今回は花柄に開出毛の有るトリカブト 「センウズモドキ」 です。
撮影日 2022.9.17: 群馬県(榛名山)
センウズモドキ(川烏頭擬)
<学名:Aconitum jaluense Kom. subsp. iwatekense (Nakai) Kadota>
キンポウゲ科 トリカブト属 多年草
多年草のなかの疑似一年草に分類されます。
地下に紡錘状にふくらんだ塊根があり、1本の茎が出る。
........... ..... ..... 疑似一年草とは ..... ..... ...........
母根は、栄養繁殖体 ( 子根 ) を残して、自身は1年で枯れ
翌年、子根は、親となり新たに子根を残して1年で枯れる。
このように「1年毎に根が更新される」生活史を持つ植物を、
擬似一年草という。 多年草として捉えられることが多い。
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何か所かあるセンウズモドキの見られる場所のうち、一か所に
通信施設ができるとかでトリカブトの自生している所をつぶして
道が作られていました。
掘り起こされて根が出ているものがあったので塊根の観察をしました。
右の茶色の濃い方が母根 左の白い方が子根ですね。
高さ0.8~1.8m、直立し、あまり分枝しないで上部は垂れる。
中間部の葉は3深裂し、側裂片はさらに2深裂して粗い鋸歯がある。
葉身は草質で光沢がなく、葉裏脈上や柄には屈毛がある。
花期は8~10月。花序は総状から散房状になり、上部から下部に向かって
開花する。
花はやや小ぶりで淡青紫色のものが多くしばしば赤紫色に
なります。花の外面には開出毛と腺毛が混じる。
雄ずいと雌ずいには毛がある。
花弁は上萼片の中にかくれて見えないが、柄、舷部、蜜を
分泌する距、唇部で構成される。1対あり、柄は長さ10-16mm、
舷部は幅3-6mmあってふくらみ、距は長く屈曲する。
前出のサンヨウブシの花弁は舷部があまり膨らみません。
↑ 群馬県で観察したサンヨウブシ
↓ 長野県で観察したサンヨウブシ
比較してみました。センウズモドキは出っ張りが大きいです。
花柄には開出毛に腺毛が混ざり、時に屈毛も見られます。
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