なんだかんださんから、以下のご質問をいただきました。
>夏休みが終われば、秋~年末相場。改めて林さんの皮膚感覚をお聞かせ頂ければ、有り難いです。
またただの個人投資家さんからも、質問らしきコメント(笑)をいただいています。
>ダウはこの先人工の増加やシェールガスオイルのエネルギーIT分野で延びていくのは確実でしょうが、もう調整という調整が4年以上有りません。FRB議長が 変わった年や利上げを匂わす頃になってきて、一度株の調整と共に景気停滞が来るのではと思っており、米国債をちょこっと追加すべきかドルで待つべきか検討中です!中間選挙も有り秋は混沌とするのでしょうか~?(^-^;
皮膚感覚は鈍いので、よく考えた結果をお知らせすることにします(笑)。私の金利や為替の予想が的確に当たるとは思えませんが、なんだかんださんはそれを承知の上で、とのことと理解します。
私の回答は、これまでの述べてきたことと方向性に変化はありません。アメリカ経済の強さは、コンセンサスより若干強くみており、従って金利のレベルもコンセンサスより強めに見ています。レベル感は10年物で年末までに3%程度のコンセンサスより強目の3.5%くらいという見方です。もっとも足元は2.4%すら割り込むほど低レベルだし、年末まであと4カ月に迫ってきています。大丈夫かな・・・(笑)
金利にとって最も大切な要素は物価と雇用です。アメリカの物価は落ち着いてはいますが、デフレの懸念はありません。雇用はコンセンサス予想以上の回復を続け、むしろスピードが速すぎることを心配するくらいです。雇用はいずれ賃金に跳ね返りそれが消費を押し上げ、一方コスト高を通じて物価にはねかえります。雇用の強さの裏付けはもちろん経済成長にあります。季節要因を除けばアメリカの国内経済はコンスタントに上昇を続け、国内要素はこの先も大きな問題なしと思われます。
最近になって心配が出てきているのは、アメリカにとっての海外要素です。欧州の景気後退懸念が顕在化し、日本の成長率も4‐6月期は予想以上に低下。そして中国も低下傾向にあります。海外の大どころがスローになると、さすがにFRBも世界経済の後退を促進させるような政策、つまり利上げは多少やりづらくなるでしょう。しかし元々巨大な国内市場を有し海外経済への依存度が低いため、それだけを理由に金融政策を判断することはないと見ます。
もう一つの海外要素は地政学的リスクです。今後もそのリスクはますます高まるでしょうが、アメリカやロシアのこれまでの対処策に現われているように、世界を大混乱に巻き込むことは最後まで避ける対処策が取られています。従って市場もひと頃ほど地政学的リスクに大きな反応を示さなくなっています。大きな心配はいりません。
では今後をどう見るか。FRBは出口戦略をより鮮明にし、テ―パリングは予定通り終了させることで、世界を安心させるでしょう。むしろ中断したら、そのショックの方が大きいと思われます。そして来年年央と見られている利上げの確実性が増してくれば、年内にも長期金利は上昇とみています。
一方、日本の長期金利やドイツの長期金利がこのところアメリカの金利と同調して低下しています。3つが同時並行で低下すると、いよいよ「世界の日本化か」というような文字が踊り始めますが、これらが同時並行で動くことが長く続くとは思いません。各国の事情はそれぞれ大きく異なるからです。日本はクロちゃんが頑張っているし、消費増税で実質所得の低下から消費は今後も低迷は避けられないでしょう。再度増税すれば不況に突入の恐れありと見ます。域内輸出に大きく依存するドイツは周辺国に足を引っ張られ、欧州中銀が何らかの手を打つ可能性もあるでしょう。
その点先ほども指摘しましたが、国内市場が巨大なアメリカは海外要因に左右されにくい体質を持っていますので、他の国・地域よりはるかに強目の展開を予想します。
以上、簡単に私の現在の見方を述べさせていただきました。一つの意見として参考になればと思います。
>夏休みが終われば、秋~年末相場。改めて林さんの皮膚感覚をお聞かせ頂ければ、有り難いです。
またただの個人投資家さんからも、質問らしきコメント(笑)をいただいています。
