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シマーとブリガドーン現象

 今年1月に「アナイアレーション-全滅領域-」という映画をネット配信で見たんだけど、2018年公開のナタリー·ポートマン主演の米英合作SF映画ですね、SFといっても現代の地球上舞台で特に宇宙人や怪獣は出て来ない。怪物は出て来るけど。普通に地球上に生息する猛獣たちに非常によく似た怪物は。

 主演のナタリー·ポートマンの役は、軍隊に所属してた生物学者で今は大学教授で、亭主が現役の軍人。亭主が特別な任務で軍の仕事に出たきり、戻って来ない。しかしある日その亭主が家に帰って来たが様子が変。

 かなりイロイロ記憶がなくなっていて魂が抜けたようになってる亭主が血を吐いてぶっ倒れる。救急車呼んで主人公は重体の夫と共に病院へ向かってたけど、救急車が軍隊の車に包囲されて、夫婦は軍の施設に連れ込まれる。

 意識不明で重体のままの夫。ナタリー·ポートマンの役の主人公·レナーは軍の施設に軟禁される。やがてこの施設の管理者級の中年女性、心理学者のヴェントレスがやって来て、レナーにイロイロ説明する。

 軍の施設の前方の広大な森林の前に、モヤモヤッとした透明でグニャグニャうごめく壁は、シマーと呼ばれる広大な空間で広い森林をすっぽり覆っている。レナーの亭主は軍の秘密作戦で、部隊でこのシマー中に探索に入って行って、帰還したたった1人の隊員なのだと言う。

 レナーの亭主はシマーの中にいた期間のことは何一つ覚えてなかった。シマーに入る前の記憶もあやふやで、今や危篤に近い状態で意識不明で眠ったまま。

 シマー前の軍施設にいる女性学者たちは、心理学者·ヴェントレスをリーダーに女性ばかり4人で、シマーの中へ調査に入って行く計画があった。

 ネタバレになるんだけど、軍の忙しい任務で家を空けることの多い夫に、レナーは大学の同僚と浮気をしていて、その不貞を亭主に気付かれていた。本心は夫を愛していたレナーは不貞という裏切り行為の負い目心理も手伝って、重体で眠ったままの、愛する夫の謎を解明したいと、ヴェントレスたちの調査隊に参加する決意をする。

 女ばかりの調査隊5人は、森林の前に掛かる、透明だけどモヤモヤ~としてて細かくうごめいてる巨大なカーテンを通り抜けて、森林に入るが、気が付くと5人とも持参した小さなテントで寝てて、先に起きた隊員はもう何日も経っているのだと言う。ただ5人とも、明らかに食事など行った痕跡が残っているのに、その間の記憶が全くない。

 森林の中では一つの植物の茎からさまざまな花が咲いていたりして、シマーの中は普通の地上の状況と違っている。ボート小屋の跡にたどり着き、中に入ると巨大なワニがいて襲って来た。隊員たちで機銃掃射で殺したワニは、歯並びが他の生物の形状になっていて、レナーはシマー内では生物はみんな、普通の地上とは変異してしまっていると気付く。

 やがて5人は放棄されて荒廃した施設にたどり着き、隊長役のヴェントレスがそこで宿泊することを決める。 

 荒廃施設の中に施設の内壁に同化した人間の死体跡を見つけ、女性たちは驚愕する。先に入って帰還しないままの軍の部隊が残したメモリーカードをビデオ機器で再生すると、レナーの亭主が映っていて、瀕死の隊員の腹を切り裂き、腹の中で大蛇のようにズルズル蠢く、でっかい寄生虫のようなものが見える。他にも、植物と同化した前の部隊の隊員の死体跡も発見する。

 交代で見張りに着きながら、女性たちは夜の睡眠を取るが、眠れないレナーは心理学者·ヴェントレスに、シマーの中の異状について話し合う。その間に物音に様子を見に行った1人の女性隊員が、何か野性動物のようなものに連れ去られる。

