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 ♪ラジオ放送・文字版「世の光」

   1952年以来、キリスト教会が協力して全国民放ラジオで放送して73年、
PBA『世の光』を文字で 

■手を伸ばしなさい

2007年10月15日 | Weblog

 世の光の時間です。お元気でしょうか? 村上宣道(のぶみち)です。
 
 えー、『「縮み」志向の日本人』(李 御寧著、講談社学術文庫、2007年)という本を大分前に読んでですねえ外国人の見た日本人論としておもしろいなあと思ったことがあるんですね。最近ところがこの著者でいらっしゃる御方から直にお話しを聞く機会がありまして、この方は韓国の方ですけれども、韓国で文部大臣もなさった方でそしてある有名な大学の学長もなさった方で、まあ韓国の知性派のひとつの象徴的な人だと言われているんですけれども、流暢な日本語でですね講演をされたですね。
 で、この本の中にその縮み志向というのは、例えば盆栽なんかにそれが端的に現れているっていうんで、まあ自然に伸びようとするものをあっち切ったりこっち切ったりしてこう縮めてですね、そのこじんまりとしたまあ木の枝ぶりなんかを鑑賞する訳ですから、木にはちょっと気の毒かなという感じがしないでもありませんけども。まあ庭も日本人は好きですが、これも自然の景観を縮小したものでしょうし、箱庭などその最たるものでしょうねえ。ことばでもすぐ縮んでしまう。ロサンゼルスのことをロスと言いますし、サンフランシスコをシスコって言ったりですね、エンジンストップ(※エンジン・ストール)のことはエンスト。パーソナルコンピューターはパソコンというふうにですね。挨拶なんかも「どうもどうも」ってこう間に合わせちゃうというか、まそんなような所がある訳なんですけれども、それが宗教的な面にも見られるという訳ですね。神は神社や祠あるいは神輿(みこし)の中に閉じ込めただけでなくって、それぞれ自分の家の中にまで引き込んでしまって、神棚であったりあるいは仏壇であるというふうに見ることができるという訳ですね。
 
 で、これは単に日本の文化の特性だと言ってしまえばそれまでなんですけれども、そうした縮み志向が私たちの考え方をとかく内向きなものにしたり、自己中心的な閉鎖性を生んだり、持っている可能性までも閉じ込めてしまう傾向性につながるとしたら、これは問題なんだろうなあというふうに思ったりするんですね。

 えー、かつて主イエスは手が縮こまったままでいる人に向かって、「さあ、あなたの手を伸ばしなさい」(マタイの福音書 12章13節参照)と言われた所があるんですね。そして手を伸ばすことができたということなんですけど、私たちはまず天に向けて手を伸ばして、つまり神に対して祈りの手を高くあげるとかですね、神様からのみことばをしっかりと握るように手を伸ばす。隣の人と手を結び、力を合わせるために積極的に自分の方から手を伸ばす。そういう積極的な広がりといいましょうかね、そういうことも必要かなあと思わされている所です。

 ( PBA制作「世の光」2007.10.15放送でのお話しより)

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さて、この番組を制作しているPBAの「世の光」の係りでは分りやすい聖書通信講座を用意していて、初めての方には無料の入門コースがお勧めとの事。詳しくはPBAに案内書を申し込みましょう。日曜日に教会を覗いてみるというのもいいんじゃないかなあ。日曜日は大抵、朝10時か、10時半頃からお昼頃まで集まっていて誰が行ってもオーケー。PBAに聞くと近くの教会を紹介してくれるので、気軽に問い合わせるといいでしょう。問い合わせ先は、mail@pba-net.comです。

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このサイトは URL名として
 http://yonohikari.biblical.jp 
が使えます。携帯からもこのURLでどうぞ。


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東海福音放送協力会へのお問い合わせは、
 464-0044 名古屋市千種区自由ケ丘2-10 自由ケ丘キリスト教会内 電話052-762-2196 へ

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