岩手の頑固親父

恵まれた自然、環境に暮す 老農のつぶやき、ぼやき

「花巻東高校」

2009-04-22 21:44:47 | 田舎暮らし

Cimg5208この春 花巻東高校の春の選抜野球の大活躍で昨年二度の地震で少々落ち込んでいた花巻、岩手が元気復活

Cimg5206 花巻市内はその余韻がいまだ漂う

 スーパーでレジ待ちをしていたら割り込んできた女性がいる。
 「レジ嬢 順番に待ってもらってますが・・・・」
 「お父さんが待ってるのよ」 お父さんの待ってるのはこちらも同じだが、やり取りを見た妻は
 「お急ぎでしたらどうぞ」
 レジが終わったら「ありがとう」「ごめんなさい」を期待していたら
その「ばばぁ」そのまま背を向けた
 「家に帰ったらそれでも良いおばあちゃん・・・・・???

嫌な気持ちで我が家に向う
 横断歩道で停車待ちの高校生が一人  
 停車したら左折の車も並んで停まってくれた。
 「若い子は元気だなー おっ花巻東高生か」・・・・・
横断歩道を渡り終えたその東高校女生徒、クルッと振り返り停車した二台の車に笑顔で会釈してくれた
 思いがけない笑顔に妻はすっかり嬉しくなり涙ぐんだようだがドライアイの目は涙が出ない
 それでもその娘の会釈で気分は爽快。

 技で勝った春の選抜準優勝とばかり思っていた花巻東高等学校。
 さにあらず、礼儀なり情操教育が下地の選抜準優勝だったんだ。

 花巻東高等学校
 
「大きな大きな感動をありがとう」

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「3日間乗り放題」

2008-02-20 11:03:50 | 田舎暮らし

Cimg3308 この冬、寒さが厳しい。-10℃以下にもなればビニールハウスの表面が凍りつき鮮やかな模様が浮き上がる。

 JR東日本の嬉しい企画、少々の条件をクリアすると我々年代に優しい3日間乗り放題12000円 只し期間は10日間と言うのが厳しい。
 それでもこの機会、逃す手はないと綿密な計画を立てて、近くの「びゅうプラザ」に行ってびっくり 受付の順番は長い列。連れて行った孫と遊びながら聞き耳を立てると大方が同じ「乗り放題12000円」のお客様。

 年明けから嫁さんがパートに出て妻と2人で孫のお相手。
 机に向かえば「だっこ」 パソコンに向かうと後ろから手が出る・・・ブログの投稿も、まずはお休み状態。

 それではと、この冬 徹底して孫と遊ぶことに決めた。
 「孫の望み」に甘すぎると言う声も聞こえなくもないが、日差しを浴びて散歩したり小さなリュックを背負って小旅行したり・・・・・
 「大変な毎日」ではある が、今の毎日、長年夢見てきた生活でもある。

 たまには一息つこうと思ったところに「乗り放題12000円」
 「妻と旅行・・・・?」 大家族の我が家の全員の賛成を得て 

 行くぞ「乗り放題12000円」に引かれて善光寺詣り と 
 真冬の谷川岳を眼前に水上温泉。

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「酒屋かせぎ」

2007-10-25 20:27:47 | 田舎暮らし

Cimg2947 ※ 晩秋、北上川沿いには霧が発生しやすい

 岩手・花巻地方は日本酒つくりの杜氏集団の里である。

 中、高校を終えて家業の農業に就いた長男(多くは)は秋の取入れが済むと「酒屋かせぎ」に出発する。
 出稼ぎではあるが、言われるような暗さはない。
 むしろ、親元を離れるのが嬉しい。 10人から15人ぐらいで一つのチーム、蔵(酒屋)を担当する。
 三食、晩酌付き 給料もそこそこだから むしろ楽しい仕事だった。

 蔵(酒屋)にはしっかりした階級があり 杜氏さん、頭さん、麹屋さん、釜屋さん・・・・等々、一番下は「働き」と称した雑用係は時には杜氏さんの背中も流す。

 年毎に出稼ぎ先を替えて醸造学を修行し杜氏を目指す人。
 せっせとお金を貯めて帰郷するたび牛や豚を買う人。
 妻にせっせと手紙書く新婚の人はつらい。
 現地に彼女のいる人。ついには出稼ぎ先の彼女を嫁さんにした人(これが結構ある)
 貰った給料を夜遊びに使ってしまう人(これも結構あった)

