ホイッスラー展

ホイッスラー展　横浜美術館　2014年12月6日(土）～2015年3月1日(日）
　

ジェームズ・マクニール・ホイッスラー（1834-1903)はアメリカ生まれでパリとロンドンを中心に活躍したようだ。この人についてはほとんど知らなかったが、日本では四半世紀ぶりの回顧展とか。
　

主たる絵画を描く過程に作成された版画などは豊富だし、作成のきっかけとなった広重などの版画をあわせてみることができるのはいいが、主要な絵画の数は少ない。
　

それでも、シンフォニーやノクターンという名前がついた、音楽の連想を誘うといえば誘う、画家本人のいう絵画至上主義的なものは、見ていていろんな境地に連れてってくれる。
またジョーという愛人がモデルになっているものは、絵としてチャーミングである。
　

全体に絵具のタッチはやわらかく、ちょっとひっこんだ印象を与える。印象派との近さを感じさせるところもあるが、あの印象派に特有な反射の点描の総合という趣とはちょっと違う。