こたなたよりこんなこと

「登場人物」と「人物設定」は「フィクション」です。人物・企業・団体は実在のものとは関係ありません。

Science de chocolat

2012年11月20日 | 博物館・科学館

 さて、皆さんは「お菓子」と聞いてどんな種類を思い浮かべますか?

 多分多くの方は3種思い浮かべるうちに「チョコレート」が入っていると思います。甘くて、おいしいチョコレート。休憩のひと時に、非常食に、そして最近は「カカオポリフェノール」や、その他栄養素の一つに「脳血流」を「良く」し「脳梗塞」や「脳出血」の予防になるなど言われています。そんな「チョコレート」ですが、何処まで知っていますか?「カカオ」からできている事は多くの方は知っているとは思います。でも「カカオ」って?そこからどうやってできていくのか?さらに、「チョコレート」っていつからあるの?となると、ほとんどの方は解らないでしょう。そんなワケで現在「国立科学博物館」、「かはく」にて「特別展」として「チョコレート展」とストレートな名前の展示が介されています。チョコレートの科学、学んでみませんか?

 まず、会場に入ると「板チョコ」で作られた「かはく」の「日本館」がメインゲートとしてあります。その横には「チョコレート」を使って作られた「かはく」のシンボル的な象徴である「シロナガスクジラ」の模型を模した作品と、「特別展入り口」付近にある「D51」もチョコレートを使って作られており、その完成度の高さに驚きます。まずは「ZONE1 チョコレートの原点~カカオ」です。「カカオ」が「チョコレート」の「原料」であることは「CM」などで聞いた事があるでしょう。でも「カカオ」の「実」や「カカオの木」を見た事がある方はほとんどいないでしょう。「カカオ」は「年中を通して16℃以上の場所で雨が多いところでないと育たない植物で、その生息環境から「赤道直下」あたりが産地となります。主な産地としてはチョコレートのブランド名にもなっている「ガーナ」や「コートジボアール」「ブラジル」でして、多くは「アフリカ」、「中南米」で生産されています。「カカオ」は「白色」の「直径1~2cm」の小さな花を大量に「幹」に咲かせますが、その内「実」になるのは、ほんの「1%」程度。実の大きさは10~15cmで「ラグビーボール状」で熟すと「緑」から「黄色」になり、完熟するまでは「6ヶ月」かかります。種類としては10種類程度で、実は少々「酸味」のあるフルーティーな香りがします。会場には「カカオの木」の「造花」と「実物」が展示されています。

 「ZONE2 チョコレートをめぐる歴史」では、その名のとおり「チョコレートの歴史」に迫ります。発祥は「約4,000年前」。「マヤ文明」などの「中南米文明」でその収穫量の少なさから「王族」などの「特権階級」の人しか食せ無い物でした。そして、その当時のチョコレートは「カカオの実」を石ですり潰して作られた「飲み物」でして「神聖な物」とされていました。そして「16世紀」、あの「コルテス」が「インカ帝国」を征服し「ユーロ圏」である「スペイン」へ伝わります。ここでも「貴重品」とされ「貴族」の飲み物とされ「約100年」秘密にされていました。「政略結婚」で「スペイン」から「フランス」へ嫁いだ時に「チョコレート」も「フランス」へ渡り、そこから「ユーロ圏」全体へ広がります。当初は「苦い飲み物」でしたが「砂糖」を入れる事によって、おいしくなり、口当たりと風味を楽しむために「泡立てて飲む」のが重要視され、「泡」が飲み物としての「チョコレート」の良し悪しを決める程でした。その為「チョコレートポット」なる専用の「ポット」が作られたのです。「チョコレートポット」は独特な形をしており、「急須」のように「取っ手」が「垂直」についており、「上部」の「フタ」には開閉式の「穴」が開いていて、ここに「モリニーリョ」なる「泡立て棒」を差し込み撹拌して泡を立てたのです。また「穴」が無い「チョコレートポット」もありますが、これは「別の容器」で「泡を立て」、それを移す方法がとられました。さらに「専用」の「チョコレートカップ」もあったのです。この「ZONE」内には「チョコレートポット、カップ」のコレクションが展示されており、「貴族の飲み物」とされていた経緯からとても芸術性の高い容器が多く、なんだか見ていて私も欲しくなってしまいましたよ。「飲み物」だった「チョコレート」ですが、19世紀になると「脂分」が多くギト付き感があった「チョコレート」を「脱脂」する事によって「ココア」が誕生します。その「脱脂」過程で「ココアバター」が副産物として発生しますが、これを利用して「食べるチョコレート」つまり、現在の「固形チョコレート」が誕生します。その後、どんどん「ユーロ圏」で「チョコレート」に関する「発明・発見」がされ「ミルクチョコレート」など、現代に馴染み深い「チョコレート」へとなっていくのです。

