goo blog サービス終了のお知らせ 

いーなごや極楽日記

極楽(名古屋市名東区)に住みながら、当分悟りの開けそうにない一家の毎日を綴ります。
専門である病理学の啓蒙活動も。

菊正宗酒造記念館(その他)

2020年06月08日 | 極楽日記(日帰り)

無料試飲は休み。

有料試飲のみ営業していました。もっとも、車の運転があるので飲めなかったのですが。

土産物コーナーの雰囲気はいいですね。

ここでしか買えない酒饅頭。

庭園ではツツジが満開でした。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

菊正宗酒造記念館(資料)

2020年06月05日 | 極楽日記(日帰り)

菊正宗が瓶詰めで売られるようになってからの製品。

現在の製品。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

菊正宗酒造記念館(酛場、槽場)

2020年06月04日 | 極楽日記(日帰り)

酛場(もとば)は酛(もと)とか酒母とか言われる清酒酵母を培養する所。酵母(イースト)は多種多様であり、特に酒造に適したものが清酒酵母として継代培養されています。

酵母を培養するために乳酸菌を先に培養して、産物である乳酸を餌に酵母を増やす、という高度な技法が開発されていました。これは多分、乳酸菌の増殖の速さと乳酸による腐敗防止作用を利用しているのでしょう。原核生物である乳酸菌は増殖が速く、速やかに環境を酸性にして雑菌の繁殖を防ぎます。酵母は真核生物で増殖がやや遅いのですが、雑菌が増えないような酸性の環境でも乳酸を餌にして増殖し、やがてアルコールを作ることで雑菌や乳酸菌を死滅させます。アルコールが十分にできたところで、今度は人間様が火入れをして酵母にも退出願う、という都合のいい仕組みになっています。ここまで完成するのに何百年も掛かったでしょうね。菊正宗酒造では酒造に使われてきた乳酸菌の解析もしています。

槽場(ふなば)は器具を見てわかるように酒を搾る所。原酒を袋詰にして、酒槽(さかぶね)と言われる舟のような形の箱に詰めます。器具を見ると圧搾用のてこが目に付きますが、圧搾せずに自然に流出させる揚槽(あげぶね)の酒が上等であり、その後に圧搾して絞り出す責槽(せめぶね)の酒は雑味が多くなり品質はやや落ちるとされています。一つの袋を揚槽に2段、責槽に1段通せば3段階の清酒ができて、それぞれ荒走り(あらばしり)、中取り、責め、などと呼ばれています。通常はこれをうまく調合して製品にするのでしょうが、同じ銘柄で3段階のものを別に販売しているマニアックな蔵もあるようです。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

菊正宗酒造記念館(洗場と釜場、麹室)

2020年06月03日 | 極楽日記(日帰り)

洗場は酒米を精米する所。精白の程度で酒の性格が大きく変わってきますから、家庭用の精白よりずっとシビアです。

釜場は酒米を蒸す所。

麹を作る麹室です。一般に酒の仕込みは冬季ですが、麹の培養は高温多湿でないといけないので、このような狭くて保温しやすい独立した室を用意します。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

菊正宗酒造記念館(門)

2020年06月02日 | 極楽日記(日帰り)

灘五郷を代表する全国銘柄、菊正宗酒造の記念館。感染対策でしばらく休館していましたが、個人客限定で公開再開だそうです。概要は公式動画で。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

鈴鹿SA

2020年04月16日 | 極楽日記(日帰り)

鈴鹿らしい展示。クシタニは関東のメーカーですが。

上段左から3つ目が、事故で亡くなった伝説的なライダー、阿部典史のスーツだそうです。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

琵琶湖の山桜

2020年04月14日 | 極楽日記(日帰り)

少しだけ見えた琵琶湖。

桜の季節に来たのは久しぶり。

「さざ波や 志賀の都は 荒れにしを 昔ながらの 山桜かな」(平忠度)

