毎週の出来事をお伝えします
電話室便り
夏の思い出
この夏に、私は ” 旅 ” をしました。
小さな旅です、2回。
何年ぶりかで JR の駅から駅へと電車での移動は、それはそれは心浮き立つ
とても新鮮で貴重な非日常でした。
1回目の旅先は、美唄市。
JR 琴似駅から出発、事前に調べ、何度も確かめた時刻メモ。駅舎内に着いて、
到着予定列車の掲示板でさらに確認しながらきっぷを買い、到着ホームへと
階段を昇ると、そうそう! JR 駅の乗り場の、明るくて暗いホームの独特の
雰囲気に旅の気分が高まりました。だって、私の日常の乗り物は市営地下鉄。
JR での通勤の人たちからすると日常風景でしょうけれど、なんたって数年ぶり
のいい日旅立ちでしたからね。
ガタンゴトンと揺れながら、真夏の強い日光が差し込む明るい車内の様子を
観察しながら、古びた駅の知らない町の名前を口ずさみながら、そして
美唄市に近づくにつれひろがった、青々した田んぼの続くそれは見事な風景に
感動しながらの1時間20分でした。
目的地は、 「 コアビバイ 」という大きくて歴史のあるショッピングセンターの
ぐーっと奥の端っこの一角にある 「 美唄デザイン室 」 。
昭和のムードがそのまんま保存されている、といってもよいパワフルで豊富な
生活必需品を取りそろえ、歌謡曲が大きなボリュームで流れているコアビバイの
中にあって、強い志を感じさせる素敵なお店です。
その 「 美唄デザイン室 」 にて開催された、シミー書房小品展 『 なつあそび 』
は、このような私の小さな旅を、さらに記憶の旅へと誘ってくれました。
手のひらにのるくらいの小さな粘土の立体作品と、意図しない様々な形や大きさ
のフェルトに刺繍によって意図を表したブローチ類が、一体どれほどの手を尽く
したの・・・?と思わずにはいられないくらい沢山展示されていました。
まだ木造だったころの小学校の廊下や、夏休み中の静まりかえった無人の教室。
グラウンドに鐘の音が聞こえます。
夏休みの自由工作の工作用紙とハサミと絵の具とセロテープが散乱してます。
夏の畳の上に寝転がりました。
夕方スイカをみんなで食べて種とばしっこしました。
扇風機がまわっていて、とても暑くてとても退屈していました。
深い海の中の童話を読んで夢中になりました。
海辺で走り回って、貝とかガラスの何かとか拾い集めてました。
蚊に刺され、蚊取り線香をたいてもらいました。
暗くなるまで遊んでました。外で。
ああー懐かしいです。とても久しぶりに思い出したなあ・・・
シミー書房の新明さんと岡部さんが表現したものは、私を子ども時代の夏の
思い出へと連れて行ってくれたのでした。
この夏の思い出と、懐かしい夏の思い出。
ダブルの思いを抱いて帰り着いた、それは暑かった7月の終わりのある一日。
明日金曜日は、パスキューアイランド・パン販売の日。
秋が深まるこの頃に、この夏を思い返しますね。
パンと珈琲がお伴を務めますよ。
こんがり焼けた丸いパンを山盛りにして、ご来店お待ちしております!
グラハム粉の丸いプチパン
1個 150yen