赤いハンカチ

夏草やつわものどもが夢のあと

▼水も飲めぬや水道代

2024年07月30日 | ■日常的なあまりに日常的な弁証法

 以下、20年前の記事だが、なんだか落語っぽくて、とても良いと思った次第にて再掲してみた。たしかに当時、わたしは失業中であったのだった。

 午前10時ごろだった、水道局の人がやってきて滞納している水道料金を催促されたのだが、あいにく現金の持ち合わせがなかったのある。先日も来ていただき、いついつまでに支払うようにいわれてはいたのだが、ついつい忘れていたのである。
 取り立てに来た人は、今日中に水道局まで行って支払ってくださいね。さもなければ止めますよと腰にぶら下げた、元栓を締め付ける大きな鉄製の道具をちゃらちゃらと音を鳴らして、そう言うのである。
 しかたなくコンビニで現金を引き落とし、午後から電車に乗って水道局まで支払いに行った次第。水道局は、5つほど先の駅で降りるのだが駅から少し歩かなければならない。駅に降りたら、かなり強い雨が降っていたのである。
 そこで駅前のコンビニに飛び込んで傘を買ったのである。400円のビニール傘でもよかったのだが並んでいるあれこれの傘を品定めしているうちに、ついつい値段が倍以上もする柄物ジャンプ式の高級傘に手が伸びて衝動的に買ってしまったのである。もちろん水道代は無事に支払ってきたのであったのだったが・・・
 それにしても今日は思わぬ出費をしてしまった。そこで一句・・・・桜の花も散りぬれろ 水も飲めぬや水道代 

<2005/04/12 記>

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