岩手の頑固親父

恵まれた自然、環境に暮す 老農のつぶやき、ぼやき

うつぎ株

2017-12-12 15:19:13 | 日々の暮らし

 我が里は西端を北から南へ、北上川に沿って拡がる、「河原の畑」と呼ばれる一帯がある。
 古来、度々の洪水で堆積された土地は、地味豊かで、良質な砂質土壌は、野菜が良く採れ、未区画の畑を多くの農家が利用したが、ひとたび大雨、洪水になると、一面が泥を被り、どこが誰の畑かわからなくなる。
  そこで、先祖が考えたことは境界に「ウツギ」を植えた。
 うつぎ株は大きくならず、根も張り出さず、初夏には花さえつける。
 丈夫この上なく、洪水が去った後も、平気でウツギが建っているから境界のいざこざも起きない。
 もう、4、50年も昔、開田ブームがあり、多くの畑は田んぼに変わり、ウツギの役目はなくなったが、美味しい野菜が作りやすい土地柄もあって今でも野菜つくりを続ける畑では今でも境界を守る役目を続けている。

 ウツギは唱歌「夏は来ぬ」に卯の花と唄われる初夏の花
 ウツギ(空木)はその名の通り、幹が中空で木釘に利用され、日本全国に自生、昔は耕作地の境界木として植えられた。
 花は卯月(旧暦4月)に咲くことから「うつきの花」 別名 卯の花
 見た目は雪のよう 花言葉 「謙虚」「秘密」「古風」・・・・・・

 

 

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アッシー君

2017-12-08 09:57:33 | 日々の暮らし

  我が里山、大森山(199.2㍍)に、大きな、お月様が出ている。
 標高差、僅に100㍍ほど、程々の急傾斜もあって、最近では散歩がtらに登る人が目立つ。
 この山に登り続ける先輩のNさんが、先日そんな人たちのためにと登山道の整備をして、歩きやすくなった。 

 寒さに向かう11月末頃になると、花巻地方では小学生の自転車遊び、中学生は自転車通学が禁止となる。
 交通手段の少ない、我が里の中学生は冬の間、遠方の子は家族の送迎が普通
 我が家の中学生も、「じいちゃん、今日も夕方、お願いします」といって通勤の父の車で登校する。
 そして夕方、携帯へ公衆電話からの着信は「迎え、お願いします」「了解」
 共稼ぎ世帯は迎えは祖父母が圧倒的、
 「お帰り」 「ただいま」  同じ敷地ながら別棟に住む孫とは、中々話をする機会がないだけに学校から家までの10分ほどが貴重な時間。
 学校の事、勉強の事、クラブ活動、友達、時には兄弟喧嘩の話、僅かの時間におしゃべりが続く。
 「どうもありがとう、明日もお願いします」、明るく元気にお礼を言える孫が可愛い。
 同じ頃、小学生の孫はスクールバスで帰ってくる。

 今朝 「行って来ます、今日は4時半ごろに迎えお願いします」
 今日も、にこにこ、元気に登校した孫の迎えの電話を待ってるアッシー君ではある。

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侮れない力

2017-12-07 10:18:40 | いなか暮し

 暖かな晩秋と思っていたが、12月、近くの山まで白くなり、里にもまもなく雪が降る。
  冷え込んだ朝、ナンテンの実が凍りついている。

 歴史の古い、本家は敷地が1500坪余、母屋の周囲に杉の大木が凡そ200本。
 この春、屋敷林を一気に伐採して、せいせいしていたが、屋敷周りの杉は一部チップに利用した以外、山のように積まれた丸太、膨大な枝葉は使い途がなく、焼却することにした。
 農閑期の体力維持の運動のつもりで焼却を引き受けて頑張った。実に8日にして終了、景観も見違えるようになった。
 この、老体で良く頑張ったと自分を褒めている。

 10数年も前だろうか、近所のお年寄りが、毎年のように、ぬかるみに足を取られて難儀する田んぼに暗渠排水をしようと決意した。
 本来なら、重機に頼る作業を、スコップ一つで、田んぼを掘り始めた。
 秋から毎日々掘りつづけて、春までに深さが60~70㎝の深い溝を、100㍍×2条の計200㍍を掘り、底に暗渠パイプを敷き、その上にモミガラをかぶせて土を戻した。
 その年から、その田んぼぬかることなく快適な農作業を続けている。
 恐るべし老人パワーである。

 この国に、いっぱいのお年寄り、有り余る体力を消耗しようと、散歩やジョキング等々、張り切っている力を、なにか有効に利用しては・・・・

 侮れない老人パワー
  だが2、3の要注意点、適度におだてる、より以上に褒める・・・・・・ 

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カラスのご馳走

2017-12-05 18:17:29 | いなか暮し

 今年も12月・・・
    二十四節気  小雪
     七十二侯  末候  橘始めて黄なりたちばなはじめてきなり
        冬でもあおあおとした常緑樹の橘の実がだんだん黄色になる頃。
                     12月2日から6日ころまで

  今年の秋は柿が良く実った。 
 葺き替え工事の進む新花巻駅前の熊谷家でも、去年不作だった分、今年は良く実った。
 今の子供たちは実った柿にはまったく興味を示さない。
 柿とはきれいにパックされて、スーパーで買うものと決めている。
 子供たちばかりではくて、そのお父さんもお母さんもそう思っているに違いない。
 むかし、子供たちは柿に群がった。

 たわわに実った柿には、東北南部以南では野猿が来るというが、我が里にはまだ猿はいない。
 その代り、カラスが群れをなしている。
 きっと、柿はカラスにはご馳走に違いないが、12月に入ってからカラスが来なくなった。
 食べきれない量だったに違いない。カラスにも飽食、食料余の時代かもしれない。
 子供に喜ばれることなく、カラスにも飽きられ、色あせて、樹に残るいっぱいの柿、年寄りにはもったいないと映る。

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