攪拌擂潰機は伝統的な蒲鉾製造の中心的存在です。石臼だけで100kg以上ありメンテナンス
も非常に大変です(大変ですが意味がある)。この石臼が魚肉を攪拌した際に生ずる熱を逃がし
身が“すわる”(熱を持って固まってしまう:そんな現象)を防ぎます。
この工程は非常に難しく、熱を持って身がダメにならぬよう、ステンレスの臼で氷水を大量に
入れてあとは凝固剤で固める...だって食品衛生上は何の問題もないし、蒲鉾にはなります。ただし
伝統技法からは外れる。昔は若い衆がこの石臼を手で回していたと聞きます...凄まじい重労働です。
毎年恒例で年末用の蒲鉾をこのお店に買いに行きましたら、尊敬する親父さん(84歳)まだ現役
でお店に出ておりました。揚げボールを成型機を使わずに手で...。これは、これは見事な職人技!
昔は銚子にもこれが出来る方(実家も含めて)沢山いたな...と(このお店には立派な後継者がおります)
本物ということを、その商品(蒲鉾)が出来た時代に思いを馳せ、長い間培われてきた伝統技法を
踏襲して製造することと定義すれば、まさしくこれは本物。他は違うということではなくそれを本物
かどうか見極める(支持する、価値を見出す...)のはお客様です。続きは次回に。
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