こたなたよりこんなこと

「登場人物」と「人物設定」は「フィクション」です。人物・企業・団体は実在のものとは関係ありません。

肉眼じゃ解らないけど、写真なら解るね。

2012年11月29日 | 天文・科学

 一昨日から「話題」で引っ張っている「半影月食」。とりあえず「まとめ」が終わりましたので、結果報告です。

 昨日は、「観測し始め」くらいの時間でアップしまして、その時は「薄雲がかかっている」状態でしたが、その後天気は回復し、寒くはなりましたが観測しやすい天気でした。ただ、一昨日から話に出ていますが、「肉眼では解らないほどの月食」ですからね。観察は「21時13分」の「欠け始め」から「22時」その後は今日、早朝から出かける予定を立てていたのでそれに支障が出ない「0時」までで「30分毎」に撮影する事にしました。ただし、「最大食」である「23時33分」は撮影したかったので「23時30分」はありませんが。それでは、写真と解説を。

 

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 まずは、「欠け始め」の「21時13分」ですね。この時は空一面が「薄曇」で、「月」も何とか見えていた状態でしたので、ピントがあっていてもぼやけて見えますね…。そう言えば、月のすぐ近くに「木星」がいましたね。

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 それから約45分後の22時。「食分」は「0.48」と「ほぼ半分」が地球の「半影」に入っている状態なのですが、写真でもほとんど解りませんね…。天気はこのときもまだ薄雲が多い状態でしたからね。

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 「22時30分」です。「食分」は「0.72」で「約3/4」が欠けた事になります。天候は一気に回復して、雲よりも晴れ間の方が多くなってきました。雲が無いので、当然月も良く見え、シャッター速度も上がっています。そして、月の「左側」が若干暗くなっているのが解りますね?

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 最大食まであと30分近くとなった「23時」。「食分」は「0.88」でこれが、「本影月食」だったら「三日月」くらいしか見えていない状態なんですけど…。「本影側」は「上」の方になるので、一番くらいところが「左上」に移動しています。

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 「23時33分」、「最大食」の時間です。一番暗い部分が、ほぼ真上に来ており「食分」は「0.94」。さすがにこのくらいになると月を「意識して見る」と上の部分が若干暗くなっているのが解ります。ただよほど注意して、そして「半影月食」である事を念頭に置いて見ないと気が付かないでしょうね。これも「1/2000」と高速で切っていますが、それ以下のシャッター速度だと「半影」に入っているか写真でも見分けが付きません。

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 「10時間勤務」で疲れていたのと、朝に出かけるので、寝ないとって事と、あまり目に見えて面白い現象では無いので、「0時」にて観測は終了。「半影月食」が終わるのはこれからさらに「1時間53分後」ですからね。「食分」は「0.90」。最大食が過ぎたので、今度は「右上」部分が暗くなっていますね。この後は「一番暗い部分」が右側へと移って行くのですが、「肉眼」ではまず解らないでしょう。

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 天候が回復してきてすっかり「快晴」状態となった23時以降の空の状態はこんな感じ。「月」の「左やや上」にある「明るい星」が「木星」で、フルサイズで見ると、「月」の「右側」には「プレアデス星団」も見えます。「露光時間」は「5秒」ですが、東京23区内でこれだけの秒数露光しても大丈夫な時は滅多にありませんし。ただ惜しむべきはこの天気が「21時」くらいになっていなかったことでしょうか?

 そんなワケで「半影月食」ですが、「肉眼では解らず、写真で解る」天体現象でした。全く派手さはないですが、「写真」でのみ解る現象というのは面白いですよ。でも同じ「月食」なら「本影」の方が見たいですね。

 それでは、本日の登場人物はこの方。「ベルギー国立博物館 天体室」の「学芸員」で「ブリュッセル・グリフォン」の「Chefille」の「コレット・アバック」さんです。昨日から、今日の深夜に起こった「半影月食」の写真をPCで見てビックリ。肉眼では、全くと言って程変化は無かったのですが、写真だと、「暗くなっている」のが解る事に驚きな「コレット」さんでした。ちなみに背景は今回の「半影月食 最大食」の時の「月」です。

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