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●漫画・・ 「疵面 -スカーフェイス-」

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Photo_192  ヤクザ組織同士の抗争で、決着をつけるべく、敵サイド急先鋒の組へ、単身、日本刀1本で乗り込み、相手を壊滅させたが、自らも死んでしまった花山組初代組長。父の跡目を僅か15歳の少年の身で継ぎ、ヤクザの組長を襲名した、花山組二代目、花山薫。巨漢のパワフルな、ヤクザの親分、花山薫の、ハイティーン時代の、ヴァイオレンスあふれる物語、「疵面 -スカーフェイス-」。何の格闘技や武術の修練経験も無く、何の筋肉を鍛えるトレーニングもせず、自然体で、とにかく無敵に強い。かつて、空手の大山倍達総裁が言っていた、破壊力とは、体重×スピード×握力である、という公式を見事に体現する、人間離れした強さで、ヤクザでありながら一切の武器を携帯せず、武装した敵の攻撃も真っ向から受けて立つ、寡黙な現代侠客、花山薫。その圧倒的強さは、普通に鍛えた空手などの猛者の攻撃は、全部直接受けて、痒いほども無く、反撃はたった1発のパンチで終わらせる。大きく振りかぶってタメを作り、そこからロングレンジで放つ1発は、刑務所の鉄格子も鋼鉄扉も、デパートのコンクリート壁も破壊してしまう。また、敵組織の鉄砲玉の狙う、拳銃の弾丸を数発浴びようが、命に別状無く、万全の体力で追跡できる程。痛風の激痛に悩まされている、アタマの少々弱い、巨体の怪物少年が、その痛みに耐えかねて、病院を脱走し、街を破壊して回っているときは、ひねりやにぎりと、1パンチだけで痛風の痛みから解放してやり、次の機会には酒を飲ませてやる。19歳の彼、花山組組長、花山薫の前に新たな、ヤクザの抗争が勃発した。敵側ヤクザ組織の、新たな大ボスに就いたのは、オカマの小男だが、怪異な幻術を使う必殺の殺し屋であった。人間離れした豪腕で、徒手空拳で戦う、人情と男気と侠客のプライドを秘めた、花山薫は、果たして、幻術を駆使する残忍な殺し屋を倒すことが出来るのか!?週刊少年チャンピオンの大長編格闘コミック、「バキ」シリーズの中の、読者人気の高いキャラクター、花山薫一人にスポットライト当てて描く、破壊的ストリートヴァイオレンス巨編、「疵面 -スカーフェイス-」。

Photo_193  いわゆるスピンオフ作品というやつです。昔からある言葉だと、『外伝』ですね。週刊少年チャンピオンの長期に渡る、人気格闘巨編「バキ」シリーズ。「バキ」シリーズは、最初の基本的作品「グラップラー刃牙」がコミックスで全42巻。次の「バキ」ですね、これが第2部で、コミックス全31巻。そうして、今、チャンピオンに連載中の第3部、「範馬刃牙」。「グラップラー刃牙」っていったい、いつ頃、週刊少年チャンピオンで始まったんだろう?もう、軽く十年は経っていますよね。連載開始第1回から15年は経っているか?作者、板垣恵介氏の漫画家デビューが1989年。多分、それから間もなくの連載開始だろうから、「バキ」シリーズは、おそらくは15年くらいは続いていますね。とにかく大長編漫画です。漫画の誇張が、登場する格闘家たちの面々が全て、まるでSFの超人サイボーグといっていいくらいに、みんな、人間離れして強い。あらゆる格闘技・武術を網羅した、一大格闘ヴァイオレンス巨編。今回取り上げたのは、その「バキ」シリーズ本編からの、スピンオフ作品。原作は本編オリジナルと同じく板垣恵介氏、作画は山内雪奈生氏。絵柄はほとんど、同じです。そのスピンオフ作品は、少年チャンピオンの兄弟誌、月刊チャンピオンレッド連載の、ヤクザ・ヴァイオレンス漫画「疵面 -スカーフェイス-」。「グラップラー刃牙」は、あらゆる格闘家を、まるでSFまがいに超人的に描いていますが、主体は、あらゆる格闘技・武術のエキスパートたちの、屋内ジムの闘技場、試合場における異種格闘技の、徒手空拳の決戦です。「グラップラー刃牙」全42巻の半分を占める、一番の盛り上がりの見せ場は、世界最強級の格闘技・武術のエキスパートたちの、徒手空拳の異種格闘技戦で、世界最強の中の、リアル世界一強い男を決める、トーナメント戦の各試合です。これが、本編第2部、「バキ」になると、もう、格闘技の試合どころではない、ストリートの何でもありの殺し合いです。世界最凶の脱獄死刑囚の殺し屋たちに、世界最高峰の武術家たちが挑むという、ストリート殺し合い喧嘩マッチ。武術家たちは、技と力の徒手空拳で戦い、殺し屋は凶器を使って、何でもありで殺しに掛かる。無論、両サイドとも誰も、SFサイボーグ超人並みの強さです。

Photo_194 Photo_195  第2部「バキ」において、脱獄世界最凶死刑囚たちに対する、東京ドーム地下闘技場最強世界一決定戦の勝ち抜きメンバーの中から選ばれた、ストリートファイトでも最高の強さを発揮できる選抜者の一人が、ヤクザ組織の組長でもある、怪力巨漢、花山薫。背中に、花山家に代々伝わる『侠客立ち -オトコダチ-』の刺青を、滅多切りにした刀傷ごと、背負って、人間離れした体力と化け物じみた握力で、一切の武器を用いずに戦う、喧嘩師・花山薫。作者の板垣恵介氏によると、この花山薫の、実在したモデルは、戦後の愚連隊で、一時代の暴力界で一世を風靡した感のある、安藤組の中で、当時ステゴロ(ストリートファイトの喧嘩)最強と謳われた大幹部の男、花形敬らしい。この伝説の侠客、花形敬はやはり顔に大きな傷を持ち、上背があり体格もよく、ガッチリしていたんだとか‥(服装も常に、真っ白のスーツを着ていたところなぞ、同じなんだとか‥)。作者は、その花形敬をモデルに相当デフォルメして、超人サイボーグのような最強喧嘩師を作り上げた。無論、『握撃』という、ゴリラの数倍はあろうかという、ものすごい握力で相手の腕などを握って、血管も神経も筋肉もズタズタにする必殺技は、作者の創作そのものである。僕も、子供の頃、昭和の劇画原作の帝王、梶原一騎氏が熱血スポ根漫画で台頭して来た60年代後半、数々の格闘漫画を熱中して読んでいましたが、柔道・空手、キックボクシングの強さにも憧れましたが、タマに出て来る、何の格闘技も武道もやっていない、ただ、喧嘩の強さが天才的なヒーローの、主人公に特に痺れていました。徒手空拳でストリートファイトに強い、喧嘩の天才が、相撲取りや柔道家、空手使い、武器を持ったチンピラヤクザを、臨機応変の頭の良さで倒して行くストーリーは、心底、カッコイイなあー、と憧れました。当時の、実際の僕自身は喧嘩はしなかったし、しても多分、そんなに強くは無かったでしょうけど。

Photo_196  う~ん、「グラップラー刃牙」まではまだ、格闘技劇画と呼んでいいと思うけれど、第2部「バキ」や、スピンオフ作品となる本編、「疵面 -スカーフェイス-」となるともう、ヴァイオレンス活劇漫画、ですね。第2部「バキ」でも、最凶死刑囚の一人は爆薬を使ったりするし、他にも、鋭利なナイフを隠し武器に使ったりしてるし、本編「疵面 -スカーフェイス-」ではヤクザの抗争劇場面で、拳銃やマシンガンが使われる。もう、血と暴力と死と破壊、ですからね。主人公、花山薫は、喧嘩師、なんて呼び名では納まりませんね。もう破壊屋、というか、破壊獣とか、破壊巨人って感じ。1ページ全面ひとコマ、見開き2ページ全画面ひとコマの、大画面による、圧倒的迫力の暴力破壊格闘シーン。堪りません、見ごたえあります。面白いヴァイオレンス劇画です。4巻、早く、出ないかな。

Photo ※(08-6/24)・・ ネットの他の一般サイトの書き込み記事で見つけたのですが、ど~も、続巻の第5巻が出ないなあ~、と思っていたら、雑誌連載の方が突然、終了しちゃっていたらしいですね。最近はほとんど漫画雑誌を読まないし(この間暇を見て古いヤンマガ十冊くらいパラパラ読みましたけど)、バキや疵面について検索して調べることも無かったし、連載が随分前に終了していたなんて、全く知りませんでした。僕が見つけたこの記事の書き込みは、今年の2月の記事書き込みで、もう随分前から終了が確認されていたんですね。


 「疵面」が掲載されていた秋田書店チャンピオンREDの07年11月号でページ数少なく、ストーリー中途半端に、突然2ヶ月間休載の告知がされ、二ヵ月後の本誌では、都合によりお休み、とコメントされ、次のチャンピオンRED4月号で連載打ち切りと終了宣言が載せられていた、らしいです。知らなかったなあ。面白いヴァイオレンス劇画で、4巻まで読んで続巻第5巻を待っていたのに。作画担当の山内雪奈生さんに何かトラブルがあったのか?二、三のネット記事を読んだ結果では、突然の連載打ち切り、物語終了のはっきりした理由が解らないのですが、雑誌の連載終了の告知文には「バキワールドの新たな展開にご期待ください」とあるから、サイト書き込み者などは、原作者で、作画担当・山内雪奈生さんの師匠筋になる、板垣圭祐氏手ずからの、ストーリー続編の新たな連載開始にファンたちの期待が寄せられているみたいですね。それにしても、ストーリー佳境の一番イイトコで突然連載続けるのを止めちゃった、「山内雪奈生さんの都合」って何なのか?すごく気になるなあ‥。

◆(2005-07/04)「グラップラー刃牙 -バキ- 」
◆(2007-07/28)漫画・・ 「疵面 -スカーフェイス-」

 

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●漫画・・ 「探偵学園Q」

 

