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●漫画・・ 「カムイ外伝」..(1)

 今期、NHK連続テレビ小説、2010年4月~9月期放送分、「ゲゲゲの女房」は、初回の視聴率こそ悪くて、初めの方はパッとしませんでしたが、途中からぐんぐん視聴率が上がり、記録的といってもいいくらいの大人気テレビ連続ドラマですが、ドラマ物語の主人公、漫画家、水木しげる夫妻の怒涛の半生、前期も佳境、赤貧に苦しむ時代も終わりに近づいて来て、紙芝居、貸本から出発した水木しげる先生は、いよいよメジャーな雑誌界へと躍り出る訳ですが、NHKのドラマ放送分は2010年6月末現在、貸本出版界の雄だった長井勝一氏が、新雑誌「ガロ」を創刊し、そこに水木しげる氏が毎号短編を掲載して行く、ことになったトコロまで来ています。あの時代としてはアヴァンギャルドな編集の、新趣向の新雑誌「ガロ」を足掛かりに、水木しげる氏は、メジャー出版界の人気雑誌に進出し、日本漫画界の歴史に名前を残す大巨匠となって行く訳です。

 NHKドラマでは、長井勝一氏は、村上弘明演じる深沢洋一となってまして、長井氏が新たに起こした出版社は実際は「青林堂」ですがドラマでは嵐青社、新創刊雑誌「ガロ」は劇中では“ゼタ”という誌名になっています。ドラマは、漫画家、水木しげる氏の夫人である武良布枝さんが著述された自伝エッセイ本「ゲゲゲの女房」を原作とした、おおむね史実に忠実に作り上げた、フィクションのドラマです。だから水木しげる夫妻の半生の流れを描いていますが、実際のモデルが居ても、その人本人という訳でもない。細部を変えてたり、細部をはしょってたり、史実的に実際では登場すべきなのにキャスティングされてない人だっている。時代の流れも、時系列的には実際とは多少違い、前後して描いている場合も多い。まあ、一応テレビドラマはフィクションであって。

 で、実は、この“ゼタ”ではなくて、“ゼタ”のモデルとなる、実際に、1964年から刊行された青林堂発行の“ガロ”なのですが、この雑誌は、一貫して、商業性を考えずにオリジナリティーを重視する編集方針で、独特の漫画雑誌として長きに渡って刊行され続けますが、元々は、青林堂創業者の長井勝一氏は、貸本出身の水木しげる氏を、というよりも同じく貸本出身の白土三平氏の、商業ペースに乗らない、漫画作品としてはまるで夢のようなスケールの大きい、独特の史劇大作の漫画作品を掲載するための雑誌を、として作り上げたのが、“ガロ”創刊の第一義だったんですね。

 で、後に多大な評価を得て、日本漫画史に燦然と輝く、大史劇漫画作品、超名作「カムイ伝」は、こうして、貸本時代からの盟友でもある漫画出版名編集者、長井勝一氏の創刊した漫画専門雑誌“ガロ”にて、物語スタートを始める。漫画誌“ガロ”は市販雑誌ですから、その主たる掲載作品「カムイ伝」がかなりのページ数を割きますが、そうですね、月刊誌例月号によりますが、半分近くから三分の一か。後の残りページに、オリジナリティー溢れる漫画陣が掲載されている。読みもの記事ページもあった。水木しげる氏の短編作品群も、その内容は、当時の水準としては傑作ばかりでしたが、その他漫画陣の一つではあった訳です。“ガロ”は発刊を続けて行く内には、漫画作品としては商業メジャー誌では到底扱わない、異色の独特な作風の、才気走る漫画作家たちを多数、輩出して行きます。その作品群はまるで、「文学」や「芸術」を向こうに回して戦いを挑むような、芸術性が強い、とも言うべき実験作の、異色漫画作品で溢れます。

 しかし、誌のメイン作の「カムイ伝」はれっきとした物語作品であり、スケールの大きな超大作の史劇漫画です。江戸時代期の一忍者カムイを一応、主人公として、様々な個性豊かな登場人物たちを細かく描き込み、大長編大作時代劇として、また時代の群像劇として、歴史劇画「カムイ伝」は、1964年の青林堂出版雑誌“ガロ”誌上にて、1971年まで連載を続けて、大きな物語が紡がれて行きます。

