フジタが目黒にやって来た ー作品収集のあゆみー
目黒美術館 10月8日(土)ー11月20日(日)
この展覧会はコレクション解体新書Ⅰとして、この美術館の開設にあたって収集を始めた作品(主に洋画)を展示したもので、ここで企画展の折に見たものも少しはあるが、こうして見るとここのポリシーも少しわかって面白い。
藤田嗣治の動物群からはじまり、藤田についてはあのフランスでも有名な白い裸婦のような大きなものはないが、藤田と縁があった人たちが所蔵していたちょっと意外な傾向のもの、また絵手紙はとてもいい雰囲気で画家の意外な一面を見せる。
そのほか多くは昭和を中心に、渡欧して洋画を学んだ人たちの作品、必死に吸収しようとしたことが理解できるが、その成果は様々で、こういう人たちの果てに今がある、といっては失礼か。
それでもやはり、安井曾太郎、岡田謙三、岡鹿之助など、この中から抜け出てきた人たちの作品はそれなりのものがあることがわかる。
高野三三男の「デコちゃん」(高峰秀子)も絵としてというよりはインパクトがなかなかである。
高島野十郎が二枚あるのは知らなかった。常設展で見るのは珍しい。
もっと意外なものでは、デザインのカテゴリーなのか、秋岡芳夫のクライスラーキャビネット。十代のころ、ラジオ少年というほどではなかったが、作ったことはあった。そういうとき、真空管の受信増幅部分は金属シャーシに部品を配して半田付け、適当なキャビネットを買って選んだスピーカーと一緒に備えつける。これらは秋葉原をうろついて物色した結果であったが、その中でクライスラーキャビネット(佐藤電気産業)も候補としてあったのを記憶している。キャビネットの中では少しだけ高級で、これを買ったかどうかは覚えていない。
ちょっと地味ではあるが、こうしてのんびり年月の流れに沿って見るのも悪くない。
目黒美術館 10月8日(土)ー11月20日(日)
この展覧会はコレクション解体新書Ⅰとして、この美術館の開設にあたって収集を始めた作品(主に洋画)を展示したもので、ここで企画展の折に見たものも少しはあるが、こうして見るとここのポリシーも少しわかって面白い。
藤田嗣治の動物群からはじまり、藤田についてはあのフランスでも有名な白い裸婦のような大きなものはないが、藤田と縁があった人たちが所蔵していたちょっと意外な傾向のもの、また絵手紙はとてもいい雰囲気で画家の意外な一面を見せる。
そのほか多くは昭和を中心に、渡欧して洋画を学んだ人たちの作品、必死に吸収しようとしたことが理解できるが、その成果は様々で、こういう人たちの果てに今がある、といっては失礼か。
それでもやはり、安井曾太郎、岡田謙三、岡鹿之助など、この中から抜け出てきた人たちの作品はそれなりのものがあることがわかる。
高野三三男の「デコちゃん」(高峰秀子)も絵としてというよりはインパクトがなかなかである。
高島野十郎が二枚あるのは知らなかった。常設展で見るのは珍しい。
もっと意外なものでは、デザインのカテゴリーなのか、秋岡芳夫のクライスラーキャビネット。十代のころ、ラジオ少年というほどではなかったが、作ったことはあった。そういうとき、真空管の受信増幅部分は金属シャーシに部品を配して半田付け、適当なキャビネットを買って選んだスピーカーと一緒に備えつける。これらは秋葉原をうろついて物色した結果であったが、その中でクライスラーキャビネット(佐藤電気産業)も候補としてあったのを記憶している。キャビネットの中では少しだけ高級で、これを買ったかどうかは覚えていない。
ちょっと地味ではあるが、こうしてのんびり年月の流れに沿って見るのも悪くない。