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ふるさと加東の歴史再発見

少し気をつけて周囲を見回してみると、身近なところにふるさとの歴史を伝えるものがある。

東光寺大日祭で-牛の草鞋

2012年02月13日 06時02分01秒 | Weblog
 2月11日、建国記念の日、加東市上久米の東光寺では大日祭が行われました。午後1時過ぎに東光寺を訪れると、ちょうど本堂で僧侶による大般若経の読誦の最中でした。大音声が響き渡る中、境内では訪れた人々がその様子を見守っていました。
 この大日祭は、「だいにちさん」「だいにったん」と呼ばれて人々から親しまれてきましたが、かつては大いに賑わったそうです。そのようすを「広報やしろ」第10号(昭和35年3月5日発行)では次のように紹介しています。

 「郷土の探究」(8)
 社町にも北播三大祭の一つとかぞえられるものに、上久米にある東光寺の恒例祭とされている「大日如来祭」がある。
 昔から牛馬の守り仏として有名で毎年二月二十八日には播州一円の農家が参拝し、境内せましと思わせる。この日北播一帯の青年有志大相撲が展開されるとともに参道に列をなす植木をはじめ農機具などの多くの露店は、まさに社町のなかでの最大の祭りでもあり、北播三大祭の一つでもある。

 また、寺の南辺りには、かつて役場、学校、駐在所などがあったそうで、米田村の中心でもあったということです。参道には道標や石灯籠などが立ち、往時の賑わいがしのばれます。今は露店も立ちません。毎年「昔はにぎやかやったがなあ」という会話が聞かれます。それでも、恒例の護摩焚きが始まる頃には、多くの人で寺の前の道路や田圃のまわりはいっぱいになります。
 今日は、その大日祭の行われる東光寺の本堂に下げられている「牛の草鞋」を紹介します。本堂正面の屋根の下に写真のような草鞋がたくさん下げられています。この寺は牛の守り仏、大日如来仏が祀られていますので、牛の草鞋が奉納されているとのことでした。珍しいので写真におさめましたが、この草鞋を作る人はもういないのではないか、という話を聞きました。
コメント
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