goo

「バガボンド」

406372464601_1  講談社の出した新聞広告(2月23日朝刊)で、井上雄彦さんの「バガボンド」第22巻の発売が宣伝されてたのですが、そこに、累計販売部数が4000万冊とありました。ものすごい売れ行きですね。コミックでは、特大ヒットものでしょう。1千万部を超える売れ行きの漫画は数少ないながらもけっこう見られるようですが、驚きの大ヒット少女漫画「ナナ」が及びもしない発売部数です、「バガボンド」。「ナナ」は今、何巻まで出ているんだったっけ?この間の新刊で、累計2600万部突破とかってあったな。14巻?だったっけか。あ、でも「ナナ」も22巻くらいまで続けば、4千万部くらいまで行きそうかな?すごいよなあ、4千万部の印税っていったい幾らになるんだ?近頃は一昔前に比べて、漫画が読まれなくなったって言うけど、とんでもない数字。売れてる漫画はけっこういっぱいありますよね。1千万部クラスのものは「名探偵コナン」「鋼の錬金術師」「ワン ピース」等、挙げだしたらきりがないけど、あのもうかなり過去の名作といえる、社会現象的にくらいまで流行になったあの、ありえね~っ拳法漫画「北斗の拳」、あれは何だかんだで、累計1億冊まで行っちゃってるんですってね。信じられますか?1億冊売れたなんて。日本人がほぼ全員1冊づつ買った計算ですよ。「ゴルゴ13」も累計1億冊行ってるけど、あれはまだまだ未完続行だし、リードコミックスで数えても140巻くらいまで来てる。だって40年近く続いてる怪物化け物ロングランヒット劇画でしょう。「こち亀」も70巻くらい行ってんのか?え、もっと?あ、最新刊は146巻だそうです。すげえ~。「こち亀」だって何千万部の世界だろうからなあ。ひょっとしてこれも1億部に迫るのかも?いったい、こんなに漫画本、誰が買ってんだ?「バガボンド」4千万部だって、日本人3人に一人は買ってる計算じゃないか!今は、漫画は雑誌で読まずにコミックスで読まれる時代、って言うけど、皆が買って来て読んでんじゃねえか。日本人、本屋行って買って読んでるよなあ。感心。出版社は儲けるよなあ、漫画で。コミックス出してる出版社は。売れ筋のコミックスを出してるトコ。漫画が馬鹿売れして儲かるから、出版社はその余裕で部数が出ない難しく高尚な学術書も割合安価で出せる。学者は、漫画に頭を下げなさい。馬鹿にしてないで。「ガラスの仮面」なんて少女漫画も続いているよなあ、超ロングラン連載もの。これも1億部に迫るような、何千万部の世界だろうなあ。すごいなあ売れる漫画は。毎年の高額納税者発表ではあまり目立たないけど、何作かヒット作出した漫画家とは、けっこうスペシャルな大金持ちなんだろうなあ。

 最近の僕は全然読書しないから、文章が書けない。と言ってこうやって書いてるけど、お粗末文章になってしまっている。全然すらすら書いていけないし、つっかかりヘタクソである。もともと拙文かも知れないが、最近の我が文はひどい、という気がする。やっぱ、読書していないと、書けないね、文章。やっぱ、読み書きって繋がってるよ。読書を続けている時はすらすらと書いていけるし、今の状態に比べたら、滑らかに書いていける文は、今よりもずうーっとうまい。文を書くという事に取って、読書を続けているという事は大切な事なのです。と思います。切に感じる。読書しなくちゃいけないんだけどなあー。
Vagabond_m  「バガボンド」です。初めて、「バガボンド」の名を知った時は、その時はそれがその時現在ヒット中の話題作だとは解りましたが、内容までは解らず、題名も「バカボンド」だと思っていました。その洋風のタイトルから、何か、語感で、バカボンドから、海賊ものか何かのインド洋とかカリブ海とかを舞台にした活劇コミックをイメージしました。そして、バカボンドの名前を知った頃、口ずさんで歌っていたものです、「♪ボンボン、バカボンド、バカボンド、天才いーっかだ、バアーカ、ボンド!」って。昔々のTVアニメ「天才バカボン」の主題歌の替え歌で。アホみたいですけど。そうしたら、内容を知ってオドロキ!バカボンドではなくて「バガボンド」、お話は時代劇。それも何と日本の剣豪、あの剣聖宮本武蔵のお話だったのです。宮本武蔵ですよ、日本人なら名前くらいは誰でも知ってる実在した剣聖、剣豪。原作は吉川英治の超ロングセラーの国民的ベストセラー時代小説。

