お菊虫の伝説
下滝野には、「お菊虫」の伝説があります。これがまた興味深い伝説なのです。まずは紹介しましょう。
お菊虫の伝説
昔、主人の家宝の皿を隠され、殺されそうになったお菊さんは、逃げ出して下滝野の庄屋の屋敷にかくまわれました。しかし、庄屋が姫路城へ密告したので、つかまえられてお城に連れていかれてしまいました。
村人たちは庄屋のひどい仕打ちを非難して、その屋敷を「お菊屋敷」と呼びました。 数年後、庄屋に娘が生まれ、庄屋夫婦はたいそう可愛がりました。しかし、娘は病気のために知恵が遅れていました。村人たちはお菊のうらみだとうわさしあったのでした。
庄屋はなんとか娘を治そうといろいろ手をつくしたのですが、結局治りませんでした。その悲しみのせいで、家はだんだん貧乏になり、両親はついにこの世を去ってしまいました。
娘はそののちも長生きしましたが、娘が死んだ頃、お菊屋敷の木に、人がしばられたようなかっこうで虫がたくさんぶら下がったのです。
人々は役人に後ろ手にしばられて行ったお菊さんを思い出して、この虫を「お菊虫」と呼んだのでした。
参考 『北播磨の伝説』
お菊さんといえば、 「播州皿屋敷」、「番町皿屋敷」などの話に登場する女中の「お菊さん」であることは間違いありません。
ただ、舞台が播州姫路だったり、江戸の番町だったりしますが、姫路城の中にはお菊さんが身を投げて死んだ井戸もあります。
「一枚、二枚、三枚、・・・」と何度数えても九枚しかありません。小さい頃は怪談話としてお菊さんの恨めしい声に恐怖を感じたものです。
さて、そんな有名なお菊さんが、滝野の言い伝えの主人公になっているとは・・・。
播州皿屋敷の話は姫路が舞台。お菊さんが下滝野まで逃げてきたとしてもおかしくありません。また、庄屋がかわいそうな女性をかくまうこともありそうなことです。
ところが、姫路の殿様から「おふれ」が回ってきて、庄屋はお菊を役人に突き出してしまいます。江戸時代、下滝野は姫路藩の支配下にあったので、けっしておかしくない話です。
お菊はかわいそうに、後ろ手に縛られて役人に引っ立てられていきました。そこからは、昔話のストーリーにぴったり合ってきます。庄屋には不幸が重なります。娘が病で知能の発達が遅れ、家は傾き貧乏に、そして両親は亡くなる。その後娘は長生きをしたようですが、娘が死んだ頃、屋敷に奇妙な虫が大発生し、その虫の形が後ろ手にしばられたお菊さんそっくりだつたことから、人々はお菊のうらみだと噂し、この虫をお菊虫と呼んだというものです。
どんな虫か興味が湧いてきますね。ある人はみの虫じゃないか、といいます。しかし、みの虫が「後ろ手に縛られた娘」の姿にみえるかどうか、ちょっと無理があるような気がします。ではいったい・・・。
下滝野には、「お菊虫」の伝説があります。これがまた興味深い伝説なのです。まずは紹介しましょう。
お菊虫の伝説
昔、主人の家宝の皿を隠され、殺されそうになったお菊さんは、逃げ出して下滝野の庄屋の屋敷にかくまわれました。しかし、庄屋が姫路城へ密告したので、つかまえられてお城に連れていかれてしまいました。
村人たちは庄屋のひどい仕打ちを非難して、その屋敷を「お菊屋敷」と呼びました。 数年後、庄屋に娘が生まれ、庄屋夫婦はたいそう可愛がりました。しかし、娘は病気のために知恵が遅れていました。村人たちはお菊のうらみだとうわさしあったのでした。
庄屋はなんとか娘を治そうといろいろ手をつくしたのですが、結局治りませんでした。その悲しみのせいで、家はだんだん貧乏になり、両親はついにこの世を去ってしまいました。
娘はそののちも長生きしましたが、娘が死んだ頃、お菊屋敷の木に、人がしばられたようなかっこうで虫がたくさんぶら下がったのです。
人々は役人に後ろ手にしばられて行ったお菊さんを思い出して、この虫を「お菊虫」と呼んだのでした。
参考 『北播磨の伝説』
お菊さんといえば、 「播州皿屋敷」、「番町皿屋敷」などの話に登場する女中の「お菊さん」であることは間違いありません。
ただ、舞台が播州姫路だったり、江戸の番町だったりしますが、姫路城の中にはお菊さんが身を投げて死んだ井戸もあります。
「一枚、二枚、三枚、・・・」と何度数えても九枚しかありません。小さい頃は怪談話としてお菊さんの恨めしい声に恐怖を感じたものです。
さて、そんな有名なお菊さんが、滝野の言い伝えの主人公になっているとは・・・。
播州皿屋敷の話は姫路が舞台。お菊さんが下滝野まで逃げてきたとしてもおかしくありません。また、庄屋がかわいそうな女性をかくまうこともありそうなことです。
ところが、姫路の殿様から「おふれ」が回ってきて、庄屋はお菊を役人に突き出してしまいます。江戸時代、下滝野は姫路藩の支配下にあったので、けっしておかしくない話です。
お菊はかわいそうに、後ろ手に縛られて役人に引っ立てられていきました。そこからは、昔話のストーリーにぴったり合ってきます。庄屋には不幸が重なります。娘が病で知能の発達が遅れ、家は傾き貧乏に、そして両親は亡くなる。その後娘は長生きをしたようですが、娘が死んだ頃、屋敷に奇妙な虫が大発生し、その虫の形が後ろ手にしばられたお菊さんそっくりだつたことから、人々はお菊のうらみだと噂し、この虫をお菊虫と呼んだというものです。
どんな虫か興味が湧いてきますね。ある人はみの虫じゃないか、といいます。しかし、みの虫が「後ろ手に縛られた娘」の姿にみえるかどうか、ちょっと無理があるような気がします。ではいったい・・・。
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