 白土三平氏は自らの最大のライフワーク、「カムイ伝」の物語を描き続けていくために、貧乏雑誌“ガロ”誌上で発表を続けて行くために、大企業出版社の商業漫画誌に、いわば、「カムイ伝」執筆のための資金源として、数々の忍者活劇時代漫画を描いて行きます。「カムイ伝」のスピンオフ作品として、小学館の週刊少年サンデー誌上に、1965年から67年初頭まで全20回、不定期連載の形式で発表された「カムイ外伝」も、その一つであり、本編に比べればぐんとエンタティンメント性の強い忍者漫画です。週刊少年サンデー誌上におよそツキイチくらいの割で、不定期連載される忍者活劇漫画「カムイ外伝」も連載を重ねるごとに人気を得て、TVアニメ化もされて、当時のアニメ放送としては異色の、リアリティーがある忍者アニメとして、大人気放送されます。

 という訳で、次回へ続く。この「カムイ外伝」..(1)は、Kenの漫画読み日記。カムイ外伝」..(2)へと続く。待たれよ次回(誰も待ってないけどイインダ別に‥)。

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●漫画・・ 「ハリスの旋風」..(3)

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 大人気学園熱血漫画「ハリスの旋風」が、週間(週刊)少年マガジン誌上で連載が始まったのが1965年4月からですが、僕が毎週毎週欠かさずに週刊少年マガジンを購読し始めたのも、マガジンに「ハリスの旋風」が連載され始めてからだと思います。それまでは僕は児童漫画誌は主に月刊誌を買ってました。近所に貸本屋があり、月刊誌は貸本屋に置いてあったから、本屋で買わずとも安価に借りて読めたのですが、僕は子供の頃から漫画マニアでしたから、是非とも手元に漫画本を欲しかった。それで、親に貰った小遣いで月に月刊誌を2冊ほど買っていた。そしてマガジン・サンデーのような週刊漫画誌は不定期に買ったり買わなかったりしてました。でも、マガジンの方はけっこう買ってた方だったかな。「ハリスの旋風」掲載以前のマガジンでは、僕は桑田次郎の「8-エイトマン」が大好きでしたからね。他の週刊漫画誌、サンデー・キングは本当にタマにしか買わなかったなあ。家の近所の貸本屋には、最初、漫画週刊誌は置いていなかった。途中からサンデー・マガジン・キングを置くようになったと思ったら、いつの間にか、貸本屋自体が閉店しちゃった。

 僕自身がそれ程「ハリスの旋風」が好きだったかというと、どうだろう(?)、物語途中からは熱中するものの、最初の方などはあまり興味の無い漫画だったのではないか。僕が65年春か初夏頃から週刊少年マガジンを毎週欠かさずに購読を始めたのは、やはり、周囲の大人たちのマガジン人気に寄るトコロが大きいですね。歳の離れた兄貴も、住まいの家の、前方に隣接したオヤジの働く事務所に毎日やって来るオヤジの部下にあたる若い大人たち、時々風呂を貰いに来る母親の歳の離れた弟、叔父叔母の店で働く若い人(コノヒトもウチに風呂入りに来てた)、などなどの、当時僕の生活する家にやって来る若い大人の男の人たちが、みんなこぞって、漫画「ハリスの旋風」が面白い、と夢中といっていいくらいにマガジンを読むものですから、僕は、その、僕の生活領域の娯楽需要に応えて、人気雑誌、週刊少年マガジンを毎週毎週発売日に買って来てたんですね。当時の僕のサービス精神旺盛、というよりは、単純に、若い大人たちがみんな、僕に「マガジンあるか?」とか「マガジン出たか?」と声掛けて来るのが、子供心に嬉しかったんでしょうね。

 

