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Puffinさんの投資指針 あとがき

2015年09月13日 | Puffinさんの投資指針

あとがき

以上が、現在までの私の投資スタイルです。

8年前に投資に目覚めるまでは、投資信託とは「信託銀行に、遺産相続を目的に自分が死ぬまで財産管理をしてもらう事」と思っていました。目覚めたきっかけは、たまたま立ち寄った書店でふと手に取ったのが、前述のようなノーロードのパッシブファンドの優位性について書かれた投資信託の本「投資信託にだまされるな!」竹川美奈子氏著、でした。それが強烈なカルチャーショックとなって、8年間毎日夜就寝前の1時間だけ、と時間を決めて、ネットや書籍を読み漁り、実際に試行錯誤を重ねて、今日のスタイルになりました。開始した直後が、正に「サブプライムローン問題」が始まった時で、更にその後「リーマンショック」や長引く構造不況などが続き、暴風雨が吹き荒れた状態からの船出でしたが、最終的には8年間で資産は15倍になりました。

時間軸が違うので、今から全く同じ手法を取っての再現性があるかどうかはわかりませんが、これが現時点で私が思いつく最良の方法だと思っています。しかし、これに満足することなく、これからも進化を続けようと思います。

これを読まれた方の、何らかのヒントになれば幸いです。なお、これは読まれた方個人が私的に利用するか、せいぜいご家族内での公開の範囲に留めておいてください。同じ手法を投資家全員が取ると、優位性が損なわれてしまうので。最後に投資格言、「人の行く、裏に道あり、花の山」です。


 林より

  Puffinさんの「私の投資方針」もこれで終わりです。株式投資の様々な方法論をかなりの程度網羅されています。比較的短い期間によくこれだけ勉強され、ご自身で消化され実績に結び付けているのは、驚きです。

  みなさんからコメント、感想、ご質問などがあれば、どうぞご自由にコメント欄をご利用ください。

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18 コメント

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現在の資産状況 (Puffin)
2015-09-14 14:08:17
林先生、ご紹介有り難うございました。

本日は、11日(金)に会社四季報が発売された後の最初の営業日でしたので、売買ルール通り、今日の寄り付きで「短期売買」部門の四季報先回り買い銘柄を全て成行売りして決済しました。結果は、最下段の通りです。

今回は、中国問題で小暴落があって今日を待たずにトレイリングストップが働いて、利益を大きく伸ばすことが出来ずに途中で約定・利確になってしまったものが大半で、今日の決済まで残ったのは5銘柄だけでした。
また、FaceBook(FB)でずっとリアルタイムでほぼ毎日「投資日記」をアップしているので、「友達」の林先生はご存知かと思いますが、8月21日の時点で、今まで各部門独立採算制で資金のやり取りをしていなかった方針を大転換して、「短期売買」部門の投資資金を20分の1の200万(開始当時の金額)に戻して、今まで短期売買で得た利益の大半を「米国債投資」部門に移動し住信SBI銀行でドル転指値予約した為、途中から「短期売買」投入資金が1桁少なくなりました。
なお、移動した米国債投資資金の方は、たまたまその数日後の25日未明のドル急落116円台に遭遇できたので、幸運にもより多くの米ドル資金を手に入れられました。

結局、今回の短期売買は、いつもは7ケタ台半ばの確定益のところ、今回はその10分の1のしょぼい結果。
ただ、「資金管理と売買ルール」が上手く働いて、この程度の相場変動では損害は全く出ないことがわかったのが、大きな収穫でした。
元々が「ボケ防止のgame」なので、また初心に帰って少しずつ積み重ねしていこうと思っています。「短期投資」の場合は基本が、方針決めたら放ったらかし、で、ストレスが皆無なので、楽しく長く続けられそうです。

