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ダボス会議でのクロちゃん卒業スピーチ

2023年01月24日 | 日本の金融政策

ダボス会議の前に、最新スキー事情をお知らせします。

  一昨日まで3日間、息子と二人で白馬八方尾根スキー場に行っていました。3日間とも晴天に恵まれ、とても楽しく初滑りを楽しむことができました。

  驚いたのは、海外からのスキーヤーの多さです。すでに海外旅行者全開と思われるほどでした。ランチ時のレストランで比率を見ると、約4割が海外からのスキーヤーと思われます。スキー場ではリフトやゴンドラに乗ると、乗り合わせた人同士が会話を交わすことが多いのですが、私は日本人・外人を問わず、積極的に話しかけるのが楽しみの一つです。海外スキーヤーの8割方がオーストラリアからで、多くは1週間~2週間ほどの滞在で、子連れのファミリーが多数を占めています。

  八方尾根は本州では志賀高原に次いで大きなスキー場ですが、その一角にオーストラリア植民地と呼ばれるエリアがあります。そこはスキーヤーのほぼ全員がオーストラリア人で、レストランは英語しか通じないし、スキースクールも幼児用から大人用まで英語のみ。このエリア名、スクールの名前である「エバーグリーン」の方が、咲花(さっか)ゲレンデより通用します。

  ニセコも広大ですが4つエリアのうちの一つ「花園」は、やはりオーストラリア植民地と言われ英語しか通用しない場所です。

  今回は滅多にない快晴無風が2日間、最後の一日も晴れたりくもったりでやはり無風の天候に恵まれ、北アルプスの絶景を眺めながらの滑走をエンジョイできました。

 

  さて、同じ真冬の風物詩となったスイスのダボス会議ですが、今年は大きなニュースだねにはなっていませんでした。日銀の黒田総裁最後の晴れ舞台でしたが、自画自賛に終わったので周りはしらけていたようです。

まず日経ニュースを引用します。

引用

黒田総裁の任期は4月8日に満了する。黒田氏は「この10年間でデフレを根絶することに成功した」と10年間の任期を振り返った。金融緩和で女性の労働参加が広がり、雇用者数の増加につながったとの分析も披露した。(←ホントか?)

  もっとも消費者物価指数の伸びは足元で4%に達しているものの、輸入物価の上昇に大きく起因しており「2%の物価目標が持続的・安定的に達成されているとはいえない」と指摘した。

引用終わり

  ちょっと待てよ。

>「この10年間でデフレを根絶することに成功した」

と言いながら、

>「2%の物価目標が持続的・安定的に達成されているとはいえない」

だって?矛盾してないかい?

じゃ、「デフレの根絶に成功した」ってなんのこと?

 このところのインフレの発端はコロナだし、それをグンと押し上げたのはロシアでしょ。クロちゃんがコロナの原因でもなければ、プーチンをけしかけたのでもない。

 

  もうみなさんもうんざりだと思いますが、今後のためにアベノミクスと黒田バズーカをレビューしておきましょう。

  そもそも、オレ様なら2年で達成可能と豪語して登場したはずのクロちゃん。10年かかっても達成できないってどういうこと。日本国債をGDP総額と同じ額まで爆買いして達成できなくて、この後始末をどうするの? 

  後任とおぼしき副総裁の中曾君、どうも引き受ける以外なさそうだけど、気の毒だね。

 

  そもそも一国の経済成長が金融政策で達成可能だなんてことはどの教科書にも書いてありませんよね。それができるなら、どの国も経済成長なんて簡単でしょう。

  2年やってダメなものを10年やってもだめはダメ。ひたすら国債を買い上げて金利を下げ、それをいいことに国は赤字を垂れ流し放題にして、「じゃ、さいなら、さいなら、さいなら」ですか。間違いなく「戦後の日本をダメにした10人」には選定されることでしょう。

  国民はしらけかえっていて、いくら岸田首相が「新しい資本主義」だの「NISAの拡大」だの言っても、騙されるのはほんの一部でしょう。NISAも予想通り、「5年でなんかやめられないし、枠も拡大間違いなし」でした。

  今後も我々国民は1,000兆円の預貯金を、株式投資しかないNISAに注ぎ込むなんてこと、しやしませんよ。相変わらず債券への投資はNISAの対象外だしね。まあ、分散型投信で債券が含まれるものは、しかたないから入れておいてあげよう、だってさ。

 

  それよりも、信託報酬を払う必要のない米国債投資だね。

チャンスは続くよ、米国債投資でいこう!

  3%台の10年債を1ドル130円で買えるんですからね。

なぐり書きにて失礼。ペコリ

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