当時の山桜もこんな感じだったのでしょう。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

東灘区の桜

2020年04月13日 | 極楽日記(日帰り)

歴史的な建築と桜の組み合わせが見事。

灘校の中にある柔道の祖、嘉納治五郎先生の銅像です。

学校は感染症対策で閉校中。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

オーディオフェスタに行こう2

2020年02月26日 | 極楽日記(日帰り)

午後2時からクリプトン。PCオーディオ、デスクトップオーディオで伸びてきたメーカーなので、本格的なオーディオ機器にどう対応するのか興味がありました。小型スピーカーのKX-5PXと、低域を加えたKX-1000の試聴です。

KX-5PXでLivingston Taylor、ショスタコーヴィチの交響曲10番。細かい音はよく出ているようですが、どうもギターの音場が不自然な感じがします。巨大なギターが鳴っているような聴こえ方で、これはちょっと。フルオーケストラも荷が重いようで、金管が非常にやかましく聴こえます。聴き疲れのする音。

KX-1000でCarpenters, Don't go to Strangers (covered by JJ Cale)。女性ボーカルの口が巨大になるスピーカーは好きになれないです。ヘッドフォンやニアフィールドならこんな音像でも許容できますが、音楽に向き合いたい時にこの鳴り方は厳しいな。

クラシックでドビュッシー「月の光」。パゾリーニ製ピアノを使っているそうですが、このスピーカーは検出器的な音色の違いはよく出ても、どうも音楽に没頭できるステレオイメージを持っていない気がします。ソニーとクリプトンは構想から外しても良さそう。ベルリオーズは迫力があって、やはりKX-5PXよりは余裕を感じさせます。鐘はものすごく大きいのが鳴ってるように聴こえますね。

 

3時からハーマンのブースでJBL。さすが人気があって席がありません。新しいコンプレッションドライバーを装備したDD67000の試聴。ソースはすべてLPレコード。

Diana Krall "All or Nothing at all" さすがにジャズのJBLで、雰囲気は抜群。定位も立派ですが、非常に広い会場なので、一般的なリスニングルームで同じように鳴るかというと?

高橋達也, Nils LofgrenのLP。コンプレッションドライバーの鳴り過ぎじゃないかと感じましたが、少し屈んで座っている人に近い頭の高さになると、いいバランスになりました。視聴する時は高さに注意しないと。音圧が上がってもうるさく感じないのは魅力的ですね。ただし1台300万円、140kgのDD67000が普通の家庭に設置できるはずもなく、こういう機会に楽しませて頂くだけです。

北村英治、Count Basie、八城一夫、最後はDD67000の愛用者だったモンキー・パンチ氏の追悼でJames Bondのテーマ。音は大変魅力的でしたが、ヤマハと違って針雑音がぱちぱちと盛大だったのはどういう違いがあるのでしょう。LPはやっぱり面倒だなと昔のことを思い出しました。

4時からはダイヤトーンのスピーカー、DS-4NB70のデモ。大きなスピーカーではありませんが、ナノカーボンなどを混在して音速の非常に速いコーン素材を開発し、ウーファー背圧や振動がツイーターに干渉するのを排除するため、非常に凝ったエンクロージャー構造を採用。1台が60万円と高価に。

ソースはまずデジタル(ディスクからのコピー)で、

Avishai Cohen(イスラエルのジャズ ダブルベーシスト)

Calabria Foti(ジャズボーカル)I'm Home

Copland 市民のためのファンファーレ この鋭いティンパニー(特に止めるところ)でバスレフの能力がわかるそうです。

このスピーカーは背面に金属製のバスレフダクトを持っていますが、バスレフの欠点は空気の粘性で簡単な計算通りに空気が抜けてくれないことだそうで、結果として切れの悪い低音になってしまうことがあります。写真の黄色いパーツが粘り付く空気をうまく剥がしてくれるらしいです。実用新案も取れないほど簡単な付加物ですが、効果は絶大で、密閉式スピーカーしか認めない人でもこれなら音に納得できるはず、と。こういうマニアックな開発秘話は楽しいですね。写真はもちろん了解を頂いています。