Img10242284273  本格推理探偵漫画の名作、「金田一少年の事件簿」の原作・漫画コンビによる、「探偵学園Q」の文庫版第1巻を読みました。「金田一少年の事件簿」では、原作が、天樹征丸氏と金成陽三郎氏の二人の作者名義になっており、作画がさとうふみや氏となっていますが、講談社の週刊少年マガジン誌上で、大人気作品だった「金田一少年の事件簿」終了後、引き続いて(実際は半年間、間をあけて)始められた、新たに設定をがらりと変えた、少年マガジンの本格推理探偵漫画第2弾、「探偵学園Q」の方は、原作が天樹征丸氏のみの名義で、作画は同じく、さとうふみや氏です。「金田一少年の事件簿」では、天才推理探偵少年、金田一一(キンダイチハジメ)君が、一人のその天才的推理力で、警察お手上げの難事件を、ほとんど独力で解決して行くのに対し、「探偵学園Q」の方は、天才的推理力を発揮する、主人公の少年は居るものの、難事件の解決は、グループ解決方式になってます。「探偵学園Q」では、名探偵養成特別クラスの少年たち5人各自が、みんな優れた独自の探偵能力を持っていて、5人それぞれの活躍の後、最後の〆の解決は、主人公の少年キュウが大団円を決める、というかたちですね。だから「金田一少年の事件簿」よりも、「探偵学園Q」の方が、レギュラーの登場人物も多く、またキャラクターもバラエティーに富んでいます。そして、本格推理探偵もの、ということでは「金田一少年の事件簿」の方が、より純粋に謎解きの本格で、一つ一つの事件がお話として完結している。つまり、主人公のヒーロー、金田一一(ハジメ)のシリーズ連作というかたちに、きちんとなっている。一方、「探偵学園Q」には、全話全編に渡って流れる、大きなテーマのように、『冥王星』という、主人公たち『正義』に対する強大な『悪』が横たわっている。しかし、まあ、一編一編のお話は、一つ一つの事件になっており、その一編には難解な謎があり、それを主人公の少年たちが力を合わせて、解決し、一つ一つの事件の結末が、一話終了形式ではあるんですけど。まあ、要するに、もう、ぶっちゃけ言っちゃうと、一話ごとの怪事件、一つ一つの裏側には、強大な『悪』である、『冥王星』が作用しているという、大まかな構図になってる、みたいなんですよね。『冥王星』とは、大きく根深い、暗黒の、犯罪組織みたいなもの、なのかな。まあ、僕もまだ(この時点で)文庫版で一巻しか読んでいないし、連続TVドラマも三回しか見てないもんで、「探偵学園Q」全編掴んで、理解している訳ではないんですね。

Photo_185  原作漫画の本編、「探偵学園Q」は、週刊少年マガジンに2001年から05年まで連載されました。僕は、全然知らなかったのですが、アニメ化もされて、2003年4月から1年間、放送されているんですね。僕は、大人になってからアニメ、見ないもんなあ。子供の頃は熱中して見ていたTVアニメも、何故か、大人になったら苦手になってしまっている。ドラマも一度、2006年7月に、単発のスペシャルドラマで放送されているんですね。これも全く知りませんでした。このスペシャルドラマは、僕が文庫版第1巻で読んだ、「切り裂き島の惨劇」編を基に作った、TVオリジナルのお話だったらしい。文庫版第1巻内では、「切り裂き島の惨劇」編は結末まで載っていないんですけどね。07年8月10日発売の、文庫版第2巻が待たれる!って、講談社コミックスで買えば、すぐに続きが読める訳か。講談社コミックスでは、一応、全22巻で、出ているのかな。07年7月からの連続ドラマ放送を受けて、何でも、マガジンで、一度、連載が終わっていた漫画「探偵学園Q」特別編が、復活したらしいというから、全22巻で完結、とはいえなくなるんだろうな。何しろ僕は、2000年以降の週刊少年マガジンを見たことない、くらいのものなもんで‥(ここ十年で読んだ少年漫画は、『デスノート』と『バキ』くらいなものだものなあ‥)。という訳で、今やってるTVドラマは、第1回放送が07年7月3日で、毎週火曜日夜10時から1時間ワクで、日本テレビ系列で放送されている。出演キャストは、06年7月の単発スペシャルドラマのメンバーと、ほとんど同じ。このスペシャルドラマが、物語のプロローグから第1の事件を扱っているから、単発スペシャル作ったときに、既に連続ドラマにする企画はあったんだろうね。主だったキャストは同じだし。

Photo_187   今放送中の、日テレ、連続ドラマ「探偵学園Q」も、けっこう面白いです。しかし、やはり今のこういうドラマはテンポが速いねえ。無論、1時間ワク内で1事件解決、という連続刑事ドラマと同じ制約の中で、主人公たち物語の中心的キャラが若者たちであり、大都会が舞台のドラマということで、今風に、テンポがかなり速い、スピード感のあるドラマに、なってしまうんだろうなあ。例えば、ワイルドな雰囲気を前面に出した刑事ドラマ、だとかは1時間内1事件解決で、テンポが速くなっている。乾いたコンクリートジャングルの中での非情な殺人事件を扱って、細かに『情』を描けば、とても1時間では、お話が処理できないだろうし。年寄りの視聴者たちは、あのテンポの速さには着いていけないだろうな。と、いう気がする。まあ、だいたい刑事ドラマそのものが、事件が起こり解決までのダイジェストで説明して聞かせている、よーなものだものな。1事件の再現ドラマみたいな。これが連続刑事もので、1時間ワクだと非常に速い。刑事ドラマも、創作されたウソの事件を一つの情報として、記号の集成みたいに、視聴者に流しているという、ことなのかも知れない。視聴者、よく着いて行ってるよなあ。慣れかな。速いスピードにも慣れるだろうしなあ。以前やっていた「はぐれ刑事純情派」とかも、話の枝葉は変えても、同じパターンを毎回流している訳だった。同じ記号で作った簡単な方程式の、うわべの飾りを毎回変えて、何度も何度も流し続けている。TVドラマなんて別に、ほとんどが暇つぶし用の娯楽なんだろうから、まあ、それでいい訳か。謎解きの本格推理ものは、何てったって小説だと思いますが、「金田一少年の事件簿」のような漫画も良いですよね。TVドラマだと受ける一方で、スピードが速く、どんどん話が進んで流れて行くし、考える暇が無いくらいですよね。それに第一、解りやすい。解りやす過ぎて面白くないです。謎解きの楽しみが味わえない。受ける側が楽しむのは、謎解きではなくて、主人公(ヒーロー・ヒロイン)の行動ですね。漫画やTVドラマだと、どうしたって、『キャラ萌え』になるんでしょうね。

Photo_188  「金田一少年の事件簿」という本格推理探偵漫画は、パズラー小説のオーソドックスな王道、ハウダニット・フーダニット等の謎解きの醍醐味を提供し、特に、本格推理の定番、クローズドサークル設定のお話が、非常に多い。これが本格推理大好きなミステリファンに堪えられなく、本来のパズラー小説の読み手をも、満足させる。クローズドサークル設定というのは、嵐で海が大荒れの孤島、吹雪が続く雪山の山荘、橋が壊れ土砂崩れで道が塞がれて隔絶された山間のホテル、などの他と遮断された限られた領域の中で、5、6名から12、3名くらいの人数の人たちが、不特定に一人、また一人、と惨殺されて行く、連続殺人事件の中で、話の進行から、ハウダニット・フーダニット(どうやってやったか?誰がやったか?)等の謎解きを、探偵役の主人公と共に、時には、探偵役の主人公と競いながら、楽しむジャンルのミステリです。「金田一少年の事件簿」は、週刊少年マガジンに、1992年から2000年まで、長期に渡って連載された、少年向け、大人気本格推理探偵漫画です。少年漫画誌で、ジャンルとして、これだけしっかりと大々的(本格的)に、謎解きメインの本格推理をやったのは、初めてなのではないでしょうか?そして少年漫画の連載作品としても、大きな人気を獲得して成功した。「名探偵コナン」も、少年向け、推理探偵もの、なのでしょうが、恥ずかしながら、僕、「コナン」のことは全然知りません。漫画もアニメも見たことない。どうも済みません。ただ「コナン」の週刊少年サンデー連載開始の方が、「金田一少年の事件簿」よりも後ですね。「コナン」は未だに連載が続いているようですが、漫画の連載開始は94年です。ジャンルとしては、漫画の中で、本格推理もの、ってもう、すごい昔からあったんですよね。劇画の黎明期、50年代末の貸本誌『影』なんかには、例えばK・元美津さんとかが、短編で描いていた。K・元美津さんに限らず、当時の貸本漫画家には、謎解きものを描く人はいっぱい居たんだよね。でも、メジャーな少年誌の連載で、本格推理をやってのけて成功したのは、やはり「金田一少年の事件簿」が初めてじゃないかなあ。ハードボイルドものは、貸本消滅後の雑誌漫画でも多かったけどね。ハードボイルド劇画の中に、要素の一つとして、謎解きがあるものはいっぱいあったろうけど。

Photo_189  「金田一少年の事件簿」じゃあなかった。「探偵学園Q」のことを書くのだった。しかし、「金田一少年の事件簿」も単行本を一冊一冊、続けて読んでると、飽きますね。僕は大人になってからは少年漫画誌はほとんど読まないので、「金田一少年の事件簿」を雑誌連載でなく、90年代に少年マガジンの別冊版形式のB5版雑誌で、事件ごとにまとめたものを、一気に、1事件ストーリー全部、読んでいたんですけど、あの時は数ヶ月に一回、まとめたものが出版されて、その都度、読んでいたが、今になって「金田一少年の事件簿」のワイド版や文庫版で読むと、何冊も続けて読むのはしんどい。まあ、今の僕の目の悪さから、疲れやすくて読書の持続がしんどい(歳喰った)、というのも勿論、あるのだが、続けて読むと食傷ぎみになりますね。多分、僕はあの頃、95年から放送された実写ドラマを先に見て、漫画を読み始めたんじゃないかなあ。堂本剛君とともさかりえちゃんのドラマシリーズ。無論、あの頃、熱心に見てた訳じゃないが、たまに見て、けっこう面白くて。いや、やっぱ本家・漫画が先かなあ。まあ、どーでもいい話です。「探偵学園Q」だ。今回のタイトルは「探偵学園Q」の方なのだ。「金田一少年の事件簿」と「探偵学園Q」両方の、原作担当の天樹征丸氏ですけど、「金田一少年」の方では、当初、クレジットが『原案』となっていました。天樹征丸さんは元々、少年マガジンの編集者だったんですね。漫画家・さとうふみや氏担当の編集。後に「金田一」でも『原作』クレジットに変わる。天樹さんは途中で独立したそうなんですね。天樹さんは、編集者時代は、コアなミステリマニアのサラリーマンだったんでしょうね。今や、天樹征丸氏は、漫画原作として、ミステリ以外にも、いろいろなジャンルの作品がたくさんあるし、小説作品そのものも手掛けている。