現在のポートホリオは、米国債や米国株・世銀債・外貨現金等の直接外貨建てが53%、日本円購入だが海外各種指数連動の投資信託が26%、と先生の以前の調査の時から大きく海外投資にシフトが進みました。これからは、私の資産の大部分を占める外貨資産の管理に注力していこうと思います。
お暇な時にでも、FBをご高覧頂けると幸いです。
もっとも、FBの「日記」は、(1)クワガタ日記(ふるさと納税で貰ったオオクワガタを中心とした飼育日記)、(2)ダイエット日記(医学文献を読み漁り、あの「ライザップ」にも入会する振りだけして見学して2時間かけてノウハウの詳細を聞き出し、自前でダイエットプログラムの原型を立て、現在まで4か月で19kg減量中の記録)、の2つが中心で、投資日記は私の中でのプライオリティが低いのですが。

今後とも宜しくお願い致します。

(最終結果)
・3641パピレス 買い3,065円x 600株 約定 3,660円 確定益+357,000
・6164太陽工機 買い1,795円x2,000株 約定 1,815円 確定益+40,000
・8886ウッドフレンズ 買い2,253円x500株 約定2,290円 確定益+18,500
・8119三栄コーポレーション 買い3,840円x300株 約定3,900円 確定益+18,000
・6817スミダコーポレーション 買い1,036円x400株 約定920円確定損ー46,400
・6627テラプローブ 買い1,000円x100株 約定1,102円 確定益+10,200
・6155高松機械 買い802円x300株 約定883円 確定益+24,300
・8886ウッドフレンズ 買い1,955円x100株 約定2,097円 確定益+14,200
・7291日本プラスト 買い621円x500株 約定735円 確定益+57,000
・3119綿半HD 買い784円x400株 約定900円 確定益+46,400
・5902ホッカンHD 買い313円x2,000株 約定297円 確定損ー32,000
・7291日本プラスト 買い781円x500株 約定798円 確定益+8,500
・8119三栄コーポレーション 買い3,330円x100株 約定3,820円 確定益+49,000
・3454ファーストブラザース 買い1,390円x100株 約定1,616円 確定益+22,600
・6266タツモ 買い915円x100株 約定1,050円 確定益+13,500
・7609ダイトエレクトロン 買い929円x200株 約定975円 確定益+9,200
・4366ダイトーケミックス 買い277円x1,000株 約定300円 確定益+23,000
・3251駐車場綜合研究所 買い234円x1,000株 約定228円 確定損ー6,000
・4243ニックス 買い1,214円x200株 約定1,142円 確定損ー14,400
・1739シード平和 買い2,111円x100株 約定2,180円 確定益+6,900
・1718美樹工業 買い386円x1,000株 約定420円 確定益+34,000
・3170アイセイ薬局 買い3,750円x100株 約定3,750円 ±0
・6643 戸上電機製作所 買い550円x1,000株 約定624円 確定益+74,000
・3445 RSテクノロジー 買い2,599円x100株 約定2,530円 確定損ー6,900
・3457ハウスドゥ 買い1,903円x100株 約定1,942円 確定益+3,900

総計 確定益 +724,500
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Puffinさんへ (林 敬一)
2015-09-14 21:09:04
四季報先取りトレード結果の開示、ありがとうございます。

いやー、「実にお見事!」というほかありません。

これだけのジェットコースター相場で、乗り降りのタイミングを間違えなく実行する自前プログラムをお持ちとは恐れ入りました。

いま一つ恐れ入ったのは大胆な資産シフトです。バクチ打ちの弱みは、足を洗えないことというのが通り相場ですが、通説を打ち破る足の洗い具合に驚きました。そういう方には神様も味方して、116円相場にも乗せてもらえるんですね。

ついでにビックリは、自前ライザップの4ヶ月で▲19kgです。家内といつも「あの宣伝、ほんとかな?」と言っていますが、それを短期間で、しかも自前で達成するとは驚きです。ライザップを信じないといけなくなりました(笑)。
強い意志があれば怖いものなし!

次の開示希望は「こうすれば強い意志が持てる」です(笑)
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すげーやの一言! (おっちょこちょいのななし)
2015-09-15 03:43:51
Puffin様!
今回のあとがき&今回のコメントも含めて「すげーや!」の一言

大阪のおばちゃんも真っ青な「ななし」を一番説得させたのは
>「ライザップ」にも入会する振りだけして見学して2時間かけノウハウの詳細を聞き出し、自前でダイエットプログラムの原型を立てライザップが・・・・
です。(←そこか)

今日バスの中からsmbcファンドラップの宣伝看板見えちゃったけど「これがpuffinファンドラップだったらな~」って思っちゃいました

私のパソコンにpuffin様の売買を連動させる訳ですよ。妄想ですよ
脳みそは連動できないですし。

林様の
>次の開示希望は「こうすれば強い意志が持てる」です(笑)

激しく同意!