Ligeti, Musica ricercata 「2001年宇宙の旅」に採用されたハンガリーの作曲家、リゲティのピアノ曲。ここではツイーターの余韻再生能力を味わいます。

 

次にLPで、

Anne-Sophie Mutter "Carmen Fantasie"

Erick Clapton "Unplugged"

最後にデジタルに戻って、

Michel Dalberto ドビュッシーの前奏曲より「花火」 筋肉質な演奏をスピーカーが描き切っているところを聴いて欲しいそうです。

技術解説を挟んで視聴を繰り返すと、機材の設計意図がよくわかります。これこそ実演の楽しみ。

DS-4NB70大きなスピーカーじゃないので設置も楽そうだし、再生能力は非常に高いと思います。ただ、DS-5000やDD67000に比べると、何だかゆったり聴けない感じがするのはなぜでしょうか。やっぱり大きさの余裕は無視できないのか、単なる視覚効果なのか、ハイスピード、ハイレンジのデジタルソースがそう思わせるのか。いい経験になりましたが、また新しい疑問が生まれるフェスタでした。関係者の皆様、ありがとうございました。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

オーディオフェスタに行こう1

2020年02月25日 | 極楽日記(日帰り)

 雨の名古屋国際会議場です。1年ぶりのオーディオフェスタはほぼ予定通り開催されました。コロナウィルスの影響でソニーとアイシン高丘が展示中止。去年は初めてだったので適当に見て回っただけですが、今回は効率よく回るために予定を組みました。1時間単位で各社がセッションを組んでいるので、学会と同じような感覚でプレゼンテーションに参加します。

 まず12時からエクリプス。卵型のユニークなスピーカー、TDシリーズによるサラウンドのデモ。メインのTD712IIが3本にTD508IIIが4本、超低音の725SWIIが2本という豪華な組み合わせ。TD712IIだけで1本40万円します。JVCの200万のプロジェクターで迫力のある4K画像を堪能。TDシリーズは前面の面積が小さいので、画面の邪魔をせずマルチ配列にするにはうってつけ。

 ソースは下記。

アビイ・ロード50周年記念スーパー・デラックス・エディションから「ビコーズ」

インド映画「イエスタディ」より。エルトン・ジョンの伝記映画「ロケットマン」より。ポーランド映画「コールド・ウォー」より。「ドリームガールズ」の解散コンサートより。「フォードvsフェラーリ」のゴールシーンより。

 大音量の反応の良いデジタルサラウンドは、アクション映画を楽しむには最適ですね。最新の映画館のドルビーサラウンド音響をターゲットにしているだけあって、完成度は非常に高いと思いました。ただ、演者も言ってましたが、この環境を家庭で実現しようと思えば、まず部屋の防音と防振を徹底しないと無理でしょう。私にとっては絵に描いた餅かなあ。

 

 午後1時からヤマハ。こちらは渋くて、高級ピュアオーディオ機器の5000番シリーズでLPレコードの視聴です。

Diana Krall "Tune up the quiet" クラールは視聴用に人気があって、JBLでもデモに使っていました。ボーカルとベースの両方がバランス良く聴けないといけません。

The Dave Brubeck Quartet "Time Out" アルトサックスの定番。

Duke Ellington "Paris Live" これもサックスが聴きどころで、上記との音色の違いに注目。このシステムならLPでもそこまで聴き分けられる、ということです。

Al di Meola "Elegant Gypsy"

Mendelssohn violin concerto in D minor,  Viktoria Mullova いつものメンデルスゾーンじゃなくて、若い頃の作品。

Count Basie "Live at the Sands"