Main_bagabo  しかし、正直驚きでしたね。まさか時代劇、剣豪劇画とは。バガボンドの意味が知りたくて知りたくて。そしたらコミックス裏表紙の折り返しに書いてました、英語のVagabondの意味は「放浪者」とか「浮浪人」の意味であると。つまり、ここでは、武者修行中で諸国を巡る宮本武蔵の事を「浪人」で表わしているんですね。まあ、そうですよね、何も定職に着かずに、住所不定、諸国を旅して、強い剣客を見つけてはこれを倒し、己の名を上げて行くという目的はあるものの、やはり地に足着かぬ浮浪者ですよね。この当時の剣で身を立てようという人達、この当時のファイターですが、すごいですよね、だって1回きりのトーナメントを誰もがやってたんですから。今のK-1とかPLIDEなんかとは訳が違いますよ、負けたら即、死。運良く助かっても、この当時の医学医術では真剣勝負で負った傷は、とても元の身体には戻りはしなかったでしょう。この当時の剣客達ファイターは絶対1度きりの勝負を生命掛けて行い、人生1回きりトーナメントを勝ち抜いて、剣豪として名を残したのですから。あの時代、剣に自信のある浪人達は、みんな、何処かの藩に仕官する事目指して、武者修行旅して回り、人生1回きりトーナメントしてたんだろうなあ。メチャメチャ非情な世界だ。どーんと名を上げれば何処かの藩から、剣術指南役になってくれと、オファーが来るんだろうからねえ。

 70年代になると思うけど、小池一雄原作、川崎のぼる作画で、当時の週間少年サンデーに連載された「ムサシ」は、やはり国民文学、吉川英治の「宮本武蔵」を原作基本設定に、小池一雄が独自のアレンジ、好評を呼ぶ面白い剣豪漫画になっていた。僕は、大衆小説だが、超ロングセラー、誰もが知ってる国民文学「宮本武蔵」は1度も読んだ事は無い。吉川英治先生の名は昔からよく知っているけど、文は1行も読んだ事はありません。恥ずかしながらと言うべきか。けれど、子供の頃から剣豪宮本武蔵の名前はよく知っていた。多分、TVドラマとかで何度も放送されてるし、映画化も多いからだろうと思う。あんまし記憶に無いが、多分、少年時代、1度はドラマの「宮本武蔵」はTVで見てるんでしょうね。70年代人気漫画「ムサシ」もそうだが、宮本武蔵のお話って、一人の人間の子供の頃からの成長物語で、文学で言うところのいわゆるビルドウィングスロマン(教養小説)だから、何時の時代も永遠に人気があるだろうねえ。手近なところではこの教養小説って、五木寛之の「青春の門」なんかもそうだよね。長い、一人の人間の成長物語をどうして、教養小説って呼ぶのか、よく解らないのだけど。

3724972  この間、休みの日に、1日寝ていて、疲れてたのかとにかく朝も昼も夜も床の中で寝続けて、食事は取っていたけれど、小便以外は寝ていた休日に唯一したのが、この「バガボンド」最新刊、第22巻を読んだ事。劇画「バガボンド」は大画面をふんだんに使ってコマ割り大きく、説明文も無く、セリフも少なめな感じだから、1冊をすぐ読み終えてしまう。本体524円の値段で買って来ても、すぐに1冊読了、なんだもう終わりで続くのかよオー、の世界です。今の劇画は映画迫力に負けじととかく大画面で描くコマが多い。見開き一面が一コマとかが。まあ、それは劇画ではもう何十年も前からだけども。22巻も良かったです、「バガボンド」。

Morningcorver  ジャンプの「スラムダンク」で一躍名を上げた売れっ子漫画家、井上雄彦の「スラムダンク」後の作品としてはまさかの新境地、剣豪時代劇にして、全く新しい独自のスタイル、斬新なアレンジ、今の若者読者をひきつける、魅力ある新しいストーリー作りです。大画面を駆使した迫力ある劇画もイイっ!しかし講談社の隔週刊モーニングで連載され続けてもう22巻、連載はもうかなりなりますよねえ。もう5、6年は来てるんじゃねえの?あの、国民みんなが知っている「宮本武蔵」がこんなに面白いなんてね。2年くらい前のNHK大河ドラマ「宮本武蔵」も、この「バガボンド」人気にあおられて制作したTV放送でしょう。僕はいまだかってNHK大河ドラマというものを見た事はありません。それは何気なく1回2回とぼんやり見た事はあるかも知れないけど、毎週見続けた事は無い。別にどうでもいい事なんだけども。武蔵の最強最後のライバル、佐々木小次郎は、70年代小池一雄版「ムサシ」でも、原作を無視した独特のキャラだったけど、「バガボンド」の小次郎もまた原作無視の独特のキャラです。おつうが、今風カワユイ女の娘で、またイイ。面白いです、井上雄彦さんの時代劇アクション剣豪劇画「Vagabond」。
 講談社モーニングのバガボンドのサイトには、井上雄彦さんの1990年からのジャンプ連載大ヒット作「スラムダンク」は、累計1億部突破したのだとあります。割とあるんですね、信じられないような超スペシャル数字、1億部なんてものが。超特大ヒットコミック、5指はありそう。1億部の印税っていったい…。

コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする