマでは群を抜いて大人気のドラマであった。
 FNS歌謡祭にKOH+(コウプラス)が出て演奏歌唱していた。バックでギターを操る福山雅治がカッコ良かった。アフロヘアーでちょっとパンクっぽい格好の柴咲コウのボーカルで、さながらロックバンドそのものだった。「ガリレオ」のドラマ始まりシーンやクライマックスシーンのテーマミュージックは短かったが、演奏していた。あれは「ヴァーサス」というタイトルがついているらしい。サビ部だけの曲だが、ドラマの音楽担当が福山雅治だから、あの曲を作ったのも福山なのだろうか?僕は、コウプラスの歌、「KISSして」が好きです。月9ドラマ「ガリレオ」のエンディング曲。元々、僕は福山雅治の歌なんてほとんど知らなくて、あの超特大ヒット曲「桜坂」という歌にも、当時、興味がなかった。僕の中では、福山雅治は、毎年毎年、何年にも渡って、女性が好きな男No.1を勝ち取り続ける色男、でしかなかった。チイ兄ちゃんの印象もあるけど、やはりあのドラマでは文句なく江口洋介の影に隠れてた。シンガーソングライターというミュージシャンとしてでは、人気はとてもあっても、僕が好きになる歌(曲調)を歌わない、流行歌手だった。ドラマ「ガリレオ」の主人公も良いけど、柴咲コウをプロデュースする福山雅治は、一曲だけしか見ていないけど、ライブ演奏でカッコ良かった。そういえば、江口洋介も昔、若い頃、歌を歌ってましたね。

Photo_2  今期のドラマではフジテレビの「ガリレオ」と「SP(エスピー)」が特に好調な視聴率らしい。「ガリレオ」の原作になる小説の主人公、湯川学のイメージは、僕には、福山雅治はだいぶ違っていたけど、ドラマでは福山はなかなか良い味を出している。理知的で合理的な性格が、常識人をはるか超えているから、その下に隠れた情とか優しさや人間らしさが見えにくく、普通の人たちからはなかなか理解されないキャラである、というのが素敵でカッコイイ主人公である。原作小説ではここが顕著になっていて実に良いのだけど、ドラマではどうしても二枚目色男、福山雅治が表面にイメージとしてあるから、今一つキャラとして、玄人好みでは面白くないかな。でも良いです、女が惚れてほっとかないだろう、福山ガリレオも。週刊誌のコラムで、「今回はこのドラマを面白そうだから続けて見よう、柴咲コウがウルサイけど」とか書いてあった。誰のコラムだったかは忘れたが。柴咲コウも、僕はそれ程、贔屓のアイドルタレントさんでもなかった。というかあんまり興味ない方だったかなあ。歌、歌ってたのも二曲くらいは知ってたけど、タイトルはおろか、メロディーも歌詞も憶えてない。柴咲コウさんは最近、女優としては、聾唖障害者役や映画「どろろ」の少年役から、「日本沈没」「まいこはあ~ん」などと、いろいろな種類のヒロイン役をこなして来ていて、頑張っている女優さんだと思う。若手女優としては個性を持ってて、なかなか良いんじゃないかなあ、と思ってるんだけど。僕が、女として好みかというとそうでもないんだけど、FNS音楽祭の1曲ライブのパフォーマンスはカッコ良かった。歌もけっこう、うまいんじゃないかなあ。

Photo_3  柴咲コウがドラマ原作の作家・東野圭吾の愛読者だと、雑誌のインタビュー記事か何かで書いていた。柴咲コウなんてタレントは、本なんて読まない人だろうと思っていたから意外だった。元々の原作本、「探偵ガリレオ」と「予知夢」には柴咲コウの役どころはない。ガリレオ探偵、物理学者・湯川学も浮世離れした、そんなに極端ではないが変人学者タイプだ。ミュージシャンという洗練されたハンサム、福山雅治がやるとちょっとタイプが違うかな、とは思う。柴咲コウの役は「ホームズもの」に倣えば、ワトソン役だ。これは小説では大学同窓の、ちょっと野暮ったい中堅刑事がやっている。まだ読んでないけど、最近の、小説「ガリレオ」新シリーズ作品では、ドラマの柴咲コウ扮する内海刑事役が登場しているらしいです。劇場映画版として、原作長編小説「容疑者Xの献身」が公開予定になるそうである。原作に基づけば、「容疑者X」にはますます柴咲の内海刑事は出番がないと思う。「容疑者X」の重要な登場人物、埋もれた天才数学者・石神哲哉の役を誰がやるのか、またそのマドンナとなる庶民の薄幸な女性を誰がやるのか、興味がある。

