草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

戦争を阻止できるのはお花畑ではなく「実務と技術」的な対応だ!

2015年08月19日 | 思想家

戦争で人を殺しても、人から殺されてもならない。それは人類の理想であり、誰も批判することはできない。しかし、政治のレベルにそれを持ち込むことがいいことなのだろうか。政治はどうすれば戦争にならずに平和を維持できるかに、全力を傾注すべきではないか。マルクス主義のように、政治に理想を求め、それを絶対化すれば、かえって不幸な結果を招くことになる。小林秀雄の「政治は、私達の衣食住の管理や合理化に関する実務と技術の道に立還るべきだと思ひます」(「政治と文学」)の指摘こそが正しいのである。民主主義は民衆が主人公だといわれるが、それが有効に機能するためには、それなりの政治教育が必要なのだともいう。これまではマスコミがその役割を担ってきた。しかし、そのマスコミなるものにもはや民衆は価値を見出さなくなっている。目先の生活がどうなるかよりも、お高くとまって理想を説いているのに飽き飽きしているからだ。平和憲法があるから、集団的自衛権の一部行使は認められないというのも、現実を全く無視した暴論でしかない。小林がなぜに政治のイデオロギー化を批判したかといえば、暴力的に民衆の心までも支配するからである。マルクス主義やナチズムが天下を握ったのはその威力を知っていたからだ。ヒットラーはイデオロギーの「美辞の力」をうまく利用したのである。今の日本に必要なのは、あくまでも戦争を阻止し、危機を回避するための方法論なのである。それは「実務と技術」の問題なのであり、間違ってもお花畑ではないのである。

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