 ではここ「日本」では?それは「ZONE3 チョコレートと日本」にて紹介されていますが、実ははっきり、いついつに伝わったという事は解っていませんが、「1797年 長崎 出島」で「オランダ人」から「しょくらぁと」を貰ったと記録があります。そして「1918年」に「森永」が「カカオから製品」までの「一貫生産」を初め、ついで「明治」も一貫生産に乗り出します。当時「板チョコ」で「十銭~十五銭」で販売されていたようです。そして「WWⅡ」で「カカオ」が輸入できなくなりますが、「代用品」の研究がなされたほどです。そして戦後、「1951年」に「カカオの輸入」が再開され日本でまたチョコレートの生産が再開され、「1960年」に「カカオ豆、ココアバターの輸入自由化」がなされ、現代のチョコレートへ繋がっていくのです。ちなみにここでは「森永」「明治」「ロッテ」「グリコ」の「チョコレートヒット商品」と「CM」が展示されています。

 そんな世界中で愛されている「チョコレート」ですがどのようにして出来ていくのかを「ZONE4 チョコレートが出来るまで」で知ることが出来ます。ここでは「カカオの実」の収穫から「カカオ豆」を取り出し、「発酵・乾燥」させ「チョコレート原料」の「カカオ豆」となる工程から、この「カカオ豆」が「チョコレート工場」で「チョコレート」になるまでを実際に「通路」が「チョコレート工場での過程」になっており「自分がカカオ豆」になってチョコレートへとなる過程をたどっていけます。コレは「工場見学」よりも「実際に通って」ですのでよりわかりやすくなっていると思います。ちなみに「日本のチョコレート」は他の国よりも「キメ細やか」に「微粒化」されており、その粒子は「0.01~0.035mm」となり、なめらかな食感を生み出しているのです。確かに「ハーシー」はざらつき感がありますからね。それと、私個人としては「日本のチョコレート」が一番「甘く」ておいしいですよ。それと、「カカオの収穫」や「豆の取り出し」などは全て「手作業」で行っているんですよ。

 「ZONE5 チョコレート・プロムナード~チョコレートをもっと知ろう」では、「ショコラティエ」の「作品」や「チョコレート」に関するヒミツが紹介されています。ZONEの最後には「チョコレート」を使って作られた「かはく」に関する「作品」が展示されており、その出来は「チョコレート」とは思えないほどです。

 これで「メイン会場」は終わり、「第二会場」兼「ミュージアムショップ」へ。正直「ミュージアムショップ」と言うより「チョコレートアミューズメント」の「ショップ」なようでパッケージに自分の顔写真が入ったオリジナルチョコレート「フォトチョコ」や、3種類のチョコレートをテイスティングできる「食べ比べチョコレート」などのオリジナルチョコレートから、「森永」「明治」の「板チョコ」や「きのこの山」「たけのこの里」などの「人気チョコレート菓子」、「業務用」の特大「板チョコ」に「ショコラティエ」が使う「本格調理用チョコレート」、「ギフト用高級チョコレート」などがあり、その他ファンシーなチョコレート関連グッズもあったりします。とりあえず、私は「テイスティングチョコレート」と「森永チョコレート」に「きのこの山」「たけのこの里」そして「Mary's チョコレートドリンク」。

 話は変わりますがこの「Mary's チョコレートドリンク」かなりおいしいです。とっても濃厚な味わいなのに、後味がスッキリとして、チョコレート独特の口残りが無いのです。私としては「ホット」にして「チョコレートポット」と「チョコレートカップ」で「19世紀のチョコレート」の楽しみ方をするのが良いと思いますよ。それと、本格的な「チョコレートポット」って日本では入手が難しいようですね。「チョコレートポット」でググってもいい結果が得られませんでしたからね。ユーロではまだあるようですが、「固形チョコレート」の方が主流な日本では需要が無いのでしょう。何かしらの専門店で見つけるしかないのでしょうね…。

 と、まぁ「チョコレート展」ですが、私のチョコレートが好きでして、ある程度の歴史、「チョコレート」が初めは飲み物だった事や、「カカオの実」や「花」も知っていましたが、今回のことでさらに良く知ることが出来ましたし、身近であり、普段何気なく食べていたチョコレートに歴史や苦労がある事が知れました。展示方法も良くとても楽しめながら学べる物でした。ちなみに写真撮影は「ZONE2」での「中南米文明」のコーナーと「ZONE3」での「日本のヒットチョコレート商品」のコーナーでは「写真撮影」が「禁止」となっていますが、それ以外は「フラッシュ撮影禁止」ですが「撮影可能」ですよ。あと、「かはく」は「日本館B1 ラウンジ」「地球館屋上休憩所」以外、「展示場」は「飲食禁止」ですので、ご注意を。

 それでは、本日の登場人物は「かはく」の話題でしたので、この方。「ベルジアンタービュレン」の「Chiefille」で「人類学」の中 でも「古代美術」を専攻している「ベルギー国立博物館」の「学芸員」である「リリアーヌ・コラフェイス」さんコト「リリア」さんです。私たちに大変身近で、私も大好きなチョコレート。今度特別展で「チョコレート展」をする事に。私は「古代美術」が専門だから「中南米文明」の「土器類」が担当。そして「19世紀の貴族のチョコレート体験」もなぜか「マリアノール」さんと「コレット」が担当に。とりあえず3人で「19世紀のスタイル」をして体験だって。ちなみに背景は「チョコレート展」の「ZONE4 チョコレートが出来るまで」の「チョコレート工場入り口」の部分です。

2012_11_20

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