林様にもPuffin様シリーズ掲載のお礼を深く申し上げます

そんな最中の中国問題。ななしは地味~に興味を持ってました。
9月14日のPuffin様のコメントである現在の資産状況 (Puffin)的なものを首を長くして待ってました。はい、えげつないおばちゃんです。

>結局、今回の短期売買は、いつもは7ケタ台半ばの確定益のところ、今回はその10分の1のしょぼい結果。
ただ、「資金管理と売買ルール」が上手く働いて、この程度の相場変動では損害は全く出ないことがわかったのが、大きな収穫でした。

凄過ぎ!

しかし人間って「ななし」みたいなアホもいるし、Puffin様や林様みたいな凄いすばらしいお方もいらっしゃる。

みんなちがってみんないい(やっとられん!自分で言ってみる)





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掲載頂き、有り難うございました。 (Puffin)
2015-09-16 10:31:50
林先生、おっちょこちょいのななしさん、コメント有り難うございます。

短期売買については、夜中に銘柄選びや指値買い値、損切り値、等を全部決めて注文を出しておき、後は「自動売買」です。本業があるので、一切、場中の株価を監視する事はありません。
短期のトレードで一番障害となるのは、「人間の感情」だと思います。株価が上げたら「もう少し上がるはず!」と欲が出たり、逆に下がると「そのうち上がるかも」とホールドして損害を膨らませたり。特に後者は、下降トレンドや暴落時には致命的な含み損となって、「塩漬け株」になり、最後精神的に耐えきれなくなって大損、というのがよくあるパターン。
四季報買いでは、基本は四季報発売後の最初の営業日の寄り付き成行売りですが、途中で急上昇した時は前日終値より20%上げるかストップ高になったら、翌日朝に処分しています。その後更に上がった時は、自分の考える投資条件の前提に変化がないならばそのあとまた買い直せばよいのです。
損切りについては、値を切り上げていくことはあっても切り下げはせず、損害は許容できる範囲内に限定させる事です。そうする事で、今回のような相場環境でも、暴落の初動で損切りになり、その後日経平均が何千円暴落しようと一切関係なくなります。
その方法の最大の利点は、大暴落が発生していよいよ相場の大底「クライマックス・セリング」が訪れた時に、保有銘柄がゼロで、うず高く積もった豊富なキャッシュポジションを抱えることになり、パニック売りで捨て値になっている優良銘柄を好きなだけ買える事です。「無人の野を一人突き進む」ような快感が得られますよ。

「こうすれば強い意志が持てる」ということに関しては、あまり偉そうなことは言えませんが、基本は、「自分に対して冷酷になりきる」ことでしょうか。何か自分に対して不利益な事が生じた際に、事実は事実としてきちんと認めた上で、それを苦痛と認識しなければ、問題ないのです。あとは、認めた事実を詳細に分析して、それに必要な対策を淡々と行うだけです。
私は、「感情の切離」と呼んでいるのですが、大変な事が発生しても、「それがどうした?」というスタンスでいることが肝心。たかが株価や債券価、為替で金銭的損害が生じても、明日地球がお終いになるわけで無し、明日はいつもと変わらず普通に訪れるのです。その時、クヨクヨ感情を引きずることこそ、その後の更に大きな損害につながる、という見切りが大切だと思っています。