 春、3月 造った酒を土産に帰郷が始まる。
 どの顔も、一冬、蔵の中で働いたために色白の顔になっている。
 集落の寄合いともなると自分の造った酒を持寄って遊びも含めて酒屋談義が弾む。

 昭和40年代、農機具の普及で田んぼの労力は大幅に減り「酒屋かせぎ」を辞めて近くの街に勤める兼業農家の道を選ぶ人たちが多くなった。
 出稼ぎで「半年離れていればいつも新婚気分」と言ってた人たちも夫婦離れて暮らすのは寂しい。

 南部杜氏 減ってはいるが、今でも
 全国の銘酒を手がけている杜氏さんは多い。

 新花巻駅から出発する杜氏さんを見かけた。
 

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「侵略者」

2007-10-23 18:01:19 | 田舎暮らし

Cimg2962  今から40年ほど前の大阪万博の年、京都郊外宇治市の近くにしばらく滞在したことがある。
 仕事の合間に京都の神社仏閣を見てやろうと、せっせと見てまわったので
 「岩手の頑固親父」は盛岡より京都の方がくわしい。

 行き帰りに通る久御山町の巨椋池の荒地に黄色い花が無数に咲いている。見た事のない背丈の高い毒々しいほどの黄色で晩秋というより初冬まで咲いていたが岩手では見かけないから暖地特有の花なんだろうと思っていた。

 秋、稲の取入れが終わって旅行に出かけると全国どこでも黄色い花をみかけるようになった。
 15~20年ほど前、黄色い花は岩手にも出現したと思ったら瞬く間に鉄道、河川敷、手入れの行き届かない転作田に黄色い花を咲かせるようになった。

 戦後輸入物資とともに入ってきて60年ほどで日本をほぼ「侵略」した事になる。
 普通の花が終わって寂しくなった野辺に毒々しくも真黄色の花はにくくもない。

 そのうち 「セイタカアワダチソウ」や・・・・・・晩秋の季語になるかもしれない。

   セイタカアワダチソウ(背高泡立草)キク科

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「姥捨伝説」

2007-10-21 21:03:31 | 田舎暮らし

 深沢七郎著、「楢山節考」は老いた老婆は70才になったら楢山まいり。
 息子に背負われて山を越え谷を過ぎて楢の木ばかりの山に捨てられるという、貧しくも悲しい物語である。

 昔、似たような出来事はどこでも行われたんではないだろうか。
 私の集落でもあったかも知れない。
 「姥(うば)ふところ」という地名がある。
 
その場所は特定できないが、それらしき場所は人里から離れて、今 道路拡張工事でそれと思われる場所がある。
 急峻な崖に大木が繁り、昼なお暗く、年寄りが登れるような崖ではないし、下れば大きなため池が道を塞ぐ。
そんな場所におにぎり二つで捨てられたら”ナミアブダブツ”を念ずるほか無い。

 集落にある曹洞宗のお寺さんは元和5年(1618年)の開創、その山門には餓死供養塔がある。天明の大飢饉の死者の菩提を弔ったものであるといわれる。
 その頃、1783年浅間山の大噴火、盛岡藩大凶作の1784~86年、以後寛政年間にかけて盛岡藩は凶作、飢饉が相次ぐ。
     ※ 写真は同寺の供養塔  写真は準備中
                              

 養塔は集落の餓死者を弔ったのだろう。
 餓死する人さえあるから予防策として「口減らし」のため、運悪く長生きしたお年寄りを背負って泣く、泣く「姥ふところ」へ送ったに違いない

 世界一の長生きを記録する今の日本で、70才になったお年寄り(失礼)を、「姥ふところ」へどうぞ・・・などと失言しようものなら、おしゃれして颯爽と歩く70代に石を投げつけられるに違いない。
 いい時代に生まれたもんだと感謝する。

 もっとも「岩手の頑固親父」も日一日と「姥所」年代に近づきつつある。

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