Photo_190  「探偵学園Q」です。ドラマは、7月24日夜10時が、第4回。イイですね!主人公キュウ君役の美少年、神木隆之介君と、ヒロイン、メグ役の志田未来ちゃん。神木隆之介君は、映画「妖怪大戦争」の時に比べると、随分大きくなりましたねえ。子供の成長は早いなあ。天才子役との評判も良い、志田未来ちゃんの役も、「女王の教室」や、この前の「わたしたちの教科書」の時のように重くないし、ネガティブな面が表面に出る役じゃなくて、都会っ子のポップティーンのキャラで明るく楽しく、時々メイド服なんか着ちゃってて、変装コスプレとか、『萌え~』な感じがイイです。神木隆之介君は、僕、映画「妖怪大戦争」の時、可愛い男の子だなあー、と感心して見てました。ホントに、実に可愛い男の子だと思った。こんなこと書いてると、ショタコン変態のオヤジと思われそうで心配になりますが、僕は特別、美少年趣味ではありません。僕は、少女子役では、志田未来ちゃんよりも、福田麻由子ちゃん派でしたから。福田麻由子ちゃんて、映画でも、いろんな作品に子役で出てますね。福田麻由子ちゃんも大きくなったなあ。成海璃子ちゃんというのは、何だか、もう大人の少女として見てしまうなあ。連続ドラマ「探偵学園Q」、第四回以降も楽しみです。テンポの速いサスペンスタッチの都会派探偵ドラマ。現代版少年探偵団。この、少年少女たちが主人公の探偵ものが、どうして夜10時ワクの放送なんだろう?しかしやはり、漫画が面白い。文庫版第2巻が楽しみです。小型雑誌形式のコンビ二版でも、1冊目が発売になってるみたいですね。

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●漫画・・ 「少年台風」

  

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 台風が来ているので、今回の漫画は、「少年台風」。「少年台風」と書いて、少年タイフーンと読ませます。確か。またまたエライ古い漫画を持って来て、恐縮します。「少年台風」は、僕が小さい頃、ようやっと漫画を読み始めた頃の、光文社の月刊誌「少年」に連載されていました。実は、僕はこの頃、この漫画は読んではいませんでした。小さな子供の僕が、雑誌「少年」を購読するのは、お目当てが「鉄人28号」と「鉄腕アトム」で、「少年台風」のような、大きな船や潜水艦の出て来る、超人や無敵ロボットのヒーローが出て来ない漫画には、興味が持てなかったのです。「少年台風」は多分、当時の、小さな子供には設定が難し過ぎたのでしょうね。まあ、元々、僕の出来が、あんまし良くなかったからかも知れないけど。だから、同じ作者の、他誌、「少年サンデー」に同時期、連載されていた、「サブマリン707」も当時、読んでいないんですけど、もう少し経って同じ「少年サンデー」に連載された、「青の6号」は読んでいます。漫画家・小沢さとる氏による「少年台風」も「サブマリン707」も「青の6号」も、ジャンル的に同じ、海洋冒険漫画です。ただ、「サブマリン707」と「青の6号」は潜水艦中心の漫画です。「少年台風」にも潜水艦は出て来ますけど。「少年台風」の台風とは、太平洋上に起こる熱帯低気圧の、大型の強風のことではなくて、台風という名の空母のことです。少年台風とは、その空母に乗り込む少年隊員のことです。

 とはいえ、僕は読んでいないから、「少年台風」の、内容は解らないんですよね。検索して、「少年台風」のストーリーを詳しく紹介してくださっているサイトを見つけ、それを読んだから、連載時から数十年も経って、今頃、ストーリーが解りました。無論、幼少時から漫画雑誌そのものが大好きだった僕には、当時、本屋さんから買って来る、雑誌「少年」例月号に別冊付録として付いている、「少年台風」の漫画の内容が、海洋での戦艦などの、大きな船が舞台の、現代漫画だとは解っていましたし、主人公たちの服装も水兵服でしたが、太平洋戦争中の時代の話ではなく、当時の、今の時代が舞台だとは解りました。ひょうっとしたら、少しは読んでいたのかも知れません。ただ、僕自身が幼過ぎて、話に着いて行けなかったのでしょう。この当時の、月刊誌「少年」には、別冊付録という、A5(B6)版サイズの薄い冊子が、だいたい5冊くらい着いていました。人気の高い看板漫画は、本誌のカラーページから続くスタイルでした。僕が雑誌「少年」を読み始めた頃の別冊付録漫画は、本誌から続く、「鉄人28号」「鉄腕アトム」「ストップ!兄ちゃん」と、わちさんぺいさんの愉快漫画、「ナガシマくん」も本誌から続いていたかも知れない。白土三平さんの忍者漫画「サスケ」は、ほとんどが別冊付録のみ、でしたね。「少年台風」も、本誌から続いた時もあったでしょうが、だいたい別冊付録だけでの継続連載だったのだと思います。「少年台風」が光文社の月刊誌「少年」に連載されていたのは、1962年から63年の時期ですからね。僕が漫画を読み始めたのが、だいたい63年の初頭頃からだと思います。

 

 今、調べてみたら、漫画「少年台風」が、雑誌「少年」に連載されていた、はっきりした時期は、1962年1月号から64年6月号まででした。けっこう長い間、連載されていたんですね。やっぱり僕は、「少年台風」は読んでいなかったなあ。長期の連載でしょうねえ、上記で書いた、読ませていただいた、「少年台風」のストーリーを詳しく書き込んだサイトには、その内容がけっこう凝った、子供向けとしては緻密なお話で、それが何篇かのエピソードに別れていますから。読ませてもらったサイトの内容じゃ、あのストーリーじゃ、小学校中高学年でないと理解出来ないよなあ~、って思いました(このサイトで詳しいストーリーが解りました『既に閉鎖されていますね』)。何度もいいますが、まあ、僕自身もあんましアタマの良い子供じゃなかったのは、そうなんだけど。調べると、小沢さとるさんの代表作の一つ、「サブマリン707」は、小学館の週刊少年サンデーにて、1963年の1月から65年の9月まで長期に連載が続いています。「少年台風」と、連載時期が重なっていますが、僕は、「サブマリン707」は毎号連載では読んでいないけど、1965年頃当時の、増刊少年サンデー、あるいは、別冊少年サンデーという誌名の、連載分を一気にまとめたもので、「サブマリン707」は読んでいるような気がする。ただ、漫画作品としては、僕の好きなジャンルのものではないので、非常に印象が薄い。ひょっとすると、65年くらいのサンデー毎号の掲載分では、もう、読んでいたかも知れない。ただ記憶にないなあ。その後、少年サンデーで始まった、「青の6号」は間違いなく読んでいる。「青の6号」の、少年サンデー連載期間は、1967年の1月から10月いっぱいまでになっています。

 

 僕が、小沢さとるさんの漫画を見始めた頃は、横山光輝さんによく似た漫画だなあー、と思っていましたが、後に、横山光輝さんの代表作の一つである、「ジャイアント・ロボ」等は、小沢さとるさんが描いているブロックがあるそうです。漫画評論なんかの紹介ではよく、「横山光輝の弟分にあたる小沢さとるは‥」などと解説されています。小沢さとるさんは、横山光輝さんの光プロ所属だったのかなあ?確かによく似た画風でした。小沢さとるさんは、多分、漫画家デビュー当時は、超多忙の横山光輝さんのアシスタントをしていたのでしょう。僕が、小沢さとるさんの漫画で、印象深く憶えている作品は、月刊誌「まんが王」連載の忍者漫画、「二つ伊賀」。それと、月刊誌「ぼくら」連載の「サイピート」。それから週刊少年マガジンに連載された「エムエム三太」。「サイピート」と「エムエム三太」はSF探偵スパイ活劇ものです。調べると、「二つ伊賀」の連載期間は、月刊誌「まんが王」に1963年9月号から64年5月号。「少年台風」と連載時期が重なりますが、こっちは面白く熱心に読んでいるようです。やはりジャンルの好みですね。「サイピート」は、月刊誌「ぼくら」連載が、64年7月号から66年4月号となっている。えっ!?そんなに長く連載が続いたのか?「サイピート」は、当時の近所の友達に、とにかく面白いからと紹介したほどで、印象深く憶えているが、何だか連載期間は短かったように記憶するのだが‥(?)。

 小沢さとるさんの60年代前半の漫画作品、「少年台風 -Typhoon-」のドラマ設定ですが、少年台風とは、宇宙開発時代のパイオニア要員を養成する訓練機関みたいなものらしくて、その本拠地が原子力空母、台風らしいです。主人公の二人の少年は、少年台風第二期生に選ばれ、空母台風に乗艦し、巨大潜水艦乗っ取り襲撃事件などの、海洋を舞台とした数々の破壊テロ事件に立ち向かって行く、海洋冒険活劇漫画ですね。僕も、漫画に空母がよく出ていたのは、しっかり憶えているのですが、漫画の内容は全くといっていい程、知りませんでした。雑誌「少年」に、「少年台風」という漫画が連載されていたので、子供の頃、少年雑誌の企画で、「海洋少年隊」というクラブみたいなの、の隊員を募集していたのは、光文社の「少年」だと思い込んでいたのですが、よく考えてみると、秋田書店の雑誌「まんが王」のような気もして来て、調べてみたら、光文社の「少年」は思い違いで、「海洋少年隊員募集」をやっていたのは、秋田書店の「まんが王」の企画でした。「まんが王」では時折、「海洋少年隊」のイベントを行い、隊員に入会するとバッジや手帳が貰えてました。無論、僕は、子供の頃、そういうことに興味は無く、応募してません。この「海洋少年隊」には昇級昇格があり、バッジもそれに合わせて替わって、豪華になって行くという、まるで海軍のようなシステムになっていたようです。僕も、子供時代に雑誌で読んだ記事で、たくさんの種類のバッジがあったのはよく憶えています。イベントで集まった子供たちには、当地の実際の場で、階級制があったのかなあ?全然、知りません。ただ、戦後十数年から二十年くらいの時代ですから、イベントといっても、なかなか地方の子供は来れなかったでしょうね。おそらくは、関東近辺だったのでしょう。