それと、ダイエットですが、色々医学文献を調べると、現在の米国の糖尿病治療のトレンドは、以前の、素人にはカロリー計算が上手くできない上に辛くて長続きしない、総カロリー制限から、糖質を含む食品摂取を除外するだけの糖質制限に変わってきており、もうすぐこれが標準プロトコールになるようでした。病院の糖尿病内科専門医にも尋ねたのですが、日本でもその方向で近々大きな治療方針変更がなされるようです。日本糖尿病学会推薦のフォーミュラー食品というものも発売され、「1食置き換え」だけでダイエットが可能になっています。私の場合は、夕食をそれにして1食100kcal、後は昼に糖質(米飯やイモ類など)と除外してオカズだけ摂取、朝は本来は糖質なのですがパン食は好きなのでこれだけ例外として認め、後はヨーグルト150gのみ。1日1200kcal前後です。
ライザップで聞いたら、実はこちらも「糖質制限」が主でした。オカズは肉類を含め何を食べても良く、あと毎食の写真とカロリー数をトレーナーに写メールで報告させて、指導を受ける形態。空腹を感じたら、水はいくら飲んでも心不全や腎不全がない人なら全部排泄されるので、水で空腹を紛らしてください、と言われました。パンについては、どうしてもやめられない人の為に、ローソンで小麦の外皮で作った「ブランパン」というのが売られていて、これなら糖質制限になる、との事。この、「食事記録」と「水分自由摂取」、「ブランパン」を、自分のプロトコールに取り入れさせてもらいました。もし入会すると、色々高タンパクサプリなども買わされて、2か月120万くらいの金額を提示されましたが、自分でやると、これがゼロになるだけでなく、食費が殆どかからなくなり(フォミュラー食品で1食50円から150円位なので)、月の食費は1万円以下、とエンゲル係数大暴落で家計にも優しいです。
ダイエットネタは「投資ブログ」にふさわしくないかもしれないので、最後に一つ。ライザップの運営母体2928健康コーポレーションは、札幌アンビシャス上場ですが、この勢いで東証一部鞍替えを狙っているようです。今年に入って2回も立売外分売を実施、株主優待も増額を発表しており、いよいよテイクオフかな。注目してよいと思います。

また、時折コメントさせて頂きます。
今後とも宜しくお願い致します。
返信する
ブレないスタンスが真似できません (888)
2015-09-16 13:20:08
林さま Puffinさま Puffinさんの投資方針の公開ありがとうございました。手法もパフォーマンスも驚きですが、そのクールなスタンスで運用をすることが簡単には真似できそうにありません。こちらのブログを拝見しつつ、自分なりのストレスフリー運用を目指すことにします。
返信する
ただただ…感心! (なんだかんだ)
2015-09-16 21:20:24
Puffinさん、
ご自身の努力の成果を惜しげもなく公開して下さり本当にありがとうございました。ただただ…驚愕して読ませて頂きました。私にはとても出来ないけど、投資成果を得る人はそれなりの努力と才能をお持ちなのですね。これまでの私の心得があまりに未熟で、安易なものであった結果、勝てなかったことを改めて認識して、自分の失敗に納得しました。サッパリした気分です!
林さん、ご招待下さり、ありがとうございました。
返信する
Unknown (目白のおっちょこちょい)
2015-09-16 22:03:00
Puffinさん、はじめまして。
ここまでの体系立った方式を作り上げるのはさすがです。感服しました。

一つ質問なのですがよろしいでしょうか。

>最終的には8年間で資産は15倍
とあります。素晴らしいです。私の投資リターンは2倍にもなりませんでした。
ところで初期投資額と途中から追加された額はどの程度なのでしょうか。
以前2014年にこのブログに登録されたプロファイルを見ると資産総額1.5億円とありますので、投資額は1000万円でしょうか。

以上、よろしくお願いします。
返信する
資産内訳 (Puffin)
2015-09-17 23:55:05
皆様コメント有り難うございます。

目白のおっちょこちょいさんへの回答です。

投資を始めたのは2007年6月サブプライムローン問題が勃発するのと同時のタイミングで、開始資金は1000万円でした。
この資金とは別に、毎月米国債ゼロクーポン償還価額5000USD相当額+α(手持ち資金に余裕がある時に増額)と、20万/月の投資信託(海外株式・債券指数に連動するパッシブノーロードファンドを3種)を最初から積立てしています。。
初期の頃は、米国債利回りが5%を超えていたので20万未満で5000USD分買えたのですが、今は金利低下と円安の為に30万以上かかります。為替の変動が加わるので、追加資金を計算するのが大変で、お返事遅れましたが、米国債投資部門に2256万(償還時の金額を今のレートで計算すると、約4800万)、投資信託部門に1920万追加資金が8年間で流れていました。毎月少額ずつでも、8年間ずっと続けると結構な金額になるものです。