 翌朝、明るくなって4人で連れ去られた1人を捜索に回る。やがてレナーが連れ去られた隊員を発見するが殺されて食べられた跡だった。

 4人は、誰もいない廃墟となった小さな村にたどり着き、そこで宿泊する。その村には人間の形そのものの樹木のような植物が無数に生えていた。

 女性ばかりの探索隊5人は、各々何だか闇を抱えているんですね。目的地は森を抜けた浜辺の灯台。ある廃屋の二階だったかに宿泊して一夜を明かすけど、その夜中に熊に似た怪物に襲撃され、仲間の1人を失う。先に連れ去られ殺された仲間を襲ったのと同じ怪物だ。

 この廃屋の中で、とにかく目的地まで進むか、シマーに侵入して来た森の入り口まで戻るかで激しい口論になり仲間割れする。銃を向けるような喧嘩ざたになるが、結局、目的地の灯台まで行くことになる。

 ヴェントレスは執念でシマーの謎を探る強い決意があり、自分1人でも目的地へ行くと言う。ネタバレになるけど、隊長役のヴェントレスはガンに侵され、余命宣告された身体だった。

 やがてバラバラに浜辺に出て、灯台に入って行く。灯台の前に仲間が死んで、灯台の中で隊長が死んで、灯台の中は摩訶不思議な状態になってて、レナーは幻想的な空間で不可思議な目に合う。亭主のクローンが出て来るのかな?自分のクローンができるんだっけか?細かなシーンは忘れた。

 特に灯台の中だけど、何か夢見てるような幻想的なシーンは、映画「惑星ソラリス」や「ソラリス」を思い出させる。ポーランドのSF作家-スタニスワフ·レムが1961年に書いた小説が原作の72年のソ連映画「惑星ソラリス」やそのリメイク、2002年のアメリカ映画「ソラリス」の、惑星ソラリスの大半を占める巨大な海が意識を持った生物で、惑星探検隊のロケット内の乗組員の脳の意識に感応~影響して、隊員たちの心に持つ強い気持ちに呼応した幻想を見せる。「アナイアレーション」のシマーの持つ特殊な影響力は、「ソラリス」の海の力と似たものを感じるんだよね。シマーの影響力の方が物理的に変えてしまうほどだから、もっとずっと強力ではあるけど。

 シマー内部では生き物を遺伝子レベルで変換して行ってるんですね。

 僕の個人的な感想で、昔々見た映画「惑星ソラリス」のテーマと似たものを感じたというだけですが。

 「アナイアレーション-全滅領域」という映画は単純に一言で感想言うと、訳の解らない映画ですね。ミもフタもない感想だけど。結局、最後にシマーとはいったい何なのか?謎が解き明かされる訳ではないし。見てて、これは異星人が地球侵略の前線基地として、広大な森をすっぽりシマーという異世界で覆ったんだろうか?とか思いました。

 昔々、地球侵略を狙う異星人が地球の構造そのものを、自分たちが棲めるように変えてしまおうとするSF小説を読んだことがあるし。

 手塚治虫先生の漫画作品に出て来る「魔神ガロン」は惑星を作り変えるロボットだけど、方法は違うけど、シマーによって地球の中の仕組みを変えてしまおうとしているのだろうか?とか想像しましたね。シマーはどんどん拡がって行ってる訳だから。侵略異星人が自分たちの理想の空間に地球上をジワジワ変えて行こうとしてるのかな?とか考えましたね。

 この映画は原作のSF小説があって、原作小説は大長編の3部作で、映画で描いてるのは小説の1冊目の第1部で、映画も続編を作る予定があったけど頓挫したんだとか。だから僕のような凡人の下の部類の頭の悪い者には、訳の解らない映画としてしか捉えられない。シマーの解決編を作って貰わないと、訳解んないまんまで放っぽり出されて困るよなぁ。

 異星人の侵略とかではなくて、他の次元から地球上とは全く違う空間が押し寄せて来たのかな?突然、異次元空間が地球上の空間に扉を開けて、地球上に異次元空間の侵食が始まり、ジワジワと地球上空間の侵食を拡げて行った…、とかね。何かSFとしては有りそうだよね。

 地球の3次元空間と隣り合わせた空間との間に裂け目ができて、そこから異世界空間が地球上空間を侵食し始めた…、とか。

 原作の小説が翻訳されてるのかどうか知らないけど、3部作の大長編の海外のSF小説を読もうとかいう気持ちにもならないし。それでなくとも高齢で目が悪くなり小説の活字読んで行くのに苦労してて、年寄りになってから小説離れしてるのに。勿論、原作を読んで見る気はありません。

