物臭狸の『花日記』

YAHOOから引っ越してきました。
色々な植物たちを紹介しています。

アマナ

2017-03-21 06:00:00 | ユリ科
アマナ(甘菜)
<Amana edulis (Miq.) Honda >
ユリ科アマナ属多年草










春の花の中でも特に早く咲くもののひとつ。
新春に葉を伸ばし、花を咲かせ、葉は夏頃まで残る
いわゆるスプリング・エフェメラルと呼ばれる植物。


撮影日 2017.3.19: 群馬県

福島県以西〜九州、奄美大島に分布し、
日当たりの草地に生える。やや湿ったところに多い。
背丈の高い草地には生えないため、
実際には春先に草刈りやなどの行われるような、
里山的環境に見られることが多い。
(水田の畦や河川の堤防などに生育地が多かったが、
現在ではそのような環境は大きく変化しており、
見られる場所は少なくなっている。)
鱗茎は卵形、深く地中にあり、
高さ2.5〜5cm、球根は外側に黒っぽい皮がある。
(10cm位の深さに埋もれており、しかもそれに繋がる茎が
細いので、掘り出そうとしても切ってしまうことが多い)



根出葉は2個、ほぼ同じ大きさのものが向かい合う。
葉鞘は地中に埋まる。線形で長さ10-25cm、幅は5-10mm、
中央がくぼんでUの字になっている。色は緑色で裏面は
少し紫がかり、全体に白い粉を吹いたような感じに見える。



花期は3〜5月
葉の間から15cm程の花茎を立て、その先端に白い花を一つだけ
つける。(普通は1茎1花であるが、時に2~3花をつける。)
花の少し下には一対の苞があり、小さな葉状で緑色をしている。
花は日が照ると開く(陽が陰ってくると閉じる。)
花被は六個、長さ20-25mm、披針形で先端がやや尖り、
白で背面には紫の筋が入る。上向きかやや斜めに咲く。
雄蘂は六本で花被片の半長、葯は黄色い。



アマナは地下に卵形の球根を持つチューリップに近い仲間です。
(花の見かけはごく小さなチューリップそのものである。)
以前はTulipa edulisとしてチューリップ属に入れられていました。
チューリップとの違いは花柄に1対の苞が付いていることです。
チューリップの花柄には苞は付いていません。

名前は球根が甘く食用できることから付けられた。
別名ムギクワイと呼ばれます。
これは球根の形をクワイになぞらえたものです。



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アズマイチゲ 2017

2017-03-20 18:00:00 | キンポウゲ科

アズマイチゲ(東一華)
<学名:Anemone raddeana>
キンポウゲ科 イチリンソウ属 多年草


スプリング・エフェメラル の一つ


撮影日 2017.3.18: 群馬県

咲き始めていました。



今年も綺麗に開いたものに出会えればいいのですが





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シロバナタンポポ 2017

2017-03-17 06:00:00 | キク科

シロバナタンポポ(白花蒲公英)
<学名:Taraxacum albidum Dahlst.>
キク科 タンポポ属 多年草







日本在来種
本州関東以西、四国、九州のむ人家近く分布し、西の方ほど多い。
葉は長さ15〜20cm、幅3〜7cmの披針形で、羽状に中〜深裂する。
ほかのタンポポに比べると、立った感じがする。
また葉や総苞は淡緑色で、葉の脈は白っぽい。

暖かくなって萌えだした草むらに沢山綺麗に咲いていました。

撮影日 2017.3.12: 群馬県

花期は4〜5月花茎は高さ30〜40cmになり、先端に白色の花を
1個つける。冬の寒い時でも時々花を見ることがある。
頭花(花に見える部分全体)のサイズは
直径3.5 - 4.5cmほどになる。白く見える部分は
舌状花の花冠(花びらに見える部分)で、
中央の花柱部は黄色である。
総苞は開花時には長さ約2cm。総苞外片は
卵状長楕円形または卵形で、内片より短く、
上部には角状突起があって目立つ。
外片はやや反り返り突起が顕著である。



舌状花は1つの頭花におよそ100個ほどで、
他種と比べて比較的少ない。
ゆえに結実する種子も比較的少ないが、
他の日本在来種の主なタンポポとは違い、
5倍体で単為生殖が可能である。


カンサイタンポポとケイリンシロタンポポが
交雑して出来た種
である事が確認されているんだ
そうです。
雑種起源なんですね。


コメント (2)
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ホトケノザ -2017

2017-03-13 18:00:00 | シソ科
ホトケノザ(仏の座)
<学名:Lamium amplexicaule>
シソ科 オドリコソウ属 一年草あるいは越年草