さっきのデジタルサラウンドと違って派手さはないんですが、ベースの力感とかサックスの超絶技巧とか、フラメンコギターの弦の軋む様子とか、聴き込めば十分な情報量があることがわかります。LPにもまだまだ聴こえていなかった音が入っているということですね。スピーカーのNS-5000は開発に8年を要した力作で、特定のキャラクターを排除することに尽力したとのことで、弦の微妙な揺れを表現するかと思えば、ビッグバンドの重なった音をダンゴにすることなく、苦もなく提示して見せます。底しれぬ実力、という印象で、私の耳では限界がわからないですね。セットで150万の大型スピーカーですが、価値は十分にあるのだと思います。

あと演者が強調していたのが、5000番シリーズ最新のLPプレーヤー。振動を極限まで減らすため、敢えてモーターを小型化してベルトドライブ採用。ターンテーブルは重量級なので、スイッチを入れてから低速になるまで10秒という規格外のおおらかさ。昭和の時代にハイエンドマニアを対象とした巨大糸ドライブのターンテーブルと思想は同じですね。ダイレクトドライブと違ってスピンドルが頑丈なので、待ち切れなければ手で加速してやればいいでしょう。

不思議だったのは、LP時代に散々悩まされた針雑音が全くと言っていいほど聞こえなかったこと。乾燥して静電気の起きやすいこの時期に、ヤマハにはどんなマジックがあったのでしょうか?後で聴いたJBLの会場では、昔懐かしいプツプツ音が派手に飛び交っていたので、21世紀のLPが静電気から開放されたということはないはず。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

鶴舞

2019年12月17日 | 極楽日記(日帰り)

久々に鶴舞の大学病院まで行ってきました。クリスマスを前に飾り付けされています。

交見会の内容は撮影していませんので、昼の弁当だけ。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

夏山フェスタ

2019年06月10日 | 極楽日記(日帰り)

名古屋駅で開催された夏山フェスタに行って来ました。山岳関係のイベントとは言うものの、麓の温泉だけ楽しむ人でも参考になりそうです。もっとも、他の旅行イベントではまず見られない山小屋の管理者が大勢参加していましたので、登山に興味のある人には貴重な機会です。人気の山小屋、北アルプス燕岳(つばくろだけ)の燕山荘の方に話をうかがいました。こちらの経験が皆無のため話が噛み合わなくて失礼。30年ほど前に、(ほとんど車で)乗鞍に登ったぐらいしか高山の経験はありませんので。

会場はウィンクあいちの6階と7階。どちらかと言えば6階は地元の自治体とか観光協会、山小屋など。7階は用品関係の出展が中心でした。資料をたくさん貰って手がふさがっていたのと、2時を過ぎて会場が混雑してきたので中の写真はなし。子どもヤマビル研究会の、「ヒルは上から落ちてこない」という研究記録と実演が面白かったです。

セミナーは会場が狭いため、立ち見の人が外まで溢れていました。年々参加者が増えているとのことなので、もっと広い会場が利用できるといいですね。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

フォーラムから東京駅

2019年05月16日 | 極楽日記(日帰り)

フォーラムからの帰りに通りかかった三菱一号館美術館。この首の太い女性はロセッティかな。立ち寄る時間はありませんでしたが、いい雰囲気の美術館ですね。見かけはレトロなレンガ造りですが、中身は最新の免震装置で守られているそうです。

深夜営業のレストランも本格的。美術や音楽の後は余韻を楽しみたいものです。

丸の内パークビルディング。旧丸ビルの一部を遺してあります。

日本郵便の商業ビル、KITTEの中。コンビニで帰りの弁当を調達。

やっぱり東京は見どころが多くて面白いです。できればじっくり時間を取りたいものですが。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

オーディオフェスタ(後)

2019年02月19日 | 極楽日記(日帰り)

 さて2日目です。名古屋城から流れる堀川も、この辺では川幅が広くなりなかなかの景色。ちょっと覗いて見るだけのオーディオフェスタでしたが、望外に面白かったのでもう1日お邪魔することにしました。関係者の皆様ありがとうございました。