 水木しげる先生の貸本漫画時代の墓場鬼太郎シリーズの単行本に、この「シマー」と似たような現象が出て来る。1964年に貸本出版の佐藤プロから刊行された、墓場鬼太郎シリーズ「ボクは新入生」のテーマとなっている“ブリガドーン現象”が、映画「アナイアレーション」の“シマー”とよく似た現象なんですよね。水木しげる先生が自作の中で描いたのが1964年、映画「アナイアレーション」の公開が2018年。

 墓場鬼太郎シリーズ「ボクは新入生」は、ある日、東京都調布市一帯がある空間の中に閉じ籠められ調布市の外側の市街と出入りできなくなる。この怪異現象を物語の中で識者が“ブリガドーン現象”と呼んだんですね。何か巨大な怪しい雲に覆われて調布市はその雲の中に閉じ籠められ、外側の市街からは中の様子が全く見えない。

 隔絶された調布市の中に居る人たちは、そのまま中で普通に暮らして行けてるんだけど、実はその調布市地域は妖怪の棲み家になってしまっている。妖怪に都市が支配されてしまったと言ってもいい。というか調布市民=人間と妖怪=化け物が共生して市民生活を送っているという状況かな。

 詳しくは水木しげる先生の貸本時代の作品「墓場鬼太郎シリーズ」の1巻、「ボクは新入生」を実際に読んで欲しいけど。都市が閉ざされた世界に閉じ籠められるって設定は、大きくは東京自体が怪しい雲に閉じ籠められる、小松左京先生のSF大作「首都消失」とかも似てますね。「首都消失」の巨大雲も中と外側の出入りができなくなる。

 日本SF界のレジェンド·小松左京先生の大作「首都消失」が単行本上梓されたのが1985年、東宝から実写映画として公開されたのが87年ですね。

 「ボクは新入生」の話では、中の調布市民たちは、妖怪たちが支配して妖怪たちが司り営む生活空間に、ムリムリ合わせて順応して行かざるを得ない。中の妖怪たちには“妖怪大学”もできていて、学生は全部、妖怪=化け物たち。ねずみ男も鬼太郎もこの妖怪大学の生徒になる。

 外側では、政府の大臣や高官たちや科学者が慌てふためき、何とか雲に覆われた調布市の中の人たちと連絡を取ろうと四苦八苦している。だが、雲の中に入ることもできなければ全く連絡も取れない。ちなみに映画「アナイアレーション」の異空間“シマー”の方では、中に入って行けましたけど。シマーの方は入って直ぐ意識がなくなり、テントで目が覚めると何日か経ってて、その間の記憶が全くないという現象だったけど。

 政府の高官たちや科学者が名付けた“ブリガドーン現象”の中の様子をどうにかして知りたいと、日本政府はチベットからラマ教の高僧を招聘する。政府高官など日本の要人が後ろで見守る中、高僧のチンポ氏が僧衣の頭巾を剥ぐと、両目の上の額に第3の目があり、しばらく調布市を覆う雲を睨み続ける。

 僕は小学生の頃、近所の貸本屋でこの「ボクは新入生」を3回くらい借りて読んでる。小一·秋~小五·春までほとんど毎日通った貸本屋で、新しく借りる漫画本がないときは一度読んだ好みの漫画をもう一度借りることもあった。貸本の「墓場鬼太郎シリーズ」は好きな漫画だったしね。

 大人になってから貸本漫画の「墓場鬼太郎シリーズ」が漫画文庫で復刻になり、何度も再読している。また水木しげる先生が貸本から市販雑誌に移って、少年マガジンなどで連載や短編読み切りを持ったとき、週刊少年マガジンの「ゲゲゲの鬼太郎」の連載の中で貸本「ぼくは新入生」のリメイク作品も読んでるし、コミックス単行本や漫画文庫分で再読している。マガジン連載の「墓場の鬼太郎」時代か「ゲゲゲの鬼太郎」にタイトル換えしてからかはよく覚えてないけど。

 済みません、引っ越しのとき、「ボクは新入生」の復刻版の漫画文庫を捨ててしまったので、はっきりした内容を確かめることができません。違う出版社から出たものを二冊持ってたんだけど。