Photo_184  「少年台風」の主人公の少年は、事故で、片腕を失い、サイボーグ手術で複成している。だからその改造右腕は、ものすごい力を発揮できる。ドラマには、そういうSF的な設定もあるそうなんですねえ。これなら、僕が、当時、もう少し大きくなっていたら、面白く読んで楽しめたんじゃないか、とも思います。僕は、子供の頃から、少しでもSF的な味付けをした漫画には、目がありませんでしたから。こういう、自分の身体の一部をサイボーグ的に変えて、無敵の片腕にしている、普通の少年という設定では、大阪日の丸文庫の貸本短編集誌「オッス!」に、確か掲載されていた、当時、日の丸文庫の貸本漫画家・篠原とおるさんの「アイアン太郎」を思い出させます。ドラマ設定は小沢さとるさんの「少年台風」の方が先ですけど。「アイアン太郎」は同じ日の丸文庫の雑誌、「まんがサンキュー」の方だったかなあ?いや、篠原とおるさんは、当時、「まんがサンキュー」には「黄金バット」を連載していたから、やっぱり「オッス!」の方だろう。と思う。篠原とおるさんの「アイアン太郎」は好きな漫画でした。主人公の太郎少年は、事故で失った方の片腕が、鋼鉄製で無敵の力を発揮して、悪人たちをやっつけて事件を解決するんですよね。確か、そういう漫画でした。小沢さとる氏の代表作、二大潜水艦海洋活劇漫画、「サブマリン707」「青の6号」、共にアニメ化されているんですね。特に「青の6号」のOVA作品は、設定をがらりと変えて、近未来海洋SF活劇として、98年から2000年に掛けて、何作もOVA「青の6号」が、制作されて話題になっています。

 この季節の台風にしては、大型で風力も最強クラスであり、列島をほぼ直撃といってもいい進路、という、例年にないタイプの台風4号ですが、またまた、九州各地に被害をもたらしているようです。梅雨期に入っても、なかなか雨が降らずに、空梅雨が続き、生活用水の不足などが心配されていましたが、まるで熱帯雨林の如くに、ドドッとまとめて降る、いちどきの多量の雨に、山間部や海沿いの地域は被害を被っていますが、これは本年だけの話ではなく、ここ何年かは夏季の、こういう気象状況が起き続けています。やはりこれは地球温暖化による、地球規模の気象・気候の変化でしょうね。夏季のまとめていちどきに多量の雨が降るのは、日本が、熱帯化して行っているからなのでしょう。今回の大型の台風4号にしても、こういう形になった原因の一つには、発生進行域の海水温が、通常よりも高いということがあるそうです。アメリカのハリケーンも大型化して、各所に大型の竜巻が起こったりしているし、日本の台風も大型化して来ているみたいだし、日本が亜熱帯化して来ているというし、太平洋のいくつもの小さな島は海水面の上昇により、生活が困難になっているし、地球温暖化も全地球規模で、大変な問題ですね。ということで、今回はカテゴリ分け、60年代漫画作品、小沢さとる先生作画の、海洋冒険漫画「少年台風」でした。しかし、「環境問題はなぜ、ウソがまかり通るのか?」で騒然とした話題を提供して、一躍有名になった、市民生活レベルの環境エコの無駄を唱える、中部大学教授・武田邦彦先生の話には、興味ありますね。ベストセラーになった、あの本、読んでみたいな。

 

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●漫画・・ 「月光仮面」

Photo_148  今回も 古い漫画なんですが、それもおっそろしく古い漫画です。でも、けっこう有名な漫画作品です。今の若い人たちは、このヒーローの、名前くらいは知っているんでしょうか?若い人たち、といっても幅が広い訳ですが、そうですね、今の40代以前の世代、30歳台から下の、若い世代の人たちが、いったいどのくらい、このヒーローの名前くらいを知っているのか?興味、ありますね。生みの親の川内康範さんは、最近、演歌の名曲「おふくろさん」騒動で、ワイドショー等で有名になりましたけど。作詞者の川内康範さんに無断で、歌手の森進一さんが勝手に、歌詞のアタマに詩句をくっつけて歌っていた、ということが騒動の発端でしたが、一時は随分、ワイドショー番組を賑わせていましたねえ。でも元々、作家で作詞家の川内康範さんは有名な人ですけど。戦後の、映画や、黎明期のTV番組も含み、日本エンタティンメント界に於いてマルチに活躍された作家さんですね。でも何といっても、川内康範の代名詞といえば、これでしょう、月光仮面。月よりの使者、月光菩薩の化身、正義の味方、「月光仮面」。おそらくは日本TV界、初めてのスーパーヒーローだと思います。映画の「スーパージャイアンツ」と、どっちが先なんだろう?確か、スーパージャイアンツというヒーローは、アメリカのスーパーマンの兄弟という設定でした。でも多分、日本TVドラマでは、月光仮面が一番、最初のヒーローですよね。今回、タイトルを、こんな古い漫画作品にするつもりはなかったんですけど、このごろは新しい漫画も、僕もけっこう読んでるんですけど、下記文章群の流れから、ついつい、ものすごく古い漫画作品「月光仮面」になってしまった。という訳で、下記の長い長い文章が先に書かれた文で、途中には今年3月末くらいに書かれた文も挟んでいます。

Photo_155  最近、亡くなられた方でいうと、先ずはVIPで、宮澤喜一(07年6月没・享年87)元首相が上げられる。正直いうと、僕はあまり政治に興味がなかった。恥ずかしい話だが、若い時分から政治にはほとんど無関心だった、といってもいいくらいだ。いえ、でも選挙はけっこう行ってますよ。行かなかった選挙も多かったのは事実だけど‥。だから本当のコトをいうと、政治や政治家には詳しくない。情けないコトなのですが。でも歴代首相くらいはフルネームでは知らないけど、だいたい顔と名字くらいは、まあま、憶えている。僕は、宮澤喜一さんという政治家は、キャラクター的に、好きな方の政治家でした。田中角栄さんとか中曽根さんとか、小泉さんとかという人たちにに比べると、タイプ的には好きな政治家でしたね。ずばぬけた経済通で、繊細でナーバスな、インテリタイプの知性派。自らの東大卒のインテリ性から、学歴偏重が激しかったとか、酒ぐせが悪かったとか、生前には、まあ、ネガティブな噂もあったようですけど。この方も、日本政界史に残る宰相の一人でしょう。って、本当に、僕、情けないコトに、政治や政治家には、全然詳しくないんですけどね。はい、平たく、まあ、知らん、と。だから本当のコトいうと、宮澤元首相についても、よくは知りません。あとね、ついこの間、思い出に残る俳優さんが亡くなりました。名脇役の評価も高きコメディアン、谷幹一(07年6月没・享年74)さん。僕には、懐かしい役者さんだったなあ。

Photo_154  谷幹一さんは、僕が子供の頃のTVドラマによく出ていました。コメディドラマよりも、僕が憶えているのは、どちらかというと、苦労話の人情ものとかの、ちょっと愉快な脇役、ですかね。確かに名脇役だったのだと思います。日本TV界黎明期の、おそらくはTV最初のヒーローもの、「月光仮面」の間抜けで愉快な脇役で出ていたらしいんですが、僕は幼少時、この「月光仮面」の再放送を見てるんですけど、全く憶えていません。僕は幼少期、「月光仮面」「七色仮面」「ナショナルキッド」といった、日本TV界最初期のヒーローものドラマを再放送で見ています。すごく中途半端な終わり方の実写版「鉄人28号」もこの時期、再放送で見ています。そういえば、「海底人8823」というのも再放送でこの時期だな。谷幹一さんで記憶に印象的だったドラマは、それでもあやふやな記憶しかないんですが、名脇役だった谷幹一さんが主演した、確か時代劇もので、多分、幕末から明治初期の背景だったように思う、渡世人姿の谷幹一さん扮する主人公が、旅を続けて行きながら、いろいろな苦労人たちとふれ合う、笑い有りの人情ドラマだったと記憶しているのだが、そういうドラマが毎週30分ワクで、夜の9時とか9時半からやってたように思う。このドラマの主題歌を、谷幹一さん自らが歌っていたのだが、確か、雑草は踏まれても、負けずに伸びて行く、というような歌詞だったように、ちょっと印象深く記憶する。後は、とにかく数多くのドラマで、イイ味付けの、ちょっととぼけた愉快なキャラの脇役だった、と印象的に憶えている。懐かしいな。無論、僕は、谷幹一さんが浅草芸人出身で、渥美清さんや関敬六さんとは、スリーポケッツというトリオを組んでいた程、昔から親交が深かった仲間だったとは、全く知らなかった。渥美清さんを、TVドラマの世界に推薦紹介したのも、谷幹一さんだったらしい。

Photo_149 Photo_150  さて、話は少し前に、時間的に戻ってしまうが、最近、亡くなられた有名人というと、ZARD=坂井泉水(07年5月没・享年40)さんもそうなのだが、僕に取って、思い出深いということでいえば、子供の頃よく見ていたTV番組で、慣れ親しんでいたイメージで、横山ノック(07年5月没・享年76)さんと石立鉄男(07年6月没・享年66)さんが印象が大きい。横山ノックさんは、勿論、政治家になる前の、漫才のコミックトリオだった時期で、僕が小学生の頃だ。石立鉄男さんは、多分僕はもう中学生で、「奥様は18歳」という人気ドラマで、だ。横山ノックさんは大阪府知事を辞める際はいろいろとあったが、漫才トリオの頃は本当に、爆笑ものでおかしかった。僕が小学生低学年、もっと前から、日曜正午に、「大正テレビ寄席」という大正製薬提供の、落語や漫才のお笑い番組がやっていた。司会は、ウクレレ漫談の牧伸二さん。僕はもう、小学生低学年の頃から、この当時のお笑いが大好きで、この「大正テレビ寄席」を毎週欠かさず見ていた。横山ノックさんがリーダーの漫画トリオは、毎週常連のように出演していて、人気が高かった。また面白おかしかった。漫談の最後に必ずやるお約束の、横山ノックさんのタコ真似は毎回爆笑した。当時はまだ縁日などであった見世物小屋の、毒々しくも珍しい変なモノのパロディーで、今だったらイロイロと問題になり表立って出来ないような、見せ物パロディーのタコ真似芸だ。僕は、どういう訳か、当時から、漫画トリオの3人では、面白いのは横山ノックだが、横山パンチ(後の上岡龍太郎)が好きだった。調べると、横山ノックさんが参議院議員に立候補して当選し、漫画トリオを解散したのは1968年なんですね。上岡龍太郎さんが、東京進出してブレイクするのは1990年代ですね。