 まずはソニーから。1本60万円也(本体)のスピーカー、SS-AR2を中心としたデモです。最近の流行で幅が狭く、この価格帯ながらウーファーが165mmしかありません。正確な定位や設置のしやすさを考えた構成でしょうが、このスピーカーの音像は私にはよくわからなくて、何を聴かせてもらっても安心できるステレオイメージが描けないままでした。多数の受賞を誇るソニーの自信作ですが、残念ながら今のところは縁がないようです。

 アンプに使うボリュームの違いで音が変わる実験は面白かったです。ボリュームのハウジングやめっき、重さが音に影響するという考え方は、故長岡鉄男さんがよく書いていましたが、実は半信半疑。本当に一般視聴者にわかるものだろうかと思っていました。こうして比較して頂くと確かにわかります。一番右の小さいのが普通(よりやや大きい)のヘッドフォンアンプのボリューム、その左が超高級機用の金メッキしたスペシャルボリューム、銀色のは軽量化のためアルミハウジングで作ったもの。一番左が母体になったアルプス電気製の真鍮製高級ボリューム。順に聴いていくと、金メッキのボリュームだけが生々しいヴォーカルを再生できていることがわかります。伊達にコスト掛けてるわけじゃないんですね。

 企業規模の大きいソニーの場合、必要なら半導体素子まで新設計してしまうはずで、部品レベルのノウハウや開発技術、生産技術では相変わらず最先端なのでしょう。このようなボリュームの違いまで再現してくれるSS-AR2も、電気信号を音声信号に変換する機器としては極めて優秀なはずなのですが、聴いていると、どうしても粗探しをするような聴き方になってしまい音楽に没入できないし、そのような解析的な聴き方をしていると、持病の耳鳴りが余計に気になってくるのも事実。モニター的な用途には適しているのでしょうが、楽しみのための音楽という点ではどうなのかなと思いました。

 次は日本の誇るオーディオ専業メーカーのアキュフェーズ。巨大企業のソニーと違って新しい素子から開発してくることはできませんが、世界からパーツを吟味して、職人技でチューニングしていく製品の完成度には定評があり、これを聴かずにフェスタに来たとは言えません。この写っている分だけで300kg、1000万円以上になるでしょうか。海外の一部メーカーほど極端ではないにしても、筐体や電源に余裕を持たせ、選びぬいた素子をパラレルに駆動するといった正攻法は、どうしても重量増加と価格の高騰を招きます。

 機材はこんな感じで表示されます。

 今回の主役は純A級パワーアンプのA-75。比較としてAB級のP-4500が用意されていました。このP-4500にしても安心して使えるアンプで、コープランド「市民のためのファンファーレ」は緻密で重量感があり、岩崎宏美「時の過ぎゆくままに」は十分に艶かしく魅力的です。これがA-75になると、私ごときにはよくわからないのですが、しいて言えば潤いが加わるような感じでしょうか。そこまでハイレベルな違いになると正直ついていけません。「純A級だからこういう音にしようということではなく、純A級を選んだ時点である程度傾向が決まる」との説明であり、必ずしも純A級が上というよりは、好みで選んで頂きたいとのことですので、まあ私的なチョイスはP-4500ですね。どうせ買えませんけど。

 アンプの優秀さもさることながら、試聴用に使われたこのイル・クレモネーゼに惹かれますね。アンプの微妙な違いを描出する解像力があるにもかかわらず、モニター的な無機的な音とは無縁の艶のある音質には聞き惚れます。ただし価格はペアで550万円の超弩級。アキュフェーズを買える人にはお奨め。