 学園熱血漫画「ハリスの旋風」は、それまで僕が大好きで熱中していたSF冒険探偵活劇漫画とは違い、リアルな等身大生活漫画でした。“等身大”といっても、活躍する主人公の少年の運動神経は桁外れに天才的で、あらゆるスポーツで大活躍して行く訳ですが。屋台ラーメン屋の息子という貧乏な家庭育ちで、手の付けられない暴れん坊で悪ガキの少年、石田国松が、私立名門中学校ハリス学園に入ることになり、富裕層の子供たち、いわゆる良家の子女に混ざって、貧乏な馬鹿ガキと異色扱いされながらも、その抜群の天才的運動神経でスポーツ面で輝き大活躍し、喧嘩と男気と友情で学園生活に感動を呼ぶという、リアルな学園漫画だが多少コメディー味付けもされた楽しい、熱血スポーツ漫画ですね。僕は、この手の学園漫画に出会ったのは、「ハリスの旋風」が生まれて初めてでしたねえ。「ハリスの旋風」の連載成功で、他誌にも似たようなシュチュエイションの連載漫画がニョキニョキ出始めた、という気がします。そういう意味では僕の中では、これが元祖学園漫画だと思いますけど。「ハリスの旋風」の連載成功を皮切りに、少年漫画誌の看板漫画作品は、熱血学園漫画や熱血少年スポーツ漫画になってしまいましたね。それまでの児童漫画誌の看板を背負っていたSF冒険探偵活劇漫画がぐんと減って来ましたね。SFの影が薄くなって行く。それでもこの時代ではまだまだ、手塚治虫や横山光輝、桑田次郎、久松文雄、一峰大二、宮越義勝などなどの描く、スーパーロボットやスーパーサイボーグ、スーパー宇宙人の子供、巨人ロボットが大活躍するSF漫画は健在で、それなりの人気を誇っていましたけど。

 名門中学校私立ハリス学園の舞台設定ですが、貧乏人のせがれで乱暴者の主人公、石田国松の、園内で疎外される中、それでも仲の良い友達となる、メガネや美少女オチャラは庶民的だし、巨人体型の番長なども、良家の子女という雰囲気は毛頭無い乱暴者ですね。剣道部や拳闘部の主将たちも、良家の子女雰囲気じゃないなあ。僕が週刊少年マガジンを読み始めた63年64年頃は、連載のストーリー漫画陣は、ほとんどがだいたい一週15Pか16Pでしたね。雑誌1冊総ページ190Pから230Pくらいで、40円から50円の値段。巻頭2色カラーの口絵特集記事があって、2色の終わり4Pを人気漫画の冒頭に割いている。もう一本の人気漫画は、扉1枚が4色カラーで裏面カラー広告、本編は印刷の悪い安い紙にモノクロで15Pか16P。「ハリスの旋風」なども最初は16Pくらいで連載されていましたが、あまりの大人気に特大号で、大増ページ30Pなどというときもタマにやってました。「巨人の星」が始まった頃には毎週の連載ページ分が、19Pか20Pくらいに増えてましたね。タマには24Pなんて時もあったんだろうか。ページ数が増えて来たのは、これは雑誌のストーリー漫画が劇画的になった影響ですね。作風というか画風が、1ページ内の1コマ2コマを大画面で描くようになって来た。それと、劇画風になって来たことで、ストーリーをよりリアルに緻密に描くようになって、毎週のストーリーの進み具合が遅くなって来たためですね。

 僕が漫画「ハリスの旋風」ではっきり記憶している印象深いシーンは、主人公国松の、野っぱらでの巨人番長との対決エピソードですね。その対決シーンの週の号が、特大号で、連載漫画「ハリスの旋風」は特別企画大増30ページだった。子供の僕はワクワク楽しみにしてマガジンを買い、真っ先に「ハリスの旋風」を読んだら、たいしたことなかった。もともと作風にコメディー調も入ってる学園漫画「ハリスの旋風」だが、シリアスな対決シーンを期待した僕のワクワク感は裏切られて、喧嘩の天才、国松と常人の3、4倍もあろうかという巨人の番長の戦いは半ばギャグ的で、僕にはつまらなかった。こういう同パターンの対決シーンは、後の別誌での学園熱血漫画「夕やけ番長」での、大関番長や鮫川巨鯨との対決シーンの方が、ありえない事象にしてもシリアスでリアリティーを感じさせた。

 という訳でね、まあ、それまでは漫画といえば、SFヒーロー活劇もの、だった僕ちんを初めて、等身大生活舞台という意味でリアルな設定の、学園漫画やスポーツ漫画に気持ちを向けさせ熱中させて行った、記念碑的作品である「ハリスの旋風」を思い出した記事でした。頭が悪くて乱暴者で行儀作法が全くなってない粗暴少年が、抜群というか超人的な運動神経でスポーツ面で大活躍し、学園のあらゆるスポーツクラブでヒーローとなる、お話の先駆けですね。でも、正直、学園の各スポーツ部での活躍エピソードはもう、忘れてますね。巨匠ちばてつやのもう一つの代表作、「あしたのジョー」は、大人になってからもう一度、コミックス全巻で読み返してるけど、結局「ハリスの旋風」は少年時代にコミックス等での読み返しはしてるだろうが、大人になってからは再読はないなあ。