Photo_151  一方の石立鉄男さんは、僕の印象は「奥様は18歳」の印象のみで、勿論、人気俳優の石立鉄男さんは他にもいろいろなTVドラマに出演して、活躍しているのだが、僕の思い出では記憶にはっきり残るのは、やはり「奥様は18歳」だ。ラブコメ「奥様は18歳」のヒロインは、当時の大人気美少女ティーンアイドル、岡崎由紀さん。学校では、ドラマも岡崎由紀さんも本当にすごい人気があった。中学生の同級生が何人も、定期券入れの中に、アイドル岡崎由紀の、ブロマイド写真を入れていたのを思い出す。調べてみたが、この学園ラブコメ「奥様は18歳」は、1970年から71年、調度1年間、放映されていたんですね。この後番組に、同じく岡崎由紀さん主演の青春コメディ「なんたって18歳」という、岡崎由紀さんが新米バスガイドとして奮闘するドラマがやってますが、それには石立鉄男さんは出てはいません。「奥様は18歳」の劇中では、石立鉄男さんは、ヒロイン岡崎由紀さんが通う高校の教師であり、ひたすら隠し続ける真実は、ヒロインとはちゃんとした夫婦である。そういう設定のドタバタ恋愛コメディ。面白い人気ドラマでした。「なんたって18歳」はヒロインがバスガイドだったことくらいしか、あんまり印象がないなあ。石立鉄男さんも、この後もいろいろなドラマに出演していて、TV画面ではチラリホラリ見ているのだが、これという番組のはっきりした記憶が無い。僕は、70年代半ばに入ると、それから十年間はほとんどTV見てないからなあ。石立鉄男さんは、僕には、ホームコメディのような、コメディタッチのドラマで存在感を出した、名優さんという印象が強いなあ。

Photo_152 Photo_153  余談だが、「奥様は18歳」というドラマは、当時の少女誌の連載漫画が原作だったように思う。石立鉄男さんはキャラクター的に好きな俳優さんでしたねえ。石立鉄男さんは、多分、出演経験はあるんだろうけど、僕には、劇場映画では全く記憶が無い。石立鉄男さんは確か、刑事ドラマとか、今や格付けメンバーの帝王、杉田かおるさんの子役時代のドラマとかに出てるんですよね。僕は見たこと無いんですけど。話を横山ノックさんに戻すと、強制わいせつ罪で起訴されてからは、大阪府知事を辞職に追い込まれ、その後の晩年は寂しいものだったように映りますが、僕は、当時、あの事件は、『公』が、一介の漫才師・横山ノックに、大日本国の中の二番目の(重要な)大都市・大阪の首長・府知事を、いつまでもやらせておいてはいかん!ということで、刺客が放たれ、オオアマであったノック知事が、単純なトラップに引っ掛かってしまったのだ、と思っていました。今でも何かそう思えてしまう。『公』とは国でも府でも公的機関でもいいんですけど。刺客は、単なる、選挙運動のアルバイト女子大生です、けど。結局、強制ワイセツ罪で、懲役1年6月、執行猶予3年の判決でしたけど。けっこう重かったんですね。実際、懲役刑で刑務所に服役してたんでしょうか?(執行猶予付きだから服役はしてないか)。でもやっぱ、政治家って、それなりの知性が窺えないと、政治家になってもらっても頼りなくて、ね。特に重要なポストに着くような政治家は、あの人アタマが良いよなあ~、って感心するくらいの知性が見えてないと、やっぱり駄目ですよ。政治家になろうというんなら、多分、ものすごくアタマを使う仕事でしょうから、ある一定の、高水準レベルの知性はクリアしていないと。勿論、誠実さとか精神力、行動力、人間性、いろいろとあるでしょうけど、特に国会議員とか知事だとかは、誰もが認める水準のアタマの良さがないと駄目だと思います。そりゃあ、親分肌で、名参謀を持っている、とかいうケースだってあるのかも知れませんけど。

 さてさて、話はだいぶ前に、時間的に戻ってしまうのだが、作家の城山三郎(07年3月没・享年79)さんが、22日に亡くなられたことを受けて、新聞の、すぐのコラムに小さくエピソードが語られていた。紫綬褒章を拒んでいたそうである。その理由を、自分の奥さんに話した時、志願して海軍に入り、そこで、朝から夜まで一日中殴られづくめの毎日に、絶望を味わった城山三郎さんは、俺には国家というものが最後のところで信じきれない、少年兵のとき俺は‥、と言って絶句したそうである。また奥さんにはこうも語ったそうである。読者とおまえと子供たち、それこそが俺の勲章だ。それ以上のもの、おれには要らんのだ、と。良い話だと思う。良い話だけど、複雑だ。終戦を迎えた人たちというのは、何が何だか解らなかったろう。特に思春期や青春期に居た人たち。国家が言っていたことが、180度ガラリと変わる。終戦時、国家に裏切られたと思った人たちもいっぱい居たろう。神の国だと頑なに教えられて来た日本が、無残に敗戦して、郷土は焼け野原の惨状で、敵国兵が闊歩して、神の国の民は隠れるようにして震えて居なければならない。思想は全く変わってしまった。今までは何だったんだ!?それだけである。また、軍国教育を受け、神の国、日本を信じて、軍隊に入った少年たちは、太平洋戦争末期の理不尽で非合理的で荒廃した軍隊の中で、希望が無残に砕け散ったことだったんだろう。無論、戦争が終わって十年以上過ぎて、生まれて来た僕らには解る訳もない。僕は、太平洋戦争も、終戦時の焼け跡の貧苦も、外地引き揚げも、何かの読物で読んで断片的に知った事も幾つかある、というくらいで、戦中戦後をまともに考えたこともない。だから、城山三郎さんの気持ちなど、解る訳がない。

 

 でも、この記事には、小さなコラムだけど、心揺さぶられるものを感じた。作家・城山三郎さんが亡くなられて、半月後かくらいに、さる週刊誌で生前に親交のあった、作家・渡辺淳一さんの追悼寄稿が載っていた。国内・海外への共に講演旅行などに行った折の思い出などが語られ、その、尊敬に値するような、一本筋の通った、気骨ある真面目さ、誠実さが窺える性格を称賛していた。今からだとかなり前の週刊誌の記事なので、文面の詳細は忘れたが、渡辺淳一さんも、描く小説分野は城山三郎さんとは掛け離れているだけに、城山氏の小説作品はあまり読んでいないし、また、渡辺氏は元々、経済分野そのものには興味を持たない人だったが、城山氏の人物には一目置き、敬服感のようなものを持ちながら文壇付き合いをしていたらしい。僕も、多分、城山三郎さんという作家は、立派な人格者だったんだろうなあ、と思う。数々の経済小説の名作を、残された素晴らしい知性。実は僕は、情けないことに、この半生、経済小説なるものを読んだことがない。今は、若い時分にこういう経済小説も、いっぱい読んでおくべきだったなあ、と悔やまれる。僕は若い時分は大企業の末端のサラリーマンだったし、辞めてからも何がしかの会社で働いて来ている。それなのに、本当に恥ずかしながら、経済には全くといっていいくらいに関心がなかった。だから経済の知識もないし、経済が解らなかった。かえりみるに恥ずかしくも情けないものである。本当に、ずっと、社会の現実に起きている事象や社会の仕組みに、興味も関心もないままで、来たなあ、長年。政治にも、興味や関心がなかった。それは勿論、タレント候補が乱立する参院選の速報には、ミーハーで飛びついてましたけどね。選挙も、全く行かない人でもなかったけど‥。

 

Photo_158  僕が読書を始めたのは、16歳からなんですが、16歳から18歳までの間は、かなりの作品数の松本清張ミステリを読みました。16歳までの僕はほとんど読まない、といっていいくらいに活字が駄目でした。漫画は、子供時代、おそろしいくらいの漫画浸けでしたけど。思い返すと、現実社会を裏表、リアルに描いた小説作品は、この僕のハイティーン時代の短い間の、松本清張作品の社会派推理ミステリだけ、といっていいくらいですね。推理小説好きの僕は、後に、本格推理小説の方へ行ってしまいますからね。まあ、時代的に、新本格ムーブメントが来てしまったから、それに乗っかって本、読んでたから、な訳なんですけど。今、思い返すに、若い時分から、本当に、経済小説、政治小説、歴史小説を読んで来れば良かったなあ、と反省します。まあ、僕は元々、小さい頃から目が弱くて、小学生の年齢で、目を使うと、すぐに眼精疲労で肩凝りを起こし、小学生時分からアリナミンA25を常用し、マッサージのあんまさんに肩揉んで貰ってた程、ですから。それでも、目が悪いなりに、16歳からこっちは暇を見つけては、小説やエッセイを読んで来てました。それがここ3年くらい前からは目が本当に弱くなって、活字を読まなくなりました。ここ3年くらい読みませんねえ、小説。ミステリ大好き、でしたけど、最近は本当に読んでません。よくないんですけど。一番最近読み終えたのが、逢坂剛氏の「牙をむく都会」上下巻。これも本当に長い間、掛かりました。後は、直木賞受賞作ベストセラー「容疑者Xの献身」。その前が真保裕一氏のハードボイルド「ボーダーライン」。この「ボーダーライン」は一冊、読了するまでに、一年間は掛かっているんじゃないか、というくらいです。小野不由美さんの伝奇ホラー「屍鬼」全5巻は、重厚なホラーで面白くて、かなりな時間が掛かりながらも全5巻読み上げました。最近読んだ小説って、それくらいかなあ。本当に本、読まなくなってます。