 最後はDENONのブースで新製品のXシリーズを試聴。これも、同社のアンプが優秀なことは認めますが、試聴に使われていたB&W 802D3がやはり凄いな、と思います。モニターには違いないんですが、音質は魅力的だし、音像はぴたりと決まって揺るがないし、安心して何でも聴ける感じがします。イル・クレモネーゼよりは安いとは言え、ペアで340万円ではどうしようもないですが。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

オーディオフェスタ(前)

2019年02月18日 | 極楽日記(日帰り)

 白鳥の国際会議場です。2015年の病理学会以来。

 目当てはこれ。昭和のオーディオブームの時には専門誌もいろいろ読んだものですが、住宅事情などもあり長らく封印していました。たまには新しい情報を仕入れないと。

 こんな感じで、説明付きで試聴会を繰り返し開催しています。店頭と違い、購入を考えずにじっくり比較試聴できる絶好の機会です。ティアックはテープデッキからFDDが主力の会社になっていたところまでは覚えているのですが、またオーディオに復帰してきたのかな。ここの3モーターカセットデッキは動作が安定していて、よく活躍してくれました。

 高効率で安定性の高いスイッチング電源装備のアンプ。昭和のブームの折にはまだ聴感でアナログ電源に勝てないという意見が強かったですが、この30年で大きく進化したはずです。

 ハーマンのブースでは見た目も派手なJBL L100 Classicが元気に鳴っていましたが、混雑して部屋が暑いので少し聴いただけ。

 空いた部屋に入ろうと言えば動機が不純ですが、Sonus Faberには関心がありました。今回は同社としては普及価格帯の新製品、ソネットシリーズから最小のIと最大のVIIIの比較です。

 Iは最も手頃なモデルなのですが、小型スピーカーに期待される音像が妙に大きく、すごく太い弦の楽器が鳴ったり、口の大きな女性ボーカルが歌ったりする印象で当惑しました。座った位置が悪かったのか、それとも自分の耳がそこまで老化してしまったのか?と心配しながら、ジャズクインテットやギターを試聴。スピード感は適度にあるし、アコースティックギターの音はきれいですが、村治佳織さんの楽器が巨大に聞こえるのはいかがなものでしょう。何かセッティングがおかしかったとしか思えません。

 次にフロア型のVIIIに交代すると、別物のように音像が小さく引き締まりました。これが本来の姿でなきゃおかしいですね。耳が壊れてるんでなくて良かった。サン・サーンスのハバネラや、タンホイザーの合唱でも、しっかりとしたステレオイメージがあります。日頃AKGのヘッドフォンで聴いているので、楽器が不自然な大きさに聞こえるスピーカーには馴染めません。VIIIの音像と潤いのある音質には魅力がありますが、ペアで90万ですからね。Iの方に期待していたので、はぐらかされた気分です。

 ソネットを駆動するトランスポーターとアンプはドイツ製のブルメスター。かなり高価なので、この組み合わせで買える人は多くないでしょうが。

 隣の木曽アコースティックについては全く知りませんでしたが、雄大なパイプオルガンの響に誘われて入ってみると、

 鳴っていたのは本当に小さなスピーカーで、これはインパクトがあります。エンクロージャーを積極的に鳴らしていく、楽器型のスピーカーだから出せる音だということで、ソースはかなり選びそうですが説得力はあります。振動板以外の要素が共振することは避けられないことであり、楽器と同じような素材であれば雑音として聞こえまい、というスピーカー作りの経験則は健在です。これの対極として、振動板以外を徹底的に防振する、物理的変換器型のスピーカーを目指す方向もあり、両極端の間に様々な方法で音楽を伝える工夫が凝らされています。スピーカーの場合は他のコンポーネントよりも未完成と言うか多様性があり、音色の違いも大きいため、まずはスピーカーを決めてから他の機器を検討するのが効率的でしょう。ただスピーカー選びもじっくり聴いて解説してもらわないと判断できないため、大変手間が掛かります。純粋な音楽鑑賞とはやや違った立場で、オーディオが趣味として成り立つ所以ですね。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする