散るを見て・帰る心や桜花・むかしに変わる・しるしなるらむ...。西行法師の作だとのこと。4月8日(日)日経新聞のコラムにありました...。過ぎ去った時間は悔やんでも、惜しんでも、もとに戻ることはなく、桜の花は毎年咲くけれど、昨年と今年の間には1年という年輪が刻まれている...。いろいろな解釈、楽しみ方があるのだと思います。前段に、西行法師が出家に際し、慕って寄り添ってくる四歳の娘を縁側から蹴落とした...と。やむにやまれぬ出家の理由、それは何かわからないけれど、断固たる決意と桜の散り際、過ぎ去った過去と厳しい現実...。そんな世界観が垣間見られます...。明日ありと・想う心のあだ桜・夜半に嵐の・吹かぬものかは...。これは親鸞聖人でしょうか。明日見に行こうなどと想っているが、今夜嵐が吹いて桜が散ってしまったら...。だから今なのよ、今....。過去・現在・未来...桜にまつわる詩句には、そんな時間軸が内包されているものが多い気がします。そして今ほど心に沁みる時はないような....。桜...、明日あたり満開でしょう。
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