12月11日(土)
今年の紅葉、先月初めの旅行での善光寺はなかなかの風情でしたので、その後は特段「錦秋を求めて」というお出かけはしませんでしたが、いざ冬がやって来て「東京の紅葉もそろそろ見納め」とか耳にすると、やはり気になってしまいます。
東京の紅葉、以前、王子の先の「名主の滝公園」へ行ってみたいと思ったことがあったのですが、コロナ禍もあって忘れていました。そういえば、上野の国立博物館の庭園も、この時期はまだ行ったことがありません。
それではと思い立って、金曜日の昨日、電車に乗りました。
電車でも車でも、東京へ行くのは休日のほうがスムーズで、この土日は穏やかな日和とは聞いていたのですが、人の集まる所となると、往復が多少煩わしくても、やはり平日のほうが落ち着けますから。
ということで、まずは上野駅で下りまして、
科学博物館前のイチョウ黄葉を
踏みしめながら
上野公園を歩くのは久しぶりです。KAZU君と科学博物館に来たのも、東照宮にお参りしてぼたん園に来たのも2017年の冬と初夏でしたから、たぶんそれ以来でしょう。
国立博物館に入りますと、やはり、
雰囲気ありますね
本館の展示を少し見て歩いてから、いよいよ本館の北にあるお庭のほうへ。
池がありまして、
落ち着いた佇まい
これは見事
文化財眠れる先の紅葉かな 弁人
博物館を後にし、双子のパンダ公開前で今はすいていそうな動物園の前を通って、
花園稲荷をお参り
五條天神と穴稲荷にもお参りした後、京浜東北線に乗って、
東十条で下りました
駅前の道路を渡ると、
「子育地蔵尊」
線路脇に下りて王子方面へてくてく行くと、
門構えに「名主の滝公園」と
やや雲が多めです。もう少し空が青いと
もっと鮮やかだったかも
都会の中の滝としてはかなりの水量
「男滝」
案内図を見ると、公園の南のほうに「女滝」があるのですが、今年は台風による大雨もほとんどなかったのに、どうしたことか、通行止めの看板ばかりで公園の北エリアの一部分しか歩けません。
少しがっかりして、南の王子方面へ歩いていくと、また門構えの入り口があって、
入れそうな気配
入れました
こちら公園の南エリアには、
ひっそりとした池が
黄落の水面に鳥の羽休め 弁人
そう、こちらには「女滝」があるのですが、北のエリア同様、少し歩いて行くと、こちらも通行止めばかり、「女滝」には行けませんでした。
公園を出て、あとは王子駅へ向かうばかりかと思いきや、実は、まだ立ち寄る所があるのです。それを踏まえて、東十条下車の王子方面へのルートにしたのですから。
ありました。
王子稲荷神社の神門
ここが正面で、真っ直ぐ向こうに階段と鳥居があって、社殿も見えているのですが、階段手前の一帯が幼稚園になっていて、平日はこの先、左の大銀杏の下から「稲荷坂」を上って行かなければなりません。
坂の途中に、側面から入る
鳥居がありまして
幼稚園を背後に見下ろしながら
お参りしました
本殿の右脇に朱の鳥居があり、くぐると摂社でしょうか、「本宮様」というお社があり、その奥にも朱の鳥居が並び、「狐穴(ここにもお穴さま?)」や願い石のある「お石さま」とか、お稲荷様がまだいくつもありました。
さてさて、どのお狐さんかわかりませんが、王子稲荷の狐、化けるのが巧くて人をよくだますとかいう言い伝えがあり、落語「王子の狐」として有名なのです。その落語に出てくる玉子焼も有名で、この日は立ち寄りませんでしたが、王子駅の近くの扇屋さんで売っています。
さて、先ほど入ってきた稲荷坂の途中の鳥居から出て、そのまま南に真っ直ぐ歩いて行くと、今度は王子大坂という坂道の途中に出ます。
この坂道、「地蔵坂」とも呼ばれていて、実は、東十条駅前にあった「子育地蔵尊」が元々あった所で、昔は縁日で賑わった道だったとか。
その地蔵坂を突っ切って行くと、左に現れるのが
立派な石の大鳥居
王子神社の鳥居です。この王子神社、その昔、この地域を支配していた豊島氏が紀州の熊野三社権現から王子大神を勧請して祀ったと言われ、王子の地名の発祥になっているようです。
その豊島氏、ちょっと興味がありましてね、一度お参りに来なくてはと思っていたのです。そう、最近なくなった遊園地の「としまえん」、豊島氏の居城だった練馬城の跡地にあったとか。戦国の世、太田道灌に滅ぼされたとかいうことですがね。
そんな歴史を抱えた
風格ある社殿
ところで、王子神社のシンボルといえば大銀杏とか聞いたことがあります。
社殿手前右に王子駅へ下りる参道がありますが、
その下り口に
階段を下りると石神井川(音無川)。その向こうに飛鳥山公園のこんもりとした緑。谷間の川べりから見上げると、昔からなかなか壮観だったのだろうと想像がつきます。
石段を下りると
音無親水公園
アーチ橋の上は本郷通りでしょうか、道路の下の川べりは
別世界の趣
喧騒の下の谷間に冬静か 弁人
今年の紅葉、先月初めの旅行での善光寺はなかなかの風情でしたので、その後は特段「錦秋を求めて」というお出かけはしませんでしたが、いざ冬がやって来て「東京の紅葉もそろそろ見納め」とか耳にすると、やはり気になってしまいます。
東京の紅葉、以前、王子の先の「名主の滝公園」へ行ってみたいと思ったことがあったのですが、コロナ禍もあって忘れていました。そういえば、上野の国立博物館の庭園も、この時期はまだ行ったことがありません。
それではと思い立って、金曜日の昨日、電車に乗りました。
電車でも車でも、東京へ行くのは休日のほうがスムーズで、この土日は穏やかな日和とは聞いていたのですが、人の集まる所となると、往復が多少煩わしくても、やはり平日のほうが落ち着けますから。
ということで、まずは上野駅で下りまして、
科学博物館前のイチョウ黄葉を
踏みしめながら
上野公園を歩くのは久しぶりです。KAZU君と科学博物館に来たのも、東照宮にお参りしてぼたん園に来たのも2017年の冬と初夏でしたから、たぶんそれ以来でしょう。
国立博物館に入りますと、やはり、
雰囲気ありますね
本館の展示を少し見て歩いてから、いよいよ本館の北にあるお庭のほうへ。
池がありまして、
落ち着いた佇まい
これは見事
文化財眠れる先の紅葉かな 弁人
博物館を後にし、双子のパンダ公開前で今はすいていそうな動物園の前を通って、
花園稲荷をお参り
五條天神と穴稲荷にもお参りした後、京浜東北線に乗って、
東十条で下りました
駅前の道路を渡ると、
「子育地蔵尊」
線路脇に下りて王子方面へてくてく行くと、
門構えに「名主の滝公園」と
やや雲が多めです。もう少し空が青いと
もっと鮮やかだったかも
都会の中の滝としてはかなりの水量
「男滝」
案内図を見ると、公園の南のほうに「女滝」があるのですが、今年は台風による大雨もほとんどなかったのに、どうしたことか、通行止めの看板ばかりで公園の北エリアの一部分しか歩けません。
少しがっかりして、南の王子方面へ歩いていくと、また門構えの入り口があって、
入れそうな気配
入れました
こちら公園の南エリアには、
ひっそりとした池が
黄落の水面に鳥の羽休め 弁人
そう、こちらには「女滝」があるのですが、北のエリア同様、少し歩いて行くと、こちらも通行止めばかり、「女滝」には行けませんでした。
公園を出て、あとは王子駅へ向かうばかりかと思いきや、実は、まだ立ち寄る所があるのです。それを踏まえて、東十条下車の王子方面へのルートにしたのですから。
ありました。
王子稲荷神社の神門
ここが正面で、真っ直ぐ向こうに階段と鳥居があって、社殿も見えているのですが、階段手前の一帯が幼稚園になっていて、平日はこの先、左の大銀杏の下から「稲荷坂」を上って行かなければなりません。
坂の途中に、側面から入る
鳥居がありまして
幼稚園を背後に見下ろしながら
お参りしました
本殿の右脇に朱の鳥居があり、くぐると摂社でしょうか、「本宮様」というお社があり、その奥にも朱の鳥居が並び、「狐穴(ここにもお穴さま?)」や願い石のある「お石さま」とか、お稲荷様がまだいくつもありました。
さてさて、どのお狐さんかわかりませんが、王子稲荷の狐、化けるのが巧くて人をよくだますとかいう言い伝えがあり、落語「王子の狐」として有名なのです。その落語に出てくる玉子焼も有名で、この日は立ち寄りませんでしたが、王子駅の近くの扇屋さんで売っています。
さて、先ほど入ってきた稲荷坂の途中の鳥居から出て、そのまま南に真っ直ぐ歩いて行くと、今度は王子大坂という坂道の途中に出ます。
この坂道、「地蔵坂」とも呼ばれていて、実は、東十条駅前にあった「子育地蔵尊」が元々あった所で、昔は縁日で賑わった道だったとか。
その地蔵坂を突っ切って行くと、左に現れるのが
立派な石の大鳥居
王子神社の鳥居です。この王子神社、その昔、この地域を支配していた豊島氏が紀州の熊野三社権現から王子大神を勧請して祀ったと言われ、王子の地名の発祥になっているようです。
その豊島氏、ちょっと興味がありましてね、一度お参りに来なくてはと思っていたのです。そう、最近なくなった遊園地の「としまえん」、豊島氏の居城だった練馬城の跡地にあったとか。戦国の世、太田道灌に滅ぼされたとかいうことですがね。
そんな歴史を抱えた
風格ある社殿
ところで、王子神社のシンボルといえば大銀杏とか聞いたことがあります。
社殿手前右に王子駅へ下りる参道がありますが、
その下り口に
階段を下りると石神井川(音無川)。その向こうに飛鳥山公園のこんもりとした緑。谷間の川べりから見上げると、昔からなかなか壮観だったのだろうと想像がつきます。
石段を下りると
音無親水公園
アーチ橋の上は本郷通りでしょうか、道路の下の川べりは
別世界の趣
喧騒の下の谷間に冬静か 弁人