これらは、ただ日にちを決めたら機械的に買うだけなので、一種の「貯金」のような気もしますが、多少なりとも利益は出ているので、一応、投資資産に加えています。なお、投資信託については、2013年別荘購入の際、頭金と引当金の一部にする為、一旦解約しました。なので、今の時価評価額は750万程しかありません。別荘購入は即金払いも可能でしたが、頭金以外は現金で支払わずに、フラット35の固定ローンを安く借りて、ローン額に相当する金額を、やはり同時期に長期投資の株式も一部処分して作った資金と合わせてプールしてあります。なので、資産プロファイルに不動産を加えているのは、ローン資産だが引当金相当額の裏打ちがあるから、という意味からです。なお、自宅は「生活必需品」で投資対象でないので、資産プロファイルには含んでいません。
私が死ねば、ローン保険でローンはチャラで家2軒が唯一の相続人である家内のものになり、更に生命保険が9桁台家内に入るので老後も安心ですが、一番のリスクは、私が事故や病気で倒れて残念ながら死ななかった場合です。収入ゼロになって、医療・介護費用も掛かる、という最悪のシナリオです。
その時に備える為に、こうして投資を行い、更にローン分の引当金をプールしています。引当金は安全資産として米国債に投資すべく、ゼロ金利解除を待っている所です。ローン金利が1.5%なので、それを上回れば毎年利益を生む計算です。自分で考えたつもりでしたが、林先生に「それはアービトラージ(裁定取引)という投資手法だよ」と教えて頂きました。
今の仕事は、75歳過ぎまで続けるつもり(どこもベテランは特に地方都市で絶望的な人材不足に悩んでおり、現勤務先でも働ける限り雇用が保証されている)なので、私が元気でいる限りは、本来、投資も必要ないのです。投資は、死に損ねて生き延びてしまった際の、一種の「保険」です。

さて、当初資金の1000万ですが、こちらは国内外の株式の長期・短期投資に充てました。
8年前は全くの素人(投資信託を「信託銀行に資産を預けて、遺産相続まで保管・運用してもらう事」と思っていたレベル)がいきなりやみくもに株式投資活動をするのは、「鴨ネギ」になると考えたので、まずは色々勉強することに専念し、証券会社のデモトレードでシミュレーションを繰り返しながら投資知識を増やすことに注力しました。

機会が訪れたのは、2008年9月15日のリーマンショック。丁度1週間の休暇を取っている時だったので、たっぷり時間をかけて分析できました。統計学上の正規分布を外れる「異常値」の―2σまで暴落したのですが、クレジットクランチが発生した状況を見て、更なる2段底・3段底が来る、と判断して、その時はじっと我慢。さらにそこから―2σになるまで待って、2009年2月にいよいよ参戦。
一番の投資対象は、クレジットクランチで破綻の瀬戸際にあったティッカーCシティグループでした。機関投資家や富裕層の利益の為の投資銀行のリーマンは潰しても、世界中の市民生活を支える一般銀行の最大手シティバンクは、米国政府が絶対防衛ラインを敷く、と判断し、1株97セントまで下げていたので、平均購入価1ドル15セントで30000株、当時の為替89円55銭で約308万円投入。長期保有目的だったので、別荘購入の2013年に売却時の株価は52ドル06セント(2011年に株式併合で10:1が行われたため、保有株式数は6000株)。当時の為替101,18円/ドルで1580万になりました。残りの700万は、国内株式21銘柄に分散投資しました。そちらは、やはり2013年に一部売却して、残りはまだ9銘柄を保有中。シティに関しては、ADRなので、敢えて米国市場で買わず、東証の8710を買っても、NY市場の株価や為替も織り込んだ同値だったのですね。その頃はそこまで知識がなかった(汗)。流動性を考えると、東証のものは今一歩劣るのですが。