Photo_160  寄る年波がさらに追い討ち掛けて、もっと目が悪くなり、ここしばらくあまり本を読めず、それでも昨年後半はせめて週刊誌の記事なりとは読んでいたのですが、今年に入りそれさえもあまり読まなくなったので、眼鏡を新調しましたが、眼鏡を合わせても、読書の視力は期待する程には効果を得ず、昨年よりもましになったけど、やはり読書の持続力は着きませんねえ。目が疲れる。僕は、小学校低学年時の通信簿を見ると、並ぶひどい学業不振の有様の数字の横で、視力検査の結果は良くて、左右1.2くらいの視力で、目が良いのです。しかしこれが、小学校4年生くらいになって来ると、もう既に左右0.1とひどく悪くなっている。これは、毎日毎日、家の中なら何処ででも、鉛筆殴り書き漫画を描いていたからです。僕は小学校時代、ほとんど宿題をして行かなかった、と自慢出来るくらいに、勉強をしていませんでしたが、家庭で机に着く時間は長かったのです。毎日欠かさず長時間、鉛筆書き漫画を描いていたから。それで視力も極端に落ち、毎日アリナミンA25を常用し、あんまマッサージに掛かっていた。とにかく僕は目が弱くて眼精疲労になりやすい。僕がプロの漫画家というものを、今一つ真剣に目指せなかったのは、この目の弱さが心配で不安だったからです。漫画家が、如何に過酷な職業かは聞き知っていたので。会社を辞めて、プロの漫画家のアシスタントになろうかと、思い悩んだときも、この目の弱さがネックになり、とうとう果たし得ませんでした。漫画描きはともかく、今でも、本は読まないといけないなあ、と思っています。そういえば、この拙blog「Kenの漫画読み日記。」の、06年8-11の記事、タイトル「ZETMAN」のところで、この頃、調度「容疑者Xの献身」を読み上げたばかりで、この、ミステリの佳作に少しばかり触れて「この小説の読後感想などは、また次の機会においおい書こうかと思います‥」などと書き込んでいますが、それから結局、小説の読書感想などは、一編も書いてはいません。

Photo_159  さて漫画です。このblogの主たるテーマは漫画作品です。ホントはね、逢坂剛さんの傑作長編「牙をむく都会」の読書感想なぞを書こうかとも思ったんですが、「容疑者Xの献身」の読書感想ともども、止めた。やはり、これは「Kenの漫画読み日記。」なのですから、漫画の話で‥。本当のコトいうと面倒くさくなっちゃったんですけど。怠惰で済みません。「牙をむく都会」は、逢坂剛さんのシリーズものの一作で、中年探偵、岡坂神策を主人公とした業界・ミステリ・サスペンスものの連作が、長編・短編、いくつも作品があるんですけど、そのシリーズで長編では、多分、一番新しい作品になるものです。僕は、この岡坂神策という何でも屋のインテリ独身中年が大好きで、逢坂剛さんのこのシリーズは、ほとんど読んで来ています。ああ、小説の読書感想は書かない、といいながら何か書いて来ちゃってるなあ‥。サワリだけ。「牙をむく都会」には、最初のものものしい大袈裟な始まり方にしては、終わり方が物足りない感は否めないですね。何か、終わりは、肩透かしを喰らったような。でもまあ、僕は岡坂神策というキャラが好きだから面白く読めたけど。ひねくれ中年の毒舌で、けっこう骨のある痩せ我慢ハードボイルド、でありながらインテリで洒落た都会派。良いです、このオッちゃん。逢坂剛さんの書かれる作品も、社会派といえば、社会派な作風と呼べるのかも知れないですね。

 駄目だ、漫画のコトを書くんだった。う~ん、漫画だとね、上記の長い長い文の中で、6月に亡くなられた谷幹一さんのことを書いているが、谷幹一さんが浅草演芸界から、TVの世界に入って間もない頃の話で、日本のTVドラマ界ではおそらくは、史上初めてのスーパーヒーローとなる「月光仮面」の劇中で、主人公の探偵の引き立たせ役で、笑いを呼ぶ間抜けな脇役、探偵助手・五郎八を演じたのが、名優・谷幹一さんであった、ということから、今回のテーマの漫画作品は、おっそろしく古い漫画作品になるけれども、「月光仮面」です。日本TV界黎明期のヒーロードラマ、「月光仮面」が放送されていたのが、1958年から59年の1年少しの間で、TVドラマのものすごい人気を反映して、劇場映画作品もいくつも作られましたが、それら作品は1958年と59年の公開です。今回のカテゴリ分けは、「60年代漫画作品」ですが、漫画版「月光仮面」はTVドラマ原作のコミカライズとして、桑田次郎さんが作画して、当時の講談社の児童雑誌「少年クラブ」に、1958年、59年と大人気連載されています。しかし、人気の高い漫画版の方は、1961年まで連載が続いています。漫画連載の後半部は、桑田次郎さんの弟子になる、楠高治さんの描画になっているらしいです。その後、雑誌「少年クラブ」そのものが、1962年に休刊(事実上の廃刊)になっています。

Photo_157  僕は、TVドラマの方の「月光仮面」は、幼少時、再放送で見ていますが、僕が漫画を読むようになった時には、もう少年クラブそのものがなくなっていたし、本屋さんにも「月光仮面」の単行本は既に置いてなかったし、だから僕は、漫画の「月光仮面」をリアルタイムで読んでいません。70年代後半になってから、出版界で漫画の文庫化が盛んになり、講談社漫画文庫に、「月光仮面」が入ってから、やっと僕は桑田次郎先生のオリジナルの「月光仮面」を読みました。だいたい講談社漫画文庫は当初、懐漫コレクションとしての意味合いで、刊行されていましたねえ。「月光仮面」は、多分、コミックスにもなっていると思う。調べていないんですけど、復刻版も出たことでしょう。「月光仮面」は、1972年にTVアニメ化されて、全39話、放送されていますが、この時、少年画報社の「週刊少年キング」に、みね武さんの作画で連載されています。僕が、初めて「月光仮面」の漫画を読んだのは、これ、ですね。いや、幼少時、親戚の家の階段の下に積み上げられた古新聞古雑誌の中に、「月光仮面」の単行本を発見したことがありますが、この時は読んではいないですね。この当時の単行本は貸本タイプの作りで、この時代にコミックスはまだ出ていません。勿論、72年のアニメ「月光仮面」は見てましたが、前半部分くらいかな。この時のアニメは、50年代末の実写とはかなり設定等が異なります。もっとSF的になってました。幼少時に見た実写の再放送は、僕はほとんど記憶してません。怪獣マンモスコングの頭に乗っかって二丁拳銃を頭に撃ち込んでいたシーンのみ、何故か記憶があります。50年代末の劇場映画は一編も見てないです。1981年にリメイクされて映画化された「月光仮面」は見ています。志穂美悦子さんと原田大二郎さんが出演していました。ヒーロー月光仮面の設定も、この80年代の時代にマッチさせて、アレンジされてました。

Photo_161  古き良き勧善懲悪の名作、「月光仮面」のヒーローの理念は、「憎むな、殺すな、許しましょう」でした。作者である川内康範先生は、最近の森進一との「おふくろさん」騒動でこそ、アタマの硬い頑固な高齢爺さん、というイメージで見られたかもしれませんが、戦後の日本エンタティンメント界での功績では、その才気を多方面で発揮して活躍し、一本筋の通った、気骨溢れる正義感を持ち、情愛に優しい硬骨漢で、とてもしっかりした方でした。僕は、昔、漫画家・赤塚不二夫氏の対談本、「天才バカ本」(どーも、よく考えると、『天才バカ本』の中じゃなくて、『バカは死んでもバカなのだ』の方の、内容のライブ対談、だったみたい‥)の中で、立川談志さんと川内康範さんと3人でライブ対談をやられていましたが、それを読んで、川内康範さんの男っぽさの中にも優しさを持ち、くだけた感じが良くて、そのキャラに好感を抱いたものです。よくは解らないので、勝手な想像でものをいっちゃあ、ホントはいけないんですけど、僕には、森進一さんは何かこう、功利的な人に見えてしまう。森進一さんて計算高い人に見えてしまうなあ。ジャガイモの会の運動にしたって(今、やってるのかどうか知りませんが)、そこにはビジネスライクなイメージ戦略があるように見えてしまう。でも、はっきりしたことは解りませんけどね。僕は森進一ファンでもないし、プライベートは全然知らない、赤の他人ですから。僕は、「港町ブルース」と「盛り場ブルース」と「襟裳岬」が好きです。3つとも、川内康範さんの作詞じゃありませんけど。87歳、川内康範先生、長生きして欲しいですね。
※(最初カテゴリ分け『60年代漫画作品』にしていたんですけど、漫画作品のメイン作者・桑田次郎氏が少年クラブ誌上で執筆していたのが50年代末になるし、TVドラマの大ヒット時期も50年代末なので、カテゴリ分けは『50年代漫画作品』に訂正しました。50年代漫画作品:月光仮面。)

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○じじごろう日記。 2007-7

Photo_12 ○格闘王V(ブイ)

じじごろう: とはあーっ!ちょうっ!さあっ、何処からでも掛かって来なさい!

ハチくん: ・・・・・。

ジャック: じじごろうは何してんだ?一人で踊りまわって。

ハチくん: あ、ジャック。イイトコに来たね!じじごろうさんは、格闘技の漫画本を読んだんだよ。そうしたら、アテられちゃってさ。すっかりその気になって、夢の中で格闘家になりきってるんだよ。カンフー映画を見た観客が、映画館から出て来た時、みんな、カンフーの達人になったよーな顔してるだろ。あれだよ。漫画本でなっちゃったんだ。

ジャック: ものすごい単細胞だな。あの踊ってる周りには、見えない敵が居る訳なんだな。

ハチくん: そうなんだよ。気分的には格闘技の達人で、何十人もの悪者を片っ端からやっつけてるんだよ、多分。まったくイイトシして、すぐに空想の世界に入り込んでしまうからなあ。困ったもんだなあ。

ジャック: もうイイ爺さんだから、あんな激しい動きしてたら、今に足腰が立たなくなるんじゃないか?

ハチくん: 言えてるね。裸で汚い足振り上げてさ。動く度に、唾はビュンビュン飛ばして汚いしさ。よだれが近くまで飛んで来るんだよ。フンドシが外れなきゃいいけど‥。

ジャック: 終わったみたいだな。あ、こっち、来る!変なコトに、関わりたくないな‥。俺は行くからな、じゃあな、ハチ。

ハチくん: あ、待てよ、ジャック‥。ちぇ、行っちゃったよ。嫌だなあ、一人でじじごろうさんの妄想話を聞くのは。

じじごろう: ふう~。久しぶりにやると汗をかくな。まだまだワシの拳法もなまってはおらぬな。何じゃ、ワシのギャラリーのジャックは行ってしまったのか。もっとワシのカッコイイ活劇シーンが見たかったら、言えば、続けてやったものを‥。

ハチくん: いや、そうじゃないと思う‥。じじごろうさん、今日は敵を何人くらい倒したの?

じじごろう: うん?今のか?今のは1対1の戦いじゃ。宿命の強敵との決戦だったんじゃ。危ないところじゃったが、最後はワシが倒した。

ハチくん: ふう~ん、そうだったんだ。さっき没頭して読んでた本は、何の漫画だったの?

