10月9日(火)
10月に入ると祭りの熱気に包まれる播州地方。加古川から西の姫路方面では、町のいたるところにカラフルな「シデ棒」と言われるお祭りの道具が飾られています。
来週の14、15日、今年は日曜日と月曜日になりますが、姫路では「灘のけんか祭り」で盛り上がります。
けんか祭りの写真ですが、これが「シデ棒」です
明石でも10月になると、どの神社も秋祭りで賑わいます。そして、毎年その先陣を切って行われるのが稲爪神社の秋祭りで、何回か紹介したとおり、KAZU君の保育園のある神社です。
このブログでも毎年恒例の記事になりましたが、今年のお祭りは、6日(土)の夜に宵宮、7日(日)に本宮のお祭りが行われました。
さっそく、KAZU君と宵宮の「獅子舞」を見に行きました
いよいよ「獅子舞」の始まりです
ちょっと寂しげな秋の宵に、笛の音が印象的です
天狗さんがKAZU君のほうへやって来ました
サルタヒコの「てんぐ」、アメノウズメノミコトの「おたやん」、タヂカラオの「せんま」の三神が獅子舞と一緒に舞いながら、見物の子どもを見つけると、健やかな成長を願って頭を軽くトントンと叩くのです。
去年までのKAZU君は怖くて怖くて、とても近くでは見られませんでしたが、今年はお父さんの膝の上で凍りついたように固まって、じっと我慢して天狗さんに頭を叩かれていました。
天狗の面に子ども固まる秋祭り 弁人
翌日曜日。 「今日は、もっとすごい天狗さんがおるんやで。見に行こうな」「カーくん、天狗さん怖くないで」というやりとりがあって、お祭りに行きましたが、
少々足どりが重そう
旧街道筋の八幡神社に、
祭主の園長先生と天狗さんがお出ましです
お祭りのメインは、この八幡神社から数百メートル程の稲爪神社までのパレードです。先頭が天狗の厄払い、続いて、牛乗りの稚児行列、ブラスバンド、民謡に合わせて踊る女性陣、献燈屋台、御神輿と続きますが、
その前に、祝詞奏上があって、その後、勇壮な天狗の所作が披露されました
鳥居の前で伝統の「牛乗りの神事」が始まり
ふだんは静かな街道筋が賑やかなパレードで華やぎます
パレードの牛乗りの稚児たちが稲爪神社に到着すると、その稚児たちによる口上の所作が繰り広げられます。
庄屋本陣の「王黨(おうとう)の陣」と宿場の「大黨(だいとう)の当宿」が設けられ、まずは「大黨の当宿」の使者が「王黨の陣」に出向き、
「おいで仕っしゃりませ」とご挨拶
次に、「王黨の陣」の使者が「大黨の当宿」に出向き、
口上の科白は「今日の祭礼、牛乗りの諸式、用意よう御座るか」という具合。
以下、それぞれの使者が交互に出向き、次のような口上のやりとりが交わされます。
「畏まりました。牛の諸式、用意仕ります」
「牛用意よくば、神事いそがっしゃれ」
「牛用意仕りました。神事いそがっしゃれ」
「日が晩じます。御座にお付きなさいませ」
「日が晩じます。神事いそがっしゃれ」
どうも、科白の内容から、「牛乗り神事」の前段の場面のようで、2、3年前は八幡神社鳥居前の旧宿場町の街道で、パレードの前に行われていました。
今は、パレードを先に済ませた後、神社の境内でこの口上を行ない、随神門前で再度「牛乗り」が披露されています。
とにもかくにも、5、6才の幼児が上のような科白を覚えて、見物人の前で見事に口上を述べるわけですから、見守る親御さんのハラハラドキドキは如何ばかりでしょうか。運動会で子どもを応援する時の緊張感以上のものが感じられます。いつ頃から練習を始めたのか、所作を含めて指導されてきた方にも脱帽です。
「牛乗り神事」が終わった頃、
御神輿が神社に向かっています
旧街道の旧宿場町、この時間になると釣瓶落としの秋の陽がすっかり沈んで、「よーいやさぁじゃぁ」という神輿を担ぐ掛け声が、とっぷりと暮れた夕闇の中に谺しているのでした。
夕闇に神輿揺らぎて秋深む 弁人