 調布市を覆う雲を見て高僧·チンポ氏が何と言ったか記憶してません。「墓場鬼太郎」の文庫版復刻は何度もされてるし、講談社刊行の「水木しげる漫画大全集」の中にも勿論収録されています。この漫画に興味を持った方は一読されてみては。まぁ、古い漫画ファンには有名な漫画だけど。若い人たちが貸本時代の漫画を読むとみんな「絵がヘタクソ」という感想を言うけど。今から60年近く昔の漫画だしなぁ。

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貸本版墓場鬼太郎 水木しげる漫画大全集 (全5巻)

墓場鬼太郎 2 ボクは新入生/アホな男 (水木しげる貸本漫画傑作選) 文庫 – 水木 しげる  (著)

 水木しげる先生の貸本漫画時代の人気作「墓場鬼太郎シリーズ」を、講談社の週刊少年マガジンと別冊少年マガジンでタイトル「墓場の鬼太郎」で1965年から不定期連載を始め、67年にタイトル「墓場の鬼太郎」のまま週刊少年マガジンで毎週レギュラー連載し、68年からタイトル「ゲゲゲの鬼太郎」としてテレビ·アニメ放送が開始されたのを機に、マガジンの連載漫画もタイトル「ゲゲゲの鬼太郎」に変わった。

 マガジンの連載分の中で、貸本時代の「ボクは新入生」のお話は「朧車」のお話としてリメイクされた。“ブリガドーン現象”はマガジン連載分では妖怪·朧車の妖術によって起こされた怪異現象ということに改変された。

 「ブリガドーン現象」の由来はもともとはスコットランドの昔々の伝説的な話からなんですね。「ブリガドーン」ってシンプルな直接な意味は、スコットランドのエアという地域に流れるドン川に架かるドン橋のことです。ブリガはブリッジのこと。ドン川に架かるブリッジでブリガドーン。

 水木しげる先生の1964年の「ボクは新入生」の中で描かれた“ブリガドーン現象”のブリガドーンって、水木先生が造って勝手に名付けたものと思ってたんですが、実は由来があってスコットランドに実在する昔々の小さな石橋で、スコットランドのエア地域に伝わる伝説からだったんですね。

 スコットランドのその伝説は、百年に一度現れる不思議な幻の村がある、というファンタジーな物語らしい。この伝説を元にその後、ミュージカルや映画が作られ、特に1954年に作られたアメリカ映画は、若かりし頃の水木しげる先生も見ているそうですね。

 ブリガドーン現象についてはネットで検索して調べました。wikipediaにもあるし、スコットランド伝説のブリガドーンと水木しげる先生の漫画作品を解説してくれてるサイトもありました。

 百年に一度現れる幻の村、ブリガドーンを訪ねたアメリカ人男性がブリガドーン村の美しい娘と恋に落ちる物語で、ミュージカル化され、やがて映画になったんだとか。

 このアメリカ映画からヒントを得て、当時貸本漫画を描いていた水木先生が、ユーモラスな怪異漫画を作り上げた。それが墓場鬼太郎シリーズの「ボクは新入生」ですね。水木先生の漫画の中にも、恋愛エピソードはちゃんとあって、幹部妖怪の娘·カロリーヌちゃんとねずみ男が恋に落ちる。ブリガドーン現象が解消するとカロリーヌちゃんも消えて、ねずみ男の恋は悲恋に終わるけど。

 週刊少年マガジンの1968年連載分の「ゲゲゲの鬼太郎」に、64年の「ボクは新入生」のリメイクのお話「朧車」の巻が連載されたけど、このお話をベースに東映で劇場版長編アニメ映画が作られた。68年12月公開の「ゲゲゲの鬼太郎-激突!異次元妖怪の大反乱」というタイトルのアニメ映画。68年12月は僕は中一ですね。この映画のことは全然知らなかったです。だから当然見てない。この時代のテレビ放送のモノクロ「ゲゲゲの鬼太郎」は毎週見てたけど。

 漫画の連載もテレビのアニメ放送も、60年代から2020年まで、何度も何度も繰り返し新作が作られて来ましたが、テレビ放送アニメ第6期の作品中にも、“ブリガドーン現象”設定のエピソードがあるそうですね。

