毎週の出来事をお伝えします
電話室便り
紙魚豆50音
” 手持ちぶさた ” って素敵だと思いませんか?
そして、とても贅沢だとも思うのですが、どうかしら?
とりあえず今、やることがない、所在のない状況だなんて、
両手に溢れるほどの日常茶飯事を抱えている ( つもり ) の日々を送る私達 ( 勝手に
複数形 )にとって、もはや憧れ。夢。
私がイメージするお気に入りの ” 手持ちぶさた ” な状況は、
旅先のホテルのバーカウンターに一人で座っている、というもの。
磨き上げられ年季の入ったクラシカルなバー、
目の前にあるオーダーしたお酒 ( うーん、何がいいかな、個人的には 「 マンハッタ
ン 」 だな・・ ) を飲む事以外、やることなし。
完璧ですよ、手持ちぶさたの極みです。
だまってお酒を飲んでいるだけでよろしいのですが、
誰かに ( バーテンダー、2席離れた隣客、など ) 話しかけられたくはなし。
なんたって完璧な手持ちぶさた、この贅沢時間でしか味わえないことをやりたいな。
そして、私はポケットから本を取り出すのです。
馴染んで角がめくれつつある和綴じの小さな本を、適当に開く。
め ( 左手は顔に、右手はなんかウロウロ彷徨っているっぽい人物が立っている )
な ( 河川を丸太にまたがって流れゆくひと・右手で目をこすっている
め、め、めめめ、、、眼鏡を落としちゃったひと、、、
な、なーなー、、、なりゆきまかせ、、、なーんてね、
ページの上角にぽつりと 1音
そして、藍色のインクで描かれたオモシロイ絵。
絵を見ながら、「 何するひとぞ? 」 と、好き勝手に想像する趣向です。
この様式で、50音
一人、ニヤニヤ。時にプププッ・笑。軽妙なイラストに引き込まれてストーリー
を勝手に創作していたり・・・・
そして、旅先のバーカウンターの手持ちぶさたの愉悦の宵は更けてゆくのです。
ふふふ、いかがでしょうか。
” 手持ちぶさた ” はふいに、予期せぬ時にやってくるもの。
だから、いつもポケットに小さな詩集や滑稽な遊び本を入れておくのは、
上等な大人の嗜み・・・っていう大人でありたいものです。
ぬ・・・
シミー書房 『 紙魚豆50音 』
1490yen
大盛況の前半終了です。
初日に売り切れてしまった 『 紙魚豆50音 』 再入荷しました!
冬の温かな部屋で、ゆっくりと読む本本本があります。
ご来場、お待ちしております!