「主なる神の助け」 詩篇70篇1~5節
この詩篇は、詩篇40篇13~17節とほぼ同じであり、その内容は、助けを求める簡潔で真剣な叫びである。
Ⅰ 信仰者と悪者
ここでは、信仰者と悪者が対比されて記されています。悪者とは、人のもの、人のいのちさえも求める欲望を持ち、人をさげずむ高慢な者のことであります。信仰者とは、神を尋ね求め、自らの弱さや罪深さを認め、神の前にへりくだり、神のみ業がなされることを喜ぶ者のことであります。悪者は恥を受け後ろに退かせ、信仰者は神を常にほめたたえるようにとの叫びが続きます。
Ⅱ 急いで
1節の「すみやかに」は、私を悪者からお助け下さいとの祈りであります。しかし、5節の「急いで」「ためらわないで」は、悪者や危機からといより、わたしの内に急いで来てくださいと祈りであり、祈りが深くなっています。問題は、周りの環境や周りの人ではありません。どんな状況でも平安をもつことができる信仰、神との信頼、神との深い交わりが何よりも重要であることを知ったのではないでしょうか。
私たちも、主なる神によって、どんな状況でもその中で輝く信仰、信頼による平安を持たせていただきましょう。
2013/4/14 説教者 杉本守