あちこちで群落がみられます。
なかなかきれいな花です。


撮影日 2017.3.12: 群馬県

金魚の尾っぽのような形で赤い点があります。


時にその赤い斑のないものが見られます。


撮影日 2017.3.11: 群馬県

白花やピンクのものなどもまれに見つかります。
色々な変化を探してみるのも楽しいです。








シソ科書庫でホトケノザの過去記事を覗いてみてください。色々なバリエーションの花が見られます。




コメント (1)
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フクジュソウ

2017-03-05 18:00:00 | キンポウゲ科
フクジュソウ(福寿草)
<学名:Adonis ramosa Franch.>
キンポウゲ科 フクジュソウ属 多年草




北海道から九州にかけて分布し山林内に生育する「春植物」。

初春に花を咲かせ、夏までに光合成をおこない、それから春までを地下で過ごす、典型的なスプリング・エフェメラル



撮影日 2017.02.26: 埼玉県

根茎は太く、黒褐色。
茎は中実、直立し、分枝する。
葉は互生し、
3~4回羽状複葉。小葉は広卵形、深裂し、裂片は線状披針形。
葉はほとんど無毛で、葉裏に微毛が散生する。



早春(花期2~3月)に花をつけ、葉が大きくなる前に開花し始める。
花は枝先につき、黄色、直径3~4㎝。花弁は10~30個と一定しない。



パラボラ形の花は花弁を使って日光を花の中心に集め、
その熱で虫を誘引している。その為、太陽光に応じて開閉
(日光が当たると開き、日が陰ると閉じる)する。



萼片は花弁と同長又はやや短く、上からはほとんど見えない。
萼片の背面が暗紫緑色。雄しべ多数。雌しべ多数。蜜腺はなく、
花托に微毛がある。



集合果は惰円形~類球形。
痩果は長さ3~4㎜、曲がった柱頭が残り、種沈がつく。



これまでフクジュソウとされていたものは現在4種類に
分類されています。

日本のフクジュソウ属には他に3種ある。

キタミフクジュソウ
 <学名:Adonis amurensis Regel et Radde>
  北海道、朝鮮、中国、ロシアに分布。
  葉が対生し、葉裏に軟毛が密生する。
  茎は中実、茎頂に花が単生し(1茎1花)、花弁より萼片が長い。
  集合果は惰円形~亜球形。2n=16
ミチノクフクジュソウ
 <学名:Adonis multiflora Nishikawa et Koji Ito>
  本州、九州、朝鮮、中国に分布する。
  葉が互生し、茎が中空。花弁が萼片より明瞭に長い。
  花弁の先端裏が褐色に染まる特徴がある。集合果が球形。
 ◎シコクフクジュソウ
 <学名:Adonis shikokuensis Nishikawa et Koji Ito>
  本州、四国、九州に分布する。
  葉の両面はほぼ無毛。茎は中空。萼片は花弁と
  同長かやや短い。集合果は球形~亜球形。花托は無毛。




名前の由来は、旧暦の元旦の頃に開花することから、幸福の「」と、
めでたい長寿の「寿(ことぶき)」をあてて、
福寿草(ふくじゅそう)の名がついたという。
これは、花の開花期間が長く黄金色の花を小判にみたて、
幸福で寿命が長いという意味にあやかった名
だという
 また、開花の時期から、元日草(がんじつそう)、朔日草(ついたちそう)
やフクヅク草という別名もある
  。



江戸時代より多数の園芸品種も作られている古典園芸植物で、
黄色系、赤花系、変わり咲きの段咲き系などの他、
一重咲き・半八重咲き・八重咲きなどもある 。
「福を招く」というおめでたい名前から、お正月の鉢花としても
人気が高く、正月にはヤブコウジなどと寄せ植えにしたものなど
鉢植が販売される。



根には強心作用、利尿作用があり民間薬として使われることがある。
しかし、毒性(副作用)も強く素人の利用は死に至る危険行為である。
薬理作用、毒性共にアドニンという成分によるもの。

地面から芽を出したばかりの頃は、フキノトウと間違えて誤食しやすい。
また、若葉がヨモギの葉に似ているので注意が必要。

症状は嘔吐、呼吸困難、心臓麻痺など。重症の場合死亡する。

 


コメント (2)
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