>ダウはこの先人工の増加やシェールガスオイルのエネルギーIT分野で延びていくのは確実でしょうが、もう調整という調整が4年以上有りません。FRB議長が 変わった年や利上げを匂わす頃になってきて、一度株の調整と共に景気停滞が来るのではと思っており、米国債をちょこっと追加すべきかドルで待つべきか検討中です!中間選挙も有り秋は混沌とするのでしょうか~?(^-^;
皮膚感覚は鈍いので、よく考えた結果をお知らせすることにします(笑)。私の金利や為替の予想が的確に当たるとは思えませんが、なんだかんださんはそれを承知の上で、とのことと理解します。
私の回答は、これまでの述べてきたことと方向性に変化はありません。アメリカ経済の強さは、コンセンサスより若干強くみており、従って金利のレベルもコンセンサスより強めに見ています。レベル感は10年物で年末までに3%程度のコンセンサスより強目の3.5%くらいという見方です。もっとも足元は2.4%すら割り込むほど低レベルだし、年末まであと4カ月に迫ってきています。大丈夫かな・・・(笑)
金利にとって最も大切な要素は物価と雇用です。アメリカの物価は落ち着いてはいますが、デフレの懸念はありません。雇用はコンセンサス予想以上の回復を続け、むしろスピードが速すぎることを心配するくらいです。雇用はいずれ賃金に跳ね返りそれが消費を押し上げ、一方コスト高を通じて物価にはねかえります。雇用の強さの裏付けはもちろん経済成長にあります。季節要因を除けばアメリカの国内経済はコンスタントに上昇を続け、国内要素はこの先も大きな問題なしと思われます。
最近になって心配が出てきているのは、アメリカにとっての海外要素です。欧州の景気後退懸念が顕在化し、日本の成長率も4‐6月期は予想以上に低下。そして中国も低下傾向にあります。海外の大どころがスローになると、さすがにFRBも世界経済の後退を促進させるような政策、つまり利上げは多少やりづらくなるでしょう。しかし元々巨大な国内市場を有し海外経済への依存度が低いため、それだけを理由に金融政策を判断することはないと見ます。
もう一つの海外要素は地政学的リスクです。今後もそのリスクはますます高まるでしょうが、アメリカやロシアのこれまでの対処策に現われているように、世界を大混乱に巻き込むことは最後まで避ける対処策が取られています。従って市場もひと頃ほど地政学的リスクに大きな反応を示さなくなっています。大きな心配はいりません。
では今後をどう見るか。FRBは出口戦略をより鮮明にし、テ―パリングは予定通り終了させることで、世界を安心させるでしょう。むしろ中断したら、そのショックの方が大きいと思われます。そして来年年央と見られている利上げの確実性が増してくれば、年内にも長期金利は上昇とみています。
一方、日本の長期金利やドイツの長期金利がこのところアメリカの金利と同調して低下しています。3つが同時並行で低下すると、いよいよ「世界の日本化か」というような文字が踊り始めますが、これらが同時並行で動くことが長く続くとは思いません。各国の事情はそれぞれ大きく異なるからです。日本はクロちゃんが頑張っているし、消費増税で実質所得の低下から消費は今後も低迷は避けられないでしょう。再度増税すれば不況に突入の恐れありと見ます。域内輸出に大きく依存するドイツは周辺国に足を引っ張られ、欧州中銀が何らかの手を打つ可能性もあるでしょう。
その点先ほども指摘しましたが、国内市場が巨大なアメリカは海外要因に左右されにくい体質を持っていますので、他の国・地域よりはるかに強目の展開を予想します。
以上、簡単に私の現在の見方を述べさせていただきました。一つの意見として参考になればと思います。
著書の方読ませて頂きました。
大変為になる内容でした。
しばらくは米長期金利は上がらない
ようですね。
チャンスが来らトライしたいと思います。
それまではMMFで積み立てながら
資産防衛して行きたいと思います。
後、著書の中で住宅ローンの変動も状況を
見て勧められていますがストレスフリーなら
フラット35の方が良いと思いました。
ちなみに僕は怖わがりなので、借り換えました。
2020年まで財政もつかな??
