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横浜在住の偏屈爺が世の出来事、時折の事件、日々の話、読書や映画等に感想をもらし心の憂さを晴らす場所です

米政権、「台湾」名称容認検討か蔡英文政権が要請、中国反発も

2021-09-12 10:22:42 | 中国関連
昨日深夜から今日に掛けてマスコミ各紙が英国のフィナンシャル・タイムズ紙の報道を引用し「バイデン米政権が台湾の対米代表部に相当する【台北駐米経済文化代表処】の名称を、台湾側の求めに応じて「台湾代表処」に変更することを真剣に検討している」と報じています。
容認するにはバイデン大統領の「大統領令に署名が必要」ですからまだ決定では有りません。
しかし、この代表部の名称変更は、中国共産党政権にとって「単に名称変更と言う問題で無く米中国交回復の契機となった1972年のニクソン大統領訪中と密接な関係が有ります」。当時本土の共産政権と台湾の蒋介石の国民党政権は熱戦中で、米中両国はこの問題を乗り越えるため表向き「本土と台湾は一つである」と認めるため、「台湾海峡を挟んだ中国人は本土と台湾が一つと思っている人が居る=このことをacknowlegeする」との英文表現で外交的に処理しました。nativeの英語感覚が判りませんが「中国は一つだと言っている人が居る事を認識する」程度の様で、承認するとか許可する様な語感ではないと聞いています。まあ米国もソ連と中国が社会主義国として北ベトナムを金と軍事で支援するベトナム戦争から抜け出すためには中国との妥協は必要だったのでしょう。それ以降、中国は台湾政権抹殺の為「この一つの中国」を持ち出し親台湾国に縁切りを迫りました。日本はその最たるもので、1972年9月には田中首相と大平外相が北京を訪問し、日中国交回復の為の日中共同声明に署名して両国の戦争状態が終わりました。
訪中の田中首相 ます周恩来首相の空港出迎え〈ネットより)

毛主席の自宅で(ネットより)

この時、尖閣諸島の問題が残ったのですが、共同声明の成立を急ぎました。しかも初心な日本は台湾との関係をすぐ断絶したのはご存じのとおりです。
さあ、バイデン大統領は台湾外国部=事実上の大使館を認めるでしょうか?
トランプ政権の流れを引き継いだ「平和で開かれた南シナ海とインド洋の維持」が本気かどうかこの対応で判断できます。

写真:米国のキャンベル・インド太平洋調整官 

共同通信:
11日付の英紙フィナンシャル・タイムズは、バイデン米政権が台湾の対米代表部に相当する「台北駐米経済文化代表処」の名称を、台湾側の求めに応じて「台湾代表処」に変更することを真剣に検討していると伝えた。
最終的に容認した場合、「一つの中国」原則に反するなどとして中国側が反発するのは必至だ。
 同紙によると、台湾の蔡英文政権が3月、米側に名称変更を正式に要請した。米国家安全保障会議(NSC)でアジア政策を統括するキャンベル・インド太平洋調整官や国務省のアジア担当者らは変更を支持。バイデン氏が大統領令に署名する必要があり、最終決定には至っていない。
(引用終わり)

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