Photo_11  大ヒット発売中の「KISSして」のCDには、1曲「KISSして」だけのパフォーマンスDVDが着いている。DVDの演奏シーンを見ると、TVのFNS音楽祭の衣装に、柴咲も福山もよく似ている。同じ衣装なのかも知れない。DVDの柴咲はTVライブよりもずうっと色っぽい。グッと来る色っぽさでそそられますね。バックでメインギタリストに徹して、ロック演奏している福山雅治がカッコイイ。このCDの「DVD着き」というのは、初回限定盤じゃないみたいだね。今はもう、マキシシングルに、DVDが着くのが当たり前になりつつあるのかな?今は室内では音楽は聴くだけじゃなくて、パソコン関係の発達発展で、アーティストのパフォーマンスを観賞することも普通になりつつあるからね。福山雅治さんも超ハンサムでギタリストで作詞作曲して、音楽プロデュースまでやる、という才能はすごいね。この曲も、編曲には井上鑑さんが参加してるし、福山はずっと、御大・井上鑑とは、音楽プロデューサー・アレンジャーとして組んでいるみたいね。あ~「KISSして」、良い曲だなあ。久しぶりに気に入った曲だ。聴いてると嬉しく楽しくなるグーな歌。最近では、年寄りに近づいた僕は、滅多に気に入った新曲に出会わないのだけど。今年は、僕が気に入った曲では、YUIの「CHE.E.RY」、中島美嘉の「ライフ」以来だ。

Photo_8  ドラマも面白いしね。だいたい僕、シャーロック・ホームズの昔から、浮世離れした欲の無い変人の天才、というのが憧れで超好きだから、ドラマの物理学者、湯川学も、原作小説の湯川先生も大好きでファンだし。面白いです、ドラマ「ガレリオ」。今の時点では後は、第9回10回の「爆ぜる‥」編の前後編残すのみ。今度の謎の、強敵ゲストには久米宏を迎える。劇場用映画版「容疑者Xの献身」も楽しみだ。ただ、ドラマにはもう一つ、小さなテーマがある。それは柴咲コウ扮する内海刑事と、福山雅治扮する湯川教授の、ほのかな恋愛関係だ。物理学の大学教授と、インテリではなくハイレベルの教養に興味の無い、ちょっと勝気な何処にでも居る、普通の女の娘の、ヒラ女子警官刑事との純な恋愛というのは、いくら何でも無理があるだろう。これは現実的ではないなあ。しかしドラマは高視聴率を挙げ続けているから、事件解決の師弟関係にも似た、柴咲と福山の、表面的には喧嘩ばかりしているアワナイ相性の、微妙な関係を、TVを見ている人たちは支持しているのだろう。喧嘩するほど、実は仲が良い、という隠れた二人の恋心を。しかし、天才の頭脳を持つ学者が、テニスにボクシングにアーチェリーとスポーツ万能で、女の娘が喜ぶ、料理が得意、というのは、ドラマは、ちょっとやり過ぎだよなあ。


 最終話前編の第9回を見ました。このお話はタイトル、「爆ぜる‥」になってますが、これは原作小説の短編2作を合わせて、一つのお話にしてますね。原作短編の「転写る」と「爆ぜる」の2編の合体作品。というか、主なストーリーの下敷きが「爆ぜる」で、「転写る」は謎だけかな。最終話を飾り、合作していつもより大きなお話で前後編にして、ゲストも意外な大物で、久米宏さんを、ガリレオの最後の強敵に据える。もう一人の美女ゲストは、中堅女優の本上まなみさん。本上さん、昔から怪しく色っぽくて、僕、好きだったんですよねえ。結婚して子供も生まれちゃったけど。今でも美人ですねえ。アナウンサー、大物司会者、久米宏が俳優でスペシャルゲストというのもすごいですね。まあ、同局ドラマの「SP」では、元フジテレビアナウンス部部長からフジ重役、露木茂さんがスペシャルゲストで元総理大臣役を演じていたし。演じていたって、ドラマ中の大半は手術中で寝ていたんだけど。