こうして得た資金の中から、200万だけ損金処理済み資金として、短期投資の四季報買いを始めました。こちらは最初は約65万円の利益から始まりましたが、年に4回投資機会があって、投資元本が増えていくにつれ、7ケタ台の利益が上がるようになり、最終的には20倍になりました。平均して1度の投資機会につき約40%の利益率の計算です。始めてみて、うまく機能する投資手法だとわかったので、途中からは現物買いだけではなく、一部ですが信用取引も混ぜて投資額を大きくして、更に利幅を増やしていました。
でも、あくまで一種のgame感覚の戯れ事に過ぎないので、この部門は今後、初心に帰って200万にリセットして現物株買いのみに限定。残り資金はドル転済みで米国債投資に回し、現在はやはり米国利上げ待ちです。短期売買の方は、収益を気にせず、のんびり楽しんでやろうと思っています。

結論としては、初期の金額での株式投資に限った成績は、約8倍。債券・投資信託積立投資も含めた長期・短期投資全体での資産総額でみると、保有資産15倍、という感じです。ご覧のように、話が複雑で長くなるので、簡略した表現をして誤解を生じたようでしたら、申し訳ありません。

ご参考になりましたら幸いです。
返信する
私の話も聞いてください (弥七)
2015-09-18 06:29:12
Puffinさんの話、楽しく読ませていただきました。儲かった話は知人にはやりにくいものですよね。匿名の私の話も聞いてください。
2013年末から半年かけて日本株のトリプルブルファンドを3000万円分購入しました。不動産を除いた当時の資産の半分です。残りは売らずに残したJ-REITや日本株でした。株式投資は2000年から続けています。アベノミクス後半こそ私が待っていた大勝負のタイミングと考えました。当時の日経平均は1万5千円前後でした。それが今年の春先までに2万円代半ばに迫るはずと期待していました。
値動きの激しさを期待して買ったものの、激しすぎる値動きに赤くなったり青くなったりで大変でした。日経平均が19500円を超えた2015年4月半ばから7月半ばにかけてファンドを売り切りました。ファンドの価値は倍増していました。最後の一千万円分を売った日の日経平均は2万600円ぐらいでした。今年は800万円も税金を取られましたが証券口座に一億五百万残りました。売り切ってから中国がらみの株価下落が始まり、半月は上の空で暮らしました。
今は半分を米ドルMMF、5%の日本株、残りを海外株式インデックスファンドというポートフォリオです。今年中に株の割合を2割まで下げようとしています。林さんのブログで勉強しながら米国債を買うタイミングを待っているところです。
43歳の私は22年間の会社員生活で3千万円ほど、妻は1千万円は貯金しました。その半分で家を買い、残りを株で増やしました。年収800万円のメーカ勤務エンジニアの私と年収150万のパート勤務の妻、さらに小中学生の子供3人の家計です。仕事として節約と運用に取り組んできました。成り上がり期は終わりました。これからは安全第一にモード切替します。
16歳で本多静六先生の「私の財産告白」を読み、私も大金持ちになろうと決意しました。残業と節約で種銭を作りました。研究して好機には勝負に出よという教えに従い、幸運に恵まれアベノミクス相場で大勝できました。これでやっと先生の墓参りに行けると喜んでいます。
返信する
ありがとうございました。 (目白のおっちょこちょい)
2015-09-18 09:39:30
Puffinさん、詳細に教えていただきありがとうございました。

お話を聞いていると、ポイントポイントでの判断を適当に判断せず素晴らしい選択になっていることが分かりました。
・カモねぎになるかも→まずはシミュレーションする
・シティはつぶせないだろう→シティを買う
・200万円の範囲で短期投資の四季報買い
など。
またこれだけの成績を残しているのにも関わらず、無造作に戦線を拡大することなく、落としどころも考えておられるので敬服しました。

お答えいただいた初期投資額ですが、
ざっくり1000(株)+2256(米国債)+1920(投信) = 5176万円投資して、8年間で1.5億円ですから、
終価係数から計算すると年間15%の高利回り(!)を8年間連続で達成されたのですね。
リーマンショックやアベノミクスでの下落と上昇などの好機がありますが、同じ条件でも損している人もいるわけですから、やはりPuffinさんの判断が的確なのですね。

色々と教えていただきありがとうございます。
少しでもPuffinさんに近づけるように自分の判断力とシミュレーションを厭わない行動力を養いたいと思います。
ありがとうございました。
返信する

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