株式市場や為替市場が大混乱した今、本当に安全な投資対象は何なのか、しっかりとあぶり出されました。米国債金利は大きく低下し、米国債の価格が暴騰しています。世界中のマネーが「質への逃避」に向かう現象が起きています。
この一か月程度金融市場は大荒れで、特にこの1週間はひどい相場でした。日米の株式、金、ビットコインの直近高値と昨日終値を以下に比較してみます。
高値 8月5日現在 差%
日経平均 42,224円(7月11日) 31,458円 ▲25%
NYダウ 41,198ドル(7月17日) 38,703ドル ▲ 6%
NASDAQ 18,671ドル(7月10日) 16,200ドル ▲13%
金(オンス) 2,382ドル(7月11日) 2,443ドル + 3%
ビットコイン 66,784ドル(7月31日) 53,898ドル ▲19%
米国債10年 4.40% (7月11日) 3.84% 価格上昇
(注)上記の数値は8月5日とそれぞれの直近高値との比較です。市場により日付は多少のずれがあります。
日経平均は大暴落。NYダウは6%下落ですが、NASDAQは13%の下落で、アメリカではここまで大きく買われたマグニフィセント7と呼ばれる銘柄が大きく下げていることがわかります。
株式などの代替手段と言われる金は若干上昇していますが、ビットコインは大暴落で、全く代替になどなっていません。
そして価格を示すことはできませんが、アメリカ国債だけは暴騰しています。何故価格を示すことができないかと申しますと、債券は10年物が指標銘柄にはなるのですが、10年物はしょっちゅう発行され、そのたびごとに利付債のクーポン金利が変化し、価格もそれに合わせて変化してしまうからです。つまり一月経つと別の物との比較をすることになり、意味がなくなるためです。
この変動の激しい相場にあって、久々に世界のマネーが「質への逃避」をしています。こうした逃避は過去にもリーマンショック時、ITバブル崩壊と9・11暴落時。やさらに遡ると、87年のブラックマンデーの時にも生じました。
アメリカは経済が過熱していたため、それを抑えるべくFRBが金利を非常に高いレベルまで誘導していて、いまだに高いままです。なんとしてもインフレを抑えるべく高金利時代を長く続けることのできるアメリカとはなんと余裕のある国なのでしょう。今後アメリカをはじめ世界景気がスローダウンしてインフレが収まると、アメリカは経済が冷えすぎないよう、何度でも利下げという手段に打って出ることができます。今政策金利は5%程度なので、例えば0.25%の利下げなら20回、0.5%という大幅利下げでも10回も可能なのです。
一方、日本は今後アメリカをはじめ欧州を含む世界経済が低迷し始めても、日銀が金利がほとんどない世界に放置してしまったため、欧米のように利下げと言う手段を持ち合わせません。
そしてもちろん日本国債などとてもじゃないが危なくて逃避先などに選ばれることはありえません。
以上、「Flight To Quality=質への逃避」でした。
この一か月程度金融市場は大荒れで、特にこの1週間はひどい相場でした。日米の株式、金、ビットコインの直近高値と昨日終値を以下に比較してみます。
高値 8月5日現在 差%
日経平均 42,224円(7月11日) 31,458円 ▲25%
NYダウ 41,198ドル(7月17日) 38,703ドル ▲ 6%
NASDAQ 18,671ドル(7月10日) 16,200ドル ▲13%
金(オンス) 2,382ドル(7月11日) 2,443ドル + 3%
ビットコイン 66,784ドル(7月31日) 53,898ドル ▲19%
米国債10年 4.40% (7月11日) 3.84% 価格上昇
(注)上記の数値は8月5日とそれぞれの直近高値との比較です。市場により日付は多少のずれがあります。
日経平均は大暴落。NYダウは6%下落ですが、NASDAQは13%の下落で、アメリカではここまで大きく買われたマグニフィセント7と呼ばれる銘柄が大きく下げていることがわかります。
株式などの代替手段と言われる金は若干上昇していますが、ビットコインは大暴落で、全く代替になどなっていません。
そして価格を示すことはできませんが、アメリカ国債だけは暴騰しています。何故価格を示すことができないかと申しますと、債券は10年物が指標銘柄にはなるのですが、10年物はしょっちゅう発行され、そのたびごとに利付債のクーポン金利が変化し、価格もそれに合わせて変化してしまうからです。つまり一月経つと別の物との比較をすることになり、意味がなくなるためです。
この変動の激しい相場にあって、久々に世界のマネーが「質への逃避」をしています。こうした逃避は過去にもリーマンショック時、ITバブル崩壊と9・11暴落時。やさらに遡ると、87年のブラックマンデーの時にも生じました。
アメリカは経済が過熱していたため、それを抑えるべくFRBが金利を非常に高いレベルまで誘導していて、いまだに高いままです。なんとしてもインフレを抑えるべく高金利時代を長く続けることのできるアメリカとはなんと余裕のある国なのでしょう。今後アメリカをはじめ世界景気がスローダウンしてインフレが収まると、アメリカは経済が冷えすぎないよう、何度でも利下げという手段に打って出ることができます。今政策金利は5%程度なので、例えば0.25%の利下げなら20回、0.5%という大幅利下げでも10回も可能なのです。
一方、日本は今後アメリカをはじめ欧州を含む世界経済が低迷し始めても、日銀が金利がほとんどない世界に放置してしまったため、欧米のように利下げと言う手段を持ち合わせません。
そしてもちろん日本国債などとてもじゃないが危なくて逃避先などに選ばれることはありえません。
以上、「Flight To Quality=質への逃避」でした。
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