 僕はアニメは大人になってからほとんど見ない方なので、タマ~に見ることもありますが、この2018年から2020年まで放送されたアニメ「ゲゲゲの鬼太郎」第6期も見ていません。だから第6期中に描かれた1エピソードが「ボクは新入生」をベースにしたものか「朧車」をベースにしたものか知りませんけど、とにかく“ブリガドーン現象”の巨大怪奇雲が都市を包み込んで、内部を凶悪な妖怪たちが支配し、鬼太郎たち正義の妖怪がビッグベアード率いる悪の妖怪軍と死闘を繰り広げる、といったお話なんでしょう。多分。

 上記文中に「魔神ガロン」の名前を出したので、「アナイアレーション」とも「ボクは新入生」とも関係ないのですが、「魔神ガロン」が懐かしいので僕自身の懐古趣味で「魔神ガロン」のことを書きます。

 手塚治虫先生のSF漫画「魔神ガロン」は、秋田書店の戦後に出版した児童雑誌「月刊·冒険王」の1959年7月号から62年7月号に連載されました。「冒険王」の創刊が1949年(昭和24年)だから創刊10年目に連載が始まった人気漫画ですね。

 僕が漫画雑誌を読むようになるのが1962年の暮れか63年の初め頃からですから、「魔神ガロン」が連載されてた当時の「冒険王」は読んでいません。「魔神ガロン」は冒険王で連載が終了した後、同じ秋田書店発行の同じく児童月刊誌「まんが王」に、全く同じものが再録されます。再掲載(連載)と言ってもいいか。僕はこの「まんが王」連載分で「魔神ガロン」を読みました。1965年頃だと思います。後に大人になってコミックスや漫画文庫で読んでますが。

 僕が漫画を読み始めた頃の、光文社の児童月刊誌「少年」の看板漫画の一つ、「鉄腕アトム」の調度その当時連載されてたエピソードが「アトム対ガロンの巻」で、僕はこの時期、近所の貸本屋から雑誌「少年」を借りて来て、「アトム対ガロンの巻」を読んでると思うんだけど、後に全く記憶してません。僕の「鉄腕アトム」の一番古い記憶は、「少年」63年3月号から始まった「悪魔のハチの巻(ダーマ宮殿の巻)」からですね。まぁ、まだ6歳でしたからね。「悪魔のハチの巻」のときは7歳になったばかりくらいかな。

 万能ロボット·ガロンは宇宙から送られて来る惑星開拓用ロボットで、宇宙からはバラバラの部品が球形に固められて飛んで来て、地上で無数の部品としてバラバラになる。プラモデルみたいというよりもレゴブロックみたいにバラバラで、それが一つ一つ組み合わせて行ってヒト形の巨人ロボットになる。

 ガロンは惑星開拓用というくらいだからもの凄く強い。戦闘時は無数にバラバラになって一つ一つが空を飛び、自由に組み合わさってガロンになったり部分部分になったりする。バラバラで飛んで行くときは一個一個が岩石みたいですね。

 「アトム対ガロン」のとき、ガロンは惑星開拓用だから、その星の大気の生成も変えるんだっけかな?重力を変えれるんだっけ?温度を変えれるんだっけ?忘れてる。

 少年画報社の月刊誌「少年画報」に連載された「マグマ大使」に登場したときは、ガロンは黒くて、ブラックガロンという名前だった。マグマ大使と対決したときは自由自在にバラバラになったり巨人体型になったりして、マグマを苦戦させた。

 ガロンの心臓には、というかガロンの左胸の部分がフタが開いて、心臓のように中にピックという幼児形の小さなロボットが入るようになってる。この子供ロボット·ピックは自立した意思のあるロボットで、自分で考え行動できる小さな子供の姿のロボット。

 魔神ガロンはこのピックが胸に納まってるときはおとなしくて落ち着いてて穏やかな巨人ロボットだけど、ピックが心臓部に入ってないとピックを探して暴れ回り、都市を破壊する。

 映画「アナイアレーション-全滅領域」とも「墓場鬼太郎シリーズ」とも関係ないけど、子供の頃読んだ漫画「魔神ガロン」が懐かしくて、ついついガロンのことをイロイロ書いてしまった。

 

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