◆(2010-06/16)漫画・・ 「ハリスの旋風」..(1)
◆(2010-06/17)漫画・・ 「ハリスの旋風」..(2)
◆(2010-06/24)漫画・・ 「ハリスの旋風」..(3)

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●漫画・・ 「ハリスの旋風」..(2)

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 TVアニメの「ハリスの旋風」は、1966年5月から67年8月まで大人気放送された、当時はまだモノクロアニメの、連続学園ドラマ=アニメです。僕は知らないのですが、それとも全く記憶にないのか、これはリメイクアニメがあって、タイトルは「国松さまのお通りだい」と変えて、1971年10月から72年9月まで、こっちはカラーアニメとして放送されているようですね。「ハリスの旋風」のタイトル名からも解るように、スポンサータイアップにハリス食品がなっていて、モノクロアニメ放送開始時は、既に、ハリス食品から、社名がカネボウハリスになっていました。ハリス食品はフーセンガム菓子が有名でしたね。リメイクのカラーアニメの放送時に、タイトルを「国松さまのお通りだい」に変えたのは、71年時点で、カネボウハリスがスポンサーから降りているから、商標名を使わないためです。最初のモノクロオリジナルとリメイクは物語の大筋の流れは同じですが、内容のエピソードは微妙に違うようですね。もっとも、僕はリメイクカラー放送分は全く記憶にないのですが。それでも、TVで見たこと自体はあるのかも知れない。解らない。

 

 ハリス食品とのタイアップは、週間(週刊)少年マガジン誌上で、「ハリスの旋風」の一つ前の漫画作品、「ハリス無段」もそうですね。梶原一騎が原作を担当する熱血柔道漫画、「ハリス無段」もハリス食品とのタイアップで、漫画劇中に主人公や登場人物がハリス食品の主力商品であるフーセンガムを食べて、ガム風船を膨らませてました。主人公の天才柔道家、風巻竜の方じゃなくて、脇役の竜を応援する親友の、ピエロ役の方だけ、だったかな(?)。当時の、ハリス食品は“ハリス無段フーセンガム”を販売してましたね。繊維産業が主力の鐘紡が、ハリス食品を吸収合併したのが1964年4月だそうですから、“ハリス無段フーセンガム”はハリス食品の時、ですね。梶原一騎・原作、吉田竜夫・漫画の、大人気熱血柔道漫画「ハリス無段」の週刊少年マガジン連載期間は、1963年51号から65年15号まで、となってます。63年の暮から65年の春先まで。TV放送は、アニメも実写もありませんでした。途中で、商品のガムの社名銘記は、“カネボウハリス”に変わったのかな(?)。

 週刊少年マガジン誌上で、「ハリス無段」の終了を受けて、65年4月から、ちばてつやの熱血学園漫画「ハリスの旋風」が始まります。この時点ではフーセンガムの会社は、カネボウハリス食品です。“ハリスの旋風フーセンガム”はカネボウハリスの子供人気菓子商品でした。カネボウハリスは後に、「♪ワタナベのジュースのモトです、もう一杯」というCMソングで一世を風靡した、渡辺食品等を飲み込んで、1973年にはカネボウ食品になります。カネボウ食品はそれから幾星霜、まあ、長い間にいろいろとありまして、歴史的には、今、2010年現在の会社は、クラシエフーズになってますね。

 