Photo_12  ついにフジの今期クール月9ドラマ、「ガリレオ」が最終回を迎え、終わっちゃいました。最終話後編は久米宏さんという大物ゲストを敵役に据えて、原作小説短編「爆ぜる」とは大幅にストーリーをアレンジして、いつもとは15分間延長でいろいろな要素を盛り込んで、ドラマを大団円しちゃいました。って、完結終了型で終わらせた訳でなく、柴咲コウ演じるヒロイン内海刑事が天才物理学者・湯原学に難事件解決の相談に大学研究室に来訪する、というドラマの日常に戻って、終わりになっちゃいましたけど。後は、2008年秋頃公開予定という、原作長編小説「容疑者Xの献身」の映画版を待たねばなりませんね。売れっ子流行推理作家、東野圭吾さんのこのシリーズの連作は少なくて、単行本化されている「探偵ガリレオ」「予知夢」の内容は全て、今回ドラマ化のシナリオで使い切っちゃってるし、新作はあまり書かれていないから、次のTV連続ドラマ化には、台本の基ストックが全然無い。超人気で高視聴率を保ち続けたドラマ「ガリレオ」ですが、多分、TVドラマでの続編の次回作は出来ないでしょう。あっても何年も先じゃないかなあ。だいたいお話作りが難しそうですもんね。科学を根拠としたトリックがメインになるから。阪大工学部(大阪府立大学工学部)出身の東野圭吾さんはデビュー当時の作品でも、トリックに形状記憶合金を使っていたりしていたのを憶えていますが、理系の頭だけに、「ガリレオ」シリーズは得意分野でもあったのでしょうが、素人考えでも理系ミステリというのはポンポン量産するのには、とても難しそうですものね。

 福山雅治のガリレオ先生はカッコ良過ぎるけど、僕は、大学の物理学教授が難事件を解明する名探偵、という設定は好きだったんですよねえ。小説のガリレオシリーズは単行本で3冊しか無いし、毎回欠かさず見ていた今回のドラマが終わってしまうのは寂しいですね。柴咲コウ熱唱のアップテンポの、とってもイイ感じのエンディング曲、「KISSして」も良かったし。昨年夏の「結婚できない男」がドラマ終了した時も寂しかったけど、今回の月9ドラマ「ガリレオ」が終わってしまったのは、やはり寂しいですね。昔の、大長編小説を読んでて、終わりが近づいて来ていてページ数がどんどん少なくなって来て、ああもう主人公たちとももうすぐお別れしなきゃいけないんだ、とか、このドラマ世界にどっぷり浸かっていたのが、もうすぐ出て行かなくちゃならいんだ、とかいう時の心理状態にも似た気持ち、かなあ‥。ドラマ「ガリレオ」、TVのドラマはドラマの域の作りだったけど、面白かったです。

 

 ○ララミー牧場~銀河鉄道999
Photo_15  テレ朝系「報道ステーション」の中の特集で、TV放送黎明期のアメリカ輸入ドラマの部分シーンを流していた。ほとんどがモノクロのアメリカ西部劇かホームドラマ。警察・探偵もの、あるいはスパイものもあったかな。主に、当時の日本語吹き替えについて語っていた。特に、本国アメリカではパッとしなかったが、日本では当時、輸入西武劇なのにおかしな言い回しになるが、国民的とも言いたい程の、大人気ドラマとなっていた「ララミー牧場」について、他よりも時間を割いていた。といっても、シーンを映していたのはわずか何分かだけど。当時、モノクロで放送されていた輸入西部劇「ララミー牧場」は、僕はまだ物心着いたか着かないかの頃になるが、日本中で爆発的人気を持ってTV視聴されていた。後に、夕方の再放送もされていた。あと、他に、人気の有った輸入西部劇には「ローハイド」や「ローンレンジャー」というのもあった。「怪傑ゾロ」は西部劇には入らないのか?「モーガン警部」とか「ライフルマン」とかいうのもあったが、あれらは現代劇だったか?そんなモノクロ輸入活劇ドラマ全盛の時代に、中でも「ララミー牧場」の人気はすごいものだった。提供は確か、バヤリースで、チンパンジーがジュースを持って歩き回り、谷啓が吹き替えで喋ってたんじゃなかったか。「ララミー牧場」の毎回の番組始まりと終わりの案内役が、サイナラサイナラ‥の淀川長治さんで、「ララミー牧場」の放送がNET(テレ朝)だったから、同じNETの「日曜洋画劇場」の案内役も淀川長治さんだったのかな‥。牧場をやっている二人の若者の内、ジェスが陰のある流れ者で、そこんとこのアンチヒーロー的部分が受けたのかな‥。ジェスは日本人には大人気だった。

 
  輸入西部劇「ララミー牧場」は、漫画としても少年誌に連載されている。1962年末に休刊してしまった集英社の月刊少年漫画誌「日の丸」に、松本あきらさんの作画で本誌、別冊付録と描かれていた。松本あきらさんとは後の、漫画界の大御所、松本零士さんである。調べてみると、開始がはっきりしないのだが、多分61年中なんだろうけど、62年の「日の丸」10月号の別冊付録まで連載が続いていたようである。松本零士さんの雑誌デビューが1957年頃のようだから、松本あきら名義の「ララミー牧場」はごく初期の漫画作品ですね。松本零士さんは60年代半ば頃までは、松本あきら名義で少年少女誌にSF漫画や少女漫画をいっぱい掲載し、活躍してましたね。無論、「男おいどん」や「銀河鉄道999」「キャプテン・ハーロック」等の、後世まで残る代表作を描いた70年代80年代も大活躍した訳ですけど。松本零士先生は、日本漫画史に残る代表的作家の一人に挙げられるような大家であるとは思うんですけど、僕自身は個人的には、絵柄が駄目で、勿論、絵的にはメチャクチャうまいんですけど、僕の好みの絵柄でなかったもので、僕が一番漫画に熱中していた子供時代の、「冒険王」連載の「潜水艦スーパー99」などは読まずに飛ばしていたように記憶してます。松本零士版「光速エスパー」も読んでなかったな。あれは「少年ブック」の連載だったか(?)。ただ、当時としてはSF活劇分野の多かった松本零士さんの新境地、週刊少年マガジン誌上で話題をさらった、ペーソスギャグ漫画、「男おいどん」は毎週欠かさず面白おかしく読んでいました。

  

 僕がまだ幼くて字が読めなかった時代に、多分、兄貴に言われて、月刊誌「日の丸」を近所の書店から買って来て、字が読めないのでストーリーが解らず、絵だけをコマ続きで眺めて楽しんでいたのを憶えています。確か、「日の丸」8月号だった。それのB6版別冊付録の1冊に、「ララミー牧場」があったのは、はっきり憶えています。集英社の児童漫画月刊誌「日の丸」は、4年足らずくらいしか発刊が続かなかった、寿命の短かった雑誌だったと思います。1949年に創刊された集英社の月刊少年誌「おもしろブック」は、1959年に「少年ブック」と名前を変えて、70年代まで発刊が続いてるんですけどね。子供の頃の僕は、幼かったので、「ララミー牧場」や「ローハイド」のような西部劇よりは、「ナショナルキッド」や「七色仮面」のようなヒーローものに熱中していましたね。当時、今やかなりな高齢となった母親が好きだった現代劇探偵ものだったと思う、「サンセット77」という輸入ドラマがあって、これも人気があったのを思い出した。報道ステーションの特集では、今もアメリカで元気で居る、「ララミー牧場」の人気主人公、ジェス役だった元俳優、ロバート・フラーさんの老人となった今の姿を紹介して、当時の思い出話などをインタビューで聞いていました。今も元気で健在、というのがすごいなあ。SFでは定評のある、松本零士さんの作品群ですけど、恥ずかしながら僕は、一番有名な「銀河鉄道999」は当時、週刊少年キングの連載も全然読んでないし、アニメ映画も見てません。憂いに満ちたメーテルは綺麗だとは思うんですけど、どーも、絵柄とストーリー運びが、何故か僕には合わずに‥。

Photo_2  NHKの深夜ワクの音楽番組、SONGSで、ゴダイゴが自分たちの代表曲をスタジオライブで演奏・歌唱していた。僕は若い頃、ゴダイゴの歌う「銀河鉄道999」の曲が大好きだった。その頃買ったドーナツ盤で、銀河鉄道999を、当時毎日何度も何度も、六畳一間風呂なしトイレつきの部屋で、けっこう立派なステレオセットで聴いていた。「銀河鉄道999」の歌には夢と希望があり、元気が出て来る歌だった。僕は昔から、明るく楽しいアップテンポの曲が大好きなのだ。ゴダイゴの曲は、明るく楽しい調子の曲が多く、どちらかといえば僕の好みの曲調なのだが、レコードやテープで手に入れたのは、何故か「銀河鉄道999」が唯一だ。「ガンダーラ」なども良い曲だと思うが、買って聴くまでに至らなかったみたいだ。当時の僕は全くといっていい程、TVを見なかったので、当時の大人気ドラマ、夏目雅子と堺正章の「西遊記」を見ていない。あの頃は、洋楽のポピュラーやロックにばかりかぶれてたんだろうなあ。でも「銀河鉄道999」は大好きな曲でした。あの頃の僕自身の、自分の応援歌の一つでもあったのかも知れない。日本漫画史に残る大巨匠の一人、松本零士さんの漫画は、はっきりいってあまり好みの方ではなかったのだが、若い頃の僕は、SFかぶれの面があり、当時はSFの教養を身に付けたいと願い、SFの知性に憧れていた時代で、だから、松本零士先生のSF漫画作品「銀河鉄道999」のプロットやストーリーは尊重していた。って、作品コミックはほとんど読んでないんだけど。それで、「銀河鉄道999」の映画版が劇場に来た時も、是非見に行こう、と思っていたのだが、結局行かないままで、その後も未だ見たことはない。勿論、基本的には、松本零士先生のSF漫画作品は素晴らしいものだと思っています。

  

Photo_3  せっかくだから、漫画作品「銀河鉄道999」について少し。「銀河鉄道999」は少年画報社の週刊少年キングに1977年から81年まで連載されました。1977年度の小学館漫画賞に輝いてるんですねえ。僕が読んでいないといっても、少年キングの連載時に少しは断片的に読んでいるし、コミックスでもパラパラと見ていると思います。ひょっとしたら1、2冊は昔、コミックスを読んでいるかも知れません。有名な、ロマン溢れる抒情性のあるSF漫画だし、基本的なストーリー構成もだいたい知っています。けど、情けないことですが、僕はこの、有名なSF漫画大作をしっかりとは読んだことがありません。そういえば本屋の立ち読みで、小学館のビッグゴールドに掲載されてたのをパラパラ読んだことがあるなあ、と思っていたら、21世紀版というのが、小学館の雑誌で1996年からビッグゴールド~ビッグコミックと断続的に掲載され続けているんですね。この、続編というか新編「銀河鉄道999」はよくは知りませんでした。勿論、ちゃんと読んだことはありません。この新編は「エターナル編」と呼ぶものらしい。「銀河鉄道999」は松本零士さんが週刊少年キング連載版で、一応完結させたらしいんですけど、TVアニメや劇場アニメが続々と作られており、作品のファン人気が何世代にも渡って続いて衰えず、もう、国民的SF宇宙ファンタジーアニメ、とでも呼びたくなるくらいの超有名な作品ですね。多分、諸外国でも知れ渡っているくらいにメジャーアニメなのでは。

 そーいえば、松本零士先生というと、槙原敬之が作ってケミストリーに歌わせたヒット曲の1詩句、「夢は時間を裏切らない。時間も夢を決して裏切らない‥」という箇所が、松本零士氏の代表作「銀河鉄道999」の1エピソードの中の1フレーズにそっくりだ、と怒って訴えていた件は、その後、どーなったんだろうか?
 小学館コミックス「銀河鉄道999」第21巻の中の、主人公・星野鉄郎のセリフ、「時間は夢を裏切らない。夢も時間を裏切ってはならない‥」という言葉は、物語「銀河鉄道999」そのもののテーマでもある大切な語句で、これを無断盗用されていて、松本零士氏は、これは明らかな盗作だ、と主張、訴えていた。槙原敬之氏も「盗作ではない!」と反論、負けじと裁判所に訴え返したんだっけか(?)。
 結局、どーなったんだろうなあ、松本零士先生の方が分が悪いと、和解したんだっけか(?)。まあ、僕の興味的にはそー、たいしたことでもないんですが‥。
 ああ、これはもう、昨年の秋から冬頃の話だったのか。時の経つのはメチャクチャ早い。嫌だなあ。時間はいつも裏切り続ける‥。
※槙原敬之,松本零士和解(09/11-26)

◆(2007-12/18)漫画‥ 「コドク・エクスペリメント」..(1)
◆(2008-01/18)漫画・・ 「コドク・エクスペリメント」.. (2)
◆(2008-01/30)漫画・・ 「コドク・エクスペリメント」.. (3)

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