ふるさと加東の歴史再発見

少し気をつけて周囲を見回してみると、身近なところにふるさとの歴史を伝えるものがある。

昭和11年-入営兵の見送りを質素に

2013年09月10日 04時56分40秒 | Weblog
 昭和11年(1936)の年末、社町長から各区長に宛てて、入営兵の見送りを質素にするようという通知が出されています。テレビや映画などで出征兵士の見送りの場面をよく見ますが、多くの人が氏名を書いた幟を立てて万歳をしたり、行進したりしています。昭和11年に早くもそうした見送りが華美にならぬよう指示が出ていたことがわかります。




 社通一第二八二一号ノ一
  昭和十一年十二月二十一日
               社 町 長
各区長殿

 入営兵見送リニ関スル件

入営兵ノ入営ニ際シテハ質素ト醇厚ノ情誼ヲ以テ門出シ盛ナラシム可ク御人力ノコトト存シ候モ近年動モスレバ徒ラニ旗幟ノ多キヲ以テ誇トシ或ハ饗応ニ多額ノ金品ヲ消費スル等ノ風抬頭シ現下ノ時局ニ鑑ミ遺憾ノ点有之候シモ本年入営兵ヨリ如斯弊風ヲ一掃致度姫路聯隊区司令官、県兵事官ヨリ指示モ有之ニ付万難ヲ排シ部民ヲ指導セラレ度此段及御依頼候也
 追而 入営ノ際ノ幟等ハ入営兵一名ニ付質素ナルモノ一本ト姫路聯隊区ノ協議ニヨリ相定メ候条町集会場又ハ社駅ヘ標旗トシテ一本ノミ携行セラレ度此ノ件厳ニ御守リ相成度申添ヘ候
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