 昭和漫画界の鬼才、ちばてつやの力作、「ハリスの旋風」は連載開始されると、またたく間に大人気となり、少年マガジンの押しも押されもせぬ看板漫画作品となります。少年漫画誌の新たな看板部門の、学園熱血スポーツ友情ドラマ漫画として、マガジン誌上で看板を背負ったまま、67年暮まで大人気の内に、3年近くの大長編連載を続けて行きます。講談社の少年雑誌、週刊少年マガジンは、児童漫画誌としては異例の売り上げ部数、80万部突破という偉業を66年に成し遂げるんですが、この週刊少年誌の爆発的売れ行きの原動力は、この学園熱血作品「ハリスの旋風」と、66年から連載開始されたスポ根漫画の代名詞、「巨人の星」の、超話題2大スポーツ熱血作品の、幅広い層にウケる人気力が大きいですね。この力はそのまま67年には、児童漫画誌としては信じられないような大偉業、売り上げ部数100万部突破を達成するんですがね。高度経済成長下の一番勢いがあった時代であり、総体的に豊かになった国民は雑誌を読み捨てするようになった、という時代背景も大きいですが、この時代のマガジンは、「ハリスの旋風」「巨人の星」を中心に、漫画作品や記事の内容が充実していましたね。この時代のマガジンの連載漫画の執筆陣は、後に日本漫画史に名前を残す大家ばかりのラインナップですよ。

 という訳で、今回も、「ハリスの旋風」の『2』を終わりまして、またまた続きます。「ハリスの旋風」..(3)へと、誰も期待なぞしてないが、乞う御期待!で続く。

◆(2010-06/16)漫画・・ 「ハリスの旋風」..(1)
◆(2010-06/17)漫画・・ 「ハリスの旋風」..(2)
◆(2010-06/24)漫画・・ 「ハリスの旋風」..(3)

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●漫画・・ 「ハリスの旋風」..(1)

 ♪ドンガンドンガラガッタ、ドンガンドンガラガッタ。国松さまのお通りだいっ。 屋根の子猫さん、こんにちは!… という歌を頭の中に記憶しているが、そこから先の歌詞はあやふやにしか覚えていない。というか、もうよく覚えていない。TVアニメは見ていたのは、はっきり覚えているが、初めの方を見ていたという記憶しかない。果たして、アニメ放送、中盤や最後の方を僕は見ていたのかどうか‥。

 漫画は毎週欠かさずに読んでいた。TVアニメは漫画で読んだストーリーどおりだった、と思う。ひょっとしたら、多少違っていたのかも知れない。毎週毎週30分の番組だから、途中でいくつか、原作漫画にないエピソードも入れているかも知れない。漫画追随の連続アニメでは、よくあるコトだし。週刊誌連載漫画、当時の毎週16Pから20Pでは、TV放送の毎週30分にはすぐに追いつかれるし、一度抜かれると追いつかないのだ。

 超人やロボットのスーパーヒーローが活劇する、SF漫画の熱狂子供だった僕が、初めて熱中した、普通の人間の少年が学校という普通の環境で活躍する、SFに比べれば等身大ドラマ漫画。まあ、本当はまだ、この時代でも、子供の僕は、「ハリスの旋風」よりも、スーパー超人や正義のロボットの活躍するSF漫画の方が、数倍大好きだったんだろう。しかし、熱血学園漫画「ハリスの旋風」は大人たちにもウケた。僕が小学生の時代は、TVで学園ドラマ、夏木陽介の「青春とはなんだ」、竜雷太の「これが青春だ」「でっかい青春」が大人気で、毎週、放送が続いていた時代だ。これらTVの実写青春ドラマは舞台は高校で、熱血教師が主人公の、それこそ等身大の学園生活ドラマだ。週間(週刊)少年マガジンの連載漫画、「ハリスの旋風」は、中学校が舞台で、主人公は暴れん坊の問題児生徒、石田国松。

 当時の僕の家には、家の前面に隣接する、オヤジが勤める会社の営業所というか事務所があり、そこにはオヤジの、まあ部下になる若い社員が、数人、毎日来ていた。日によっては関連会社の人たちも多数来ることもあった。僕の歳の離れた兄貴や、これら会社の若い人たちが漫画が大好きで、毎週、僕の買って来た週刊少年マガジンを事務所で回し読みしていた。そして、特に「ハリスの旋風」が大人気だった。

 という訳で、今回のお題、「ハリスの旋風」は、『2』へと続きます。Kenの漫画読み日記。の「ハリスの旋風」..(2)をご期待ください。「‥またか!」という感じですけど。済みませんねえ‥。

◆(2010-06/16)漫画・・ 「ハリスの旋風」..(1)
◆(2010-06/17)漫画・・ 「ハリスの旋風」..(2)
◆(2010-06/24)漫画・・ 「ハリスの旋風」..(3)

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