あと住宅ローンですが安倍ちゃんは消費税10%に上げたいから景気悪化をカバーするためにクロチャン緩和はまだ半年以上は続くんでしょうね~(^-^;
ダウ/GDPは信用のレバレッジが大きくなって壊れてきてますね~
NASDAQはどこまで行くのやら
なぜこれだけ景気雇用が良いとわかっていて金利あげる方向なのに債券買われ金利下がるのか、カネあまり?コナンドラムのグリーンスパン状態ですね~
日々楽しくブログ読ませて頂いております。
中国に居るとバブル崩壊が迫っているのを
身近に感じるようになりました。
本題です。
①米国債購入を金利上昇まで待つのが良いのか
半年から1年で米国債の金利が3%後半まで
上昇するのをじっと待つのが良いのか
例えば半分(仮に500万円とします。)は1年物2年物3年物で様子見ておくのが良いのか如何でしょうか。
勉強のためにも一度購入してみたいと思っております。
②海外の金融機関の利用
現在海外居住者で日本の証券会社が利用できません。それと海外の居住者であり投資の利益が
基本的に無税でありますので海外の金融機関を利用したいと考えております。
具体的にはHSBC香港は売り物があるようです。
何か見落としていることなどありますでしょうか。
本来は米国の証券会社の方が手数料が安そうですが
口座管理が多すぎると面倒になり出来れば米国外の証券会社が良いと考えております。
お忙しい中恐縮ですがお教え頂ければ幸いです。
ご解答、ありがとうございました。林さんようなのきちんとした理論と状況分析を礎に、自分自身の売り買いのライン設定←「欲張らない」が大事なポイント!
で運用することの大切さを20年かけ、1000万損をして学びました。しっかり着地して、お金を使って人生をうんと、楽しみます!
先日らいの皆さんのドイツとの比較議論、面白く拝読しました。それにしても、周りの人達はそんな日本の現状認識は皆無。過去の戦争に入っていったときも入り口辺りは、多分、こんな無関心からだったのでしょう。
ジャクソンホール前が良いかなと(^-^)
最近住宅指標にホームセンターも好調で利上げはスグソコだと、クロチャン安倍ちゃんで消費税アップを確実にするため間違いなくマネー蒔いてくると思いますね(^-^)
ドル買いは今しかないかと思ってます
日本の長期金利も気になります。
日銀が異次元緩和を止めたら、はたして
長期金利がどれくらい上がるのか気になります。
エコノミストによっては、日銀が出口戦略に向かえば、
長期金利上昇で円高とか言っている人もいます。
通年経常赤字転落が今年中にも見えてきているのに、
金利差だけで円高と主張する解説には疑問です。
本当に日本の財政には誰も疑念を持たないと
思っているのか、それとも、ミスリード狙いのトークか
気になるところです。
日本にも出口戦略があればよいのですが・・・・
税を上げるための一時の対策費何で政府と官僚はこうなんでしょう(^-^)
給与あがる対策か将来不安取らないと消費は延びないでしょう!
ドル高来そうですね~ジャクソンホールの講演楽しみだ~(^-^)
普通の資産運用の本とはかなり違いが大きいので、違和感もあったと思います。住宅ローンのこと、
>後、著書の中で住宅ローンの変動も状況を見て勧められていますがストレスフリーならフラット35の方が良いと思いました。
そのとおりだと思います。最近の超低い固定金利なら、35年の固定は大賛成です。
>半年から1年で米国債の金利が3%後半まで
上昇するのをじっと待つのが良いのか
例えば半分(仮に500万円とします。)は1年物2年物3年物で様子見ておくのが良いのか如何でしょうか。
勉強のためにも一度購入してみたいと思っております。
ひと月ほど前に、5年物米国債を買ってチャンスを待つのはどうか、という質問をあるかたからいただき、私は「それもありだと思います」と回答を差し上げました。
3年債以内だと金利が上昇しても売却損はあまり大きくないので、上昇時に売却して長期債に投資を行うこともありだと思います。ただし売買スプレッドで証券会社が儲けるため、そこまでの金利分を失う可能性もあることにはご注意を。
私は非居住者の税務関係については詳しくありませんので、税金関係は専門家への確認をお薦めします。
それと非居住者のかたにとってどこの証券会社がよいかについても、同様です。
ただ一般論としてアメリカの証券会社だからといって債券の手数料が安いことはないと思います。在庫の多寡での判断が優先事項かもしれません。在庫の多さは売買を活発に行っていることの証拠でもありますので。
授業料はちょっと高かったようですが、気が付いたことが何より大切です。
これからはストレスフリーで一緒に人生をエンジョイしましょう!