10月に入ると祭りの熱気に包まれる播州地方。加古川から西の姫路方面では、町のいたるところにカラフルな「シデ棒」と言われるお祭りの道具が飾られています。
来週の14、15日、今年は日曜日と月曜日になりますが、姫路では「灘のけんか祭り」で盛り上がります。
けんか祭りの写真ですが、これが「シデ棒」です
明石でも10月になると、どの神社も秋祭りで賑わいます。そして、毎年その先陣を切って行われるのが稲爪神社の秋祭りで、何回か紹介したとおり、KAZU君の保育園のある神社です。
このブログでも毎年恒例の記事になりましたが、今年のお祭りは、6日(土)の夜に宵宮、7日(日)に本宮のお祭りが行われました。
さっそく、KAZU君と宵宮の「獅子舞」を見に行きました
いよいよ「獅子舞」の始まりです
ちょっと寂しげな秋の宵に、笛の音が印象的です
天狗さんがKAZU君のほうへやって来ました
サルタヒコの「てんぐ」、アメノウズメノミコトの「おたやん」、タヂカラオの「せんま」の三神が獅子舞と一緒に舞いながら、見物の子どもを見つけると、健やかな成長を願って頭を軽くトントンと叩くのです。
去年までのKAZU君は怖くて怖くて、とても近くでは見られませんでしたが、今年はお父さんの膝の上で凍りついたように固まって、じっと我慢して天狗さんに頭を叩かれていました。
天狗の面に子ども固まる秋祭り 弁人
翌日曜日。 「今日は、もっとすごい天狗さんがおるんやで。見に行こうな」「カーくん、天狗さん怖くないで」というやりとりがあって、お祭りに行きましたが、
少々足どりが重そう
旧街道筋の八幡神社に、
祭主の園長先生と天狗さんがお出ましです
お祭りのメインは、この八幡神社から数百メートル程の稲爪神社までのパレードです。先頭が天狗の厄払い、続いて、牛乗りの稚児行列、ブラスバンド、民謡に合わせて踊る女性陣、献燈屋台、御神輿と続きますが、
その前に、祝詞奏上があって、その後、勇壮な天狗の所作が披露されました
鳥居の前で伝統の「牛乗りの神事」が始まり
ふだんは静かな街道筋が賑やかなパレードで華やぎます
パレードの牛乗りの稚児たちが稲爪神社に到着すると、その稚児たちによる口上の所作が繰り広げられます。
庄屋本陣の「王黨(おうとう)の陣」と宿場の「大黨(だいとう)の当宿」が設けられ、まずは「大黨の当宿」の使者が「王黨の陣」に出向き、
「おいで仕っしゃりませ」とご挨拶
次に、「王黨の陣」の使者が「大黨の当宿」に出向き、
口上の科白は「今日の祭礼、牛乗りの諸式、用意よう御座るか」という具合。
以下、それぞれの使者が交互に出向き、次のような口上のやりとりが交わされます。
「畏まりました。牛の諸式、用意仕ります」
「牛用意よくば、神事いそがっしゃれ」
「牛用意仕りました。神事いそがっしゃれ」
「日が晩じます。御座にお付きなさいませ」
「日が晩じます。神事いそがっしゃれ」
どうも、科白の内容から、「牛乗り神事」の前段の場面のようで、2、3年前は八幡神社鳥居前の旧宿場町の街道で、パレードの前に行われていました。
今は、パレードを先に済ませた後、神社の境内でこの口上を行ない、随神門前で再度「牛乗り」が披露されています。
とにもかくにも、5、6才の幼児が上のような科白を覚えて、見物人の前で見事に口上を述べるわけですから、見守る親御さんのハラハラドキドキは如何ばかりでしょうか。運動会で子どもを応援する時の緊張感以上のものが感じられます。いつ頃から練習を始めたのか、所作を含めて指導されてきた方にも脱帽です。
「牛乗り神事」が終わった頃、
御神輿が神社に向かっています
旧街道の旧宿場町、この時間になると釣瓶落としの秋の陽がすっかり沈んで、「よーいやさぁじゃぁ」という神輿を担ぐ掛け声が、とっぷりと暮れた夕闇の中に谺しているのでした。
夕闇に神輿揺らぎて秋深む 弁人