じじごろう: 熱血感動格闘劇画。沖縄空手の天才少年が、キックボクシングのプロの世界に入って、苦難を乗り越えて切磋琢磨し、次々と現れる強敵と戦い、これを倒して行き、ワザとど根性で、一流キックボクサーへと成長する感動のドラマじゃ。

ハチくん: ああ、キックボクシングの漫画なんだ。中国カンフーの達人のお話かと思った。何だか随分、古そうな漫画だよね?

じじごろう: それはそうじゃの。あの、劇画界で一時代を築いた往年の劇画原作の帝王、梶原一騎氏の、まあ、当時ネーミングされておった、スポ根ドラマの一つじゃ。梶原一騎さんは、当時、特に空手ものなぞ格闘技劇画の原作には力が入っておってのう、この作品もスポ根ワクとはいえ、メッタヤタラと熱血感動、ド根性ものなんじゃよ。だから読んだ読者はついつい熱くなって、影響されてしまうんじゃ。トオゥーッ!

ハチくん: うわっ、ちょっと危ないよ。離れてやってよ。影響されちゃうのは、人にもよると思うけどね‥。そんな古い格闘漫画が新しく出版されたんだ?

じじごろう: おうよ。マンガショップさんというところが、60年代70年代の隠れた名作漫画を、続々と復刻出版しておってな。往年の漫画・劇画ファンには、ノスタルジーに訴える、こたえられんものになっとると、いう訳じゃ。わかったかの?

ハチくん: ふう~ん。爺ィたちの懐古趣味か。

じじごろう: ん?何か言ったか?

ハチくん: いや、何でもないよ。ところで何という題名の漫画なの?作画は誰なの?

じじごろう: Vマークの男、大東勝利が活躍する格闘巨編、「格闘王V(ブイ)」。作画担当は、みね武さんじゃな。「格闘王V」の時代が時代だけに、みねさんも昔の貸本末期のデビューで、古い劇画家さんじゃ。80年代以降は青年誌の、大人向け劇画で活躍しとるのう。

ハチくん: 知らないなあ。で、「格闘王V」ってそんなに面白い漫画なの?

じじごろう: おうよ、血沸き肉踊る格闘劇画じゃ。これを読むと、ファイトが湧いて来るぞい。トワッ!チョオーッ!ハチャッ!キィエーッ!

ハチくん: もうー、だから、危ないって。離れてアクションしてよー。

じじごろう: ワハハハ。いやいや、済まん。劇画のシーンを思い出すと、ついつい血沸き肉踊ってしまうのじゃ。

ハチくん: 全くもう‥。で、スポ根漫画のヒーローって、みんな、必殺技を持ってるじゃない。「格闘王V」のキックボクシングの主人公ヒーローは、何か必殺技があるの?

じじごろう: おう、あるともさ。大回転Vキック。並み居るタイ国のムエタイの強豪たちに苦戦をし、初めはボロボロにやられながらも、最後には起死回生の一撃!逆転の必殺技、大回転Vキックじゃ。ワハハハ。

ハチくん: さっきのじじごろうさんの空気を相手の大立ち回りで、宿敵をやっつけたのは、その大回転Vキックだったの?

じじごろう: 空気を相手‥。そういう言い方はちょっと気に入らんが、まあよろしい。勘弁しよう。いや、大回転Vキックはちと高度なワザじゃからな。まだ修得しておらんのじゃ。主人公の大東勝利が、サッカーのオーバーヘッドキックから、ヒントを得て開発した必殺技で、すごく難しいんじゃよ。だからさっきフイニッシュを決めたワザは、稲妻のような鋭いハイキックじゃ。

ハチくん: …成程。じゃあ、大回転Vキックってのは練習中なんだね。

じじごろう: まあな。ちょっとやってみようかのう。何しろサッカーのオーバーヘッドキックの応用じゃから、バク転ができないと、駄目なんじゃ。いきなり地上では難しいから、あの土管の上からやってみよう‥。

ハチくん: いいよ、いいよ、じじごろうさん。土管の上から宙返り、なんて、ちょっと危険過ぎるよ。危ないからよしなよ。

じじごろう: 大丈夫じゃ!「格闘王V」の主人公、大東勝利も困難や危険をかえりみずに、果敢に挑戦して、勝利を掴んだんじゃ。ワシもここで、逃げる訳にはいかぬ!トオーッ!

ハチくん: あ~あ、やっちゃった。ノビちゃったのかなあ‥?まあ、いいや。これで当分、静かになるし。じじごろうさんも、しばらくはおとなしくなるだろうから。 

ジャック: おい、どうしたんだ、ハチ?今、ドシンって音がしたろ?何か大きな物でも落っこちたのか?

ハチくん: ああ、ジャック。戻って来たのか。見てのとおり、じじごろうさんがノビてるんだよ。漫画のヒーローがやる必殺技を真似してさ‥。

ジャック: 馬鹿、全く動かねえぜ。息もしてねえみたいじゃねーか?ハチ、じじごろうは死んだんだよ。年寄りが無理したから、ぽっくり逝ってしまったんだよ。

ハチくん: ええ~っ!ウソだろ?死んだりする訳ないよ。でも、本当にピクリとも動かないね‥。まさか‥! あれ、何してるの、ジャック?

ジャック: 決まってるじゃねーか。墓穴を掘るんだよ。陽が暮れない内に埋めようぜ。公園の端っこだし、この辺りで調度イイだろ?

ハチくん: そんな、ドラ猫の死骸の始末のようにはいかないよ‥。一応、人間だし。

ジャック: 馬鹿、ハチ。大丈夫だよ。じじごろうなんて、同じ人間でもジャワ原人の生き残りか何かなんだろう?それに、こんな身寄りの無い乞食の爺さん、この辺りに埋めてたって、誰も気になんかしねえよ!

ハチくん: そ、そうかなあ‥。

じじごろう: 馬鹿者!誰がジャワ原人じゃ!誰が身寄りの無い乞食じゃっ!

ハチくん:ジャック: ワアッ!生きてた!

Photo_14 ○ハリケーン

ジャック: シュッ、シュッ、シュシュッ!

ハチくん: おっ、ジャック、カッコイイっ!どうしたの?グローブなんかしちゃって。

ジャック: この間の、K-1オランダ大会の試合を見てたら、ボブ・サップが出てた。ボブ・サップはあっさり負けちゃったんだけどさ、K-1ファイターって、みんなカッコイイだろ?あの、重量感とスピード感に痺れちゃってさ。

ハチくん: ああ、ボブ・サップは1年以上のブランク後のファイトで、ピーター・アーツに秒殺KOされたんだよね。サップは弱くなったね。確かに、90キロ台のウエイトの選手はみんな、ヘビー級なのにスピードがあり、強くてカッコイイね。ジャックがグローブしてパンチを振るうと、大きな秋田犬種なだけに、ホントに強そうだよねえ。

ジャック: ありがとうよ。ただ、俺たち犬は、パンチは振るえるが、四足動物の後ろ足の構造上、回し蹴りなんかは出来ないな。シャドウボクシングをやっても、パンチばかりだ。長時間、後ろ足だけで立ってフットワークするのも辛い。

ハチくん: いや、でもカッコイイよ。キックがなくてもハードパンチャーみたいだし。

ジャック: 何度も、ありがとうよ、ハチ。しかし、ボブ・サップは弱くなったなあ。何年か前、初めてK-1のリングに登場した当時の、強さがウソみたいだ。以前は、K-1グランプリの複数回覇者、アーネスト・ホーストを苦戦に追い込んだり、無敵の強さを誇っていたのに、な。

ハチくん: 一年前のオランダ大会では、アーネスト・ホーストの引退記念試合で、敵前逃亡したと非難されていたサップは、今回のアーツ戦前の記者会見では、体重を20キロ増やして、180キロまでの重量にし、新必殺技、ビーストラッシュを会得したと息巻いていて、アーツをKO宣言までしていたけど、いざ本戦では、あっさりと秒殺KOされて、負けしてしまった。本戦試合は一年半ぶりでブランクが長かったけど、K-1リング登場当時に比べると、このところ最近の試合では、サップは精彩を欠いてて、あんまり強くはないよねえ。

ジャック: そうだなあ。180キロの重量でも肥満には決して見えず、筋肉の塊みたいにして、モンスターばりに強そうに見えるのになあ。相手は、いくら20世紀中は3度、K-1を制したピーター・アーツとはいえ、もう全盛期はとっくに過ぎた、けっこうなロートルなのになあ。それが、膝蹴り一発ですぐ沈んじゃ、不甲斐無さ過ぎだよなあ。

ハチくん: K-1デビュー当初は、NFLを放出された後で、ボブ・サップも、ハングリー精神が旺盛だったんだろうけど、日本で一躍有名になって、TVのバラエティーやCMに引っ張りだこになって、お金も出来たし、エンタティンメント系のプロレスにも出場したりして、タレントぽく成り過ぎちゃったからかなあ。でっかい黒人で、怪物ぽいけど、大学で薬学を学んで薬剤師の資格まで取っているというし、本来は頭が良くてナーバスで、一年前に敵前逃亡したって非難されてるリングだし、案外、繊細な神経が緊張しまくってたのかも。敵前逃亡って言うけど、よくは知らないけど、何かPRIDEや何かとの契約がらみもあったんじゃないの?

ジャック: そうなのか?

ハチくん: いや、よくは知らないんだけどさ。以前は、PRIDEで、あの柔術マジシャンの巨人、アントニオ・ホドリコ・ノゲイラとの死闘を戦った試合なんて、すごかったのに。とにかく以前は、立ち技でも総合でも、並み居る強豪を苦しめて、本当に怪物の強さだったよねえ。何だか、格闘技登場時の頃は、K-1の当時の最高プロデューサー、石井館長が、モンスターイメージを作り上げるために、けっこう仕組んでたんじゃないか(?)って、疑いたくもなる‥。

ジャック: そうなのか?

