このところ動きが止まっているかのような日本株の先行きをどう見るかについての続きです。
私は6月3日のブログで下値の目途について以下のように書いています。
引用
今回の11月から株価約7割の上昇要因を、業績の裏付けある上昇が半分、PERという期待値の上昇が半分だと分析しました。その期待値部分約3割が剥げ落ちるのが最大で、業績のノリシロ部分がうまく好転すると2割程度で止まると見ています。
とすると、
16,000円 X 0.7 = 11,200円
16,000円 X 0.8 = 12,800円
引用終わり
上で言う業績の「ノリシロ部分」とは特に円安効果です。上場企業の大半が今期の平均円レートを90円‐95円と見ており、それによる業績予想を発表しています。現在までのように円レートが95円以上で推移するとノリシロが発揮されて下値も12,800円程度に収まると見ていました。
結果的には6月13日に12,445円をつけ、それがここまでの底値です。もちろんまだ結論が出ているわけではありませんが。
では今後しばらくの推移を再び予想してみます。しばらくとは3カ月程度、つまり昨年11月に始まったアベノミクス相場の一周年記念あたりまでです。
株価を左右する要素は無限といっていいほどあり、それらの要素が相互に影響しあうことまで含めれば、分析は不可能になってしまいます。ここではもっとも影響力の大きな要素をいくつか取り上げます。それらの要素はすでに議論しているものばかりですが、今後を見る上でやはり重要性はかわりません。まずおよその項目を並べますと
1.ファンダメンタルズ
a企業収益動向・・・PERを左右する最重要事項です
b経済動向・・・企業収益に影響を与えます
c為替動向・・・企業活動(貿易・投資)や経済動向に左右されます
d 金利動向・・・企業収益や投資活動全体に影響します
2.投資家別売買動向・・・需給の直接要因で、特に外人の動きが気になります
3.政策・・・ファンダメンタルズに働きかけようとする政府による3本の矢や、FRB・日銀の政策などがこれにあたります
どれもが独立して動くものではなく、相互に影響を与えあうものですから、一つ一つを別々に取り上げて議論するのは無理があります。しかしこの先の株価を見るためには、これらの中でも現在の相場にとって重要なポイントだけを取り上げて、敢えてそれを予想してみましょう。
その第一は企業収益動向です。上場企業の14年3月末の収益予想は前年比36%増で、すでにそれは株価に反映され、株価と収益の倍率であるPERのレベルは現在ちょうど15倍という平均的なレベルにあります。
この15倍程度というのは「歴史的に見て企業の収益力に対して現在の株価は妥当だ」といえるレベルです。それは日本でもアメリカでも同様なのです。
私は株の専門家ではありませんし、個別企業の分析をしているわけではありませんので、企業による業績予想をそのまま素直に受け入れます。
他の条件があまり変化しないとすると、居心地の良さから株価はしばらく大きくは動かない可能性があります。もちろん他の条件が変化しないことはありえませんが・・・
つづく
私は6月3日のブログで下値の目途について以下のように書いています。
引用
今回の11月から株価約7割の上昇要因を、業績の裏付けある上昇が半分、PERという期待値の上昇が半分だと分析しました。その期待値部分約3割が剥げ落ちるのが最大で、業績のノリシロ部分がうまく好転すると2割程度で止まると見ています。
とすると、
16,000円 X 0.7 = 11,200円
16,000円 X 0.8 = 12,800円
引用終わり
上で言う業績の「ノリシロ部分」とは特に円安効果です。上場企業の大半が今期の平均円レートを90円‐95円と見ており、それによる業績予想を発表しています。現在までのように円レートが95円以上で推移するとノリシロが発揮されて下値も12,800円程度に収まると見ていました。
結果的には6月13日に12,445円をつけ、それがここまでの底値です。もちろんまだ結論が出ているわけではありませんが。
では今後しばらくの推移を再び予想してみます。しばらくとは3カ月程度、つまり昨年11月に始まったアベノミクス相場の一周年記念あたりまでです。
株価を左右する要素は無限といっていいほどあり、それらの要素が相互に影響しあうことまで含めれば、分析は不可能になってしまいます。ここではもっとも影響力の大きな要素をいくつか取り上げます。それらの要素はすでに議論しているものばかりですが、今後を見る上でやはり重要性はかわりません。まずおよその項目を並べますと
1.ファンダメンタルズ
a企業収益動向・・・PERを左右する最重要事項です
b経済動向・・・企業収益に影響を与えます
c為替動向・・・企業活動(貿易・投資)や経済動向に左右されます
d 金利動向・・・企業収益や投資活動全体に影響します
2.投資家別売買動向・・・需給の直接要因で、特に外人の動きが気になります
3.政策・・・ファンダメンタルズに働きかけようとする政府による3本の矢や、FRB・日銀の政策などがこれにあたります
どれもが独立して動くものではなく、相互に影響を与えあうものですから、一つ一つを別々に取り上げて議論するのは無理があります。しかしこの先の株価を見るためには、これらの中でも現在の相場にとって重要なポイントだけを取り上げて、敢えてそれを予想してみましょう。
その第一は企業収益動向です。上場企業の14年3月末の収益予想は前年比36%増で、すでにそれは株価に反映され、株価と収益の倍率であるPERのレベルは現在ちょうど15倍という平均的なレベルにあります。
この15倍程度というのは「歴史的に見て企業の収益力に対して現在の株価は妥当だ」といえるレベルです。それは日本でもアメリカでも同様なのです。
私は株の専門家ではありませんし、個別企業の分析をしているわけではありませんので、企業による業績予想をそのまま素直に受け入れます。
他の条件があまり変化しないとすると、居心地の良さから株価はしばらく大きくは動かない可能性があります。もちろん他の条件が変化しないことはありえませんが・・・
つづく