ハチくん: いや、ただそう疑いたくなる、って思っただけ。このところの試合では、あまりにも不甲斐無い試合が多いように、見えるもの。打たれ弱いよね。ボディブローの攻撃には、すぐに、ものすごく痛そうな顔つきで倒れ込んじゃう。もろ、戦意喪失顔になるもの。

ジャック: そうか。でもアーツはカッコ良かったよなあ。K-1誕生期から活躍していて、もうその頃の第一級選手の顔ぶれは、ほとんど見なくなっているのに、あれだけ長く続けて来てあの年齢で、まだまだ第一線クラスで強い。ホント、ピーター・アーツは尊敬しちゃうぜ。今回のアーツの、入場曲もカッコ良かったな。

ハチくん: ああ、ボブ・ディランの名曲だね。「ハリケーン」だ。世界ポピュラー音楽史の中でも、フォークの神様と尊称される、ボブ・ディランの数多いフォークロックの名曲の中で、黒人差別の冤罪を訴えた、人権メッセージソングとなっている有名な曲だね。今回のアーツの入場曲はこの、名曲ロック「ハリケーン」だったね。ディランが、無実の罪で投獄された黒人プロボクサー、ハリケーン・ルービン・カーターの冤罪を訴えた詩で、力強く歌い上げる、ディランが1975年に作った、速いリズムで叩きつけるフォークロックの名曲だ。最高に良い曲だよね。これは、76年発表の、ディランの代表的な名盤の一つ、アルバム「欲望」に収められた、アルバム巻頭の曲だ。フォークの神様、ボブ・ディランはすごいね。

ジャック: そうなのか。ふう~ん。そーいうのは、俺はあんまし詳しくないからな。確かに、素晴らしく良い曲だったよ。英語の詩は解らなかったが、メッセージソングなんだな?

ハチくん: うん。ボブ・ディランの詩で歌われている、ハリケーン・ルービン・カーターは、ニュージャージー州出身の黒人で、後にプロボクシングで世界チャンピオンにまでなるんだけど、殺人事件の冤罪を掛けられて、無期懲役刑になり、人生の半分を獄中で暮らすことになってしまった。そして投獄されてから、20年以上も経って、やっと冤罪が晴れて無実を証明され、自由な世界に出て結婚も出来た。その、ハリケーンの釈放運動が盛んになり、デモなどが起こっていた当時、人種差別による冤罪を訴えた歌をディランが作ったのが、この名曲「ハリケーン」なんだよ。このハリケーン・ルービン・カーターの物語は、名優デンゼル・ワシントンが主演して映画化され、99年に映画「ザ・ハリケーン」として公開もされている。

ジャック: ふう~ん。何だかすごいな。

ハチくん: ちょっと歳喰って来たとはいえ、アーネスト・ホーストと共に、世界キックボクシング史に残る、不滅の王者、ピーター・アーツの入場テーマ曲が、世界ロック史を飾る王者、ボブ・ディランの名曲だというのは、何とも良いよね。ピーター・アーツはホントにカッコイイよね!

Photo_13 ○しょこたん☆ぶろぐ

ハチくん: しかし、このblogも寂しいよねえ。アクセス数なんて、全然無いんじゃないの?まあ、誰も、じじごろうさんのヨタ話なんて、読もうとは思わないんだろうけど‥。

じじごろう: 何じゃと!?馬鹿者!ボロは着てても心は錦、どれだけの数の人が読んでおるとか、そんなことは気にしておらん。そんなのは関係無いんじゃい。肝心なのは、このワシが、どれだけ真摯な気持ちで、知性にあふれた、人間の世の中にとって、大切なことがらを、人間の心に響く、意味の深いメッセージとして、人間社会に投げ掛けておるか、ということなんじゃ!それが解らぬのか、このたわけ犬めが。

ハチくん: あ~あ、もう嫌んなっちゃうよなあー。話したくもねえなあ‥。まあ、とにかくね、じじごろうさんのそんな立派なメッセージでも、読まれなきゃ、何にも意味が無い、ってことなんですよ!ここのblogは本当にヒット数が無いんだから!読まれてるblogは毎日、ものすごい数字のアクセスを受けてるんだから。

じじごろう: ほ~う。blogとは、そんなにすごい数、読まれておるものなのか?例えば、どんなとこじゃ?どーいうblogなんじゃい?

ハチくん: 例えば、しょこたんblog。とかね。

じじごろう: 何?しっこタンblog?変わったタイトルのblogじゃのう。

ハチくん: しっこタンblogじゃないよ。しょこたんblog。まあ、芸能人blogではあるけれど、毎日、驚きの、ものすごい数のアクセスがあるんだ。しょこたんは、新ブログの女王、って呼ばれてるんだけどね。

じじごろう: いくら、新ブログの女王か何か知らんが、しっことかタンとか、汚いのう。毎日、自分のしっこやタンの様子を書き込んどる、blogなのか?今日のしっこは赤黄色いのが1リットル出たとか、今日はタンを6回吐いて、粘り気がどうじゃった、とか‥。小便や痰の話を、世間の人たちが、そんなにこぞって読むなどとは、ちょっと疑われるのう。信じ難い話じゃ。小便や痰を気にするなぞ、病人のblogか?

ハチくん: 汚ねえこと考えるなあ。話を聞いてるだけで、気分が悪くなる。もう、嫌になるよ。何処の誰が、小便や痰の汚い話を、毎日ワザワザ、NETに流して、みんなが汚物の記事を読むんだよっ!そんな気持ちの悪くなる話なんて、読む人なんか居ないよっ!

じじごろう: じゃが、しっこタンblogというからには、そういうものなんじゃろう?そんな内容の記事を書き込んで、新ブログ女王などとは、さすがにこのワシも、ちょっと疑問を抱かざるを得ないんじゃが‥。やはり、病人が自分の容態を気にして、毎日記録しておるのじゃろうが?大きい方の検便とかはやっとるのか、心配にもなるのう‥。

ハチくん: あのね、おしっこと痰の話、じゃないの!しっこタン、じゃなくて、しょこたん!しょこたんblogは、アイドルタレント中川翔子さんの大人気blogだよ。彼女の愛称は、しょこたんといって、おたくテイストの可愛い、今をときめく、人気美少女アイドルタレントだよ。こんな有名な娘、知らないの?

じじごろう: 知らん。

ハチくん: そうか。じじごろうさんは同じアイドルでも、AVアイドルには詳しいんだけどね。普通のアイドルはあんまり知らないんだ。でも、しょこたんもけっこう胸も大きいし、よく、グラビア水着になんかにもなってるよ。じじごろうさん、普通のタレントでも、若くてムチムチしたグラマー美女なら好きなんでしょ?

じじごろう: ああ、大好きじゃ。

ハチくん: でもAV女優の、AVアイドルの方が、もっと好きなんでしょ?

じじごろう: ああ、その通りじゃ。ワシは普通のアイドルよか、AVの綺麗なオネーチャンの方が、ずうーっと好きじゃ。今は、柚木ティナちゃんとか恋小夜ちゃんとかが大好きじゃな。詳しく聞きたいか?

ハチくん: いや、もう、いいよ。あのね、中川翔子さんの公式blog、「しょこたん☆ブログ」は、2004年11月に運営を開始してから、2007年の2月までに、何と総アクセス数5億件を突破しているんだよ!ものすごいでしょ。しょこたん☆ぶろぐは、書籍化もされて、2冊が本になって出ている。こっちも好調売れ行きなんだ。しょこたん☆ぶろぐ2も出ているんだよ。勿論、美少女アイドルタレントだから、写真集もいくつも出てるし。個性的な写真家・映画監督として有名な蜷川実花さんが撮影した、しょこたんの写真集もあるんだよ!

じじごろう: そうなのか。

ハチくん: そうだよ。バラエティー番組にはひっぱりだこで、歌もCD出してるし、イラスト描きの腕もプロ並みで、漫画も雑誌に描いてるらしい。女優業もやってるし、普通のアイドルタレントというよりも、今やマルチタレントと呼ばれて評価されてるくらいだ。小便とか痰とか、病人の検便だのとか言ってたら、所属事務所や大勢のファンたちから怒られるよ。往年の怪奇漫画の王様、楳図かずお先生の影響を受けた、有名な、独特の気色悪い絵柄と、鳥山朗先生風の絵柄と描き分ける、器用さもあるらしいし。アニメやゲーム、コスプレなどのオタク趣味大好きで、親しみやすいキャラが人気の理由なんだ。それと、何よりも、blogの圧倒的更新回数だね。一日に、すごい数、更新してるんだ。ざっと、毎日、何十。自己最高記録は、一日87更新!2005年4月には、一ヶ月600更新!の記録を持つんだ。ものすごいでしょ。個人blogでは、アクセス数も、記事更新頻度も、先ず、一番じゃないの?

じじごろう: ふう~ん、マメなもんじゃのう。成程、確かに称号どおり、新ブログの女王のようじゃの。でも、何で「新」なんじゃ?

ハチくん: それは、元々、ブログの女王と呼ばれていたのが、眞鍋かをりさんというアイドルタレントだからなんだ。眞鍋かをりさんが早い時期からNETで個人blogを初めて、その時のアクセスがすごい数字だったからだね。眞鍋かをりさんもグラビアアイドル出身だけど、横浜国大卒の知性派で、ワイドショー関係のちょっとお硬い情報のコメントまでこなす、こちらも今やマルチタレントと呼ばれるのかなあ。ブログ本も、眞鍋かをりのココだけの話、というのを出している。勿論、元々グラドルだから、写真集も幾つも出してる。でも今は数字だけの話なら、しょこたんの方に軍配だろうからね。

じじごろう: ふう~ん、どーでもいいよーな話を、おまえはよく知っとるのう。ワシもちっとはそーいう、タレントblogも読んでみるかのう。まあ、ワシの信念の、数字じゃない気持ちは変わらんがの。

ハチくん: へん、負け惜しみ言って。まあ、しかし、相手はタレント有名人だからね。名も無いホームレスの、行き倒れかかってる、乞食爺さんとは話が違う。比較するのに無理があるけどね。

じじごろう: 何じゃと、馬鹿者!このワシに向かって、何ちゅう失礼な言い方じゃ!ワシもこの先も、内容のある有意義な意見を発進し続けて行くわいっ。この知性の仙人の如きワシが、若い青二才どもに負けるか!

ハチくん: まあ、じじごろうさんのせいばかりでなく、僕もジャックもけっこう出番が多いから、この知的な良識ある名犬、ハチくんにも多少は責任があるからね。僕も頑張るさ。しょこたんも歌では、「空色デイズ」という新曲のCD出して、頑張ってるし、僕は中川翔子ちゃんをこれからも応援し続けるよ。

じじごろう: ワシは、柚木ティナちゃんと恋小夜ちゃんを応援し続けるぞ。

ハチくん: ちぇっ。また、そっちの方か‥。

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